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税務トピックス 記事

■2018年2月15日

個人情報の取り扱い

 

◆すべての事業者が個人情報保護法の対象に

 平成27年9月3日に成立した改正個人情報保護法が平成29年5月30日から全面的に施行されました。

 改正前は、5000件以上の個人情報を取り扱う事業者のみが「個人情報取扱事業者」として同法の規制を受けましたが、改正法では1件でも個人情報を保有している限り個人情報取扱事業者として扱われ、同法の適用を受けることになりました。これにより、実質的にすべての事業者が個人情報保護法に則って個人情報を取り扱うことが求められます。これまで個人情報の管理にあまり留意していなかった小規模事業者も、今後は同法の内容をしっかりと把握しておかなければなりません。

◆利用目的の特定・通知

 個人情報保護法では、個人情報を取得する場面、保管・利用する場面、第三者に提供する場面など、企業が取るべき様々な規定を置いていますが、まず多くの企業にとって重要となる規定の一つが、利用目的の特定とその通知です。  同法では、個人情報を取り扱うにあたっては、その利用目的をできる限り特定しなければならないと定めています。  そして、個人情報を取得した場合には、事前にホームページなどで利用目的を公表している場合を除き、速やかにその利用目的を本人に通知・公表しなければならないとされています。なお、本人や第三者への身体・財産等の権利侵害のおそれがある場合など、例外もいくつか定められています。  個人情報取扱事業者は、原則として、本人の同意を得ない限り、特定・通知した利用目的以外のために個人情報を利用することはできません。

◆具体的に必要となる場面とは

  具体的には、顧客から契約の申込みを受ける際など顧客の氏名や住所の開示を受けた場合に、利用目的を記載した書面を手渡すことが考えられます。顧客が多く、毎回手渡すことが煩雑な場合には、事前に自社のホームページに利用目的を公表しておくことが有益です。個人情報保護委員会が発表している「個人情報保護に関する法律についてのガイドライン」(https://www.ppc.go.jp/personal/legal/)では、推奨される通知・公表例が掲載されていますので、こちらも参照してみてください。


(注意)
上記の記載内容は、平成30年2月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2018年2月15日

仕事でストレスを感じる人が6割

 

◆平成28年度労働安全衛生調査

 厚生労働省が平成29年9月に発表した平成28年の「労働安全衛生調査」(平成28年10月31日現在、常用労働者10人以上雇用する約14,000事業所と約18,000人の労働者が対象)によると、メンタルヘルス対策に取り組む事業所の割合は56.6%で平成27年の前回調査を3.1ポイント下回りました。一方、仕事で強いストレスを抱える労働者の割合は59.5%と前回調査より3.8ポイント増加しました。

 過去1年間にメンタルヘルス不調により連続1ヶ月以上休業した労働者の割合は0.4%、退職した労働者の割合は0.2%でした。産業別にみると休業した労働者は「情報通信業」が1.2%と最も多く、退職した労働者は「医療・福祉」が0.4%で最も多くなっています。

◆メンタルヘルス対策

 メンタルヘルス対策に取り組んでいる事業所は56.6%(前回調査59.7%)ですが、取り組み内容(複数回答)は「労働者のストレスの状況等について調査票を用いて調査」(ストレスチェック)が62.3%(同22.4%)と最も多く、次いで「労働者への教育研修・情報提供」が38.2%(同42.0%)、「事業所内での相談体制の整備」が35.5%(同44.4%)となりました。

 また、メンタルヘルス対策の取り組み内容として最も多かった「ストレスチェック」についてその実施時期をみると「定期健康診断の機会」が26.1%「定期健康診断以外機会」が74.1%となっています。

ストレスチェックの種類は「労働安全衛生法」(平成27年12月施行)に基づくストレスチェックが79.3%、事業所独自のストレスチェックが6.4%になりました。

◆仕事や職業生活に関するストレス

 現在の仕事や職業生活に関する事で、強いストレスを感じる労働者は59.5%(前回調査55.7%)でその内容(複数回答)を見ると「仕事の質・量」が53.8%(同57.5%)と最も多く、次いで「仕事の失敗、責任の発生等」が38.5%(同33.2%)、「対人関係(セクハラ、パワハラを含む)が30.5%(同36.4%)となりました。

(注意)
上記の記載内容は、平成30年2月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年2月10日

国税庁:2017年分確定申告の留意事項を公表!

 

 国税庁は、2017年分確定申告の留意事項を同庁ホームページにて掲載しております。

 そのうち医療費控除については、これまでは医療費の領収書の提出や提示が必要でしたが、これからは医療費控除の明細書を提出(領収書を5年間保存する必要あり)することで、医療費の領収書の提出や提示が不要となりました。

 

 また、2017年分確定申告からセルフメディケーション税制(特定の医薬品を1万2,000円以上購入した場合の医療費控除の特例)が適用されます。

 セルフメディケーション税制の対象となる医薬品に該当するか否かにつきましては、領収書に★印などの表記がありますので、詳細は領収書の記載をご確認ください。

 通常の医療費控除とセルフメディケーション税制は、どちらか一方しか適用することができないことから、今回のセルフメディケーション税制の創設を踏まえ、国税庁HPにおいて、どちらが有利か確認できるコーナーも設けられておりますので、該当されます方はご確認ください。

 さらに「忘れていませんか、その所得 申告漏れにご注意を」と題して、2017年分確定申告において誤りやすい項目を示しております。具体的には

①ネットオークションやフリーマーケットアプリなどを利用した個人取引(資産の売却、資産の貸付、人的役務の提供など)による所得の扱い(原則、雑所得として確定申告が必要)

②ビットコインなどの仮想通貨の売却等による所得の扱い(同上)

③馬券の払戻金等による所得の扱い(同上)

④ふるさと納税のワンストップ特例の申請者のふるさと納税の申告漏れによる申告誤りが多いこと

⑤予定納税額は、税務署から送付された「予定納税額の通知書」に記載されていること

⑥復興特別所得税の記載漏れによる申告誤りが多いこと

⑦給与や年金の「源泉徴収票」(原本)や、住宅借入金等特別控除を受ける場合の「売買契約書の写し」、「登記事項証明書」や「年末残高証明書」などの添付書類の提出漏れが多いことなど、注意を促しておりますので、該当されます方はご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成30年2月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年2月10日

国税庁:医療費控除に関する手続きについてのQ&Aを公表!

 

 2017年分の所得税等の確定申告より、医療費控除の適用を受ける場合に必要な手続きが改正されております。  国税庁では、医療費控除の適用を受ける場合に必要な手続きのうち、主に従来の取扱いと異なる事項に関するQ&Aを同庁ホームページにおいて公表しております。

 それによりますと、Q&Aは15問あって、2017年分の所得税等の確定申告から領収書の提出に代えて医療費控除の明細書の添付が原則となる取扱いの疑問点を明らかにしております。

 そのうち、医療費の領収書には医療保険者が発行するもので、

①被保険者等の氏名

②療養を受けた年月

③療養を受けた者

④療養を受けた病院、診療所、薬局等の名称

⑤被保険者等が支払った医療費の額

⑥保険者等の名称の6項目の記載がある「医療費通知」を確定申告書に添付する場合には、「医療費控除の明細書」の記載を簡略化することができ、医療費の領収書の5年間保存も不要となるとしておりますので、該当されます方はご確認ください。

 また、2017年分以後に医療費控除の適用を受ける場合には、原則として「医療費控除の明細書」を確定申告書に添付して提出する必要がありますが、経過措置があり、2017年から2019年までの各年分については、従来どおり医療費の領収書を確定申告書に添付することもできます。

 ただし、一部の医療については原則的取扱いによる一方で、そのほかの医療費については経過措置に基づく取扱いと併用することはできませんので、ご注意ください。

 そのほか、自由診療に区分される診療や薬局での医薬品購入など「医療費通知」に記載のない医療費について医療費控除の適用を受ける場合には、これらの医療費に係る領収書に基づき「医療費控除の明細書」へ必要事項を記載する必要があります。

 そして、この明細書と「医療費通知」をあわせて確定申告書に添付して提出することで、医療費控除の適用を受けることができることなども説明しておりますので、該当されます方はご注意ください。


(注意)
上記の記載内容は、平成30年2月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年1月30日

平成30年度税制改正 個人所得課税編

 

 平成29年12月14日、平成30年度税制改正大綱が発表されました。先ず、個人所得課税から主な改正内容を概観してみます。なお、これらの改正は、平成32年分以後の所得税からの適用となっています。

●給与所得控除等

 次の見直しがなされています。

(1)控除額を一律10万円引き下げる。(2)給与所得控除の上限額が適用される給与等の収入金額を850万円、その上限額を195万円に引き下げる。 また、特定支出控除の範囲も、次のような見直しがなされています。

(1)職務の遂行に直接必要な旅費等で通常必要と認められるものを加える。(2)単身赴任者の帰宅旅費1月4往復の制限を撤廃する等。

●公的年金等控除

 次の見直しが行われています。 (1)控除額を一律10万円引き下げる。(2)公的年金等の収入金額が1,000万円を超える場合の控除額については、195万5千円を上限とする。(3)公的年金等に係る雑所得以外の所得に係る合計所得金額が1,000万円を超える場合には、上記(1)または(2)の見直し後の控除額からさらに一律10万円、2,000万円を超えると一律20万円、それぞれ引き下げる。

●基礎控除

 次の見直しがなされています。

(1)控除額を一律10万円引き上げる。(2)合計所得金額2,400万円を超える個人については、その合計所得金額に応じて逓減し、2,500万円を超えると適用できないこととする。

●所得金額調整控除

  この控除は、(1)給与等の収入金額が850万円を超える場合であっても、22歳以下の扶養親族や特別障害者控除の対象者が同一生計にいる場合には負担増とならないように、また(2)給与等と公的年金等の両方の収入がある場合、それぞれの所得計算の段階で控除額が10万円引き下げられると計20万円の引き下げとなり負担増となる、これらを調整するため新たに設けられた控除です。

●青色申告特別控除

 この控除は、55万円に引き下げられますが、次の追加要件を満たすことで現行の65万円控除が受けられます。 (1)電子帳簿の作成及び保存、又は (2)所得税の確定申告書を電子申告していること。

(注意)
上記の記載内容は、平成30年1月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年1月30日

紙申告に10万円のペナルティー

 

2018年度の税制改正大綱には、事業者の電子申告にかかる見直しが盛り込まれています。

 

 一つ目は、資本金1億円超の大企業に限り、2020年から法人税や消費税などの電子申告を義務付けるというもの。大企業は独自の経理システムを導入していることが多く、中小に比べても電子化が進んでいません。完全義務化によって、一気に税務申告の電子化を推し進めたい狙いがあります。

 二つ目は、自営業者や個人事業主が税務申告の際に電子申告を使えば、青色申告者に認められる「青色申告特別控除」の控除枠を紙申告の人と比べて10万円上乗せするというもの。大企業への義務化と同じ20年から導入します。

 耐震改修に係る特例については、建築士等だけでなく地方公共団体の長も工事証明書の発行が可能なため、その際の工事証明書は、増改築等工事証明書ではなく住宅耐震改修証明書となります。

  ただし、税制改正では、青色申告特別控除の控除額を現行の65万円から55万円に一律10万円引き下げることとしています。前述のように電子申告をした人に限っては10万円を上乗せできるわけですが、実態としては電子申告の人は従来通りの65万円を控除でき、紙申告の人は現行より10万円控除枠が縮小するということになります。電子申告者へのボーナスというよりは、紙での申告を続ける人に対する10万円のペナルティーの意味合いが強い見直しと言えます。

 <情報提供:エヌピー通信社> 



(注意)
上記の記載内容は、平成30年1月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年1月22日

住宅リフォーム減税の工事証明書は1種類で可能へ!

 

 すでに住宅リフォーム減税に関する工事証明が1種類の証明書で行えるようになっております。

 

 これまでは、耐震改修と省エネ改修を行い、所得税と固定資産税の両方の特例措置を受けようとする場合には、住宅耐震改修証明書、増改築等工事証明書、固定資産税減額証明書の3種類の証明書が必要でしたが、2017年4月以降は、増改築等工事証明書(又は住宅耐震改修証明書)の1種類の証明書があれば特例に申請が可能になりました。

 これまでのリフォーム減税に係る工事証明書は、減税を受ける税目や、施行した工事内容によって異なる様式が定められており、複数の減税を申請する場合は手続きが煩雑で、3月までは、耐震改修では住宅耐震改修証明書(所得税)・固定資産税減額証明書、省エネ改修では増改築等工事証明書(所得税)・熱損失防止改修工事証明書(固定資産税)、バリアフリー改修及び同居対応改修は増改築等工事証明書の4種類の指定がありました。  そこで、住宅リフォーム減税制度の利用促進を図るため、増改築等工事証明書・住宅耐震改修証明書の2種類に統一しました

 耐震改修に係る特例については、建築士等だけでなく地方公共団体の長も工事証明書の発行が可能なため、その際の工事証明書は、増改築等工事証明書ではなく住宅耐震改修証明書となります。

 2017年度税制改正で創設された「長期優良住宅化リフォーム」も増改築等工事証明書での特例申請となります。

  「長期優良住宅化リフォーム」とは、2017年度税制改正で創設され、既存住宅の長期優良住宅化促進のため、耐震・省エネリフォーム減税の特例を拡充し、同特例の適用対象となる工事に特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」を加えるとともに、税額控除率2%の対象となる住宅借入金等の範囲に、特定の省エネ改修工事と併せて行う一定の「耐久性向上改修工事」の費用に相当する住宅借入金等を加えたものです。。

 なお、耐震改修や省エネ改修、長期優良住宅化リフォームで、所得税と固定資産税の両方の特例措置を受ける申請をする場合には、それぞれの申請に証明書の写しを用いることはできず、同じ証明書を2通発行する必要がありますので、該当されます方は、あわせてご確認ください。

(注意)
上記の記載内容は、平成30年1月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2018年1月22日

2016年度のe-Tax利用状況を公表!

 

 国税庁は、2016年度の国税電子申告・納税システム(e-Tax)の利用状況を公表しました。  それによりますと、2016年度のe-Taxの利用合計数は、3,042万7,459件となり、前年度に比べて13.6%増となりました。

 

 このうち、2014年9月に策定したオンライン手続きの利便性向上に向けた「財務省改善取組計画」における改善促進手続きの利用件数は、1,955万6,378件となり、前年度に比べ6.7%増加しました。

 項目別の利用件数は、改善促進手続きでの申告関係では、「所得税」992万1,691件、「法人税」208万5,431件、「消費税(法人)」152万4,073件、「消費税(個人)」71万4,773件、「印紙税」8万4,549件、「酒税」3万4,721件となりました。

 同申請・届出等は、「給与所得の源泉徴収票等(6手続き)」205万8,201件、「利子等の支払調書」2万34件、「納税証明書の交付請求」14万4,048件、「電子申告・納税等開始(変更等)届出書」296万8,857件となりました。

 前年度と比べますと、「酒税申告」、「印紙税申告」、「利子等の支払調書」以外の項目は順調に増加している模様です。
 また、これまでのe-Tax普及・定着に向けた主な取組みをみてみますと、医療費の領収書や給与所得の源泉徴収票等の記載内容を入力送信で書類の添付を省略したこと、税理士等が納税者の依頼を受けて税務書類を作成し、電子申告等を行う場合の納税者本人の電子署名の省略したこと、e-Taxを利用した還付申告については、処理期間を通常の6週間程度から3週間程度に短縮したことなどがあります。
 
 そして、新たな取組みをみてみますと、別途書面による提出が必要だった住宅借入金等の残高証明書などの所得税法等による添付書類について、書面による提出に代えてイメージデータによる提出が可能になったこと、マイナポータルとe-Taxとの認証連携を開始し、メッセージボックスの閲覧などの一部機能の利用を開始したことなどがあります。  今後の動向に注目です。

(注意)
上記の記載内容は、平成30年1月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年1月9日

従業員が「iDeCo」 加入時に行う事業主の手続

 

◆改正を契機に加入者増加

 今年1月から改正確定拠出年金法の施行により個人型確定拠出年金(通称iDeCo)は基本的に20歳以上60歳未満のすべての方が任意で加入できるようになりました。

 

この改正により、今年に入ってから加入者が大幅に増加しており平成29年6月時点における加入者数は54万9943人と前年比203.8%となっています。

◆iDeCoの仕組み

 iDeCoは、公的年金に上乗せして給付を受ける私的年金の1つであり、加入者の老後の所得確保の一助となる制度です。  加入者が自ら定めた掛け金を拠出・運用し、原則60歳以降に掛け金とその運用益の合計額を基に給付額が決定し、受ける仕組みです。  厚労省では、従業員がiDeCoへの加入を希望した場合に速やかに加入できるよう、事業主への協力を呼び掛けています。

◆事業主が行う事務手続きとは

 企業で働く従業員がiDeCoに加入する際、は事業主が行わなければならない事務手続が発生します。その手続は次の通りです。
(1)事業所登録
 加入者となる従業員(会社員等の2号被保険者)を雇用する事業所は国民年金基金連合会(国基連)に事業所登録を行います。
(2)事業主証明書の記入
 加入を希望する従業員から提出される事業主証明書に必要事項を記入します。
(3)事業主証明(年1回)
 年に1回、国基連加入時に得た情報を基に加入者の確認を行いますが、その際に事業主証明が必要となります。
(4)事業主払込の場合の掛金納付
 加入者が給与天引きで事業主払込を希望した場合は源泉徴収の際に掛け金を控除します。そして事業主から国基連に納付します。

(5)年末調整
 所得控除がある為、加入者が個人払込を選択した場合は年末調整が必要です。本人から小規模企業共済等掛金払込証明書を提出してもらいます。
このように従業員が個人型確定拠出年金に加入した場合でも会社として行う事務が発生します。申し出があった時は協力してあげる事が必要でしょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成30年1月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2018年1月9日

軽減税率補助金の期間延長

 

 中小企業庁は消費税の複数税率対応の補助金制度について、当初予定されていた締め切りを8カ月延長することを明らかにしました。補助金は8%と10%の2種類の消費税率に対応するため新たなレジやシステムを導入する企業をサポートするもので、最大200万円を受け取ることができます。新たな締め切りは、軽減税率が導入される予定の2019年10月1日の前日である同年9月30日。この日までに新たなレジやシステムの導入を終え、その後、事後申請書を提出することが必要です。補助金の申請受付そのものの新たな締め切りは、後日別途発表するそうです。

 同補助金は、軽減税率の導入に伴い1台のレジで複数の税率への対応が必要となる事業所があることから、新制度に対応した新たなレジシステムの導入に対して補助金を交付するもの。補助される金額は導入にかかったコストの3分の2で、レジ1台当たり20万円が上限となっています。ただし導入するのが1台のみで費用が3万円未満であれば4分の3、タブレットなどの汎用端末であれば2分の1。また新たに商品マスタの設定や機器設置運搬などに費用がかかる時には、さらに1台あたり20万円を上乗せします。どれだけ導入しても、1事業者当たり200万円が上限となります。

 同補助金は当初増税が予定されていた17年4月に向けて16年4月に申請受付を開始しましたが、同年6月の増税延期を受け、現在に至るまで受付を継続しています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成30年1月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年12月25日

小規模宅地特例に照準

 

 貸付用不動産にかかる相続税を最大5割減らせる「小規模宅地の特例」の適用条件が厳しくなりそうです。会計検査院は特例が本来の趣旨に沿わないかたちで利用されていることを指摘し、国に制度の見直しを求めました。

 会計検査院が公表した資料には、小規模宅地の特例を利用して税負担を大幅に減らした相続人の事例が紹介されています。Aさんは不動産貸付業に使われていた約200平方メートルの土地の半分を相続。特例を利用して課税価格を半額の2579万9800円に減らし、その土地にかかる相続税額を大幅に圧縮。そしてAさんは、申告期限の1カ月半後に土地を6450万円で売却しました。

 Aさんの一連の行為は現行制度の枠内で行われているものですが、会計検査院は「問題あり」という判断を下しています。Aさんの利用法は制度の本来の趣旨にそぐわないと見ているためです。

 

 小規模宅地の特例の趣旨は、居住用または事業用の建物がある土地に重い税金をかけられてしまうと、納税資金を確保するためにその不動産の売却を迫られ、生活や事業のための場所から離れることを余儀なくされるおそれがあるため、税負担を軽減するというものです。検査院が特に問題視したのは、不動産貸付業に使われていた土地を相続して特例を利用した人が、その事業を短期で辞めてしまっている点です。宅地を手放さずに済むようにする目的の特例が、相続後すぐに売却した人に適用されていることを検査院は問題と見ているわけです。

 

 検査院の指摘は国の施策に多大な影響を与えます。これまでどおりの制度内容だと趣旨にそぐわないケースでも使われていると国に判断され、来年以降の税制改正で新たな適用条件が付け加えられる可能性は十分あります。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年12月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年12月25日

年金受給開始70歳超えも選択肢に

 

◆年金受給開始を70歳超まで選択可能に? 

 内閣府の「高齢社会対策の基本的在り方等に関する検討会」は、公的年金の受給開始年齢を70歳以降まで繰り下げることを可能にする仕組みつくりを盛り込んだ案をまとめました。これをもとに年内に長期的な高齢者施策の「高齢社会対策大綱」の改正案を閣議にはかる予定です。
 現在は年金の受給開始年齢は原則65歳です。現行法では60歳から70歳の間で開始年齢について「繰り上げ」もしくは「繰り下げ」ができます。開始年齢を早めれば65歳から開始するのに比べて最大30%減額、遅くすれば1年ごとに0.7%ずつ増え、最大42%増える仕組みになっています。今回の提案では希望すれば70歳を過ぎてからの受給開始が可能になり、その分年金額が増える制度を導入しようと考えています。

◆年内に「高齢社会対策大綱」策定

 骨子案として「すべての高齢者の意欲・能力を活かして活躍できるエイジレス社会を目指す」とし「年齢区分で人々のライフステージを画一的にくくることを見直すことが必要」としています。「意欲ある高齢者が働き続けられ、また就業ができる仕組みを構築できることが基本」であり、併せて「高齢者の低所得を防止」する視点も望まれるとしています。60歳の定年後に再雇用される仕組みだけではなく、新たな職域としてそれまでの経験や知識を生かした仕事や社会活動、地域社会のコミュニティ作り、資産活用等も盛り込まれています。

◆高齢者の定義が変わる?

 日本老年学会などは今年の1月に現行法で65歳と定められている「高齢者」の定義を「75歳」以上に引き上げ65歳から74歳は、准高齢者として区分すべきと提言しました。同学会は10年前に比べると現在の65歳以上の人の知的・身体能力は5歳から10歳若返っていると判断したということです。准高齢者年齢とされた人々は近い将来働くことが通常な年齢となるかもしれません。少子高齢化で人口が減る中、政府は多くの高齢者に働き続けてもらいたいとのことでしょう。そうすれば年金の財源の安定にもつながるということかもしれません。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年12月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年12月13日

森林環境税、個人住民税に上乗せ案

 

 市町村の森林整備を支援する財源となる新たな国税「森林環境税(仮称)」の制度設計について検討を進めてきた総務省の有識者検討会が、報告書を取りまとめました。地方税である個人住民税に定額を上乗せする形で国が課税徴収し、森林保全が必要な市町村や都道府県に「森林環境譲与税(仮称)」の形で再配分する仕組みで、市町村が山林所有者に代わって間伐を行ったり、林業の担い手を育成したりする事業に活用します。

 森林は土砂崩れを抑え、温室効果ガスの吸収などの役割を果たしていますが、近年は地方山間部を中心に、高齢化や人手不足で手入れが行き届かず荒廃も問題となっていました。政府内でも数年前から安定財源が要望されてきており、今年4月に設置された検討会が具体的な制度設計の検討を進めていたところです。

 ただ、森林や水源保全を目的とした同様の税制は、高知県など37府県と横浜市が実施済みで、国が新税を導入すれば「二重課税」になるとの指摘もあります。報告書はこの点について、「(政府が構築を進める)新たな森林管理システムの下で市町村が整備に携わるための財源に充てられるため、府県の超過課税に取って代わるものではない」とすみ分ける方針を示しました。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年12月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年12月13日

マイナンバーの連携が本格開始

 

 国内に居住する人全員に割り振られたマイナンバーの情報を行政機関同士で連携する取り組みが11月中旬から本格的に始まりました。児童手当の申請や障害福祉サービスの手続きの際に、役所の窓口で自分のマイナンバーと本人確認書類を提示すると、住民票や課税証明書の提出を省略できるようになっています。まず853の手続きで提出書類の簡素化ができ、将来的には年金受給手続きなどにも拡大していく方針とのことです。

 役所の窓口で書類が省略できる申請手続きは、認定幼稚園などの利用申請、児童手当、奨学金、介護休業給付金の支給、児童扶養手当、生活保護、障害福祉サービス、障害者に対する医療費の助成、介護保険の被保険者証交付、介護保険料の減免、公営住宅の入居など多岐にわたります。それぞれ従来は住民票や課税証明書、児童扶養手当証書などの添付書類が必要でしたが、マイナンバーと本人を証明する顔写真付きの身分証があれば事足りるようになりました。

 マイナンバー制度を使った行政手続の情報連携は、当初は今年7月にスタートする予定でしたが、システム開発の遅れなどから3カ月延期して「10月予定」になり、再び遅れて11月13日までずれこみました。ただし一昨年に100万人を超す個人情報の流出があった日本年金機構は、いまだ情報連携の時期は決まっていないなど、マイナンバー制度のうたう「納税者の利便性向上」の実現はまだまだ道半ばという状況です。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年12月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年12月6日

消費税調査、ターゲットは不正還付

 

 国税庁が2016年7月~17年6月に実施した法人税関係の実地調査の件数は、法人税で9万7千件、消費税で9万3千件と、ともに前年から微増しました。受け取った消費税より支払った消費税が多いとして還付申告した法人のうち、不正に還付申告したと調査で認定された法人への追徴税額は128億円に上り、前年から一気に4倍に増加しています。国税庁では消費税還付の不正への対応を主要な取り組みとして挙げていて、今後の消費税の還付申告は税務調査のターゲットとなりそうです。

 国税庁の資料によれば、法人税、消費税、源泉所得税のそれぞれで、前年より実地調査件数、非違件数がわずかに増えています。そのなかでも特に目立つのが消費税で、実地調査件数は3.4%増にとどまる一方で、不正による追徴税額は前年から138億円増えて一気に90%の増加率を示しました。

 この背景にあるのが、消費税の不正還付です。最新の16事務年度(16年7月~17年6月)のデータを見ると、消費税還付を申告した法人に対する実地調査の件数は、前年に比べて9.1%マイナスとむしろ減っています。にもかかわらず、不正計算による還付への追徴税額をみると、前年の30億円から一気に4倍増となり、128億円となりました。非違件数は前年から減っていることから、不正還付1件当たりが〝大型化〟していることになります。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年12月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年12月6日

国税のクレジットカード:e-Taxからのアクセス可能

 

 すでに2017年の1月から申告所得税や法人税などの国税のクレジットカード納付がスタートしており、e-Tax(国税電子申告・納税システム)から「国税クレジットカードお支払サイト」へのアクセスが可能となっております。

 「国税クレジットカードお支払サイト」とは、国税庁長官が指定した納付受託者が運営する国税のクレジットカード納付専用の外部サイトをいいます。

 e-Taxからのアクセスが可能となったことで、「国税クレジットカードお支払サイト」での住所、氏名、税金の種類などの入力が不要となり、手続きが簡単になります。

 クレジットカード納付とは、インターネット上でのクレジットカード支払いの機能を利用して、国税庁長官が指定した納付受託者(トヨタファイナンス株式会社)へ、国税の納付の立替払いを委託することにより国税を納付する手続きをいいます。

 納期限までに「国税クレジットカードお支払いサイト」での手続きが完了していれば、引落日が後日になっても問題ないため、税金の支払時期を遅らせることができます。

 また、現金納付の場合は銀行や税務署に行く必要がありますが、クレジットカード納付の場合は夜間休日を問わず24時間いつでも納税手続きができます。

 ただし、クレジットカード納付では、納税額に応じた決済手数料がかかりますのでご注意ください。

 決済手数料は、納付税額が最初の1万円までは76円(消費税込み82円)かかり、以後1万円を超えるごとに76円(消費税込み82円)を加算した金額となります。

さらに、クレジットカード納付ができる金額は、1,000万円未満で、かつ、利用になるクレジットカードの決済可能額以下の金額(決済手数料含む)であることにもご注意ください。

 利用可能なクレジットカードは、Visa、Mastercard、jcb、American Express、Diners Club、Ts CUBIC CARDです。

 そして、領収証書は発行されませんので、領収証書が必要な場合は、最寄りの金融機関や税務署の窓口で納付する必要があります。 ご利用されます方は、ご確認ください。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年12月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年11月27日

住宅ローン控除と租税回避

 

◆資金に余裕がある人は住宅ローン不可?

 ネットサーフィンしていたら、「租税回避行為に関する一考察」という論文に遭遇しました。その論文は、冒頭の部分で、「住宅借入金等特別控除の制度があるが、この制度を利用するために、納税者が、居住用家屋を取得するに当たって、銀行に十分な預金があるにもかかわらず、銀行からの借入によって住宅建設資金を調達し、税額控除を受けた場合、租税回避として否認されるのであろうか」と問いかけをし、その論文の、末尾の部分で、「他に正当な理由がないとすれば、租税回避目的が主たる目的の場合に該当する可能性が大であろう。・・・・住宅借入金等特別控除の制度は税法上の固有概念であり、かつ、課税減免規定であることからすると目的論的解釈からしても否認されることになろう」と書かれていました。

 税務調査にでもなって、先に、資金の余裕は十分という言質をとられてから、偽り不正と指摘されたら、逃げ道を失うことにならないでしょうか。

◆もっと過激に贈与税回避も

 親の預金を担保にした預金連動型住宅ローンだと、預金額より低い住宅ローン残高の金利は0%になり、金利負担がないことになり、毎年の110万円贈与と組み合わせたら、親からの、住宅資金贈与にかかる贈与税課税回避策にもなり、同時に所得税節減策にもなります。

 そうすると、こんなのも勿論、否認される、と言われますね。

◆目的論的解釈って何だ

 全て適法だが、その課税回避行為は制度を濫用している、というのが不当行為計算否認なのに対し、全て適法に見えそうだが、法の趣旨目的に合致することという要件を付加して解釈をすると不適法との結論になる、というのが目的論的解釈です。

 外国税額控除余裕枠彼此流用訴訟や旺文社HD訴訟での判決で採用されたと言われています。

 租税法律主義は憲法規範であり、課税要件の法定、課税要件の明確、により課税の予測可能性を確保することを内容としているという原理を踏まえると、条規の文理からは予測できないような解釈になるのは、容易に採用されるべき解釈方法ではない、のではないでしょうか。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月27日

副業・兼業をめぐる企業の実態とこれから

 

  今年の3月に政府の働き方改革実現会議で「働き方改革実行計画」が示されました。主な項目は

1、同一労働同一賃金等非正規雇用の処遇改善

2、賃金引き上げと労働生産性向上

3、罰則付き時間外労働の上限規制の導入等長時間労働の是正

4、柔軟な働き方がしやすい環境整備等

が挙げられています。

 上記項目のうち4の柔軟な働き方がしやすい環境整備等の一つとして「副業・兼業の推進」がありますが、この事に関して企業の対応はどうなっているのでしょうか。

◆禁止している企業の割合

 今春に働き方改革実行計画案が発表された時には、経済産業省の研究会報告書の発表では「副業・兼業を禁止している」企業の割合は77.2%でした。また、就業規則において禁止している企業が48.0%、「副業・兼業に関する規定自身が無い」企業が39.6%(2017年2月リクルート社調べ)でした。しかし最近、ある大手情報通信業が1万8千人いる社員の副業を認める就業規則に変更したことで話題になりました。

 働き方の多様化で新しい仕事を通じて腕を磨き本業に良い影響をもたらしてほしいと言う事です。

◆メリットとリスクの両面から考える

 上記のように副業や兼業に関して否定的な企業や、容認しない事が前提で規定自体が無い企業が多いのが現状です。副業については「社内で作ることのできない人脈を作ることができる」と言ったメリットもありますが、社内情報流出や個々人の労働時間の増加と言ったリスクもあります。

◆今後の方向性

 厚生労働省のモデル就業規則も改定予定で副業・兼業について「原則容認」とする方向で改定され、推進のガイドラインが示されるようです。企業が規則を作る時には原則容認としても届け出や通知の義務は必要とするかもしれません。企業としてはメリットとリスクの両方を勘案し、社員の副業・兼業に対して容認か禁止かどのような考えで臨むのか十分検討する必要があるでしょう。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月20日

海外通じた税逃れが続々

 

 国税当局の調査官が海外資産を持つ人や海外投資をしている人への監視を強めています。国税庁の発表によると、昨年度の海外関連の所得税実地調査は3145件。そのなかには「どうせバレないだろう」と安易な考えで無申告だった事例もあります。

 会社員Aは海外不動産の譲渡で利益を得たにもかかわらず、税務署にその所得を届け出ませんでした。海外での取り引きを把握されることはないだろうとAは高を括っていたわけですが、税務署は国内口座に海外から多額の現金が振り込まれている事実を把握し、何らかの所得が発生していた可能性があると判断しました。金融機関を経由した国外への送金や国外からの現金受領が100万円を超えると、金融機関は現金の動きを記した「国外送金等調書」を税務署に提出することになっているのですが、それによってAの海外での所得が発覚したのです。

 また、他国の預金にかかる利子所得を申告していなかったBは、その国の税務当局が日本との租税条約に基づいて利子収入に関する情報を日本の国税当局に提供したことをきっかけに、申告漏れの疑いをもたれて調査を受けました。その過程で、海外不動産を売却して譲渡益を得ていたにもかかわらず申告していなかったことが発覚。Bは国外に一定の財産を持っている人に提出が義務付けられている「国外財産調書」を提出していなかったため、加算税を5%分加重され、2900万円の追徴税額を課税されました。

 国税当局がいわゆる富裕層の海外資産への課税や監視を強化しているなか、明らかな違法行為である脱税はもちろんのこと、グレーゾーンのスキームにもリスクが伴うことを理解しておきたいところです。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月20日

「契約書や領収書と印紙税」の情報を公表!

 

 国税庁は、同庁ホームページに「契約書や領収書と印紙税」についての情報を公表しました。  印紙税は、契約書や手形、領収書などの文書に課税される税金で、文書の作成者が定められた金額の収入印紙を文書に貼り付け、消印することで納付します。

 税額は文書の内容や文書に記載された金額に応じて定められており、例えば「不動産売買契約書(第1号文書)」や「工事請負契約書(第2号文書)、「売上代金の領収書(第17号の1文書)」などは、その文書に記載された金額に応じて納税額が異なります。

 2017年度税制改正において、租税特別措置法の一部改正により、「指定災害の被災者等に対する災害特別貸付けに係る消費貸借に関する契約書の印紙税の非課税措置」及び「自然災害の被災者が作成する不動産の譲渡に関する契約書等の印紙税の非課税措置」が設けられました。

 具体的には、金融機関が激甚災害の被災者等に対して行う金銭の特別貸付けに係る消費貸借に関する契約書のうち、災害発生日から5年を経過する日までに作成されるものについては、印紙税を課さないとしました。

また、被災者生活再建支援法が適用される自然災害の被災者等が、自然災害により滅失した建物の敷地や損壊した建物を譲渡する場合等に作成する「不動産の譲渡に関する契約書」又は「建設工事の請負に関する契約書」のうち、その災害発生日から5年を経過する日までに作成されるものについては、印紙税を課さないとしました。

 上記の改正は、2016年4月1日以後に作成された各契約書について適用します。

 さらに国税庁ホームページに掲載された情報には、「金銭又は有価証券の受取書」の非課税範囲の拡大が挙がっております。

 これは、「金銭又は有価証券の受取書」について、以前は受取金額「3万円未満」のものが非課税対象とされておりましたが、2014年4月1日以降に作成されたものについては「5万円未満」と非課税範囲が拡大されました。

 そして、「不動産の譲渡に関する契約書」及び「建設工事の請負に関する契約書」のうち、一定要件に該当するものに係る印紙税を軽減する措置が、2018年3月31日まで延長された点も説明しておりますので、該当されます方は、ご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月13日

所有者不明の土地を公共利用

 

 全国で400万ヘクタール以上あるといわれる所有者不明の土地をめぐり、国土交通省は、新たに「利用権」を設定して、所有者の同意を得なくても公益性のある事業に利用できるようにする新制度を創設する方針を明らかにしました。来年の通常国会に特別措置法案を提出することを目指します。

 国交省の案は、所有者不明の土地を使いたい自治体や民間業者が都道府県知事に申請し、地元の市町村などの意見を聞いた上で明確な反対が出なければ、知事の裁定に基づき土地の利用を認めるというもの。5年程度の期限を定め、期限到来時にも所有者が現れなければ、利用権を更新します。利用目的は公園や広場、文化施設など公益性のある事業を想定しているとのことです。

 問題は、土地を利用してしまってから、本来の所有者が現れるケースです。国交省の案では、利用期間の賃料に相当する額を供託しておくことに加えて、所有者の同意を得られた時には利用を継続し、得られなければ原状回復して土地を明け渡すそうです。しかしすでに文化施設などが建ってしまっているものを原状回復するというのは現実味に乏しく、地元の理解を得られないケースも考えられます。複数人の土地にまたがっている時には調整が難航することも考えられ、個人の土地を都道府県が利用権の名のもとに〝徴用〟することにもなりかねないだけに、慎重な議論が必要となりそうです。

 それは、主として、後々、紛争や裁判になった際に、契約締結の有無、また、契約内容や合意事項を証明することができるようにするためです。

 不動産の権利登記は、相続などで所有者が変わっても名義変更の義務はないため、資産価値が低い山林などの不動産を相続した人は相続登記をせず、被相続人名義のまま放置することがあります。数十年が経って代が変わると、不動産登記を調べても本来の所有者が分からないケースも多く、公共事業の際の用地買収の障害となっています。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月13日

たばこ税増税に向け議論再開

 

◆契約書がなくても契約は成立する

 政府・与党がたばこ税の増税を来年度税制改正に盛り込む予定であることが分かりました。消費税の軽減税率の導入により一部品目で見込めない増収分を補てんする狙い。ただ、葉タバコ農家やたばこ小売店に多くの支持層がいる自民党議員からの反発は根強く、消費税の軽減税率の導入が決まった2年前もたばこ税の増税論がありましたがこれまで棚上げにされていました。

 日本で販売されているたばこの価格は、国税の「たばこ税」と「たばこ特別税」、地方税の「道府県たばこ税」と「市町村たばこ税」、それに消費税を合わせて計5種類の税金が含まれた額で構成されています。実売価格の実に6割以上が税金という、極めて高税率な商品です。  それでは、なぜ契約書を作成する必要があるのでしょうか。

 それは、主として、後々、紛争や裁判になった際に、契約締結の有無、また、契約内容や合意事項を証明することができるようにするためです。

 消費税を除くたばこ関連の税金の税収は国税の2%、地方税の3%を占め、あわせて毎年2兆円を超えます。これまでも「困ったときの財源確保策」として狙われ、最近20年間では1998年にたばこ特別税が創設されたほか、2003年、06年、10年にはたばこ本税の税率が引き上げられています。10年の増税では1本あたり3.5円引き上げ、旧税率の年から税収が約3500億円増えています。

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月6日

契約書の作成意義とは

 

◆契約書がなくても契約は成立する

 合意書や契約書がない場合でも合意や契約は有効ですか、という質問を受けることがあります。

 民法では、契約は当事者間の意思の合致により成立するとされています。例外として、金銭消費貸借契約の場合に意思の合致だけではなく実際の金銭の交付がなければならない、保証契約は書面等によらなければならないなどの特例はありますが、原則としては、書面がなくても契約の「申込」(発注)と「承諾」(受注)の意思表示が行われた時点で契約は成立するのです。

◆なぜ契約書を作成するのか

 それでは、なぜ契約書を作成する必要があるのでしょうか。

 それは、主として、後々、紛争や裁判になった際に、契約締結の有無、また、契約内容や合意事項を証明することができるようにするためです。

この点、契約書でなくとも合意内容を示すものであればよいため、メールやFAXのやりとりなども契約書に代わる証拠として有効となることがあります。取引の相手に契約書の作成をお願いしにくい、という場合には、単なる口頭合意だけではなく積極的にメールなどで合意内容を残しておくと役立ちます。

とはいえ、契約書は社長などの最終決裁者がその内容を確認したうえで押印していることが前提となりますので、やはりメールよりはるかに高い証明力を有します。

◆契約書に何を書くか

 契約書の作成は面倒、と思われる方も多いかもしれません。しかし、実は互いの債務の内容を特定して記載するだけの契約書でも多くの紛争を予防できます。このとき、「誰が」「誰に」「いつ」「何を」「どうするか」を具体的に記載します。例えば、売買契約書であれば「甲は乙に対し、平成29年10月1日までに、商品〇〇を引き渡す。」「乙は甲に対し、平成29年10月末日までに、売買代金として〇〇円を支払う。」のように債務の内容を具体的かつ明確に特定して記載します。これだけでも、トラブルが起こった際にどちらが契約違反をしているかが明確になり、紛争の拡大を防止することができるのです。

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年11月6日

経営力向上計画の申請が急務

 

 新たに取得した設備の固定資産税が3年間半額になる特例を適用するためには「経営力向上計画」の認定を年末までに受ける必要があるとして、中小企業庁が注意喚起をしています。

 

 経営力向上計画は、設備投資や人材育成などを盛り込んだ経営計画で、作成して国の認定を受けると、固定資産税の特例のほか、法人税の減税措置や低利融資などの優遇が受けられます。

 

 固定資産税の減税措置を3年間受けるためには、年内に計画の認定を受けなくてはなりません。申請から認定までには通常1カ月程度かかりますが、12月は認定に時間がかかることも予想され、中企庁は「12月に入ってからの申請は、年内に認定を得られない可能性がある」として、早い時期での申請を呼び掛けています。

 保険の活用や法人税の減税特例など、企業が行う節税手法は自社の決算月までに行うものが多くあります。しかし、なかには決算月には関係なく、12月末までに準備を済ませておかないと減税効果をフルに発揮できないものもあります。固定資産税の減税特例がそれにあたり、同税の賦課期日が毎年1月1日であるため、決算月にかかわらず年内に申請受理までを済ませておかなければ来年からの適用に間に合いません。今年に設備投資を行ったり年内にする予定があったりするなら、必ず内容を確認しておきたいところです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年11月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年10月31日

人気職業YouTuberの実態とは?

 

 子どもが将来なりたい職業に変化が起きています。従来、人気職業ランキングの上位には、スポーツ選手やお医者さん、女子ですとケーキ屋さんなどが常連でした。ところが、近年ではYouTuber(ユーチューバー)がランクインするようになり話題となりました。

 

 YouTuberとは、動画投稿サイト、YouTubeに自分で制作した動画を公開する人をいいます。投稿する動画はさまざまです。「○○をやってみた」など、自身が興味を抱いたことを実行し、顛末を撮影するものが定番としてあります。

 

 最も有名なYouTuberの一人、ヒカキン氏は商品の紹介をよく投稿しますが、投稿により商品の売上が伸びるといわれています。また、同氏が動画内で座っていたソファーが話題となり、同じ型のものを買う人が現れるくらい、影響力を有しています。 。

 また、マックスむらい氏は、ゲームを実際にプレイし実況する動画が人気で有名になりました。ほかにも、はじめしゃちょー氏など、有名なYouTuberがたくさん生まれています。

 

 YouTuberの主な収入源は広告収入です。動画を観た人が、動画の横にあるインターネット広告をクリックすると、動画を投稿した人にお金が振り込まれる仕組みになっています。また、人気YouTuberになれば、企業とのタイアップも収入源となります。もちろん、動画投稿だけで生活できるのは、ごく一部ですし、収入の額は動画の再生回数や広告の単価に左右されるので不安定なのが現状です。

それでも、なかには年収が1億円を超える人も現れ、「YouTuberは好きなことをして稼げる」として子どもたちの間で夢の職業となりました。

 最近、子どもの将来なりたい職業に、上位ランクインして話題となったYouTuber。具体的にどのようにして収入を得ているのでしょうか。数年前、動画投稿サイトが広がりを見せたころは、投稿で収益を得るシステムは確立されていませんでした。

 2011年、YouTubeでは、一定の条件を満たす人を対象に、動画を閲覧した人がインターネット広告をクリックすれば、投稿者は広告収入を得られるシステムを設けました。ただ、これは、動画を観てもらうだけでは収入になりませんが、隣にある広告をクリックしてもらえれば収入になります。動画再生の回数が多いほど、広告のクリック回数も増えるので、結果、広告収入も増えるようになります。このほか、有料閲覧のシステムや、企業とのタイアップで企業からタイアップ料をもらうといった収入を得る仕組みもあります。 。

 

  また近年は、UUUM(ウーム)株式会社といった、YouTuberを対象とした事業(YouTuberのマネジメント、動画制作サポート)を営む会社も現れました。この会社は、人気YouTuberのヒカキン氏などが所属し、彼らの制作サポート、スケジュール管理などをしています。

 ほか、マックスむらい氏は、人気ゲームを自身でプレイし、実況する動画が人気です。友人とともにゲーム関連会社を興し、同氏が役員を務める会社は2015年に東証マザーズ市場に上場しています。

YouTubeはもはや趣味だけでなく、ビジネスの場にもなっています。しかし、UUUMのように、事業を展開する会社はまだ数多くありません。ということは、YouTuberをめぐるビジネスの分野はチャンスがまだ多く残っているという見方もできます。(了)

 

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月23日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年10月23日

生保協会、死亡保険金の非課税枠拡大を要望

 

 毎年この時期の恒例行事と言っていいかもしれませんが、生命保険協会が税制改正要望で、生命保険の死亡保険金を受け取ったときの相続税の非課税枠(法定相続人数×500万円)の上限引き上げを求めています。相続増税で国民の生活が脅かされないよう、何らかの対策を講じる必要があるなかで、非課税枠拡大は有効な選択肢となるのでしょうか。

 

 相続増税の影響で生命保険の加入者が増加しています。生命保険協会の統計によると、平成26年度末の個人保険の契約件数は1億5173万件で、8年連続で増加しているそうです。

 

 生命保険に加入する大きな税メリットとして挙げられるのは、受け取った死亡保険金の一部が非課税になることです。相続税の基礎控除額とは別に、相続人が受け取る死亡保険金は「法定相続人の数×500万円」を相続財産から差し引けます。

 生保協会は「非課税措置として十分な状況にあるとは言えない」と指摘し、現行の非課税枠に「配偶者分500万円+未成年の被扶養法定相続人数×500万円」を加算することを要望しました。

 

 生命保険文化センターの調査によれば、30代と40代の世帯主が加入している普通死亡保険金額は2千万円〜2500万円となっており、この金額が最低限必要な遺族の生活資金相当額であるとしています。しかし、母と未成年の子1人の母子遺族世帯を想定すると、現行の非課税限度額は1千万円にしかなりません。非課税枠拡大は国が講じるべき選択肢のひとつと言っていいのかもしれません。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月23日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年10月23日

証券業界「NISA法の制定で制度恒久化を」

 

 日本証券業協会、投資信託協会、全国証券取引所協議会の3会が、現状は租税特別措置で規定されているNISAを恒久的な制度にするための「NISA法」を制定するよう、国に要望しました。口座の開設・移管の手続き迅速化を図る見直しや、ジュニアNISAを利用する子どもへの贈与の税負担を優遇する改正も要望し、制度の普及・定着を目指します。

 

 要望書では、NISA以外の資産形成法である企業型確定拠出年金と個人型確定拠出年金は「確定拠出年金法」、住宅財形と年金財形は「勤労者財産形成促進法」といった根拠法があることに言及。NISAは租特による規定に留まっている状態を見直し、NISA法を制定することで「国民の安定的な資産形成に資する恒久的な制度にするべき」と訴えました。

 

 また、手続きの簡素化や迅速化のための見直しも求めています。非課税期間終了により特定口座に移管する際に必要な書面を省略することや、開設の際に重複口座の確認に時間が掛かる制度を見直すように要望しています。

 

 さらに、20歳未満の人の投資益を年間80万円まで非課税にするジュニアNISAの利用促進を図るための見直し要望も盛り込みました。現行では子や孫にジュニアNISAのための資金を贈与した際の税優遇は設けられていませんが、贈与税の基礎控除額110万円とは別枠の税優遇措置を設けるべきとしています。また、現行では本人が18歳になるまで口座から現金を引き出せないという制限につき、12歳以降は制限を解除するように求めました。

   

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月23日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年10月18日

育児・介護休業法と給付金の改正

 

◆平成29年10月 育児・介護休業法改正

 今年の1月に育児・介護休業法が改正されたのに引き続きこの10月からも見直しがあり、保育園に入所できず退職を余儀なくされる事態を防ぐため改正が行われました。改正内容は次の3点です。

①最長2歳まで育児休業の再取得が可能に 今まで保育園に入れない等の場合、最長1年6ヶ月は育児休業を申し出る事が出来ましたが、子が1歳6カ月以後もまだ保育園に入れない場合、さらに2歳まで再延長できるようになりました。1歳6カ月以後も入所がかなわない場合もある事から最大2歳まで、比較的入所しやすい4月まで育休を取得できるケースを増やしたと言う事になります。

②子が生まれる予定の方等に育児休業の制度をお知らせする努力義務 事業主は従業員やその配偶者が妊娠、出産した事を知った場合はその方に育児休業 に関する制度(育児休業中・休業後の待遇や労働条件等)を知らせることが努力義務とされました。

③育児目的休暇の導入を促進 未就学児を育てながら働く方が子育てしやすいよう、育児に関する目的で利用出来る休暇制度(例・配偶者出産休暇、ファミリーフレンドリー休暇、子の行事参加休暇等)を設ける事が努力義務とされました。

 

◆雇用保険育児休業給付金の支給延長

 育児休業給付金は原則1歳に達する日前までの子を養育する為の育児休業を取得した場合に支給されます。子が1歳に達する日後の期間に保育所の入所ができない等の理由により育児休業を取得する場合は1歳6カ月に達する日前まで、延長支給されました。今回の改正で1歳6カ月に達する日後も同様の理由で育児休業を取得する場合、子が2歳に達する日前まで育児休業給付金の支給対象期間が延長となります。

 育児休業給付金の2歳に達する日前までの延長の対象者は、子が1歳6カ月に達する日の翌日が平成29年10月1日以降の方となります。また、あらかじめ、1歳6カ月に達する日の翌日についての延長の申し込みをした方が該当者で、再延長の申し込みをする際は保育の申し込みをしたが保育が行われない等、市区町村の発行した入所の保留通知書等の証明書等が必要です。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年10月18日

ふるさと納税 中間仮計算のススメ

 

◆過熱するふるさと納税-規制もあれば抜け道も!?

 2017年4月1日付で総務省は各自治体に対し、「ふるさと納税の返礼品の価格について、寄付額の3割までに抑えるよう要請」し、「商品券や家電製品といった返礼品は換金しやすさや地元産かどうかを問わず、全面的に控えるよう求め」ました。これで一部自治体の目玉だった商品券や各種ポイントも返礼品から消えることとなりました。

 「税法の縛りがあるところに合法的な節税の抜け道あり」ではありませんが、頭を使って考える人はいるものです。自社が提供するふるさと納税の申込サイトから寄附すれば、自社のポイントを付与し、他の申込サイトよりもポイント分得するという売りを打ち出したところが出てきました。ポイントは、自治体から納税者に付与されるのではなく、ふるさと納税の申込サイトを運営する会社から付与されるので、総務省要請も対象外ということなのでしょう。

 

◆ふるさと納税限度額の計算

 持ち出し(=寄附金が控除限度額を超えてしまうこと)なくふるさと納税をするためには、控除限度額の把握が必要です。ふるさと納税導入当初は、総務省や千葉県などのウェブサイトで提供されていた表形式のものしか限度額を予測するものはありませんでした。しかしながら、いまは各種ふるさと納税の申込サイトでシミュレーションコーナーが設置され、より精度が高く計算できるようになってきています。

◆ふるさと納税中間仮計算のススメ

 限度額ギリギリまで得するよう12月の年末調整後に駆け込み的なふるさと納税を推奨する話も聞きますが、今回は、いまの時期に、中間仮決算的準備をお勧めします。

 行うべきことは、医療費の領収書の金額集計です。扶養家族や住宅ローン控除などはほぼ例年通りのことが多く12月末時点の予測は簡単です。一方、医療費控除は集計してみるまで金額がわかりません。

 ある税理士は毎年12月にその年の納税限度額を計算し、限度額目一杯使い切ることを年中行事としていました。しかしながら、12月に突発的な仕事で、医療費控除の予測ができぬまま医療費控除を最大限の200万円としたうえでふるさと納税限度額としました。そして、翌年2月に自身の個人所得税の確定申告をしてみて数万円分のふるさと納税限度額を逃してしまったことに気づいたそうです。その反省から「今年は中間仮計算をする」と宣言していました。  そこで、平成27年度の税制改正で平成30年1月1日以後、保険金等の支払があった場合、または契約者が死亡し名義変更があった場合には、保険会社は上記情報を税務署に提出することを義務付けられました。 今一度、保険関係の書類を確認し、今後の対応を考えてはどうかと思います。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年10月11日

H30年1月1日以後の手続き 保険契約者の名義変更と課税関係

 

 現行法では、生命保険契約の契約者の名義を変更しただけでは、新たに契約者になった者に対する贈与の課税はありません。

 具体的には、「甲」契約者でかつ保険料負担者、「乙」被保険者、「丙」保険金受取人の場合で、その後、甲から丙に契約者の名義を変更し、丙が保険料を負担することになったとしても、名義変更時までに、甲が負担していた保険料相当額については、丙への贈与にはならないということです。

 

◆名義変更後の課税の取扱いと問題点

 上記例において、①丙への名義変更後、甲死亡前に保険の満期を迎えると、当該満期保険金は丙が受け取ります。この場合の丙の課税は、丙自身が負担した保険料相当額に対応する保険金部分は一時所得としての課税を受け、甲が負担した保険料相当額に対応する保険金は甲から贈与により取得したものとして贈与税の課税を受けます。

 また、②名義変更後、甲の死亡前に被保険者乙が死亡すると、当該死亡保険金は丙が受取ります。この場合の丙の課税は、死亡保険金の内、丙が負担した保険料相当額に対応する保険金は一時所得としての課税を受け、甲が負担した保険料相当額に対応する保険金は甲から贈与により取得したものとして、贈与税の課税を受けます。

  なお、③名義変更(甲から丙)が甲の死亡によってなされた場合には、丙は生命保険契約に関する権利を相続等により取得したことになり、甲の本来の相続財産として相続税の課税対象になります。

  以上が保険契約の名義変更に関する課税の取扱いです。しかし、実際の申告では、名義変更に関する資料が十分に整備されていないこともあってか、受取保険金のすべてが一時所得として申告されていた等、法が予定していた申告が行われていない事例が散見されたようです。

 

◆平成30年1月1日以後の取扱い

 現行法では、保険会社から税務署に提出される情報(支払調書)には、名義変更に関する情報、元の契約者の払込保険料に関する情報はありません。

 そこで、平成27年度の税制改正で平成30年1月1日以後、保険金等の支払があった場合、または契約者が死亡し名義変更があった場合には、保険会社は上記情報を税務署に提出することを義務付けられました。 今一度、保険関係の書類を確認し、今後の対応を考えてはどうかと思います。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年10月11日

就活生の入社理由

◆求人倍率は人手不足を反映

 厚生労働省の発表では今春4月の有効求人倍率は1.48倍でありバブル期のピークだった1990年7月の1.46倍を上回ったとされています。有効求人倍率は全国のハローワークで仕事を探す人1人当たり何件の求人があるかを示します。1974年2月の1.53倍以来の43年ぶりの高水準と言う事です。そしてこれは7月現在でも1.52倍と5ヵ月連続で高水準が続いています。

 企業の求人は増加する半面、求職者数は減少しており企業の「人手不足」がますます増加していると言う事です。このような状況でも良い人材を確保する為に企業はどのような事に取り組むのがよいでしょうか。 。

 

◆就活生が見ているもの

 東京商工会議所の「中堅・中小企業の新入社員意識調査」によると「入社した会社を選んだ理由」との問いには「仕事の内容が面白そう」(44.2%)、「職場の雰囲気が良かった」(39.3%)、「自分の能力、個性が活かせる」(37.0%)が上位となっています。

 注目したいのは4割近くが「職場の雰囲気が良かった」を理由に入社している事です。仕事の内容は容易に変えられませんが職場の雰囲気を明るく働きやすいものに変える事は可能かもしれません。

  公益財団法人 日本生産性本部の「職業のあり方研究会」の「新入社員の調査結果でも「パワハラが無い事を就職先の条件」とする傾向がみられると言います。

 

◆就活生と接する社員の対応が大事

 このように職場の雰囲気が人材確保に重要であり、就活生に対する企業側のアプローチを見直してみる事が良いでしょう。社員の対応(面接者、他の社員、受付等)の対応や内部の雰囲気が好感の持てるものは何かを検討してみるのも良いでしょう。

 実際、先の商工会議所の調査では29.6%が「採用担当者や社員に好感が持てた」事を入社の理由に挙げています。

就活生に限りませんが、中途採用に応募してくる方に対してもにこやかで親切な対応をすることが大事でしょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年10月3日

改正労働基準法の内容と動向生

◆今秋の臨時国会での審議の行方


 平成27年4月に閣議決定された改正労働基準法案は労働時間や休暇に関する企業にとって大きな影響が及びそうなものでしたが、実施の難しさからか今も継続審議中となっています。しかし今秋の臨時国会で働き方関連法案の同一労働同一賃金、時間外労働上限規制と併せて審議されそうな動きがあります。労働基準法改正で何が変わるのでしょうか。

 

◆改正予定の法案の内容

①中小企業における月60時間超の時間外労働割増率50%以上適用猶予の廃止・・・・中小企業では元々月60時間超えでも割増率は50%以上にすることは猶予されていましたが、割増率を上げる事は企業への影響が大きい為、平成31年4月からの実施予定は延長される可能性があります。

②著しい長時間労働に対する助言指導を強化する為の規定の新設・・・・これは時間外労働の上限規制の法案が出ていますので併せて考えられるでしょう。

③一定日数の年次有給休暇の確実な取得・・・・労働者に付与された年次有給休暇のうち「5日」については会社で時季を指定して強制的に有給取得させるというものです。欧州での有給取得率の高さは会社が有給を取る日を事前に決めているからだそうです。この5日については本人が年休取得したり、会社の計画的年休付与を5日以上行ったりしていれば強制的に取らせなくともよいとされています。また、年休管理簿の作成が義務付けされます。

④フレックスタイム制の見直し・・・・1日8時間週40時間の適用はありましたが、割増について1ヶ月単位の精算期間の上限を1ヶ月から3ヶ月に延長し1ヶ月を超える枠を決める時は1週50時間を超えたら割増賃金を払う事になります。

⑤企画業務型裁量労働制の見直し・・・・「企画立案調査分析」業務の他それを活用させて裁量的にPDCAを回す業務と課題解決型提案営業も裁量労働(みなし労働)を認めるとしています。

⑥特定高度専門業務・成果型労働制(高度プロフェショナル制度)の創設・・・・業務範囲が明確で一定の年収で高度な知識を有する業務に従事する者の労働時間の時間外、休日、深夜の割増適用除外

⑦企業単位で労使の自主的取り組み促進

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月3日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年10月3日

未払い残業代の解決金等その課税関係


 元従業員(被用者)からの未払い残業代請求の訴えが、突然、裁判所から送られて来ることがあります。  多くの場合は、労働審判への申立て手続きによるもので、裁判官、労働者側、経営者側の3者が双方から提出された証拠資料等を吟味して、3回の審議で結論を出すことになっています。

 

◆一括支払いの和解金又は解決金

 労働審判は、個別的労使紛争が対象です。それ故、集団的未払い残業代の訴えのように、正確な各月の残業代を計算し、各年分の年末調整をやり直す等幾つもの諸手続きを想定していません。双方が合意できる金額での早期決着が眼目ですから、調停成立の文言も、「本件解決金(又は本件和解金)として〇〇〇万円の支払義務がある」といった例は散見されます。まさに、ザックリとした金額です。

◆名目としての解決金、和解金の実質は

 文言のニュアンスからは、当該解決金等は非課税であるかのような印象も受けますが、やはり審判所への訴えが「未払い残業代」、ということですので、在職中の給与等の追加払い、ということになり、原則、給与所得を構成するのではないかと考えます。

 この場合、未確定であった在職中の給与等の追加払いを一時に受けることから、その受けた年の「賞与」としての扱いになるのではないかと考えられます。

 

◆支払者(事業主)の手続き

 事業主は、当該解決金が未払い残業代に相当すれば、当然に、その支払いの際には源泉徴収義務を負い、源泉税徴収後の金額を被用者に支払います。

 なお、被用者が源泉徴収すべき税額を含めて強制執行等により未払い残業代全額の回収を求めてきた場合、事業主は解決金の全額を支払う義務を負うことになります。

   但し、その場合であっても、法的には、事業主の源泉徴収義務は免れることはできません。事業主は、源泉徴収義務者として解決金〇〇〇万円に相当する源泉税を計算し納付しなければなりません。

そうすると、事業主は、二重に源泉税分を支払ったことになりますので、その分、被用者に請求することができますが、被用者が無資力の場合はその回収は困難です。

審判所においても、未払い残業代に伴う源泉徴収税額を双方協議しておくのが望ましいように思います。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年10月3日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年9月27日

毎年1千億円超の休眠預金発生


 預金者本人と連絡が取れなくなって10年以上が経つ「休眠預金」が、毎年1千億円超のペースで生まれていることが分かりました。本人などからの払い戻し請求に応じた額を除いても年間700億円以上が生まれているそうです。

 

 東京商工リサーチはこのほど、銀行が休眠預金の払い戻し請求に対応するために計上する「睡眠預金払戻損失引当金」の額を調査し、発表しました。引当金は過去の払戻実績などに基づいて、金融機関の負債の一部として会計処理されるものです。調査によると、107金融機関の今年3月期決算時点での「睡眠預金払戻損失引当金」の総額は、前年同期から3.4%増えて951億4800万円でした。この結果には、決算書の科目に同引当金の項目がないメガバンクの実態が含まれていないため、実際に積み上がった国内金融機関の休眠預金の額が1千億円を軽く超えたものであることは確実と言えます。

 また金融庁によれば、休眠預金の発生額は2014年3月期で1187億円(うち払い戻し460億円)、15年3月期で1278億円(同518億円)、16年3月期で1308億円(同565億円)と、徐々に増加していることが分かります。払い戻しを受けていない人も多い状況です。

 

 なお、昨年12月に「民間公益活動を促進するための休眠預金等に係る資金の活用に関する法律」が成立したことで、休眠預金は、福祉・健康増進・地方活性化などの社会的事業への活用が可能となっています。実際に休眠預金が助成されるのは19年秋頃となる見通しです。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年9月27日

時間外労働の限度に関する基準

◆法定労働時間を超えた時間外労働の基準


 法定の労働時間を超えて労働させる場合、又は法定の休日に労働させる場合には、事前に労使間で時間外労働、休日労働に関する協定(36協定)を結び労働基準監督署に届出をしておく必要があります。36協定を定める時には労働時間の延長の限度に関する基準があります。

 36協定は下記の基準に適合したものにするようにしなくてはなりません。

①業務区分の適合化・・・・業務の範囲の明確化、具体的業務区分が必要

②一定期間の区分・・・・1日を超えて3ヶ月以内の期間と1年間の両方を協定する

③延長時間の限度(法定の休日労働含まず)・・・・例)期間が1週間の場合、一般労働者は15時間、対象期間が3ヶ月を超える1年単位の変形労働時間制の適用労働者は14時間を超えないものとする

 

◆適用除外

 次の事業又は業務には延長限度時間は適用されません。

①工作物の建設

②自動車の運転業務

③新技術、新商品の研究開発

④厚生労働省指定事業又は業務

◆特別条項付き協定

 臨時的に限度時間を超えて時間外労働を行わなければならない特別の事情が予想される場合に特別条項付き協定を結べば限度時間を超えて時間を延長する事ができます。要件は次の通りです。

①原則としての延長時間(限度時間以内の時間)を定める事

②限度時間を超えて時間外労働を行わせなければならない特別の事情を具体的に記す

③特別の事情とは一時的、突発的であり、一年の半分を超えないことが見込まれる事

④限度時間を超える労働時間の割増賃金率を定め、法定割増率を超えるよう努める 特別条項付き協定には限度時間の上限が無いので長時間労働になりがちとの見解もあります。過重労働にならぬよう安全配慮義務を考えた上で行いたいものです。 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月27日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年9月20日

えっ、納税までクレジットカード対応?

◆給与の源泉税もクレジットカード払い


 平成29年6月12日(月)から、e-Tax(国税電子申告・納税システム)から「国税クレジットカードお支払サイト」へのアクセスが可能となりました。源泉所得税の申告・納付は、銀行に出向いて窓口で納付するよりも、インターネットバンキングで納付する方が楽ですので、税理士自身e-Taxを使い、関与先にも利用を勧めている方も多いでしょう。6月下旬に源泉税の納付の際に、いつもと画面が違い、「あぁ、クレジットカード納付がいよいよ始まったのだな」と気づかれたかもしれません。

 

◆クレジットカード払いの利便点

 出張の際の新幹線や航空券の購入、ホテルの宿泊代の支払いはもちろん、毎月の電気、ガス、電話代にいたるまでクレジットカード払いができるようになっています。

 クレジットカードの請求書に添付される「ご利用明細書」等は、①その書類の作成者の氏名又は名称、②課税資産の譲渡等を行った年月日、③課税資産の譲渡等に係る資産又は役務の内容、④課税資産の譲渡等の対価の額、⑤その書類の交付を受ける者の氏名又は名称が記載されていることが一般的ですので、消費税法第30条第9項に規定する請求書等に該当することになります。その意味で、会計帳簿の記帳の観点からも、クレジットカード払いには利便性があると言えます。

◆経理の本音(会社の電話代等一部のものの支払いにクレジットカードは使わないで!)

 このように利便性の高いクレジットカード利用ですが、経理担当の目から見ると(=経理をチェックする税理士もしかり)、支払に充ててほしくない使途先があります。具体的にいうと、電話代などの実際の利用に比べて支払いが2か月近く遅れる支払です。  電話代の請求は、通常利用月の翌月に請求書が発行され、口座振替の場合は翌月末日等、大体はひと月遅れで精算されます。これがクレジットカード払いとなると、約ふた月遅れとなり、決算確定の最終金額の数字確認が遅れる場合もままあります。  利用によるポイントが付いたり、資金の後払いとなったりと、お得感の大きいクレジットカード払いですが、実際の運用に際しては、経理担当者等の意見も聞いて、会社全体として賢く使ってほしいものです。  そう言い忘れていました、国税のクレジットカード払いは、このシステムの受託業者への手数料が発生しますので、お得感はその分目減りします。 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月20日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年9月13日

ふるさと納税上限規制で得する人

◆過熱する返礼品競争に総務省が待った


 過熱する一方のふるさと納税返礼品競争に対し、総務省が待ったを掛けました。「返礼割合の高い返礼品」や「金銭類似性の高いもの」そして「資産性の高いもの」を自粛するように、各自治体に対して、総務省が平成29年4月1日付で通知し、通知を通じて徹底を要請していくということです。 これまでは具体的な基準を示していませんでしたが、「返礼割合は3割以下」、「商品券などの換金できるものはダメ」、「家電品も転売できるのでダメ」といった通知です。

 ふるさと納税の返礼品は、知られていなかった地域の名産品を全国の人々に知ってもらう良い機会です。返礼品が気に入って、通信販売などで直接取寄せにつながれば、地域経済振興にもなります。 その趣旨では意味があるので、国も平成27年4月から、限度額を2倍に拡大し、ワンストップ制度も導入しましたが、歯止めが必要になったということなのでしょう。

 

◆最近の過熱ぶりの一端も規制に影響?

 最近はそれまで年一回限りの返礼品を何度でもOKとしたり、人気のある品は前年から予約の寄附となったりしています。限度額に余裕のある高額所得者は、肉や野菜、その他生活必需品が定期的に送られてきて買い物に行く手間が不要となるような使い方をしている人もいるようです。

◆この上限規制で得をする人もいる!?

 「ふるさと納税は2千円の負担で限度額の範囲内であればタダでもらい放題!」という話は、間違いです。  ふるさと納税の返礼品は、「他の各種所得以外の所得のうち、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の一時の所得で労務その他の役務又は資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」なので、一時所得となります。(所得税法34条) ただし、課税所得の計算で50万円の特別控除があるので、ほとんどの方は課税されない結果となっているだけなのです。

 返礼率が5割の場合には、特別控除50万円を超えるには100万円超のふるさと納税であれば、一時所得の課税があることになります。(=他の一時所得ゼロと前提)

今回の総務省の通知「返礼割合3割」の上限が守られている前提では、過去に確定申告で5割の返礼率で申告していた人も3割でよいことになります。今後は1,666,667円超のふるさと納税で課税され、課税される所得も5割から3割に減ります。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月13日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年9月13日

ふるさと納税の効果を検証


 任意の自治体に寄付すると所得税や住民税の控除が受けられる「ふるさと納税」制度をめぐり、同制度が地方自治体にもたらす経済効果などを検証して数値化する取り組みが、産学官の連携で始まります。総務省が今年4月に全国に要請した返礼品の「3割規制」など、返礼品の価値によって地域に及ぼす経済効果にどれほどの違いが出るのかなどを調べます。

 

 研究は、総務省や自治体などの公的機関と、ふるさと納税ポータルサイトを運営する「さとふる」「トラストバンク」といった民間企業などから得られた情報を基に、事業構想大学院大(東京・港区)が集計し、効果を数値化するそうです。

 検証するのは、①自治体がふるさと納税にかけた予算額と、地域の事業者への経済波及効果の大きさの関係、②返礼品の種類による経済波及効果の違い、③寄付額に占める返礼品の価値である「返礼率」が寄付の多さに与える影響、④地方部と都市部の制度による経済効果の差―など。

 

 返礼率については、過熱する返礼品競争を防止するため、今年4月に総務省が寄付額の3割以下に抑えるよう全国の自治体に要請し、多くの自治体が見直しを行う一方、一部の自治体からは強い反発の声が上がっています。また都市部と地方部の制度による経済効果の違いについては、2017年度に東京都から466億円の税収が流出したほか、同制度の利用によって寄付者が居住する自治体の個人住民税が合計1767億円も減少したことが、総務省の発表で明らかとなっています。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月13日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年9月6日

早期経営改善計画の策定を

◆経営改善計画の簡易版です


 従来の経営改善計画は、金融機関からリスケジュール等の返済条件を緩和してもらうことを目的として策定するものです。早期経営改善計画では、そういった金融支援を得ることを目的としていません。国が認める士業等専門家の支援を受けながら、早いうちから自社の経営を見直すために現状分析から資金繰り、ビジネスモデル図など簡易な計画を策定し、金融機関に提出するものです。

 

◆どういうメリットがあるか?

①自社の経営を見直すことにより新たな問題と経営課題の発見や分析が出来ます。

②目標を設定する事により、目指すべき姿が明確になります。

③自社のビジョンについて金融機関と共有することが可能になります。

◆活用までの流れ

 事業者は金融機関に対して、事前に本事業を活用することを相談し、認定支援機関と連名で経営改善支援センターに利用を申請します。

 早期経営改善計画を策定し、その計画について金融機関に提出した場合、早期経営改善計画策定にかかる費用を補助されます。 早期経営改善計画策定後1年を経過した最初の決算時に、モニタリングを実施します。これら早期経営改善計画策定支援に要する計画策定費用とモニタリング費用の総額について、経営改善支援センターが2/3(上限20万円)を負担するものです。

◆◆早期経営改善計画策定には「ローカルベンチマーク」の利用を推奨します

 ローカルベンチマークは企業の現状分析をする為のツールです。経営者や金融機関、認定支援機関が同じ目線で対話を行うための基本的なフレームワークです。具体的には6つの指標による経営状態の変化に早めに気づき、早期の経営改善に役立ちます。

 売上高が年々減少傾向にあるがその要因がよく分からない、あるいはこのままでは先行きが不安なので、経営の見直しを行いたいといった問題が生じている企業は検討しても良いかと思います。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年9月6日

年金受給資格期間不足を補うには

◆10年加入でも受給ができる


 年金の加入期間が足りず受給資格が取れなかった方でも、8月1日からは老齢年金受給資格期間25年の短縮で10年あれば受給可能になりました。新たに受給資格を取得した方もいる事でしょう。年金の受給資格期間とは保険料を納めた期間ばかりでなく、保険料を納めていなくとも資格期間となる合算対象期間も含まれます。

 

◆合算対象期間(カラ期間)

 過去に国民年金に任意加入していなかった期間も年金の受け取りに必要な資格期間に含む事ができる期間を言います。期間は計算されますが年金額の算定には反映されません。具体的には次の様な場合で20歳以上60歳未満の期間です。

①昭和61年3月以前にサラリーマンの配偶者だった期間

②昭和61年3月以前に厚生年金等の障害年金受給者の配偶者であった期間

③平成3年3月以前に学生だった期間

④海外に住んでいた期間 ⑤脱退手当金の支給対象となった期間

これらの資格期間を合算すると年金が受給できる可能性があります。

◆年金受給資格取得や増額をする

 新たに保険料を納付して受給資格を得たり年金額を増額したりする事ができます。

①60歳以上の方の国民年金任意加入

 希望する方は60歳から65歳までの5年間国民年金保険料を納めると65歳から受け取る老齢基礎年金額が増えます。また、資格期間10年に満たない方は最長70歳まで国民年金に任意加入ができます。

②過去5年間に納め忘れた国民年金保険料を納付できる後納制度は、申し込みにより保険料を納める事ができます(平成30年9月まで)。

③専業主婦(主夫)の届出漏れの期間の届出

例えば会社員の夫が退職した時や妻の年収が増えて夫の健康保険の被扶養者を外れた時には、国民年金の3号から1号被保険者に切り替えの届出をします。届出を忘れていた時、過去に2年以上切り替えが遅れた方は記録が未納期間になっています。その場合は「特定期間該当届」の手続をすることで最大10年までの保険料を納める事ができます(平成30年3月まで)。

(注意)
上記の記載内容は、平成29年9月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年8月28日

地方創生拠点としての道の駅の活用

 「道の駅」は1993年に創設された制度で、市町村等からの申請に基づき、国土交通省で登録を行っており、その数は2017年4月末現在で1,117駅となっています。

 これまで道の駅は、①休憩機能(24時間、無料で利用できる駐車場、トイレ)、②情報発信機能(道路情報、地域の観光情報、緊急医療情報などの提供)、③地域の連携機能(文化教養施設、観光レクリエーション施設などの地域振興施設)といった3つの機能を発揮することが求められてきました。しかし道の駅が増加する中、道の駅自体が経由地ではなく最終目的地となり、地域の特産物や観光資源を活かして人を呼び、地域に仕事を生み出す拠点へと独自の進化を遂げ始めています。

 国土交通省では、地方創生の拠点となる道の駅を、①地域外から活力を呼ぶゲートウェイ型(地域の観光総合窓口機能、インバウンド観光の促進、地方移住等の促進など)、②地域の元気を創る地域センター型(地域の産業振興、地域福祉の向上、高度な防災機能など)に大別しつつ、先駆的な道の駅を選定し、関係機関が連携して重点支援する「重点『道の駅』制度」を構築しています。

 同制度における道の駅選定のプロセスとしては、まず国土交通省の各地方整備局等からの推薦によって重点「道の駅」の候補が選定され、その中から国土交通大臣の選定によって重点「道の駅」が選定されます。さらに重点「道の駅」の中から、地域活性化の拠点として、特に優れた機能を継続的に発揮していると認められる道の駅が国土交通大臣によって全国モデル「道の駅」として選定されます。

 このように、道の駅は地域に活力をもたらす拠点としての期待が高まっているのです。

 では道の駅「とみうら」を例として優れた機能を発揮している道の駅では具体的にどのような取組が行われているかをみていきましょう。

 道の駅「とみうら」は、1993年に千葉県南房総市に設置された道の駅で、地域外から活力を呼ぶゲートウェイ型の道の駅として2015年1月に全国モデル「道の駅」の一つに選定されました。

 一つ目は、地域の特産品であるビワを道の駅が中心となって活用し、オリジナル商品を開発・加工・販売している点です。ビワ関連のオリジナル商品の数は約50種類にのぼり、規格外品の活用やビワの需要安定により生産農家の経営安定にも貢献しています。このように道の駅「とみうら」では、道の駅を核とした6次産業化の取組が行われています。

 二つ目は、ビワ狩り、うちわ作りといった体験企画などの観光資源を地域の観光窓口としてパッケージ化し、着地型観光を推進している点です。道の駅「とみうら」では、道の駅で旅行資格を取得して、パッケージ化された観光資源を都市部の旅行会社へ販売し、観光バスの誘致に成功しています。

 三つ目は、人形浄瑠璃などの地域文化の発信や、非常用電源などの防災設備の設置など、地域の伝統・文化の継承や防災など地域の拠点として多様な機能を発揮している点です。

 このように地方創生拠点としての道の駅では、特産品のブランド化や観光客の誘致などによって、関連産業の売上増加や雇用創出といった経済効果がみられるのです。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

(注意)
上記の記載内容は、平成29年8月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年8月28日

2016年分所得税等確定申告のICT利用状況を公表!


 2016年分所得税等の確定申告では、所得税の申告書提出件数が2,169万件で2年連続の増加となりました。  国税庁では、確定申告における基本方針として、「自書申告」を推進、そのためのICT(情報通信技術)を活用した施策に積極的に取り組んでおります。

 

 国税庁のホームページ上で申告書が作成できる「確定申告書等作成コーナー」やe-Tax(国税電子申告・納税システム)など、ICTを利用した所得税の確定申告書の提出人員は、全体で1,335万8千人にのぼり、2015年分より6.0%増加しました。

 また、所得税の確定申告書の提出人員に占める割合は、前年より3.0ポイント上昇の61.6%に達しました。  贈与税の申告でも、提出人員50万9千人のうち71.9%(36万6千人)がICTを利用し、その割合は前年分から8.2ポイント上昇しました。

 署でのICT利用は、署のパソコンで申告書を作成して「e-Tax」が427万7千人、同「書面での提出」が44万3千人の計472万人と、前年分に比べ3.1%減少しました。

 一方で、自宅等でのICT利用は、「HP作成コーナーで申告書を作成して書面での提出」が412万6千人、「同e-Tax」が55万7千人、「民間の会計ソフトで申告書を作成してe-Tax」が381万人の計849万3千人で同9.8%増加しました。

 全国拡大後13回目の確定申告となるe-Taxは、添付書類の提出省略や書面提出に比べて還付金を早期還付するなどのメリットを積極的に広報するなど普及拡大に努めた結果、e-Taxでの所得税の申告書提出件数が、前年の842万件から864万4千人へと2.7%増加し、所得税の確定申告書の提出人員の約4割(39.8%)がe-Taxを利用した結果となりました。

 このように、ICTを活用した施策を推進する一方で、今年で13回目となる閉庁日における申告相談を2月19日と2月26日の日曜日に、228税務署を対象として、税務署のほか合同会場・広域センターの計139会場において実施した結果、両日の相談件数は前年比1.5%増の19万7千件、申告書収受件数は同1.4%増の29万4千件となりました。

今後の動向に注目です。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年8月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年8月22日

増税後の相続がとうとうターゲットに

 国税当局の一斉人事異動からしばらく経ち、当局が本格的に税務調査に取り組む時期になりました。相続税では、基礎控除額が引き下げられた平成27年分の相続が調査対象になります。マンパワー不足を嘆く国税当局が調査数を急増させることは考えにくいのですが、課税対象者は一気に増えており、調査先選定や調査自体の質を高めて「取れるところから取る」という姿勢を強めることは間違いありません。

 

 国税庁が昨年11月にまとめた最新の調査実績報告書には、平成27事務年度(27年7月~28年6月)の相続税調査は「平成25年に発生した相続を中心に実施した」と記されています。この年に限ったことではなく、過去の報告書を見ても、調査は発生から2年以上経過した相続を対象にしていることが分かります。相続税が増税となった平成27年に発生した相続は、29事務年度、つまり今年7月~来年6月に本格的に調査されることになります。

 相続税の基礎控除額が引き下げられた影響により、平成27年に相続税の課税対象になった相続は前年から1.8倍に増え、10万3043件となりました。ここ数年の相続税調査数が1万2千件であることを考えると、今年度も同数であれば、納税額がある相続8~9件のうち1件は調査対象になります。財産が少ないからと言って安心はできません。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年8月22日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年8月22日

中小企業の福利厚生プランの一つに 所得補償保険の活用

◆ダルビッシュの故障で「離脱補償」の保険?!

 新聞報道によると、東京海上日動火災保険はプロ野球やJリーグなどのプロスポーツチーム向けに「選手不稼働対応保険」という保険の販売を始めたそうです。  この保険は、所属するスポーツ選手が傷害や疾病で長期離脱した場合に、離脱期間の年俸と代替獲得選手の年棒の8割を上限に保険金を支払うというもの。保険料は年棒の数%で、選手の年齢やポジション、過去の負傷歴等を基に算出します。  このような保険は、高額の年俸を選手に支払う海外のプロスポーツでは常識化していて、大リーグのダルビッシュ有選手が2015年シーズンを故障で離脱したときも、年棒の半分以上が補償されたようです。

 

◆福利厚生プランとして所得補償保険加入

 中小企業の経営者も「従業員が長期入院をしたときは…」と不安を感じられているでしょう。そのような方には、「所得補償保険」(就労不能保険)の加入がおススメです。  所得補償保険とは、被保険者が傷害や疾病によって仕事に就くことができなかったときに、就労できない期間に応じて保険金(平均所得金額の範囲内)が支払われるものです。会社がこの保険の保険料を負担した場合、特定の従業員のみが加入するときは給与の取扱いになりますが、全従業員を対象(普遍的加入)とするときは厚生費として損金となり、保険金の受取り(受取人:従業員)は所得税の非課税となります。

◆就労不能期間の給与は出さないで大丈夫?!

 また、業務外の傷害や疾病の場合、健康保険から傷病手当金(標準報酬月額の2/3程度)が支払われますが、厄介なことに、この期間に会社が給与を支払ってしまうと傷病手当金は支給されません。そこで、この所得補償保険を利用するわけです。実は、所得補償保険金を受取っても、傷病手当金は調整されません。事業主が所得補償保険を契約し、従業員の就労不能期間は、会社は給与を支払わない形にして、従業員は「傷病手当金+所得補償保険金」を受け取るという福利厚生プランができるわけです。

◆個人事業主自身のための所得補償保険

 なお、個人事業主自身が被保険者及び受取人とする所得補償保険契約は、その保険料は業務について生じた費用とみなされず、必要経費とはなりません。生命保険料控除(介護保険料)の対象となります。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
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■2017年8月18日

育児休業給付金の延長手続

◆育児休業給付の給付延長ができる時


 育児休業給付金は1歳に満たない子を養育する為の休業に対して支払われる給付金で、財源に雇用保険料が使われています。子の1歳の誕生日の前々日(1歳に達する日の前日)まで支給されます。また、子が1歳に達する日より後の期間について休業する事が雇用の関係に必要と認められる場合(保育所に入所できなかった時等)は1歳6カ月に達するまで給付が延長されます。

 

◆給付金の延長の為の手続は

 認可保育所に入所できなかった場合の延長手続には「1歳の誕生日(「パパ・ママ育休プラス制度」を利用する場合は休業終了予定日の翌日)以前を入所希望日とする保育所の申し込みをしたが入所ができなかった」事の事実を証明する為、保育所の入所申込書と入所不承諾(保留)通知書などの写しが必要となります。自治体によって入所申し込みの時期や入所可能日の手続が異なるので注意が必要です。早めに調べておきたいものです。不承諾通知書の有効期限にも注意をしましょう。1歳の誕生日直前の選考で不承諾となっている事が必要です。

 また、入所保留と言う形式の自治体では毎回不承諾通知書を発行しない場合もあり、最初に発行された不承諾通知書だけでは受給要件を満たさない場合があります。1歳の誕生日に保育が可能となっていない事が明らかになる証明(待機通知等)を付けなければならない場合もあるので、必要な場合は自治体に問い合わせをしましょう。  なお、自治体から認可保育所の入所が困難であるとの説明を受けて入所申し込みを行わなかった場合は、延長給付の対象とはなりません。

◆平成29年10月よりの育児休業法改正

 保育所に入る事ができず、退職を余儀なくされる事態を防ぐため、10月から育児休業が2年に延長されます。1歳6カ月を過ぎても保育園に入れない場合、会社に申請し育児休業期間を最大2年まで再延長ができるようになります。この場合も前述のような手続は必要となるでしょう。休業給付期間も2年までに延長されます。事業主は働く方やその配偶者が妊娠出産を知った場合にその方に育児休業に関する制度(育児休業中・休業後の待遇や労働条件等)を知らせる努力義務も創設されます。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
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■2017年8月18日

一般的にはできませんが… 法人税には「土地の償却」通達がある

◆土地は減価償却ができませんが…


  事業の用に供される建物、建物附属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具などの固定資産は、一般的には時の経過等によってその価値が減っていきます。このような資産を減価償却資産といいます。  「時の経過等によって価値が減る」のであれば、減価償却資産の取得価額は、取得した時に全額を一時の必要経費(損金)とするのではなく、その資産の使用可能期間(耐用年数)にわたり、分割して必要経費(損金)とすることが合理的です。
 そのため、減価償却(depreciation)とは、取得価額を一定の方法により各年分(各事業年度)の必要経費(損金)として配分する手続といえます。土地や骨とう品については、「時の経過等によって価値が減少しない」ため、減価償却資産とはされません。

 

◆鉱山・油田は、会計上「減耗性資産」

 一方で、山林・鉱山・油田・炭山のような天然資源・埋蔵資源があるものは、それが伐採・採掘されてしまえば、もはや復元できないか、復元するために相当の年月が必要となります。このようにその存在量が限られていて、伐採・採掘により材料・商品となり、漸次減耗して、最後には涸渇してしまう天然資源を減耗性資産といい、その取得価額を各期間に応じ費用配分する手続を減耗償却(depletion)といいます。
    これは、減価償却と似ている手続きですが、減価償却は事業の用に供されているものの償却であるのに対し、減耗償却は、存在する物量が減耗して涸渇することに基づく点に違いがあります。
 ただ、手続としては、「生産高比例法」(資産の利用に比例して減価させる償却方法)の考え方と全く同じといえます。

◆法人税には「土地の償却」規定がある?

 法人税法では「減耗償却」という用語は採用されていませんが、通達で「鉱業用土地の償却」と「土石採取用土地等の償却」という取扱いが設けられています。
 鉱業用土地とは、石炭鉱業の「ぼた山」の用に供する土地などで鉱業廃止後に著しく価値が下がるものをいい、(取得価額-廃止後残存額)を鉱業権で選定している償却方法(定額法・生産高比例法)に準じた方法で償却にできることとされ、土石・砂利の採取目的の土地についても、取得価額のうち土石・砂利部分は生産高比例法に準じた方法で償却できるものとされています。


<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年8月10日

子ども・子育て拠出金とは

◆全額事業主負担の子ども・子育て拠出金


 子ども・子育て拠出金は平成26年度までは児童手当拠出金と呼ばれていました。

 社会保険料(健康保険及び厚生年金保険)は労使折半負担となっていますが、子ども・子育て拠出金は全額企業が負担します。被保険者からは徴収しません。

 

 平成29年度からは0.23%となりました。被保険者の厚生年金保険の標準報酬月額に料率を乗じます。標準賞与額にも同じ料率がかけられます。

 例えば標準報酬月額が20万円の人は20万円×0.23%=460円となります。金額は大きい額ではありませんが、平成28年度は0.20%でしたから上限とされている0.25%までは今後も上がる事でしょう。

   

 被保険者に子どもがいるかいないかは関係なく厚生年金の加入者は全員が拠出の対象になっています。

◆拠出金は何に充てられているか

 拠出金は児童手当のみに使われている印象がありますが、地域子ども・子育て支援事業や平成28年4月から新設された仕事・子育て両立支援事業にも充てられています。
 各内容を見てみます。

①児童手当事業・・・・市区町村に住民登録があり、中学校終了前までの児童を養育している人で下記の条件に該当する方に支給されます。

ア、児童が国内に居住している
イ、児童が養護施設入所や里親に委託されていない
ウ、扶養親族数に応じて所得で622万円から812万円までの限度額があります。扶養親族数6人以上は812万円に1人38万円を加算します。支給額は3歳未満で1人月1万5千円から中学生1人月1万円の範囲できめられます。所得制限を超えていても1人当たり5千円が支給されています。
②地域子ども・子育て支援事業・・・・放課後児童クラブ、病児保育(事業費及び整備費)、延長保育事業等
③仕事・子育て両立支援事業・・・・企業主導型保育事業(運営費及び整備費)、企業主導型ベビーシッター利用者支援事業等


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■2017年8月10日

遺産分割、配偶者優遇へ


 相続法制の見直しを検討している法制審議会(法相の諮問機関)の相続部会は、婚姻期間が20年以上の夫婦のどちらかが死亡した場合、生前に故人より贈与を受けた住居は遺産分割の対象にしないとする案をとりまとめました。また故人の預貯金についての遺産分割前の仮払い制度の創設も盛り込んでいます。法務省は8月上旬から約1カ月半の間、意見公募(パブリックコメント)を実施。その結果を踏まえ、年内に要綱案をとりまとめ、来年の通常国会で民法改正案を提出するそうです。

   

 遺産分割は、亡くなった被相続人が保有していた不動産や預貯金、有価証券などの遺産を相続人で分け合う制度。現行制度では、居住用の土地や建物は遺産分割の対象であり、生前贈与をしていても住居を含めて分け合うことになります。そのため、残された配偶者が遺産分割によって住居の売却を迫られ、住み慣れた家から追い出される可能性があります。

 試案では、結婚から20年以上の夫婦間で、生前贈与するか遺言で贈与の意思を示した居住用の建物や土地は、遺産分割の対象から除外するとしました。配偶者は住居を離れる必要がないだけでなく、他の財産の取り分が増えることになります。


 また試案では、故人の預貯金について、遺産分割が終わる前でも生活費や葬儀費用の支払いのために引き出しやすくする「仮払い制度」の創設を盛り込みました。昨年に最高裁が「被相続人の預貯金は遺産分割の対象」とする判断を示したことを受け、遺産分割の協議中でも預金を引き出しやすくするために創設されることとなりました。


<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年8月1日

税務調査先をAIが決める時代に


 国税庁が税務調査先の選定にAI(人工知能)を活用していく構想を明らかにしました。国税職員一人当たりの処理件数が増加していることを踏まえ、職員の負担を減らすとともに、巧妙化する課税逃れに対応していく狙いがあるそうです。

   

 国税庁が公表したのは10年後に想定される税務行政のあり方をまとめた資料です。これによると、納税者の利便性や業務効率を向上させるという「スマート税務行政」の実現を目指しているとのことです。

 納税者の利便性向上の将来像として、税務相談を電子メールやチャットなどでも実施し、またAIが相談内容を分析して最適な回答を自動で示せるようにするほか、行政機関間の手続きの簡素化も進めます。納税者が税務署に出向かず、スムーズかつスピーディに手続きが完了する環境の構築を目指します。


 他方、課税や徴収の効率化・高度化の将来像として、申告内容の自動チェック体制や、AIを使ったコールセンター機能の強化も図ります。調査・徴収の分野でもAIを活用し、納税状況などに応じて優先的に着手する滞納事案を選定し、適切な接触方法の提示などができるようにする構えです。


<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年8月1日

杉原千畝氏の遺産相続「有効」

 


 第二次世界大戦時に多くのユダヤ人にビザを発給して「日本のシンドラー」と呼ばれた杉原千畝氏の遺産をめぐる裁判で、東京高裁は杉原氏の妻(故人)の遺言の有効性を認め、被告となっている長男の子の相続を認める判決を下しました。遺言の無効を求めていた四男の訴えを退け、遺言を無効とした一審判決を取り消した格好です。

 裁判では、杉原氏の妻が入院中の2001年12月に公証人が作成した遺言について争われました。遺言は、杉原氏の遺品を含む全財産を長男の子2人に相続させる内容でしたが、意識障害のあった妻に長男側が無理やり書かせたものだとして、四男が無効を訴えていました。

 

 一審判決では、遺言を残した当時、妻には低ナトリウム血症などで意識障害があり、遺言の内容を判断できなかったとして、遺言の無効を決定。しかし高裁の裁判長は、意識障害は夜間のみで、退院後は国内外で講演活動を行うなど「重篤な障害があったとは認められない」と結論付けています。四男側は判決を不服とし、上告する方針。

 遺産の詳細は明らかにされていませんが、杉原氏の欧州赴任時の回想を記した手記や、当時の写真などが含まれているとのこと。長男一家はNPO「杉原千畝命のビザ」幹部を務め、裁判で争われた自筆の手記をユネスコ記憶遺産に登録されるための資料として提出していましたが、四男が手記の真偽について疑義を示したことから、登録申請者である岐阜県八百津町が取り下げています。



<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年7月24日

パリ協定米国離脱と地球温暖化対策の今後

 


 6月、トランプ米大統領はパリ協定の離脱を表明しました。パリ協定というのは、2020年以降の地球温暖化対策を定めた国際協定です。米国の離脱表明には、世界各国から懸念の声があがりました。もともと、温暖化対策の国際協定は1997年に採択された京都議定書があります。ただ、こちらは期間が2008年から2020年までで、パリ協定は京都議定書の後の温暖化対策が盛り込まれたもの、という位置付けになります。2015年に採択されました

 世界でもっとも二酸化炭素(CO2)の排出量が多い国は中国で、米国は次ぐ第2位の国家です。パリ協定では、米国と中国が加盟したこと、さらには、米中両国の協力で、インドなどの途上国も削減目標を持ったことが大きな進歩として評価されています。

 

 ところが、米国の離脱表明があり、この後、中国までが脱退を表明すると、相次いで途上国の大量離脱が起こるのではないか、といった懸念があります。ただ、現在のところ、中国は離脱の意思は表明していません。それどころか、米国が離脱を表明し孤立したことで、中国の発言権が強まることが予想されるため、むしろ温暖化対策へ熱心に取り組む姿勢を見せています。

 米国の離脱表明を受けて、中国以外の国の反応はどうでしょうか。日本をはじめ、欧州やロシアなどは、米国に影響されることなく、協定を守る姿勢を見せています。こうしたことから、米国の離脱表明の影響は限定的という見方が現在のところは強まっています。


 地球温暖化は、世界全体にとって脅威であり、もはや差し迫った状態であるという認識が各国共通の認識としてあるようです。

 トランプ米大統領は、地球温暖化対策に関する国際協定である「パリ協定」の離脱を表明しました。ただ、すぐに離脱するわけではなく、手続きなどの期間もあることから、正式な離脱は2020年11月となります。これは、次の大統領選挙の後なので、選挙の結果次第で離脱の方向性が変わる可能性もあります。

 米国の離脱表明で、気になるのはビジネスへの影響です。現在、地球温暖化対策として、エネルギーの分野では、石炭などの二酸化炭素を排出するものから、環境負荷の低いものへシフトする動きがあります。具体的には、太陽光や風力などの再生可能エネルギーに関する事業が活発になっています。数年前まで、再生可能エネルギーはコストが高く実用化は難しいとされていました。ところが、技術の進歩でコストが徐々に下がり、採算化が見えるようになりました。その中、パリ協定が形骸化すると、今後、環境ビジネス分野の成長に黄色信号がともるおそれが出てきます。

 また、再生可能エネルギーのほかには、日本ではトヨタ自動車をはじめとする、自動車メーカー各社がハイブリッドカーや電気自動車など、環境負荷の低い自動車の開発に力を入れています。それに伴い、電機メーカーも、車載電池の開発に取り組むなど、環境ビジネスは広がりを見せています。

 現在のところ、米国のパリ協定離脱の表明に対して、トヨタ自動車やパナソニック、また、米アップルやインドIT大手企業など、世界各国で多くの企業が、従来の方針を変えずに、開発に取り組む姿勢を見せています。こうしたことから、ビジネスの分野では、米国のパリ協定離脱の影響は限定的という見方が強まっています。


(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

(注意)
上記の記載内容は、平成29年7月24日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年7月18日

テレワークの実施状況

 

◆在宅勤務等テレワーク制度導入は約1割


 連合総研(公益財団法人 連合総合生活開発研究所)が実施した「勤労者の仕事と暮らしについてのアンケート調査」の結果が公表されています。民間企業に勤める男女2千人を対象にインターネットで行ったこの調査には、自宅等オフィス以外で働く「テレワークの制度」の導入状況についての質問事項があります。それによるとテレワーク制度が勤務先に「ある」と回答した従業員が9.7%だったそうです。従業員千人以上の企業では導入率は19.1%が「ある」と答えたのに対し、99人以下の企業では5.0%に留まっています。企業規模で制度導入に差が出ています。

◆テレワークで働きたいか

 

 「今後自分が在宅勤務型のテレワークで働きたいですか?」の問いには「わからない」と回答した割合が最も多く42.4%、「働きたい(働き続けたい)と思う」が27.4%、「働きたい(働き続けたい)とは思わない」が30.3%となっています。この調査でも現在テレワークで働いていると回答した人の割合は約1%なので、テレワークそのものがまだ広く普及されておらず回答する側にも認識が低いと言えるでしょう。実際どんな働き方になるのかイメージし難いのかもしれません。

◆徐々に進む制度導入

 このような状況の中で最近は政府が提唱する「働き方改革」の流れでテレワーク普及を推進しようとしています。厚生労働省では東京都や経済団体と連携し2020年の東京オリンピック・パラリンピックを契機としてテレワーク普及を展開する方針で、その一環として東京大会の開会日に当たる7月24日を今年から「テレワーク・デイ」と決め、多くの企業や団体にテレワークの一斉実施を呼びかけようとしています。 これまではセキュリティやコミュニケーションの疎通、労務管理、コスト面等の問題から導入をためらっていた企業も多かったと言う事ですが、最近はこれらの懸念材料を解消するツールが様々に用意されているようです。  ICTを活用した場所や時間にとらわれない柔軟な働き方は今後、中小企業でも導入が期待されるところです。



<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年7月10日

共謀罪から相続税が除外

 


 犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」を盛り込んだ改正組織犯罪処罰法が、与野党による徹夜の攻防の末、可決成立しました。当初の与党案では税法も含む676の罪を対象としていましたが、強い反発もあり、今国会に提出された法案では対象の罪は277まで削られました。税法に絞ってみると、所得税、法人税、消費税などは残された一方で、相続税が当初案から削除されるという謎が残っています。

 同法は、テロ集団や暴力団といった組織的な犯罪集団を対象として、2人以上で犯罪を計画し、下見や資金調達といった準備を行った段階で全員を処罰するもの。その対象は殺人や放火から薬物の密輸、脱税まで多岐にわたります。違法行為となる計画や下見の定義があいまいなこともあり、警察による権力の濫用を危ぐする声は根強くあります。

 

 政府はもともと676の罪を対象とした素案を作成していましたが、今年1月に法務省が示した法案では対象が277にまで絞り込まれました。もともとの素案にあり、成立した法案にないものとしては、爆発物使用、強盗強姦、酒酔い運転、そして相続税法違反などがあります。

 法務省は法案の提示に当たって、削除した399の罪について、8つの理由に分類して決めたと説明しました。それによれば、①そもそも共謀が不可能な単なる不注意による「過失犯」、②未遂に終わった犯罪について、未遂そのものを罪状とする「独立未遂犯」、③犯罪の結果、予測していなかった重大な結果を引き起こした「結果的加重犯」、④すでに陰謀罪や共謀罪が規定されている「条約上の義務無し」、⑤もともとの罪に共謀などによって罪が加重される規定がある「加重類型」、⑥犯罪に至る準備を罰する「予備罪」、⑦同様に犯罪に至る準備を罰する「準備罪」、⑧「組織的犯罪集団が実行を計画することが現実的に想定し難い犯罪」――が削除されたそうです。


 上記8類型のうち、相続税が除外された理由がどれに当たるのかは明らかにされていませんが、所得税や法人税とこれらの条件下で明確に違う点は見出しづらく、説明がつかないと言わざるを得ません。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年7月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年7月10日

賃貸住宅「建設バブル」時代

 


 地方銀行がアパートなどを建設する個人への貸し出しを増やしています。日銀によると個人が建設する賃貸住宅への地方銀行の融資残高が、今年3月末時点で前年比7.2%増の13.8兆円に膨らみ、09年の統計開始以降で最大。過剰融資が貸家の「建設バブル」を助長するとの懸念も出始めています。

 日銀によると、アパートやマンションなど貸家業を営む個人への全国の地銀105行の融資残高は、10年3月末の約8.8兆円から7年間で約5兆円増。一方、大手行のこの間の融資残高は約2.4兆円減少し、総額8.6兆円と地銀より少ない状況。地銀の拡大が際立つ格好です。

 

 背景には、地方経済の回復は鈍く、企業への貸し出しが思うように進まないという事情があるようです。企業向け融資は、金利の値引き競争の激化と日銀のマイナス金利導入で、預金と貸出金利の差である利ざやが一段と縮小。株式上場する地銀82社の17年3月期決算では全体の約8割が最終(当期)減益。このため、相対的に利回りの高い個人向け融資に注力するようになっているのが実態です。

 個人向け融資の中でも、貸家業向け融資の伸び率は、貸し出し全体(3.3%)を大きく上回ります。これには借り手側の事情もあるようです。大きな契機となったのが15年1月の相続税増税。所有する土地にアパートなどを建てると、更地のままで所有するより評価額が下がり、納税額が減る「節税効果」が見込めることからアパートなどの建設に着目が高まりました。加えて日銀の大規模金融緩和で、建設資金を低利で調達しやすくなっていることも追い風となっています。


 しかし、建てて終わりにならないのがアパートやマンションです。少子高齢化が加速している地方で建設しても、家賃収入の見通しがなければ負担は増加。貸し出しをしたいばかりに十分審査しないまま融資を増やしている地銀もあるといい、適切な対応が必要といえそうです。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年7月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年7月6日

残業時間上限規制と休日出勤

 

◆予定される上限時間

 先に政府から発表された働き方改革の一環として「時間外労働の上限規制」が注目を集めています。現在は時間外労働協定届の「特別条項付き三六協定」を労使間で締結する事で、繁忙期に上限の無い残業をさせる事も可能です。上限規制の改革案では「たとえ労使協定を締結していても残業時間は年間720時間を上回る事ができない」とされ、但し繁忙期には月100時間未満、2~6ヶ月平均80時間以下の上限時間が設けられる事となりそうです。
 

 

◆残業の時間規制から外れる?休日出勤

 上記の時間外労働の上限720時間には抜け道があると指摘されています。それは休日に働いた時間はこの上限時間には含まれないという事です。未定の部分もありますが休日出勤の労働時間規制は企業努力とされる事もありそうです。その場合平日の就業時間内に業務を終えなかった従業員が自主的に休日出勤をするかもしれません。

◆休日出勤させないような取り組み

 会社が命じていない休日に勝手に出勤した人が1週に1日又は4週に4日以上の休日を取らないと過労のリスクも高まります。トラブルが発生してから「従業員が勝手に休日出勤していた」と言ったところで会社が黙認していたとみなされる事もあります。このような事が起きないように事前申請を出させる許可制にしたり、振替え休日を決めておく等、労務管理には気をつけたいものです。上司の命令を無視して休日出勤を繰り返すならば、人事考課などでも厳しく対処する位の事が必要なのかもしれません。

◆長時間労働の指摘は避けたい

 労働基準監督署の労働時間調査は最近は小規模な事業所であっても入る事があります。是正が必要と指摘されれば働き方や賃金の支払い方の見直しをせざるを得ません。是正をしない場合は公共事業の入札でも不利になりますし、万一インターネット上で悪い評判がたったりしたら企業イメージが損なわれてしまう事があるかもしれません。採用活動にも影響が出てきます。  むしろインターネットでは積極的な労働時間管理の取り組みを行っている企業であることをアピールする場として取り組む事が採用にもプラスになるでしょう。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年7月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年7月6日

法定相続情報証明制度が運用開始へ!

 


  各種相続手続きに利用することができる「法定相続情報証明制度」が、全国の登記所(法務局)において、2017年5月29日より運用開始されております。

 これまで、相続人は、遺産(不動産や預貯金等)に係る相続手続きに際し、被相続人が生まれてから死亡するまでの戸籍関係の書類等一式をすべて揃えたうえで、管轄の異なる登記所や各金融機関など、相続手続きを取り扱う各種窓口ごとに、同じ書類を何度も提出する必要がありました。

 

法定相続情報証明制度では、登記所(法務局)に戸籍関係の書類等一式を提出し、あわせて相続関係を一覧に表した図(法定相続情報一覧図)を提出すれば、登記官がその一覧図に認証文を付した写しが無料で交付されます。

 そして、その後の相続手続きは、法定相続情報一覧図の写しを利用することで、戸籍関係の書類等一式を何度も提出する必要がなくなります。  不動産の登記名義人(所有者)が死亡した場合には、所有権の移転の登記(相続登記)が必要となります。


 しかし最近では、相続登記が未了のまま放置される不動産が増加しており、これが所有者不明土地問題や空き家問題など様々な社会問題の要因となっているとの指摘がありました。

 そこで、相続手続きに係る相続人等の負担軽減や、相続登記を促進するために、法定相続情報証明制度が新設されたとみられております。

 同制度においてはまず、相続人又はその代理人が、被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍関係の書類等を集め、その記載に基づく被相続人の氏名、最後の住所、生年月日及び死亡年月日並びに相続人の氏名、住所、生年月日及び続柄の情報などを記載した法定相続情報一覧図を作成します。

 これらの書類を添付した申出を受けた登記官は、内容を確認し、法定相続情報一覧図を保管し、認証文付きの法定相続情報一覧図の写しを交付します。

 その後、法定相続情報一覧図の写しは、相続登記の申請手続きをはじめ、被相続人名義の預金の払戻しなど、様々な相続手続きに利用されることで、相続手続きに係る相続人・手続きの担当部署双方の負担の軽減が期待されております。

 今後の動向に注目です。



<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年7月6日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年6月26日

教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置に関するQ&Aを更新!

 


 文部科学省(以下:文科省)は、教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置に関するQ&Aを更新しました。
 そもそも教育資金の一括贈与に係る贈与税非課税措置とは、2013年4月1日から2019年3月31日までの間に、両親や祖父母から30歳未満の子や孫(受贈者)に教育資金を一括贈与する場合、子や孫ごとに1,500万円までを非課税とする制度です。  贈与された資金は、金融機関において子や孫名義の口座で管理し、この資金が教育費に使われることを金融機関が領収書等により確認・記録し、保存します。

 

 2017年度税制改正では、同制度を適用する際に金融機関に提出する領収書等について、2017年6月1日以降提出分から、書面に代えて電磁的記録での提供が可能となり、これを受けて文科省は同Q&Aを更新し、Q&A(Q5-16)では、これまで書面(原則として原本)にて金融機関等に提出していた領収書等について、インターネットを利用した領収書等の提出方法を示しております。

 例えば、携帯電話のカメラ等で撮影された領収書データ (JPEG等の画像データ)を送信する方法、インターネット上で発行された領収書データ (PDFファイル等)を送信する方法、紙で発行された領収書等をスキャンしてPDFファイル化したものを送信する方法などでも提出できるとしております。
 ただし、インターネット等を利用した方法により領収書等を提出した場合は、発行された紙媒体の領収書等に代えて提出するものであることから、例えば、領収書データを提出した後、紙媒体での領収書でも提出するなど、同一の領収書をデータ、紙媒体両方で提出することはできず、二重に提出をして払戻しを受けた場合には、その支払分は非課税の対象外となるとしております。

 また、提出された電磁的記録が不鮮明で内容が読み取れない場合や、内容の補足を求める場合などは、紙媒体の領収書等が必要になる場合があると注意喚起しておりますので、該当されます方は、ご注意ください。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年6月26日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年6月26日

消費税 住宅の家賃収入でも課税?

 

◆ウィークリーマンションは?


住宅の家賃収入には消費税はかからないと言うことはよく知られております。
 敷金・権利金を取って住宅を貸し収入を得るのが一般的な貸家経営ですが、昨今ではマンスリーマンションや、ウィークリーマンション等敷金も権利金も取らずに、更にホテル並みの設備を揃えて住宅を貸している場合もあります。
 そうなると、不動産賃貸業とホテル旅館業の線引きを何処にするのかと言った問題が出てきます。
 現在の税法では、当初の契約貸付期間が1ヶ月以上のものをマンスリーとし、不動産貸付業に含め、1ヶ月未満のものをウィークリーとしホテル旅館業と同様の扱いと考える、期間的割り切りをしています。
 ですから住宅の家賃収入でも、マンスリィーは消費税非課税、ウィークリィーは消費税課税と言うことになります。

 

◆一括借上げのマンションは?

 住宅の貸付と言うと、個人に対してと思われますが、マンションなどの住宅を会社の寮として貸す場合や、不動産管理会社などに一括で借り上げてもらっている場合の家賃収入は、同じ住宅の家賃収入ですが注意が必要です。
 消費税法では非課税の要件として、「契約において、人の居住の用に供することが明らかにされているものに限る」とありますから、会社の寮に貸す場合などは、寮としての使用を契約時に明確に謳っておく必要があります。
 また不動産管理会社への一括貸付けの場合には、貸付け時に転貸は居住用に限るとしておかないと、借り上げた不動産管理会社が、どのような用途に貸しても良いような契約では、条文の要件を満たさないこととなり消費税が課税されてしまいます。

◆どちらが得か?

 消費税が課税されると損かというと、家賃に消費税を上乗せできるのであれば、消費税が課税された方が得です。なぜならば、修繕費や管理費等には消費税が課税されており、その支払った消費税は、非課税事業者では控除できないからです。


<情報提供:エヌピー通信社>

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上記の記載内容は、平成29年6月26日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年6月16日

改正個人情報保護法

 

◆保護する範囲の明確化とビジネス利用拡大


 2017年5月30日に改正個人情報保護法が施行されました。2003年に制定したこの法では個人情報は生存する個人に関する情報で氏名、生年月日等特定の個人を識別できるものを言い、企業等が取得するには利用目的を通知する必要があるとしています。しかしその後のインターネットの普及や技術革新で個人情報に当たるかどうか判断しにくいケースも出てきたので、改正法では個人情報の範囲が追加され、DNA、指紋データ、顔認識データ、パスポートや運転免許証の番号等が追加され、マイナンバーは法で定められた税と社会保障、防災に限定されて追加されています。

◆改正法の概要


 改正の概要は以下の通りです。
(1)個人情報保護委員会の設置
(2)個人情報の定義の明確化
(3)一定の個人情報(匿名加工情報)に関する自由な流通を促進する制度の導入
(4)名簿業者対策としての第三者提供をする場合の確認記録作成保存義務
(5)個人データの第三者提供に関する規律の整備(記録や届出義務)
(6)グローバル化への対応で外国にある第三者への提供に関する規定等規律の整備
(7)取り扱う個人情報の数が5千人以下である事業者を規制の対象外とする制度の撤廃。

◆改正法の要点施策

(1)前述の(3)にある「匿名加工情報」が規定されました。特定の個人を識別できないようにすることで、本人の同意なしにパーソナルデータをビジネスに利用、活用できるよう取り扱いルールが定められました。
(2)企業が保存する個人データを第三者に提供する際のルールが厳格になりました。名簿業者対策等で、本人の同意を得ていない時は政府の個人情報保護委員会への届出が義務付けられました。但し人種、病歴、犯罪歴等特に慎重に扱うべき情報は本人の同意が必要です。また第三者とやり取りした場合、記録の作成、保存が必要になります。
(3)これまで取り扱う個人情報の人数が5千人以下の場合は法の対象外でしたがこれは廃止されました。個人情報を扱う数が少ない事業者でも情報取り扱いに伴う記録の作成や保存、安全管理措置が課せられました。

 




<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年6月16日

欠損金の繰越控除制度の確認!

 


 欠損金の繰越控除制度とは、確定申告書を提出する法人の各事業年度開始の日前9年以内に開始した事業年度で青色申告書を提出した事業年度に生じた欠損金額は、翌事業年度に繰り越し、その各事業年度の所得金額に一定の割合を乗じた金額を損金に算入できるという制度です。

 2015年度税制改正では、中小法人等以外の大法人(資本金1億円超の普通法人等)の控除限度額の段階的な引下げや、新設法人の特例などが設けられました。

 中小法人等以外の大法人については、2015年4月1日以後の事業年度開始の日に応じて、所得金額の50%から65%まで控除制限が設けられました。

 一方、中小法人等(資本金1億円以下の普通法人や公益法人・協同組合等)については、所得金額の全額を上限に損金算入でき、同改正において、新設法人についても、設立の日から7年を経過する日までの期間内に属する各事業年度については、中小法人と同様に、所得金額の全額が控除限度額とされております。  つまり、新設法人に対する特例については、資本金基準が設けられていないため、大法人でも適用可能となります。

 なお、新設法人とは、中小法人等以外の法人のうち、資本金5億円以上の大法人の100%子会社等でない法人が該当します。
 ここで、例えば資本金10億円の大法人に完全支配されている新設法人は、上記の要件に該当してしまうため、新設法人の特例対象にはなりません。
 しかし、資本金3億円の法人に完全支配されている新設法人については、その新設法人の資本金が5億円超の大法人であっても、特例対象となります。
 ただし、特例対象となった大法人が上場した場合には、上場日以後に終了する事業年度では新設法人の特例は適用できず、控除制限が適用されることになりますので、該当されます方は、ご注意ください。
 なお、2016年度税制改正により、2018年4月1日以後に開始する事業年度において生ずる欠損金額の繰越期間は10年(現行9年)とされます。
 これに伴い、欠損金の繰越控除制度の適用に係る帳簿書類の保存期間や、法人税の欠損金額に係る更正の期間制限なども10年に延長されますので、あわせてご注意ください。

 




<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年5月29日

2015事務年度の相続税の調査事績を公表!

 


 国税庁は、2016年6月までの1年間(2015事務年度)の相続税の調査事績を公表しました。

それによりますと、2013年中に発生した相続を中心に、申告額がありながら無申告と思われるものなど1万1,935件(前事務年度比3.8%減)を実地調査しました。

そのうち81.8%に当たる9,761件(同3.8%減)から3,004億円(同8.8%減)の申告漏れ課税価格を把握し、加算税80億円を含む583億円(同12.9%減)を追徴課税しました。

 実地調査1件当たりでは、申告漏れ課税価格2,517万円(前事務年度比5.3%減)、追徴税額489万円(同9.5%減)となりました。  また、申告漏れ額が多額だったことや、故意に相続財産を隠ぺいしたことなどにより重加算税を賦課した件数は1,250件(同0.6%減)あり、その重加算税賦課対象額は458億円(同5.9%増)、重加算税賦課割合(重加算税賦課件数1,250件/申告漏れ等の非違件数9,761件)は12.8%(同0.4ポイント増)となりました。

 申告漏れ相続財産の内訳をみてみますと、現金・預貯金等が1,036億円(前事務年度1,158億円)で全体の35.2%を占めて最多となり、続いて土地が410億円(同414億円、構成比12.4%)、有価証券が364億円(同490億円、同13.9%)、家屋が64億円(同54億円、同2.2%)の順となり、その他(不動産、有価証券、現金・預貯金等以外)が1,071億円(同1,125億円、同36.3%)となりました。


 一方、申告・納税義務があるのにもかかわらず申告しない無申告事案については、前事務年度より0.6%少ない863件の実地調査を行い、そのうち655件(前事務年度比0.9%減)から824億円(同6.0%減)の申告漏れ課税価格を把握し、53億円(同26.2%減)を追徴課税しました。そして、1件当たりの申告漏れ課税価格は9,543万円となり、相続税調査全体の1件当たり申告漏れ2,517万円の約3.8倍にのぼりました。


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■2017年5月29日

災害損失の繰戻還付等の震災対応措置が恒常化へ!

 


 2017年度税制改正において、災害が頻発する現状を踏まえ、災害に対応する税制上の措置が恒常化されます。  具体的には、すべての災害に適用される災害損失の繰戻しによる法人税額の控除などや、災害を指定して適用される被災代替資産等の特別償却などが盛り込まれました。

 災害損失の繰戻還付は2017年4月1日以後に適用されますが、災害発生日から1年経過日までの間に終了する各事業年度に生じた災害損失欠損金額がある場合に、その各事業年度に係る確定申告書の提出と同時に、災害損失欠損金額に係る事業年度開始の日前2年以内(青色申告書提出でない場合は前1年以内)に開始した事業年度の法人税額のうち、災害損失欠損金額に対応する一定額の還付請求をすることができます。

 同改正では、経過措置が設けられており、2017年4月1日前1年以内に終了した事業年度に係る確定申告書を4月1日前に提出している場合には、通常は確定申告書の提出と同時に還付請求するところ、2017年4月30日までに納税地の所轄税務署長に還付請求した場合には、同措置の適用が受けられます。

 また、被災代替資産等を取得した場合の特別償却の取扱いは、東日本大震災で特例的に設けられたものですが、同改正により、今後災害により一定の代替資産を取得等した場合に、特別償却を認める恒久的な制度として設けられます。  特定非常災害特別措置法の対象となる災害に適用され、非常災害の発生日の翌日以後5年経過日までに取得等した一定の減価償却資産が対象となります。

 この改正は、2017年4月1日以後に終了する事業年度分について適用されます。

 ただし、経過措置が設けられており、例えば2017年3月期など、施行日の2017年4月1日前1年以内に終了した事業年度については、遡って同制度の適用が可能となります。

 被災代替資産を2017年4月1日の属する事業年度(経過事業年度)に保有していれば、経過事業年度において、特別償却不足額の1年繰越しが認められる特別償却不足額制度等を適用できますので、該当されます方は、ご確認ください。




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■2017年5月22日

法人税と消費税の電子申告義務化へ

 


 企業が納める法人税と消費税について、全ての納税義務者に対して電子申告(e-Tax)の利用を義務化するよう財務省と国税庁が検討していると、日本経済新聞が報じました。申告にかかる行政の事務効率化が狙い。早ければ今年末にまとめる税制改正大綱への盛り込みを目指すそうです。

 現行制度では、納税者は紙の申告書による提出と、国税庁のe-Taxを通じたインターネットによる提出の好きな方を選ぶことができます。平成27年度の法人税の税務申告でe-Taxを利用した人の割合は75.4%で、全体の4分の3が電子申告をすでに利用していることになります。

 ただし企業規模ごとに見てみると、資本金1億円以上の大企業ではe-Taxの利用は52%にとどまっています。大企業は独自の経理システムを導入しているため、e-Taxの形式への変換に伴う業務を嫌い、紙の申告書を使っているという事情があるようです。

 また法人税申告でのe-Tax利用率は平成22年度には52.5%と全体のほぼ5割だったところから年々増加してはいるものの、徐々に増加ペースは落ち着いています。地方税では紙での申告を求めるところもあり、そうした事情もe-Tax利用率の伸び悩みの原因となっています。国としては、任意利用だったe-Taxを義務化することで、一気に行政事務の効率化を図る考えです。

 電子申告が義務化されれば、紙で申告をしている企業にとっては税務関係書類の保存などのコストが減らせるものの、電子保存のシステム導入や、紙の申告しか受け付けない地方税との取り扱いの区別など、事務負担が増える恐れもあります。


<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年5月22日

ふるさと納税、ついに規制か

 


 ふるさと納税の返礼品は寄付額の3割にとどめるべきとした総務省の通知に、自治体から悲痛な要請が出るに至りました。長野県安曇野市の宮沢宗弘市長は4月25日、記者会見を開き、今後も引き続きパソコンや時計などの資産性の高い品物を返礼品として送れるよう、総務省に要請したことを明らかにしました。

 ふるさと納税の返礼品をめぐっては、一部の自治体で換金性の高い商品券などを返礼品にする自治体が出たことをきっかけに、インターネットオークションなどを介した転売の横行が問題化。返礼率が7割など著しく高いものもあったため、総務省は4月1日に全国自治体に対し、電子・電気機器や商品券、時計といった資産性の高い品物を返礼品から外し、それ以外についても寄付額の3割を上限にするよう要請しました。

 あくまで要請であるため法的な拘束力などはないものの、高市早苗総務大臣は「要請に応じない自治体に対しては個別に働きかけてゆく」と強い口調で語り、自粛要請に従わない意向を示した長野県伊那市を「通知の趣旨にそぐわない」と名指しで批判するなど、自治体にとっては〝圧力〟がかけられているとも呼べる状況です。

 今回要請を出した安曇野市は、市内に国産パソコンを製造販売するVAIO社の工場があることから、2年前にふるさと納税の返礼品にパソコンを追加しました。その結果、寄付額は前年度の約500万円から145倍の約7億5千万円に急増。昨年度は8億円を超える寄付を集めましたが、その97%がパソコンなどを返礼品に指定した寄付だったそうです。

 すでに今年度予算にもふるさと納税による寄付を4億円と盛り込み、子育て支援事業などに充てているため、パソコンの返礼を取りやめれば代替財源が必要となります。宮沢市長は「パソコンは地元の製品で、返礼品に使うことは地元企業の育成や雇用創出にもつながる。国は自治体の実情を理解してほしい」と訴えました。

 総務省は上限規制を設けた理由として、返礼品送付による自治体の業務増や地元産業への過度なコスト負担を挙げていましたが、魅力的な返礼品を考え出して寄付をこれまで集めてきた地域にすれば、「余計なお世話」以外の何物でもないのかもしれません。

<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年5月16日

ミニ保険と生保控除

 


◆少額短期保険(ミニ保険)会社とは

 生保会社は金融庁長官の免許業者ですが、少額短期保険会社は財務局への登録制です。財務局登録業者のリストを見ていると、損保会社のほか、多くの有名な会社の名を冠した会社名が名を連ねています。
 10年前、保険業法改正に伴い、「少額短期保険」(ミニ保険)と呼ばれる保険商品が登場しました。ミニ保険は、少額短期保険会社が扱う保険商品で、少額短期保険会社は、金融庁財務局に現在、87事業者が登録されています。

◆ミニ保険のミニの内容

 ミニ保険の保険期間は1年~2年以内で、保障性商品の引受けのみを行う事業とされ、死亡保険、傷害疾病医療保険、重度障害保険、傷害死亡保険、損害保険など通常想定される保険のほか、低発生率保険と分類されるアイデア保険と言えるものを取り扱うとされています。
 ミニ保険の保険金額は少額に限定されており、低発生率保険の保険金限度額は1千万円、それ以外の各保険の保険金額にはそれぞれ保険限度額があり、その各加入保険の合計額として1千万円が上限とされています。

◆ミニ保険の生命保険料の生保控除

 ミニ保険会社は、生命保険も取り扱えることとなっていますが、ミニ保険会社との契約による生命保険料は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないので注意が必要です。
 所得税法上、生命保険料控除の対象となるのは、保険業法2条3項の生命保険会社又は同条8項の外国生命保険会社等との保険契約であることとされているからです。
 少額短期保険会社は、保険業法2条17・18項で規定されており、保険業法上、生命保険会社とは別の保険業として区分されているので、たとえ死亡保障のために交わした生命保険契約であっても、少額短期保険会社との保険契約は、所得税法の生命保険料控除の対象とはならないのです。

◆タックスアンサーでは

 国税庁のタックスアンサーでは、ミニ保険会社には触れずに、外国で契約した保険契約、保険期間5年未満の一般・介護保険、これらは生保控除の対象にならないと案内しています。
 なお、ミニ保険の生命保険金も相続税法での扱いは同じです。

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年5月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年5月16日

受動喫煙対策強化案

  

 


◆オリンピックに向けて対策

 厚生労働省が3月1日に東京五輪・パラリンピックに向けて受動喫煙対策の新たな規制強化案を公表しました。

 飲食店も原則禁煙、例外として喫煙できるのは小規模なスナックやバー等に限定することを骨子とし、違反した喫煙者が指導に従わない場合は30万円以下、事業者が従わない時は50万円以下の過料を科すとしています。同時に健康増進法の改正案を今国会に提出する予定で2019年秋のラグビーワールドカップ開催までの施行を目指しています。

◆努力義務から強制的な義務へ

 日本の受動喫煙対策は今まで努力義務とされてきましたが、世界保健機構(WHO)からは「世界的にも低レベル」であると批判されていました。このため新たな規制強化案では受動喫煙対策を義務化します。
 禁煙の範囲は小中学・高校、医療機関は敷地内禁煙、官公庁や福祉施設、運動施設等は建物内禁煙、コンサート等興業目的では喫煙室の設置を認めています。

◆難しい飲食店の禁煙

 飲食店では屋外テラス席も含め禁煙とされますが、喫煙室は認めています。居酒屋や焼き鳥屋でも家族連れ、外国人観光客を想定し対策が強化されています。
 例外は小規模なスナックやバー等、面積が30平方メートル以下の店は対象外です。ホテルの客室や福祉施設の個室等の喫煙は可能です。

◆5年間の経過措置

 今回の規制強化案では既存の喫煙室について、施行後5年間は排気装置等が一定の基準を満たせばそのまま使用を認めるようです。
 飲食店等の喫煙室の設置が認められている施設だけでなく、医療機関や官公庁等も対象にしています。  今後内容が変更される場合もありますが、禁煙でなく分煙の推進を望む意見も多く、法案の調整が注目されます。

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、平成29年5月16日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年5月8日

「極ゼロ」問題が再浮上

 


 酒と税をめぐる問題が改めてクローズアップされています。サッポロビールのビール系飲料「極ゼロ」が税金の安い第3のビールにあたるかどうかをめぐって国税当局と対立してきた問題が再燃し始めたのです。

 サッポロは4月中旬、自主納付した酒税115億円の返還を求めて国を相手取って東京地裁に提訴しました。現在3つに分かれているビール類の税率は10年後に一本化される道筋が整いましたが、税率の違いを活用することで新商品を生んだ企業努力をどう司法が判断するのか改めて関心が高まりそうです。

 もともと平成25年に発売された「極ゼロ」。健康志向が高まるなか、糖質とプリン体をゼロに抑えた第3のビールとして人気が出ました。税率の低さもあり手に取りやすいことも受けたのです。ところが26年1月、「極ゼロ」が製法上、第3のビールにあたらないのではとの指摘を国税当局から受け、サッポロは販売を終了。製法を変えて発泡酒として再発売しました。そのうえでもともとの「極ゼロ」が第3のビールに該当しない場合に支払うべきだった酒税の差額分115億円を納税しました。その後の社内調査で、もともとの「極ゼロ」は第3のビールであるとする判断をし、サッポロは税の返還を要求。しかし、昨年10月に国税不服審判所への審査請求が退けられていました。

 争点を残したまま沈静化したかに思えましたが、サッポロは「返還を断念すれば、株主に説明がつかない」との判断から司法の場で争うことを決定した模様です。




<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年5月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2017年5月8日

企業版ふるさと納税、どこまで善意の寄付?

 


 内閣府はこのほど、企業版の「ふるさと納税制度」に当たる「地方創生応援税制」の第3回認定事業を発表しました。新たに142事業、全体事業費195億円が認定され、同制度の対象となる事業はこれで299件となりました。同制度では寄付企業に対する自治体からの経済的見返りの供与は禁じられているものの、寄付予定者には第2回までと同様、事業内容に密接に関わる企業の名前が並んでいます。

 地方創生応援税制は、地方を活性化させるために自治体が取り組む事業に対して、事業の理念に共感した民間企業が寄付をしたときに、税優遇を認める制度。対象事業への寄付について、従来の寄付金制度と合わせて最大6割を法人住民税や法人事業税から控除できます。ただし、4割は完全な自己負担です。

 同制度では、企業と自治体の癒着を防ぐために、経済的な見返りを用意することは禁じられています。具体的には、補助金の交付、低金利での融資、入札や許認可での便宜、低価格での財産譲渡、このほか経済的な利益を与えてはならないと定義付けています。

 しかし、認定されたそれぞれの事業への寄付予定者には、事業が始まった際には自治体から業務を受注する可能性のある企業名が並んでいるのが見て取れます。例えば福島県いわき市の「いわきツーリズム魅力発信事業」では、観光産業に注力し、周回バスや市内ツアーの実施を掲げていますが、その寄付予定者には観光客の足を担うことになるJR東日本の名前が挙げられているのです。  

 禁止された「経済的な見返り」に明確なラインは存在しないため、何を違反とするかは難しいところですが、自治体と懇意にしている特定企業が税優遇を受けた上で公的な事業に関与するというのであれば、癒着の可能性は否定できないでしょう。

<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年4月18日

銀座の土地が約10年で倍に高騰

 


  国土交通省が3月下旬に発表した公示地価によると、地価が全国で最も高かったのは、東京中央区銀座4丁目にある「山野楽器銀座本店」で、1平方メートルあたり5050万円でした。過去最高を記録した前年からさら25.6%の伸びを見せ、最高額を更新しています。山野楽器が3年連続で全用途トップを獲得したほか、住宅地、商業地、工業地すべてで高価格順位表の1位から10位を東京都の地点が独占しています。上昇率では大阪府などの都市が東京都をしのぐ勢いを見せていますが、価格という点では東京都の一強体制に変化はなさそうです。

 全国1位を記録した山野楽器銀座本店をはじめ、高価格順位表の上位には3千万円以上の地点が並び、10位の東京サンケイビルでも2510万円の値を付けました。東京を除いた国内最高価格が大阪・梅田にあるグランフロント大阪の1400万円であることからも、東京の一強ぶりがうかがえるでしょう。

  東京の一部エリアで起きている土地の高騰は、過去を見ても例のないレベルです。例えば大阪市の最高地価を見ると、過去最も高かったバブル期の3500万円に対して、今年は1400万円と、4割にまで価値を落としています。名古屋市など他の都市も同様です。また住宅地ではさらに顕著で、東京23区に絞ってみても、その平均価格はバブル期の1平方メートル136万円に対して現在は52万円と半分以下にとどまっています。そうしたなか、銀座の山野楽器本店は、11年前には1平方メートル2300万円であるのに対し、現在は5050万円と、実にほぼ2.2倍に上昇しています。




<情報提供:エヌピー通信社>

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上記の記載内容は、平成29年4月18日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2017年4月18日

死亡保険料が11年ぶり値下げ

 


 生命保険のうち、死亡保障のついた商品の保険料が来年4月から引き下げられる見込みです。平均寿命が延びて死亡リスクが減少したことが原因。生保各社は来年に向け、新たな保険料の素案作りに入りました。

 引き下げられるのは、被保険者が死亡すると保険金を受け取れる「死亡保険」の保険料。現行よりも、契約期間が決まっている定期保険ならば最大で25%、一生涯保障が続く終身保険でも5%ほど値下げされる見通しです。

 保険料引き下げの背景にあるのは、来年4月に発表される「標準生命表」の改訂です。標準生命表は、公益社団法人日本アクチュアリー会が作成する、日本人の寿命や年齢ごとの死亡率などのデータを基に「おおよそこれくらいの年齢で死亡する」という数値を算出したもの。  保険会社はこの標準生命表をもとに、保険金に応じた保険料を設定しています。

 同表は平成8年に初めて作成され、11年後に初めて改訂されました。そしてさらに11年後の30年4月、再改訂された標準生命表が適用されることになります。改訂されれば、近年の平均寿命の延びを反映して、死亡率が引き下げられることは確実で、そうなると掛金を払い込む期間が延びる掛け捨て型の死亡保険では保険料が下がるというわけです。 

 もっとも標準生命表の改訂は契約者にとってプラスの影響だけを及ぼすわけではありません。平均寿命が延びれば、がん保険などの医療保険は、その分保険会社の支払いが増えることになります。そのため終身の医療保険は、逆に3~5%ほど保険料が値上げされる可能性もあります。
 改定された保険料は、新規契約分と契約を更新した人が対象となります。既存契約については適用されない見込みです。

<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年4月3日

続々廃棄されるマイナンバー通知

 


 マイナンバー制度の個人番号を通知するカードをめぐり、神戸市は手元に届いていない2万6千通あまりを廃棄することを発表しました。1年以上を経過しても受け取り手が現れないため、保管を取りやめるそうです。未達の通知カードを廃棄する動きは全国的に広まりつつあります。

 神戸市には昨年末時点で2万6631通の未達分が保管されていて、それは神戸市が送ったカードの3.6%に当たるそうです。このうち3月末までに未達の通知カードは破棄することを決定しました。未達の理由としては、住民票の住所に不在となっているほか、継続して留守状態であったり、受け取りを拒否したりというケースもあるとのことです。

 個人番号が記載された「個人番号通知カード」は、制度が開始する昨年1月に先立ち、平成27年10月から郵送で全国に配達されました。引っ越しなどで宛先不明となったカードは一定期間を経た後、自治体に戻されて保管されます。総務省によれば発送された6千万通超のうち、昨年11月末時点で自治体に戻されたカードは135万通に上るそうです。

 同省は各自治体になるべく未達のカードは保管するよう呼び掛けているものの、保管期間は明示していません。昨年7月には、大阪市がすでに8万通弱を廃棄していて、今後も廃棄に踏み切る自治体は増えていくことが予想されます。

  政府はマイナンバー導入の理由の一つに「国民の利便性向上」を挙げているものの、実際には逆で、確定申告やふるさと納税の特例申請の煩雑さが増しただけという声も出ています。通知カードの未達の多さから「自分の番号を知らなくても全然困らない」という納税者の本音が透けて見えるようです。

<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年3月29日

勤務間インターバル制度とは

  

 


◆導入のきっかけとなるか


 昨年から厚生労働省で、来年度から中小企業に勤務間インターバル制度を導入すると助成金を支給すると発表していましたが、最近その内容が厚労省のホームページに掲載されました。労働時間の設定の改善、過重労働の防止や長時間労働の抑制に向け勤務間インターバルを設けた企業に要した費用の一部を助成するというものです。
 国会予算承認前に開示したのは珍しく、政府がこの制度の普及に意欲を持っていることが窺えます。

◆勤務間インターバルとは

 昨年は「働き方改革」の流れの中で、過重労働防止について注目された年でした。勤務間インターバル制度とは時間外労働を含む1日の最終的な勤務終了時から翌日の始業時までに一定時間のインターバル(間隔)を保証することにより従業員の休息時間を確保しようというものです。これまでのように長時間労働の是正には高い割増率の賃金にするのではなく、当日の勤務と次の日の勤務時間に決まった休息時間の確保が義務付けられることで過重労働の防止に繋がるという考え方です。この制度はEU加盟国では1993年から導入されていて、「労働時間指令」により24時間のうち最低連続11時間の休息時間と7日毎に24時間の休息の確保をするというものです。日本でもEUでの実績を確認してゆくようです。

◆実務面の取り扱いは

 例えば9時から18時の勤務の場合18時から24時まで時間外労働をした場合、翌日は11時間後の午前11時からの勤務となり、従業員の心身の負担を軽減すると期待する声も聞かれます。現在1日の労働時間の上限規制はありません。8時間毎に1時間の休憩は必要ですが理屈上は長時間勤務も可能です。それがもしEU並みに11時間のインターバルを入れたとすると労働時間の上限は休憩時間を除き1日12時間となります。1日当たり4時間の上限まで働いたとして月20日勤務でも80時間となり、労基署の示す過重労働ラインにかかるかどうかという所です。導入には給与計算のルールを決めておく必要はありますが、従業員の健康確保という面からは考えられるものと言えましょう。

<情報提供:エヌピー通信社>

 

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■2017年3月17日

日弁連がステマについて意見書

  

 



 日本弁護士連合会(中本和洋会長)は2月中旬、消費者に宣伝と気づかれないように行う宣伝、いわゆる〝ステルスマーケティング(ステマ)〟を、景品表示法が禁止している「一般消費者に誤認されるおそれがある表示」に追加することを求め、消費者庁に意見書を提出しました。日弁連はステマを「欺まん的な情報提供」と強く非難しています。

 景品表示法では、消費者が誤認するような表示で自主的かつ合理的な選択を阻害することを禁止しています。意見書ではステマについて①事業者が自ら表示しているにもかかわらず第三者が表示しているかのように誤認させるもの、②事業者が第三者に表示させるに当たり金銭などの経済的利益を提供しているにもかかわらずその表示をしないもの――の二つに分け、ともに不当表示に加えるべきだとしました。

 ステマが問題になった例としては、飲食店から依頼を受けた業者が顧客に成りすまし、インターネット上の〝口コミサイト〟に店の推奨記事を書いていたことがありました。また、インターネットオークションの運営者から報酬を受けた芸能人が、実際に落札していないのに「落札できた」とブログで報告し、オークションサイトをPRしたケースも発覚しています。 <情報提供:エヌピー通信社>

 

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■2017年3月17日

私道の相続評価で最高裁が審理差し戻し

  

 



 相続した土地のうち、私道として使われている部分の財産評価をめぐって納税者と自治体が争っていた裁判で、最高裁は自治体側の主張を全面的に認めていた高裁判決を破棄し、さらなる検討を命じる審理差し戻しの判決を下しました。私道と認定されれば税負担は7~10割減となるため、裁判の結果は不動産相続に大きく影響しそうです。

 相続財産の評価方法を規定した財産評価基本通達では、私道として利用されている宅地を「私道供用宅地」として、①行き止まりの生活道路など、特定の人間が通行するものについては評価を7割減、②通り抜け道路のように不特定多数の人間が通行するものについては0円――で評価すると定めています。

 原告は相続税の申告に当たって、まず②のゼロ評価私道として申告書を提出しましたが、その後①の7割減私道だと修正して申告をし直しました。しかし税務署は「アパートの敷地の一部であり、そもそも私道ではない『貸家建付地』である」として減額特例の適用を認めず、更正処分を決定。不服とした原告が訴えを起こしたものです。

 地裁、高裁の判決ではともに自治体側の訴えが認められ、納税者が敗れました。しかし最高裁では、これらの判断を覆しました。私道に当たるかどうかは「建築基準法などの法令の制約の有無だけではない」として、「宅地の位置関係や形状、道路としての利用状況などを踏まえて、総合的に、ほかの用途に転換することが難しいかを考えるべき」との判断を示しました。 <情報提供:エヌピー通信社>

 




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■2017年3月9日

残業時間の上限規制

  

 


◆労働時間の原則


 労働時間は1週40時間、1日8時間の原則(労基法32条)がありますが、労使で時間外労働協定(36協定)を結びこれに定めた通りに時間外労働をする場合には労働時間の延長を認める事としています。しかし別途残業時間の上限時間の規制として「労基法36条1項の協定で定める労働時間の限度等に関する基準」が定められています。これにおいて通常の労働者は例えば1ヶ月45時間の時間外労働の限度基準が定められています。これは基準でありこれを超える時間外協定も許容はされています。さらに協定に特別条項を付けると残業時間の制限はなくなり、それが問題視されていました。  人手不足の昨今、採用も思うようにならず在籍者で業務処理を進めて行かなければならず、結果として36協定の時間設定を長くせざるを得ない企業もあるようです。

◆政府の残業上限規制原案

 政府は「働き方改革」として企業の残業時間を月60時間に制限する上限規制案をまとめました。規制の強化で長時間労働の慣行を変えるとし、協定も特別条項にも上限を設け月60時間までとする案になっています。企業活動を制限しないよう短期間であれば月60時間超も認め、繁忙の月と普通の月を年間でならし、月平均60時間を超えないように義務づける方向で検討しています。規制の対象業種もトラック運送業や建設業も猶予期間を持って対象にしてゆく、研究開発職等は医師との面談、代休等を義務付け上限は設けない方向で検討しています。

◆残業一律上限規制に懸念を示す業界も

 情報処理企業等が加盟する経済団体、新経済連盟では先の案に対して「一律的な規制強化だけでは国際競争力が低下する恐れがある」との意見書を提出しました。意見書の中で「人工知能、ロボットの代替等で産業が変わる中、働き方の多様性を確保し雇用の流動性を高める議論は必要」とし、「従業員の健康確保を前提としたうえで柔軟に時間管理できる環境を実現すべき」と主張しています。

 いずれにせよ企業は働く人の健康の上に成り立つのですから労働時間に配慮する事は必要でしょう。



<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年3月9日

ふるさと納税、ついに規制か

 

 実質2千円の負担でさまざまな地域の特産品をもらえる「ふるさと納税」制度が、ついに規制されるかもしれません。制度を所管する高市早苗総務大臣は2月の記者会見で「現状の制度には問題がある」と述べ、「あらゆる課題を一度洗い出し、どのように改善できるのかを検討する」と制度見直しへの意気込みを口にしました。

 高市大臣の発言への直接の引き金となったのは、千葉県勝浦市が寄付者へ送っている返礼品です。勝浦市は1万円の寄付に対して、市内の店舗で使える額面7千円の商品券「かつうら七福感謝券」を用意しています。


 高市氏が問題視したのは、その換金率の高さゆえです。ルールとして明文化はされていないものの、寄付金額に対する返礼品の価値はおおむね3~4割にとどめるという基準が、ほとんどの自治体では自主運用されています。逸脱しているものも多いのですが、それでも5割程度にとどまり、七福感謝券の「1万円寄付して7千円の返礼」は突出して高く設定されています。それだけ勝浦市には人気が集まり、昨年4月に商品券をスタートさせてから、同市には約18億円の寄付が集まり、10億円分の商品券が発行されました。


 ふるさと納税制度は、返礼品人気が普及の起爆剤となりましたが、「思い入れのある地域を応援したい」という制度の趣旨から外れるとして総務省はたびたび自治体に〝返礼品競争〟が過熱しすぎないよう呼び掛けていました。



<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年2月23日

年金受給者でも還付には確定申告が必要!

  

 



 年金受給者は、公的年金等が「雑所得」として課税対象となっており、一定金額以上を受給する場合、所得税等が源泉徴収されていますので、確定申告を行う必要があります。  ただし、2011年分の所得税等から、年金受給者の確定申告手続きに伴う負担を減らすため、公的年金等に係る「確定申告不要制度」が設けられております。

 この制度の対象者は、下記のいずれにも該当する方です。

①公的年金等の収入金額の合計額が400万円以下であり、かつ、その公的年金等の全部が源泉徴収の対象

②公的年金等に係る雑所得以外の所得金額(給与所得や生命保険の満期返戻金など)が20万円以下

原則、公的年金等においては、65歳未満で108万円、65歳以上で158万円を超える額を受給している場合に、所得税等が課せられます。

公的年金等の支払者には源泉徴収義務があるため、その年最初に公的年金等の支払を受ける前日までに、公的年金等の支払者に「公的年金等の受給者の扶養親族等申告書」を提出することで、基礎的控除と扶養控除等の人的控除を適用して計算した税額が源泉徴収されます。



 しかし、年の途中で扶養親族等の人数が増減したり、生命保険料控除等の適用を受けたりする場合、源泉徴収税額と実際に納める税額に差額が生じます。。

 公的年金等には年末調整制度がないため、受給者自身が確定申告でその差額を精算しますが、確定申告不要制度の要件に該当するのであれば、たとえ納めるべき税額が不足していても、課税関係は源泉徴収のみで終了し、不足額を納める必要がございません。




  しかし、上記に該当する場合であっても一定額以上の医療費を支払った場合やマイホームを住宅ローンで取得した場合などは、所得税の還付が受けられる可能性がありますので、還付を受けるためには確定申告書を提出する必要があります。  ただし、公的年金等に係る雑所得のみがある人で、「公的年金等の源泉徴収票」に記載されている控除以外の各種控除(生命保険料控除など)の適用を受ける場合や、公的年金等に係る雑所得以外の所得がある場合は、住民税の申告が必要な場合がございますので、ご注意ください。


<情報提供:エヌピー通信社>

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■2017年2月23日

個人型確定拠出年金の適用拡大

  

 


●新たに個人型に加入できる人


平成29年1月より個人型確定拠出年金(個人型DC)に加入できる人の範囲が広がりました。今まで個人型DCは企業年金の無い会社員と自営業者等が対象でしたが、新たに確定給付年金の制度がある企業の会社員、公務員、専業主婦も加入できるようになりました。  個人型DCとは「老後資金を積み立てながら現在の税金を軽減する」制度です。愛称もiDeCo(イデコ)と名付けられています。

 個人型DCとは「老後資金を積み立てながら現在の税金を軽減する」制度です。愛称もiDeCo(イデコ)と名付けられています。


●掛け金と所得控除


また、特定公社債等の利子や譲渡による所得も平成28年分から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象とされました。

 掛け金は月額5千円からで全額所得控除、所得税や住民税の計算から除外されます。掛け金の上限額が各々の立場で異なります。例えば企業年金の無い会社員の上限額は月23,000円、年間276,000円です。この場合、所得税、住民税が20%(復興税除く)として、この掛け金額にかかる分の20%、55,200円が節税となり年末調整等で戻ります。企業年金のある会社員と公務員の上限額は年144,000円、専業主婦は276,000円。専業主婦は夫が保険料負担をしていれば夫側で所得控除ができます。自営業者は年816,000円(小規模共済等他の所得控除の制度の掛け金と合わせた額)です。



●運用方法


 確定拠出年金は金融商品を運用するので対象は預貯金、投資信託、保険等の金融商品を選びます。運用益は非課税ですが、場合によっては損失が生じる事がないとは言えません。運用コストもあるので「個人型確定拠出年金ナビ」で調べてみましょう。預貯金ならリスクは少ないものの利回りは低く、期待利回りの高い商品もいろいろで選択はなかなか難しいものです。長い目で考えることが必要でしょう。  口座を開くと金融機関によって違いますが、加入時の手数料3千円程度と管理費が年間1千円から7千円位かかります。


●受給の時


 受給は原則満60歳からで原則中途引き出しはできません。受給時は一時金、年金、両方の併用が選択できます。一時金であれば退職所得控除の対象です。

企業の退職金支給時と重なると控除枠を超えてしまうことがあるので注意が必要です。

年金受給の場合も公的年金控除の範囲を超えると課税されます。一般的には一時金の方が節税効果は大きいと言われています。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年2月23日現在の情報に基づいて記載しております。
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▲税務トッピクス

■2017年2月8日

平成28年分確定申告 株式等の譲渡所得の計算に留意

  

 株式等に係る譲渡所得の課税は、申告分離課税で国税15%(別途復興税有)、住民税5%です。  しかし、28年1月1日以後の株式等に係る譲渡所得については、上場株式等に係る譲渡所得とそれ以外(一般)の株式等に係る譲渡所得とは区分され、それぞれ別のものとして税額計算がなされます。


●両者の損益通算はできない


この区分計算の理由は、平成28年分から上場株式等に係る譲渡損失又は譲渡益と一般株式等に係る譲渡益又は譲渡損とが、それぞれ両者間で損益通算ができなくなることによるものです。

それでは、平成27年分以前の各年分において生じた上場株式等に係る譲渡損失の金額で平成28年分に繰り越されたものについてはどうか、ですが、一般株式等に係る譲渡所得の金額から繰越控除することはできません。

もちろん、平成28年分における上場株式等に係る譲渡所得の金額及び上場株式等に係る配当所得の金額から繰越控除することはできます。


●特定公社債等の利子と譲渡損益


また、特定公社債等の利子や譲渡による所得も平成28年分から申告分離課税(所得税15%、住民税5%)の対象とされました。

そして、これらの所得間、上場株式等の配当所得(申告分離課税を選択したものに限る)及び譲渡所得との損益通算並びに特定公社債等の譲渡損失の金額についても確定申告書を連続して提出することにより3年間の繰越控除ができることになりました。

なお、特定公社債等の償還又は一部解約等により交付を受ける金銭の額及び金銭以外の資産の価額の合計額については、これを特定公社債等の譲渡所得の収入金額とみなす、とされました。

●特定公社債等とは


ちなみに、特定公社債等とは、特定公社債と公募公社債投資信託からなり、特定公社債は、国債、地方債、外国国債、公募公社債、上場公社債、平成27年12月31日以前に発行された公社債(同族会社が発行した社債を除く)などの一定の公社債をいいます。

なお、損益通算及び繰越控除の対象となるものは、金融商品取引業者等を通じて売却する場合など、一定の売却になります。
<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年2月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年1月16日

災害時の税制特例が恒久化

  

 地震などの自然災害で被害を受けたときに適用できる税制上の特例が、平成29年度税制改正大綱に盛り込まれました。被災者が適用できる特例はこれまで災害が起きるたびに特別法として立法化していましたが、被災してから法成立まで時間がかかってしまうことなどを理由に、恒久化を望む声が各方面から上がっていました。


 自然災害などによって納税が難しくなった個人や企業に対しては、所得税や法人税などで納税猶予や減免の特例が認められます。またそれ以外にも、東日本大震災のようにきわめて甚大な被害が発生した災害については「災害特例法」を制定し、被災地や復興活動に対する寄付金控除の拡充や、被災者に対するさまざまな所得控除特例を設けることがあります。しかしこれらの税優遇はすべて災害が起きてから特別法を制定して適用するため、機能するまでにある程度の時間がかかってしまいます。


 こうした状況を受けて、税制改正に向けた各業界からの要望では災害税制の恒久化を求める声が上がっていました。大綱にはさまざまな税目で、災害時の特例を恒久法として定める内容が盛り込まれています。国税の納期限延長措置などに加えて、法人税や相続税、固定資産税などで被災者に対する優遇が認められます。盛り込まれた内容は通常国会で恒久法として成立する予定です。
<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年1月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年1月16日

積立NISAの創設決定

  

 少額投資非課税制度(NISA)の非課税期間を20年に延ばす新制度「積立NISA」を設けることが決まりました。平成29年度税制改正大綱に盛り込まれています。導入を主導した金融庁は新制度で貯蓄から投資への流れが加速することを期待していて、これまで投資と無縁だった若い世代の長期的な資産形成を促します。


 現行のNISAは、株式や投資信託の売却益や配当益について年120万円を上限に5年間非課税とする制度。新たな積立NISAでは上限額は40万円と減りますが、期間が20年間と延び、非課税となる投資の総額が現行の600万円から800万円に拡大されます。両方の制度を併用して使うことはできず、「年120万円で5年」か「年40万円で20年」のどちらかを選択することになります。


 現行のNISAの年間上限枠である120万円を使い切っている人は少なく、5年の短期間では政府が目指す個人の資産形成への効果は少ないとも指摘されていました。このため、手元資金の少ない若年層も参加しやすい積立型が新たに提案されていたのです。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年1月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年1月5日

相続税調査で狙われる海外資産

  

 平成27年度の相続税の実地調査1万1935件のうち、海外資産を持っている人への調査は859件だったことが国税庁の発表で明らかになりました。海外資産関連調査は3年連続上昇し、統計が開始された平成13年以降で最多。27年度の859件は、13年(117件)の7.3倍にもなっています。


 海外資産関連の調査859件で申告漏れなどの非違が発見された件数は117件。申告漏れ課税価格は47億円、非違1件あたりの価格は3999万円でした。地域別非違件数をみると、北米が61件で最多。アジア40件、欧州12件、オセアニア8件と続きます。非違があった財産は、現金・預貯金が65件で最多で、有価証券33件、不動産32件でした(「その他」42件)。

 国税当局は、①相続や遺贈で取得した財産に海外資産がある、②相続人、被相続人が国外に居住している、③海外資産に関する資料情報がある、④外資系金融機関との取り引きがある――といった国外資産が絡む相続への監視を強めています。国際課税に関する今後の方針を定めた「国際戦略トータルプラン」で国税当局は資産フライトに攻め入る姿勢を打ち出しており、今後は海外資産への調査がさらに強化されていくことになります。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年1月5日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2017年1月5日

国外居住10年以下は相続税課税

  

 富裕層の国境を超えた税逃れを防止する取り組みの一環として、国外に住む人への相続税の課税が強化されます。課税要件となる国外居住年数を見直し、10年超国外に住んでいなければ保有する海外資産に日本の相続税が課されるよう見直されます。


 現行制度では、相続人と被相続人の両方が5年を超えて海外に住んでいると、海外資産に対しては日本国内での相続税は課されません。どちらか一方でも日本に住所があるか、海外に居住して5年以内であれば課税対象。また要件を満たしていても、国内にある財産には日本の相続税がかかります。

 新制度は、現在5年超となっている居住期間の要件を10年超に引き上げるというもの。これまでは親子ともに海外に移住して5年を超えれば相続税の対象外となりましたが、今後はたとえ9年住んでいても日本の相続税が課せられることになります。この改正は来年4月以降に相続や贈与によって取得した財産に適用される予定です。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成29年1月5日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年12月28日

遺言書が身近に? 自筆証書遺言の方式緩和

  

◆花押を押した遺言、裁判で無効確定

 印鑑の代わりに「花押」が記された遺言書の有効性が争われた裁判で、今年6月、最高裁判所が「重要な書類に花押を使うという意識が社会の中にあるとは認めがたい」として、遺言書を無効とする初めての判断を示しました。遺言書の方法には大きく分けて「自筆証書遺言」、「公正証書遺言」、「秘密証書遺言」の3つの方式があり、テレビドラマなどでよく目にする遺言者本人が全文自筆で作成しているものが「自筆証書遺言」です。一般的な「自筆証書遺言」の特徴として、自分だけで作成でき費用がかからず手軽な点が挙げられますが、内容、日付、氏名全てを自筆する他、印鑑を押印することなど、遺言書として認められるための様式が細かく定められています。そのため、冒頭の例のように、せっかく遺言書を作っても裁判で無効とされてしまう例も少なくありませんでした。


◆自筆証書遺言の方式が緩和されるか

 こうした問題もあり、現在取りまとめられている「民法(相続関係)等の改正に関する中間試案」では、自筆証書遺言の方式について次のように緩和する措置が検討されています。

◆一部ワープロ打ちが可能に

 現行の制度では遺言の全文を自筆で記載しなくてはならず、この点をネックに感じて公証役場が作成してくれる「公正証書遺言」を選択する例も少なくありませんでした。今回の中間試案では、財産の特定に関する部分(不動産や預貯金口座の表示など)は、ワープロ打ちでも可とされています。また現在、遺言書の加除訂正による変更箇所には「署名及び押印」が必要とされていますが、署名のみで足りるものとし、作成時の負担が軽減されると見込まれています。

◆自筆証書遺言の保管制度の創設

 現在、自筆証書遺言は作成後、自分で大事に保管するか、信頼できる人に預けて保管してもらうしか方法がありません。そして実際に相続が発生すると、これを家庭裁判所に提出し、遺言書の形式などに関する事実を調査、遺言書の現状を確保するための検認手続を受ける必要があります。中間試案では新たに公的機関による保管制度を創設し、遺言者が保管の申出をすることができるようになる他、ここで保管された遺言書については検認を要しないとされ、手続きの煩雑さが解消されることに期待がもたれます。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年12月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年12月28日

中小企業庁:消費税軽減税率対策補助金の受付は継続へ!

  

 政府は消費税増税の延期を発表しておりますが、その一方で、中小企業庁は消費税率の引上げとともに実施される予定の消費税軽減税率制度への対応が必要となる中小企業・小規模事業者が、複数税率対応レジの導入や、受発注システムの改修などを行うにあたって経費の一部を国が補助する制度(軽減税率対策補助金)については、軽減税率導入への対応を円滑に進めてもらうため、中断等をせずにこのまま継続していくことをHP上で明らかにしております。


 なお、複数税率対応として2つの申請類型があります。
 具体的には、「複数税率対応レジの導入等支援」(A型)と「受発注システムの改修等支援」(B型)の2つです。
 A型のレジの導入の場合、基本的には補助率は3分の2ですが、1台のみ導入かつ導入費用が3万円未満の機器については補助率が4分の3、タブレット等の汎用端末の補助率は2分の1となり、補助率が異なります。
 補助額は1台当たり20万円が上限で、複数台のときは200万円が上限となります。

一方、受発注システムの場合には、小売事業者等の発注システムの補助金の上限額は1,000万円、卸売事業者の受注システムの補助金の上限額は150万円となり、両方の改修・入替が必要なときの補助金の上限額は1,000万円となります。
 また、補助率は改修・入替費用の3分の2となります。
 なお、電子的受発注データのフォーマットやコード等の複数税率対応に伴う改修、現在利用している電子的受発注システムから複数税率に対応したシステムへの入替を補助対象とします。

 さらに、今後の取扱いとして、中小企業庁では、
①これから申請予定の事業者に対しては、現行の申請手続きから変更がないこと
②すでに補助金の交付申請をしている事業者に対しては、提出された申請書類を、現行の審査を行った上で交付決定することとしました。
 また、税率引上げ延期に伴う延長後の受付期限については、後日、同庁ホームページ上で明らかにするとしております。  今後の動向に注目です。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年12月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年12月19日

所得拡大税制、中小企業優遇を拡大へ

  

 社員の給料をアップした企業の法人税負担を軽くする「所得拡大促進税制」について、中小企業が2%以上賃上げしたときは最大減税額が22%に拡大されることになりそうです。国は減税幅の拡大で中小企業の賃上げを促す狙いです。


 現行制度では、①給与支給総額が平成24年度から3%増加、②給与支給総額が前年度以上、③従業員1人当たりの平均給与が前年度以上――の3要件を満たす企業は、賃上げ総額の10%を法人税額から税額控除(中小企業は税額の最大20%、大企業は10%)できます。青色申告をしている個人事業主から大企業まで幅広く利用できる制度です。ここでいう「給与」は、所得税法上「給与所得」として課税される賞与や諸手当も含みます。


 これが税制改正により、給料が前年度比2%以上の条件を満たす中小企業を対象に、賃上げ総額の最大22%を法人税額から差し引くことができるようになります。積極的に賃上げに取り組む中小企業の税の軽減効果を大きくすることで、大企業並みの賃上げにつながるようにするとのことです。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年12月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年12月19日

年末調整とマイナンバー

  

◆年末調整関連書類と個人番号の記載

 給与所得者(従業員等)は平成28年1月以降に提出する扶養控除等申告書に給与所得者のマイナンバー(個人番号)を記載し、控除対象配偶者や扶養親族の個人番号も記載する事になっていました。但し平成28年4月1日以降に提出するものから個人番号を記載しない書類とする書類が分けられました。


①マイナンバーの記載が必要な書類

 年末調整で個人番号の記載が必要な書類
ア、給与所得者の扶養控除等申告書ですが従業員から個人番号を取得している場合は事業所と従業員の合意があれば、帳簿などを揃える事で個人番号の記載を省略できる場合があります。その場合「マイナンバーについては給与支払者に提出済のマイナンバーに相違ない」旨を受給者本人が記載して労使双方が確認できればよいとされています。
イ、給与所得者の源泉徴収票は給与等の支払いを受ける者に交付するものを除き記載します。税務署提出用と市区町村提出用は個人番号を記載します。受給者交付用には記載しないので注意が必要です。また、支払者の個人番号又は法人番号記載欄には番号を記載します。なお、用紙が従来のA6サイズからA5サイズに変更されました。

②マイナンバーの記載が不要な書類

 年末調整関連の書類のうち下記のものはマイナンバーの記載が必要ではありません。
ア、給与所得者の保険料控除申告書
イ、給与所得者の配偶者特別控除申告書
ウ、給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書

◆年調以外で労働保険における番号の扱い

 雇用保険継続給付申請について当初労使協定を結んで事業主が申請する場合、個人番号関係事務実施者ではなく本人の代理人として申請をするものと扱われていました。しかし事務負担と情報漏えいのリスクもある為、申請は代理人でなく個人番号関係事務実施者として効率的に申請できるよう改正されました。一方で労災年金の請求は代理人として委任状等で代理権が確認できる書類を添付し、代理人の身分証明書と請求者本人の個人番号の写し等の添付が必要となっています。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年12月1日

2017年度税制改正要望を公表!

  

 経済同友会は、2017年度税制改正要望を公表しました。  それによりますと、専業主婦らを優遇する配偶者控除を廃止して、その廃止による約1兆円の税収増財源を子育て世代支援に充てることを求めております。


 また、財政健全化に資する税制との観点から、消費税率10%への引上げを2019年10月に着実に実施することや消費税率10%を超える引上げを早期に検討するよう要望しております。  そして、女性の勤労促進のため、配偶者控除(配偶者特別控除を含む)の完全廃止を提言しており、理由として、既婚女性が配偶者控除制度等を理由に勤労調整を行っている可能性を指摘しております。


 配偶者控除制度は1961年度税制改正で創設されましたが、その後、この制度が女性の勤労を阻害する要因との見方もあり、配偶者特別控除が導入され、現行税制では、特定の所得以上になっても世帯の手取りが逆転しない仕組みになっているといわれます。  しかし、既婚女性の給与所得分布によれば、いずれの年齢層でも100万円付近が最も多くなっており、配偶者控除制度等を理由に勤労調整を行っている可能性は否めないとしております。


そこで、配偶者控除等を廃止することで、勤労調整の要因を取り除くことができ、100万円付近で所得を調整している配偶者等のさらなる就労増が期待できるとしております。  この配偶者控除廃止により生じる約1兆円の財源を「児童手当」の水準引上げなど子育て世代の支援に使うことを提案し、税制面から、子育てに伴う経済的負担を軽減させ、安心して子供を産み育てることができる環境を作ることが重要との考えを示しております。

 消費税率引上げについては、2019年10月の着実な実施を求め、さらに、消費税率を10%に引き上げただけでは財政健全化を達成することは困難と指摘しております。  さらなる必要な増収策の財源として、基幹税として国民が広く薄く負担する消費税が望ましいとの考えを示し、消費税率の10%を超える引上げを早期に検討することを求めており、その際は、中小企業の負担へ配慮しながら、毎年1%ずつ自動的に引き上げるスキームも排除しないとしております。


今後の税制改正の動向に注目です。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月24日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年12月1日

預貯金とマイナンバー

  

◆預貯金のマイナンバー管理

 平成27年8月のマイナンバー法改正に伴い、国税通則法を改正し、銀行等に対し、マイナンバーによって検索できる状態で預貯金情報を管理する義務を課す、としました。ただし、9月9日に改正公布されていますが、3年内施行ということで、まだ施行はされていません。


◆現在ある預貯金口座とマイナンバー

 銀行が個人の顧客に支払う利子の課税については、源泉分離課税で課税が終了することから、利子支払調書の提出が免除されており、銀行等の預金口座に関しマイナンバーを付す必要性も法的根拠もありません。
 それで、預金口座へのマイナンバー付番の根拠として、マネーロンダリング対策や、預金保険機構による預金者救済などでの名寄せ、災害時の迅速な対応といった場面で必要だから、との建前を出して、平成30年以降は口座への付番を預金者の任意の協力の下でできることに法制化しました。

◆改正通則法の付番管理

 税務当局には質問検査権があり、金融機関に対し従来より、過去数年間の預貯金情報の照会をしており、マイナンバー付番があれば、そのマイナンバーにより名寄せした情報の開示を金融機関に対して行うことは今後とも可能なところです。  ところが、金融機関等をあまり信用していないのか、対応に不満があるのか、金融機関からの迅速・的確な回答を確保し、税務調査における預貯金調査の効率性を高める観点から、金融機関に対して、マイナンバーに紐付けて預貯金口座に関する情報を管理するという義務を課すこととしました。冒頭の改正法です。

◆マイナンバー告知強制があるかも

 預貯金者は金融機関から、保有する預貯金口座について、マイナンバーの告知を求められることが予想されますが、預貯金者における金融機関に対するマイナンバーの告知は、義務ではなく、あくまで任意です。

◆付番促進検討は3年後

 なお、預貯金口座へのマイナンバーの付番が進まないことも考え得るところですが、今般の番号改正法の附則において、本制度施行から3年後の見直し規定が設けられており、その時点で付番の状況等を踏まえ、更なる付番の促進に向けた施策の検討を行うこととされています。
 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年11月21日

富裕層調査チームが全国に拡大

  

 一定以上の資産を持つ富裕層に特化して海外資産の把握や税務調査を行う「富裕層プロジェクトチーム」を、国税当局は全国に拡大するようです。現在は富裕層が多く住む東京・大阪・名古屋の3国税局にしか設置されていませんが、来年7月からは全国の国税局への設置を検討しているとのことです。


 IT化や国際取引の多様化によって富裕層の資産状態の把握が難しくなっていることを受け、国税当局は一昨年、東京・大阪・名古屋の各国税局に、「重点管理富裕層プロジェクトチーム」を設置しました。富裕層の国外も含めた資産状態や移転手法の実態などの情報を集約するもので、対象となるのはおおよそ保有する金融資産が1億円以上の納税者と言われ、本人のみならず関係者や主宰法人、関連法人など、プロジェクトチームのターゲットは広く設定されています。


 10月に国税庁が発表した「国際戦略トータルプラン」によれば、国税当局は、来年7月に始まる事務年度からプロジェクトチームを全国的に実施する方向で検討を進めています。さらにチーム以外にも、複雑・高度化するさまざまな節税金融商品の解析のため、弁護士や金融期間出身者などの専門家の採用を進めるほか、国際課税に関する対応策の検討、指導や監督など、国際課税分野の〝司令塔〟の役割を担う「国税庁国際課税企画官」なる新設ポストの導入を求めているそうです。

 タックス・ヘイブン(租税回避地)を利用していた顧客のリスト「パナマ文書」の流出などにより、海外に財産を移して税逃れを図る富裕層への視線は国際的に厳しくなる一方です。日本の国税当局も、各国との情報交換制度を推し進めるなど、あらゆる面から富裕層の動向を監視する傾向を強めています。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月21日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年11月21日

所得税調査で発覚した所得隠匿事例

  

 平成27年度の所得税調査・消費税調査で発覚した申告漏れ事例を3つ紹介します。


 A氏はタックスヘイブン(租税回避地)であるX国に法人を立ち上げ、知的財産権を譲渡しました。法人はその知的財産権を、X国の居住者に買い値の数十倍の価格で転売。その利益の一部をA氏が受け取っていました。法人は事業実態のないペーパーカンパニーであり、知的財産権の譲渡益は実質的にA氏の所得でした。A氏は結局、国税当局から申告漏れ所得に課税されます。なお、A氏は「国外財産調書」を提出しておらず、未提出者へのペナルティーである「過少申告加算税額の5%加重」が適用されました。


 次に、個人事業とは別名義での口座の取り引きを隠していた事例を紹介します。海外から仕入れた商品のインターネット販売やネットオークションを行っていた個人事業主B氏は、他人名義の口座であれば当局に捕捉されないだろうと判断し、従業員名義の口座でも取引していました。従業員名義の口座については申告しなかったそうです。従業員の口座に加え、インターネット上の個人認証IDもB氏が管理していたため、当局はすべてB氏の事業上の所得であると判断し、所得税と消費税の追徴課税をしました。


 最後に、架空の領収書で利益を圧縮していた人の事例です。不動産譲渡所得があったC氏は、税務署に申告書を提出する際、実際の取り引きよりも低い額が記載された契約書と、架空の領収書を添付しました。C氏の狙いは譲渡価格を低くするとともに経費を高くすることによって税額を抑えるというものでした。国税当局の追及の結果、不動産の買い主と共謀していたことが発覚しています。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月21日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年11月14日

預貯金も分割協議の対象に

  

 被相続人の預貯金は相続人同士で自由に話し合って遺産分割できず、民法で定められた通りに各相続人が受け取るという最高裁の判例が見直されることになりそうです。これによって遺産分割で預貯金も不動産や株式などの資産と同様に扱われます。


 遺産相続の際の預貯金の取り分をめぐって争われている審判で最高裁大法廷は10月19日、当事者双方の意見を聞く弁論を開きました。大法廷は判例変更が行われる際に開かれるため、判例が変更される可能性が極めて高くなります。判例が変更になれば、預貯金が相続人の話し合いで遺産分割することができ、相続人全員の合意がなくても、裁判所の判断で事例に応じた配分が可能になります。判決は年内に出される見通し。


 遺産分割は、遺言書がないときや、遺言書に記載されていない財産が見つかると相続人が話し合いによって取り分を決めるのが基本。相続人全員の合意が得られず、話し合いが決裂すると、裁判所に判断を仰ぐことになります。

 不動産や株式などについては裁判所に申し立て、取り分を決定することができますが、預貯金については審判の対象外とされ、取り分は民法の規定に従って相続するとされていました。それは、最高裁の判決で預貯金のように分けることができる債権は「自動で(法定の相続分を)受け取れる」と示され、この判例に基づき預貯金は原則として、話し合いによる遺産分割の対象に含めてこなかったからです。


 ただし、裁判所の実務では相続人全員の合意があれば、預貯金を遺産分割の対象に含めています。例えば、遺族ふたりで法定相続割合が2分の1だったときに、協議の結果、ひとりは預金が7割、もう一人は土地と預金3割を相続するというようなことが行われてきました。しかし、相続人全員の合意が得られない場合が問題になっていたのです。


<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月14日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年11月14日

ついに日本もコーラ税の時代?

  

 世界保健機構(WHO)が糖分を多く含む清涼飲料へ20%の「砂糖税」をかけるよう各国に呼び掛けました。世界的に増加傾向にある糖尿病や肥満を防止するため、値上げによって消費を抑えるのがその目的です。「健康増進」を理由とした増税は日本でもたばこ税などで近年行われていて、世界的なトレンドといえそうです。


 WHOが発表した報告書によると、世界の肥満人口は直近30年で2倍以上に増加し、成人の総人口に占める割合は4割に達しつつあります。また糖尿病患者も30年余りの間に1億800万人から4億2200万人に増えています。糖分が多く含まれる清涼飲料の世界的な普及増が背景にあるとして、報告書では、仮に清涼飲料に20%の課税をすると、消費を2割減らすことが可能だと予測しています。

 糖分に税金を課する「砂糖税」は決してWHOが最初に言い出したことではありません。すでにメキシコやフランスなど一部の国では「砂糖税」が実際に導入しており、WHOの推計もそれらの実績を基に予測されたものです。英国でも2018年から、100ミリリットル中5グラム以上の糖分を含むソフトドリンクを製造・輸入する企業に「砂糖税」を課すことを決定しています。税収は年間800億円に上る見込みです。

 では日本はというと、かつて1901年に砂糖消費税が導入されたことがあります。当時の砂糖は輸入品が多くぜいたく品とみなされたためですが、砂糖への課税はその後長く続き、89年の消費税開始時まで存在していました。さらに昨年、厚生労働省の有識者会議で、増大する社会保障費の財源確保策として、砂糖に対する課税が提案されています。消費を減らして糖尿病リスクを抑制すると同時に、税収を医療費に充てて財源確保にも役立てることを目論んだもので、あまり検討されることもなくお蔵入りとなりました。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月14日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年11月7日

法定相続分の配偶者厚遇に反論続々

  

 法務大臣の諮問機関である法制審議会(高橋宏志会長)は、相続部会がまとめた中間試案のうち、配偶者の法定相続分を引き上げる案について、大幅に修正する方針を固めました。法務省が7月~9月にパブリックコメント(意見公募)を求めたところ、反対意見が多かったためで、同部会で引き続き議論し、来年中に意見をまとめて法相に答申します。


 中間試案では、①配偶者の居住権保護、②配偶者の相続分見直し、③相続人以外の金銭請求、④遺言請求の見直し――などが盛り込まれていました。  このうち②の配偶者の相続分の見直しについて同部会で議論が継続されます。結婚から20~30年過ぎた配偶者は子どもと法定相続分を分ける割合を現行の2分の1から3分の2に引き上げるとされていましたが、これに加え、結婚後に夫婦の財産が増えた分に応じて、配偶者の相続分を増やす案も示されていました。これに対してパブリックコメントでは、「夫婦関係が破たんしていた場合も引き上げるのは良くない」「配偶者だけが財産増加に貢献したわけではない」などの意見が相次ぎました。

 相続法制の大規模な改正は1980年以来。2013年9月に最高裁が出した判断がきっかけです。最高裁は結婚していない男女の子(婚外子)の相続分を結婚した夫婦の子の半分とする民法規定を違憲と判断。判決を受け、民法改正が行われましたが、自民党から「正妻や子の権利が必要だ」との声が上がっていました。昨年2月、当時の上川陽子法相が相続に関する規定の見直しを法制審に諮問していました。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年11月7日

内部留保かベアか

  

 経済活性化のためには労働者の給与が継続的に上昇することが必要です。そこで、政府は企業の内部留保が潤沢なことから、産業界にベースアップ(ベア)の実施を求めていますが、なかなか思うように進みません。日本の企業は概してベアに慎重で、内部留保を優先する傾向が多いように見受けられます。


 その一番の理由は、業績を維持し続けられるのか確信が持てないことにあります。ベアをすれば今後恒常的に人件費の増加を招くことになり、予想に反して景気が落ち込めば、人件費が業績の足を引っ張ることになります。そこで、企業は利益増に伴う従業員還元を、できればベアではなく一時金の増加で対応したいというのが本音です。


 ただ、私は企業が利益増をストレートにベアに結び付けられない背景にはこうした経済的要因だけではなく、日本企業独特の社会構造にもその原因があるのではないかと思います。


  株式会社は株主有限責任に見られるように、ビジネスリスクが個人に及ばないように工夫されたシステムですから、財源があれば余分な内部留保などせず、大胆にリスクを取りに行けばいいのです。会社が利益を上げれば、その利益は成長のための投資に目一杯向けるべきでしょうし、それでも使い切れない財源が残るなら株主にでも従業員にでも配分するのが筋です。その代わり、その会社が時代のニーズに合わなくなったら、ビジネスから速やかに撤退し、時代に合致した新しい会社が参入すればいいというのが、資本主義が想定している基本的なダイナミズムです。


 その場合、問題になるのは、時代遅れになり、ビジネスから退出すべき会社に勤めていた従業員の雇用です。失業している間の社会保険なり、次の会社に円滑に移る手続きなどが整備されていなければなりません。本来、こうしたセーフティネットを張るのは国の仕事です。しかし、我が国ではこうした雇用対策が欧米先進国に比べ不十分です。国の不十分なセーフティネットを補っているのが民間企業だという言い方もできます。会社に対して、ある意味能力以上に雇用確保が期待されます。不況だからといって簡単に解雇はできませんし、賃下げにも困難が伴います。


 日本の会社は、いわば国が行うべき社会保障の一部を肩代わりしているともいえます。それだけではなく、会社は精神的コミュニティとしても不可欠な存在です。つまり、日本の会社はただ利益を追求する営利企業体であるばかりではなく、従業員の生活共同体としても重要な役割も果たしているのです。属している会社がなくなれば、単に稼ぎの場を失うだけでなく、精神的拠り所までなくしてしまうことになりかねません。その結果、会社の存続は会社そのものだけでなく、従業員にとっても死活的に重要なのです。日本の経営者は従業員を思えばこそ、利益が出ているからといって安易な賃上げに踏み切らず、まさかのために利益を全部外部に流出させずに、会社内部に留保しておきたいと考えるのです。


 私は、利益が出ているから、従業員にベアとして容易に分配できるだろうという発想は、日本の企業の置かれた状況を見れば、やや短絡的ではないかと思います。(了)

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月7日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年11月1日

非正規雇用者数が3%増加

  

 国税庁が公表した民間給与実態統計調査によると、非正規雇用者の割合が高まっていることや、企業規模による給料格差が根強く残っていることが明らかになりました。


 1年通じて勤務した給与所得者は4794万人で、前年に比べて0.8%増加しています。一人当たりの給与は420万4千円で、平成24年の408万円を底に3年連続で前年から増えました。
 給与所得者のうち、正規雇用者は前年から1.2%増加して3142万人、非正規雇用は3%増加して1123万人と、非正規雇用者が大幅に増えています。正規雇用者の平均給与は485万円であるのに対し、非正規雇用者は171万円。アベノミクスで雇用が増えたとされますが、所得が比較的少ない非正規雇用者の増加が雇用を押し上げているようです。
 平均給与を資本金別にみると、資本金2千万円未満の会社は359万6千円(前年352万5千円)だったのに対し、1億~10億円は460万5千円(同451万7千円)、10億円以上は577万8千円(同578万8千円)と、規模の差によって依然大きな開きがあることが分かります。
 従業員人数別でみても、従業員10人未満の会社は337万2千円(前年330万6千円)でしたが、1千~5千人の会社は491万8千円(同485万7千円)、5千人以上は503万2千円(同507万8千円)で、中小企業がなかなか賃上げに踏み切れない状況であることを示しています。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月1日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年11月1日

被相続人のマイナンバー不要に

  

 今年1月1日以降の相続税申告書には被相続人のマイナンバーを記載する必要がありましたが、10月以降に提出する申告書からは記載が不要になりました。


 マイナンバー制度の導入に伴い、今年1月1日以降に相続・遺贈で取得した財産に掛かる相続税の申告書には、被相続人のマイナンバーを記載することとされていました。しかし、納税者から国税当局に対し、「故人から相続後に個人番号の提供を受けられないし、相続前に個人番号の提供を受けるのは親族間であっても抵抗がある」といった意見が寄せられたそうです。そこで当局は関係省庁と協議。新たな通達によってマイナンバーの記載を不要とし、9月30日に「相続税の申告書への被相続人の個人番号の記載にかかる取り扱いの変更について」とした文書によって納税者に周知しました。マイナンバー制度の開始からわずか9カ月で取り扱いが変更されたことになります。

 国税庁は、改訂前の申告書様式を使うときは被相続人の個人番号を記載せず、空欄で提出するように呼び掛けています。また、すでに提出した申告書については、税務署がすべて個人番号欄を黒塗りにするとしています。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年11月1日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年10月18日

「生計を一にする」の定義

  

◆「生計を一にする」の解釈

 「生計を一にする」という用語は、多くの税法で用いられています。ただし、税法そのもので、その定義はされていません。解釈通達での定義で済ませています。


◆法人税法では

 法人税法では政令の同族関係者の範囲の規定で「生計を一にする」という用語が出てきます。法人税基本通達は、「生計を一にする」こととは、「有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいうのであるから、必ずしも同居していることを必要としない」とし、要約的に表現しています。

◆国税通則法・国税徴収法では

 国税通則法基本通達では、「生計を一にする」とは、「納税者と有無相助けて日常生活の資を共通にしていることをいい、納税者がその親族と起居をともにしていない場合においても、常に生活費、学資金、療養費等を支出して扶養しているときが含まれる。なお、同一家屋に起居していても、互いに独立し、日常生活の資を共通にしていない親族は、生計を一にするものではない。」と定めています。

 国税徴収法基本通達は、前半が同文で、「なお」以下部分は、「なお、親族が同一の家屋に起居している場合には、明らかに互いに独立した生活を営んでいると認められる場合を除き、これらの親族は生計を一にするものとする。」と逆の側面からの規定になっています。

◆関係の多い所得税法では

 所得税法では、専従者関係の規定、雑損控除・医療費控除・各種保険料控除・人的控除などの所得控除の規定、その他多くの規定で「生計を一にする親族」の判定が係ってきます。

 しかし、所得税基本通達での概念規定は、法人税、通則法、徴収法の各通達と異なり、「有無相助けて日常生活の資を共通にしていること」の概念の内包部分がありません。
  外延としての「なお」以下部分は、「同一の家屋に起居していること」のほか、別居であっても「同一の家屋」が起居のために帰るべき場所であったり、別居先に「常に生活費、学資金、療養費等の送金が行われている場合」も含まれる、としています。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年10月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年10月18日

百億円でも配偶者だけなら無税

  

◆配偶者の税額軽減

 相続税では配偶者に対する税額軽減措置があります。被相続人の配偶者が取得した相続財産の課税価格が1億6千万円以下、又は配偶者の法定相続分相当額以下である場合には、配偶者に相続税はかかりません。
 もし、相続人が配偶者のみの場合はどうなるのでしょうか。相続人が配偶者のみの場合には、配偶者の法定相続分は100%です。そうすると、相続財産が100億円とか1兆円とかの場合にも、税負担額はゼロということになります。


◆相続人が配偶者のみという状態

 相続人が配偶者のみという状態は、親や子や孫、そして兄弟姉妹や甥姪もいない被相続人だったという場合だけでなく、他の相続人が相続放棄をした、又は他の相続人が相続欠格・相続廃除になった、という場合にも起き得ることです。


◆相続放棄の結果の配偶者単独相続

 相続放棄者は、遡及的に相続人でなかったものと扱われ、その子供たちの代襲する権利もないものとされます。しかし、これは民法の扱いで、相続税法では、相続放棄は原則としてなかったものとして取り扱われます。従って、相続放棄があったことの結果としての配偶者の単独相続では、配偶者の法定相続分は100%にはなりません。

◆相続欠格・相続廃除とは

 相続欠格・相続廃除も、相続人資格喪失事由です。相続欠格には、被相続人または競合相続人を死亡させようとしたり、被相続人に遺言書の作成や変更を詐欺や強迫によって強制したり、妨害したり、作成済み遺言書の偽造・変造・破棄・隠匿をした場合が該当します。
 相続廃除には、被相続人に対する虐待・侮辱及び本人の著しい非行を原因とする家庭裁判所の廃除審判が必要です。生前の廃除申立と遺言による廃除申立があります。

◆相続欠格・相続廃除は民法どおり

 なお、相続欠格・相続廃除の場合には、欠格・廃除とされた者の子供たちの代襲相続権は消滅しません。相続欠格・相続廃除の結果は逆に、法定相続人が増えることになる場合があります。
 相続欠格・相続廃除の結果として配偶者の単独相続が生じた場合には、相続税法に別段の規定がないので、民法通りとなり、配偶者の法定相続分は100%です。この場合には、税負担額はゼロということになります。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年10月18日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年10月11日

老後のライフ・マネープラン

  

◆老後破算を防ぐ

 最近、TV、雑誌等で「老後不安」「老後破算」と言う事を聞くことがあります。高齢化社会を長生きリスクと考えるならば、対策をしておくことは必要でしょう。  日本人の平均寿命は男性「80.50歳」女性「86.83歳」となっています。男女平均で83.7歳は世界首位です。人生80年の老後に備えた必要なお金をどう手当てしてゆくかを考えることは重要ですが、老後の生活を考える際には「どう生きたいか」と言う事もあると思います。ライフプランとも言いますが自分の描いたライフデザインを実現する為の準備として考える事が大事でしょう。


◆生活費を考える

 総務省の家計調査によると夫65歳以上、妻60歳以上の高齢者無職世帯の実収入は平均20万7347円、可処分所得は17万7925円となっています。消費支出は23万9485円で毎月6万1560円不足となり不足を補う為に貯蓄を取り崩してゆくことになります。この調査は平均ですので実際は住む場所や生活ぶり、自宅か賃貸か等で変わります。  一般的には60歳以降の夫婦の必要経費は次のように計算します。

①夫婦の生活・・・1ヶ月の生活費×12ヶ月×60歳時の夫の平均余命

②夫死亡後の妻の生活・・・1ヶ月の生活費×0.7×12ヶ月×夫死亡時の妻の平均余命

 現在の公的年金の平均受給額は約月22万円(夫40年厚生年金加入、妻専業主婦)で生涯5千万円から6千万円が年金から賄われる想定です。現実はこのような条件の方ばかりではありません。家計の収支を検討し、まずは支出の把握から始め自分の必要生活費を計算し対策する必要があります。  また、毎月の生活費以外にも突然の入院や介護、不慮の事態に備えた費用として半年分位のキャッシュが必要でしょう。


◆財形年金制度等の利用

 財形年金制度は勤務している事業主を通じて給与天引きで貯蓄をしてゆく制度です。貯蓄型では元利合計550万円まで、保険型では払い込み保険料385万円まで利息も合わせて非課税です。自前で行う場合、掛け金が所得控除となる確定拠出年金個人型も注目されてきています。  どちらも将来の公的年金の補てんとして研究の余地があるでしょう。

 

(注意)
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■2016年10月11日

相続税額の2割加算と養子

  

◆指摘の多いのが2割加算

 相続税の基礎控除引き下げにより、課税対象者が大幅に増加し、国税庁では申告書の内容に誤りがあると疑われる場合に、納税者に文書を送付し申告書の見直しを促していますが、特に指摘の多いのが「相続税額の2割加算」のようです。

 

◆相続税額の2割加算

 「相続税額の2割加算」とは、相続又は遺贈により財産を取得した者が、被相続人の一親等の血族及び配偶者、以外の者である場合に、相続税額を2割加算するとするものです。  一親等の血族とは父母や子を指します。このため、それ以外の者、すなわち、被相続人の兄弟姉妹が相続等で財産を取得した場合や、血縁関係がない者などに遺贈があった場合等に2割加算があるということになります。  また、孫も2割加算の対象ですが、被相続人の子が相続開始以前に死亡するなどし、代襲相続人となっている場合には2割加算は不要です。

 

◆一親等の法定血族でも孫養子は

 一親等の血族には「養子」も含まれますが、例外があり、被相続人の直系卑属で被相続人の養子になっている者、つまり“孫養子”は2割加算対象外に含まれません(代襲相続人は除く)。  「養子」に2割加算はないが、“孫養子”に限っては2割加算があるというこの取扱いのところに間違いが多いようです。

 

◆孫養子類似の一親等の法定血族だが

 国税庁の質疑応答事例に「被相続人の直系卑属でない者が養子となっている場合」の事例があり、ここでは「子の配偶者」が養子となっている場合に2割加算がないことを示しています。  すなわち、“孫養子”以外の「養子」は一親等の血族に含まれるため、例えば、「孫の配偶者」や「養子の養子縁組前の子(養子の連れ子)」が養子となっていても2割加算は不要です。

 

◆代襲相続でも2割加算される例

 国税庁の質疑応答事例には、代襲相続した孫やひ孫で、遺贈があるので代襲相続人の地位を放棄した場合、この相続放棄者には2割加算除外の適用がない、という珍事例も紹介しています。(代襲相続の規定では放棄をなかったものとするとしていない。)

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年10月11日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年10月3日

個人型DCが来年改正

  

 来年から個人型確定拠出年金(DC)の制度が変わります。節税効果を売り物に個人の投資行動を促す狙いですが、新しく制度の対象に加わる専業主婦は掛け金に対する所得控除が認められていないなど注意すべき点もあります。自民党税制調査会が専業主婦世帯の税負担を軽減する「配偶者控除」の見直しを検討するなど、今後税制が大きく変わる可能性があるだけに、対象者には慎重な判断が求められそうです。

 

 個人型DCは、①掛け金の全額所得控除、②運用益の非課税、③給付金の税制優遇措置――の3つの税制優遇措置が最大のメリット。一方、積立金の運用は加入者自身の責任で行うこと、原則60歳まで引き出せないこと、口座手数料がかかることなど注意点もあります。従来は自営業者や企業年金のない会社員が対象でしたが、今回の制度改正で主婦や公務員、すでに企業年金に加入済みの会社員も対象に加わります。

 このうち、所得がない専業主婦では掛け金に対する所得控除が認められていません。控除の対象はあくまで加入者本人の掛け金のみで、社会保険料のように配偶者など本人以外の負担を含めることができないためです。課税所得が500万円ある対象者が毎月2万3千円を拠出した場合、節税効果は所得税と住民税の合計で年8万2800円。30年間で考えると、積立額828万円に対して248万4千円もの効果がある計算ですが、こうしたサラリーマンなど向けの説明を専業主婦層がそのまま受け止めないよう注意が必要と言えます。

運用益については非課税ですが、利回りや開始時期によって左右される面もあります。3号被保険者である専業主婦には「保険料を支払わなくても基礎年金が受け取れるのは不公平」との議論があり、配偶者控除の見直しが進む可能性もあるため、慎重な検討が欠かせません。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年10月3日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年10月3日

訪日外国人の酒税免除へ

  

 国税庁と観光庁は、訪日外国人観光客が酒蔵やワイナリーなどで酒類を購入する際に酒税を免税する制度を設けるように税制改正要望に盛り込みました。免税して買い求めやすくすることで、酒蔵巡りなど地方の観光振興につなげるなど、日本の酒類に対する認知度を高めるのが狙い。

 訪日外国人観光客向けに消費税抜きで商品を販売できる現行の免税店制度を活用し、免税店制度を使える酒蔵などでは消費税に加えて酒税も抜いて買い物ができるようにします。地方の観光振興が主目的のため、ドラッグストアなどで酒類を購入しても酒税は免税されません。対象の酒蔵などでは客はパスポートの提示や、購入した商品の内容などを記した書類へのサインなどが必要。買った酒類は出国するまで飲まないことが条件です。

 

 日本酒だけでなく焼酎やワイン、ウイスキー、ビールなども対象にする見込み。日本酒の酒税は4合瓶(720ミリリットル)が86.4円、一升瓶(1.8リットル)は216円と低めですが、一升瓶で酒税が450円の芋や麦などの焼酎や301円(700ミリリットル)のウイスキーなどはお得感がありそうです。

 今年度の日本産酒類の輸出額は前年度比33%増の約390億円になり、4年連続で過去最高を更新するなど人気は上昇中です。訪日外国人観光客も昨年度は初めて2千万人を突破。政府の成長戦略でも酒蔵を巡る「酒蔵ツーリズム」を推進する方針が示されています。ただし、訪日外国人観光客を対象に酒税を免税すると約5千万円の減収になるとみられるため、政府・与党は年末に向けて免税によって訪日外国人観光客の消費促進が見込まれるかどうかなどの議論を進めるとみられます。 <情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年10月3日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年9月27日

ドローンを利用したビジネスの可能性

  

 先日、米国で、人が乗れるドローンの飛行テストが行われました。ドローンとは、無人で飛ぶ遠隔操作の航空機をいいます。現在は、ラジコン模型航空機のような、小型で個人が趣味で操縦するものが主流となっています。ただ、首相官邸ドローン落下事件(2015年、首相官邸屋上でドローンが落下しているのが発見され、搭載された容器からセシウムが検出された)などが起きたことから、ドローンに対して、犯罪の道具といったイメージを抱く人も少なくありません。

 ところが、最近、ドローンは大型のものが産業用として利用されるようになり、新たなビジネスが生まれることへの期待が高まっています。冒頭で触れた飛行実験もその一つです。

 

 実験が成功すれば、ドローンに人が乗れるようになり、「ドローンタクシー」が可能になります。ドローンは上り下りの激しい険しい地形でも、自動車とは違い苦にならないといった強みがあります。加えて、飛行する航路や高度などを事前に設定しておけば、あとはドローンが自動で飛行することが可能です。したがって、ヘリコプターのように操縦士を手配する必要はなく、最初の設定のみで、あとは無人で運航できるメリットがあります。

 日本では、少子高齢化が進み、今後は健康で働ける人の割合が少なくなります。そんななか、人手を減らす、省人化は時代の流れに沿っており、関連商品やサービスへの需要は高まると考えられています。ドローンが注目される大きな理由には省人化があります。加えて、地形が険しく、交通の便の悪い地域にお住まいの高齢者の交通の便といった点で課題解決になることもあげられます

ドローンを活用したビジネスに注目が集まるなか、実用化に向けて取り組む企業が増えています。ネット通販の楽天では、5月、千葉県のゴルフ場でデリバリーサービスをはじめました。プレーヤーはゴルフをしている最中に、スマートフォンから商品を注文します。すると、楽天は注文の情報に従い、商品を箱に詰め、ドローンに乗せ、ゴルフ場内の指定の受取場所にドローンを飛ばします。プレーヤーは切らしてしまったゴルフボールや、お菓子、飲み物など、わざわざハウスに戻らなくても、プレイしながら手に入れることができるのです。そのほかの事例では、イオンがドローンに荷物を載せ、商業施設の屋上から約150メートル離れた公園に着陸させるといった実験を成功させています。

 現在は、試作段階にありますが、関係者のなかには2020年ごろまでには、輸送手段としてドローンが頻繁に利用されるようになると言っている人もいます。

 

 過疎地での配送が可能になると、例えば買い物がままならない高齢者でも、毎日新鮮な食材を必要なときに、すぐに得られるようになります。また、ドローンタクシーが可能になれば、地形が険しく交通の便の悪い地域でも、比較的容易にドローンタクシーによる移動ができるようになります。


 ただ、実用化には、墜落しないことをはじめ、高い安全性が求められます。そのため、まずは過疎地やゴルフ場など、発送から着地までの間に、民家がない地域での実用化が進むと考えられます。課題は残っていますが、実現すれば、空の産業革命とまでいわれているドローン。荷物の配送、人の移動など、ビジネスチャンスの宝庫となりそうです。(了)

 

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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上記の記載内容は、平成28年9月27日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年9月27日

農家民泊による地域振興

  

 近年、農家などに宿泊し、農業体験やその土地のありのままの生活を体験する「民泊」の推進によって地域振興を図ることへの関心が高まっています。

 農家民泊が注目される背景の一つとして規制緩和があげられます。農林水産省が所管する農村休暇法に規定される農林漁業体験民宿業を農家民宿といいますが、農家民宿では、客室延床面積基準の適用除外などといった規制緩和措置が受けられます。また、旅館業法施行規則の改正により、2016年4月1日から農林漁業者以外の者であっても個人であれば農家民宿を実施できるようになりました。

 

 また、農家民泊が地域経済にもたらす効果としては、第一に、農家民泊では提供する飲食物などに地域の食材が用いられるため地産地消が推進され、農家の収入増加につながることがあげられます。第二に、地域の農作物やそれらを活用した加工品のPRにつながるため、農家民泊の参加者が継続的にそれらの商品を購入したり、口コミによって商品の評判が広まったりするなど販路拡大につながることがあげられます。第三に、農家民泊では既存の農家の住宅や空き家など既にある遊休資産が用いられることから、経営上の効率がよいという点があげられます。

 さらに、経済的な側面だけでなく、農家民泊で都市部と農山漁村との人的交流が促進されることによって、参加者にとっては農山漁村ならではの体験や食に触れることができるとともに、農家民泊の担い手側にとっては地域の魅力を再認識し、生きがいを感じてもらうことにつながるのです。

 では、農家民泊の活用によって具体的にどのような地域振興の取組みが行われているのでしょうか。そこで、島根県における農家民泊の取組みについてみていきましょう。

 島根県では、2005年に「しまね田舎ツーリズム推進協議会」を設立して以降、農山漁村での生活や体験、民家での宿泊体験を通じて、島根県の自然、風土、歴史、文化などに触れ、地域の人たちと交流を楽しんでもらう活動である「しまね田舎ツーリズム」を展開しています。島根県ではこうした制度的な後押しによって、一定の条件を遵守することを前提に、しまね田舎ツーリズム推進協議会に登録した者については、農山漁村の体験に関わる調理や宿泊の提供をできるようにしました。こうした流れを受け市町村でも民泊の推進が図られています。

 

  また、農家民泊の受け入れによって、地域の空港の利用者を増やす取組みも行われています。島根県西部では「しまねのおうちへ泊まりに行こう」という1泊2日の農家民泊体験プログラムが期間限定で実施されています。このプログラムの参加者のうち、島根県益田市に立地する萩・石見空港を利用した方に対し、片道3千円、往復6千円の運賃助成を行うという取組みが萩・石見空港利用拡大促進協議会の主催で行われています。


 このように、行政機関や交通インフラを巻き込みつつ、農家民泊の推進によって都市部と農山漁村との交流を促進し、農家民泊の担い手にも生きがいを感じてもらうことで地域活性化を図ることが期待されているのです。

 

(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

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■2016年9月21日

2016年度税制改正:通勤手当の非課税限度額引上げ!

  

 2016年度税制改正において、通勤手当の非課税限度額が月額15万円(改正前10万円)に引き上げられ、2016年1月1日以後に支払われるべき通勤手当から適用されております。

 このうち、政令施行前の1月1日から3月31日までに支払われるべき通勤手当で、改正後の新規定を適用した場合に過納となる税額については、今年の年末調整の際に精算を行います。

 

 具体的な手続き、手順として、

①既に改正前の非課税規定を適用したところで所得税等の源泉徴収をした(課税された)通勤手当のうち、改正後の非課税規定によって新たに非課税となった部分の金額を計算

②「2016年分給与所得・退職所得に対する源泉徴収簿」の「年末調整」欄の余白に「非課税となる通勤手当」と表示して、①の計算根拠及び今回の改正により新たに非課税となった部分の金額を記入

③源泉徴収簿の「年末調整」欄の「給料・手当等」欄に、給料・手当等の総支給金額の合計額から②の新たに非課税となった部分の金額を差し引いた後の金額を記入

④改正後の非課税規定によって新たに非課税となった部分の金額が、本年の給与総額から一括して差し引かれ、その差引後の給与の総額を基に年末調整を行う

 

 一方で、経理システムが間に合わないなどの理由で改正への対応ができず、政令施行日である4月1日以後に支払われる通勤手当についても、改正前の非課税規定で支払ってしまう場合もあります。  この場合には、年末調整による精算で処理するのではなく、旧規定による源泉徴収を行った後速やかに誤納還付請求を行うことで、新規定を適用した場合の差額の還付を受けることができる模様です(詳しくは、所轄税務署にお問い合わせください)。 例えば、2015年12月31日までに支払われるべき通勤手当で、2016年1月1日以後に支払われるものは、旧規定の適用となります。


また、2016年1月1日から3月31日までに支払われるべき通勤手当で、3月31日までに支払われるものは新規定となりますが、旧規定適用の場合は年末調整での処理となります。  そして、2016年4月1日以後に支払われるものは新規定が適用されますが、旧規定適用の場合は、還付請求を行うことで処理することになります。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年9月21日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年9月21日

人材募集の留意点

  

◆労働者募集に際しての注意点  人材募集に関して有効求人倍率は1.37倍と求人が活発な状況にありますが、労働者の募集に際して注意をする点について考えてみたいと思います。法的に規則で規制されている事項は主に3つあります。

 

1.年齢について・・募集に関しては原則として年齢制限を設けてはならない事になっています。例外として、定年年齢を上限としてその年齢未満の労働者を期間の定めのない労働契約の対象として募集する場合、例えば若年者等のキャリア形成を図る為、期間の定めのない労働契約の対象者として募集する時や技能、ノウハウを継承する観点から特定の職種において年齢層の人数の偏りを是正する為、特定の年齢層を期間の定めのない労働契約の対象として募集する時等です。年齢制限の上限を設ける場合にはその理由を書面により提示する事で若年層の募集も実施できるようになります。

 

2.性別について・・男性のみの募集、女性のみの募集は男女雇用機会均等法で原則禁止されており、例外としてはエステシャンのような風紀上、男性か女性に限定するものやホスト、ホステス等業務の性質上どちらか一方の性に従事させる事が必要であったり、守衛、警備員等防犯上男性のみに限定する者等があります。

 

3.求人広告の内容・・職業安定法では求職者に誤解を与えるような虚偽の広告や虚偽の条件を提示して労働者募集を行うと罰金が科されます。また、職業の紹介にあたっては労働条件を求職者に明示する事が求められます。具体的に従事すべき業務内容、労働契約の期間、就業場所、労働時間、賃金等の明示が義務付けられています。

 

 平成28年4月にハローワークに出す求人に固定残業代の表示の仕方に対しての指針がありました。固定残業代(定額残業代とも言う)とは「一定の時間分の時間外労働や休日労働、深夜労働等を定額で支給する割増賃金」制度で、これを採用している企業の求人はその労働時間数や金額の計算方法、固定残業代を除いた基本給の表示、固定残業代を超えた時間数の割増賃金の追加支払い等を明示しなければならないとされました

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年9月21日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年9月12日

相続税増税で税収2割増の地域も

  

 平成27年の相続増税以来、相続税の税収が増えているというデータを関東信越、名古屋、大阪の各国税局が公表しました。国税庁が6月に発表した資料では贈与税の申告が年々増えていることが明らかにされていて、増税による相続税の負担増と、それに伴う生前対策のニーズの高まりが数字にもはっきり表れた格好です。

 

 名古屋国税局が8月に公表した昨年度の国税収納状況によると、国税全体で6兆3770億円となり前年から10.6%増えました。名古屋局の収納額は4年連続の増加です。株高基調の影響を受けて法人税や個人の所得税が伸びたことに加えて、消費税率が8%に引き上げられたことも大きな影響を及ぼしました。消費税の収納額は前年度比22.3%増です。

 

 消費税よりさらに高い増加率を見せたのが相続税です。収納額は前年度の2175億8300万円から23.4%増え、2684億6300万円となりました。基礎控除引き下げと最高税率引き上げによる影響は主に東京都心部の家持ちの納税者などに大きいと見られていましたが、増税がそれ以外の地域にも負担増を強いていることが、データ上ではっきり示された形です。


 また茨城、栃木、群馬、埼玉、新潟、長野を管轄する関東信越国税局でも、相続税収納額は前年比8.3%と1割近く増えています。相続税や消費税の増加によって、国税全体の収納額も3年連続増加、伸び率は9.7%となり、2年連続で4兆円を突破しました。  大阪国税局では相続税の収納額は3421億円と前年度から15.9%減少しました。ただし前年の数字は大口の相続案件が集中したことが原因ともみられ、前々年度の3036億円からは増加しています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年9月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年9月12日

「夫婦控除」の創設を検討

  

配偶者の収入が一定以下の場合に所得からの控除を認める「配偶者控除」の見直しをめぐり、政府は夫婦合算の所得から一定額を控除する「夫婦控除」の創設を検討していることが分かりました。配偶者の年収が増えると税金面で損をすることが女性の就労阻害につながっているとして見直しが検討されてきましたが、新制度によって税負担が増す層がいることや、所得税制の根幹にも関わることから、議論はまだまだ難航が予想されます。

 

 配偶者控除は、配偶者の年収が103万円以下なら、給与所得控除65万円と基礎控除額38万円の両方が適用されて課税額がゼロになるもの。そのため、年収が103万円以下になるようあえて働く時間を減らす人が多く、多く働きたい人にとっての障害となっているとして「103万円の壁」と呼ばれています。政府はこの「103万円の壁」が女性の社会進出を阻害する要因になっているとして制度の見直し議論をこれまで続けてきました。  新しい「夫婦控除」は、夫婦の所得を合算した上で、一定の額を控除するという内容。対象は一定以下の所得の夫婦に限るそうです。

 

 しかしこれまで長くの時間をかけても結論が出なかったように、このまま「夫婦控除」がすんなりと導入されるかには疑問符が付きます。新制度では確かに配偶者に課せられた「103万円の壁」を完全に取り払ったかのようにも見えますが、結局夫婦合算での所得を計算する際に、控除が受けられるよう所得調整が行われることに変わりはありません。また女性の就労を阻害している要因の一つには、収入が130万円を超えたら社会保険料が自己負担となる「130万円の壁」もあり、103万円の壁だけをなくしても自由な働き方の選択につながるかは不透明です。他にも、世帯によっては現在より税負担が増してしまうことや、結婚せずにいる内縁関係の夫婦への対応をどうするかという問題もあります。


 配偶者控除の見直しをめぐってはこれまで長く議論されながらも、結論の出なかった問題だ。来年度の税制改正までに踏み込んだ結論が出せるか、道筋は立っていません。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
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■2016年9月5日

予備自衛官の雇用で企業に税優遇

  

 大規模災害の発生時などに招集される予備自衛官を雇った企業に法人税の優遇を認める案を、防衛省が要望しています。現在不足しがちな予備自衛官の数を、雇用企業への税優遇によって増加させる狙いです。

 

 予備自衛官制度は、普段は社会人としてそれぞれの職業に従事しながら、大規模災害などの際に招集されて自衛官として活動するもの。自衛官として必要なスキルを保つために、1年に5日~30日の訓練を受けなければなりません。年次の訓練に加えて、いつ招集されるか分からないことなどから企業側が雇用に消極的になっているとして、防衛省は企業への税優遇を来年度税制改正に向けた要望案に盛り込みました。

 

 要望案は、予備自衛官を1年間で2人以上雇用した企業に対して、雇用1人につき40万円の法人税の税額控除を認めるというものです。さらに中小企業は、法人住民税の課税対象額が税額控除した後の金額になります。控除上限は、法人税額の10%(中小企業は20%)まで。1人当たり40万円の税額控除は、すでにある雇用促進税制と同じ額です。同税制と重複するかどうかは、防錆症の要望内容では明らかにされていません。


防衛省によれば、最大限必要となる予備自衛官4万8千人に対し、平成26年度末時点で充足率は66.5%にとどまっているそうです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

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上記の記載内容は、平成28年9月5日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年9月5日

消費税の新規滞納額 2年で6割増

  

 消費税(国税)の新規発生滞納税額が2年で6割も増加したことを国税庁が明らかにしました。国民に増税分の負担が重くのしかかっていて、中小企業の一部は税金を納められない状況に追い込まれています。一方の国税当局は、滞納整理を促進させるなかで、特に消費税滞納事案への取り立てを強化しています。

 

 国税の新規発生滞納税額は、平成20年度から5年連続で減少してきましたが、26年度は増加に転じ、27年度も前年度を上回りました。全税目で見ると、25年度の5477億円から2年で6871億円にまで増えています。滞納額を押し上げている税目は26年に増税された消費税です。2年間で2814億円から4396億円へと、約6割も増えました。

 

 消費税以外の税目では、所得税が1552億円(源泉所得税382億円、申告所得税1170億円)、法人税634億円、相続税269億円で、「そのほか」の20億円をあわせ、27年度は6871億円(前年から957億円増)の滞納が発生しています。


 新規発生滞納税額が増えている一方で、年度末の滞納残高は17年連続で減少しています。平成27年度末の滞納残高は9774億円で、最多だった10年度末の2兆8149億円と比べると34.7%のマイナスとなりました。増加分を上回るペースで国税当局が滞納整理をしていることが分かります。実際、国税当局は、滞納へのスタンスとして、「大口・悪質事案に対して厳正に滞納整理するとともに、消費税滞納事案を確実に処理することに重点を置いた」(国税庁)と、消費税の滞納があることを前提に税務調査や滞納整理をしていることを示唆しています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年9月5日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年8月29日

印紙税の課税文書とは?

  

 印紙税の「課税文書」に該当する場合には、印紙を貼る必要あり、国税庁では「印紙税額一覧表」に列挙しております。  
印紙税とは、日常の経済取引に伴って作成する契約書や領収書等に課税される税金をいいます。  
印紙税の「課税文書」とは、下記の要件すべてを満たすものをいいます。

①印紙税法別表第一(課税物件表)に掲げられている20種類の文書により証明されるべき事項(課税事項)が記載されていること

②当事者の間において課税事項を証明する目的で作成された文書であること

③印紙税法第5条(非課税文書)の規定により印紙税を課税しないこととされている非課税文書でないこと


 これに対し、領収書をWEB形式で発行したり、電子メールにより送付するなど電子的手段により行うものは「電子文書」とされます。  

電子文書は、実際に文書が交付されないことから、課税物件が存在せず、印紙税の課税要因が発生しないことになります。

ここで、WEB上で発行された領収書を証憑書類として保管するために印刷した場合はどうなるのかといった疑問がよく聞かれます。

 

 結論は、コピーした文書と同様のものと認められるため、課税文書に該当しませんので、印紙は不要とされます。  その他、クレジット販売の場合は、クレジット利用伝票(お客様控)のほかに領収書を作成交付することがありますが、このケースでは領収書であっても金銭又は有価証券の受領事実がないことから、表題が「領収書」となっていても、課税文書には該当しませんので、印紙を貼る必要はありません。  ただし、クレジットカード利用であることを領収書に明記しないと、課税文書に該当しますので、ご注意ください。


 ペーパーレス化のため、領収書に限らず、契約書や注文請書などもPDFファイル等の形式で行うことも増えており、印紙を貼らないケースが増えると予想されております。  

しかし、電子文書により印紙税の課税を回避することは問題になっており、電子文書と紙の文書との間での課税の公平性も欠いていることから、将来的には電子文書にも課税する法改正があるのではとの声も挙がっております。

今後の動向に注目です。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年8月29日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年8月29日

外国人労働力拡大案提言

◆単純労働にも外国人受け入れか

 今後本格化してゆく日本の少子高齢化や人口減少による人手不足解消の為の外国人労働力の受け入れを検討している自民党の「労働力確保に関する特命委員会」では、外国人労働力の受け入れの拡大を提言しています。今までは原則として、大学教員や経営者、高度専門的技術者等を受け入れてきましたが、同委員会では建設従業員の「単純労働者の受け入れも必要に応じて認めるべきだ」として容認し、政策の転換を求めるとしています。

また、日本人と報酬を同じにする等の仕組みについて提言し在留期間を当面「5年間」とするとも言っています。但し、政府内で統一定義の無い「移民」については「入国時に在留期間の制限の無い者」と独自の定義を示し、この問題には踏み込まない方針です。

◆外国人労働者数過去最高

 厚生労働省発表の「外国人雇用状況の届出状況まとめ」(2015年10月現在)によると外国人労働者数は90万7千人台で前年比15.3%と過去最高です。  特に建設業について2014年4月に「建設分野における外国人材の活用」について閣僚会議が行われ、復興事業の加速、2020年の東京オリンピック・パラリンピック等の関連施設整備等の一時的な建設需要の拡大に対応する為、緊急かつ時限的な措置として即戦力となる外国人の活用推進の方針で、平成27年4月から対象となる外国人材の受け入れを開始しました。

◆労働力不足の解消なるか

今後2020年代には介護分野で25万人、建設分野で77万人から99万人の労働力が不足するとの推計があります。外国人労働力を明確な労働力として受け入れるようになると人数が益々増えると予想されます。今後は外国人労働力を新たな人材として採ってゆくことも検討材料になるかもしれません。法改正の動きに注目しておく事が必要でしょう。

(注意)
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■2016年8月22日

生保協会が死亡保険金の非課税枠拡充要望

  

 相続対策で生命保険が活用される理由のひとつに、受け取った死亡保険金の額のうち「法定相続人数×500万円」は相続税が非課税になる点が挙げられます。この非課税枠につき、生命保険協会は7月にまとめた税制改正要望書で上限の引き上げを求めました。協会の要望が実現すれば、相続対策で生命保険に期待される役割がさらに高まることになります。

 協会がまとめた「平成29年度税制改正に関する要望」では、「死亡保険金は『加入』という被相続人の明確な意思に基づき支払われた保険料で準備され、遺族の生活資金と目的付けされている」とし、ほかの相続財産とはその位置付けが大きく異なると指摘。そのうえで、「死亡保険金は生活資金の柱となるが、生活を賄うことができず、相続財産を切り崩して生活資金を確保している」といった状況が多いことを述べ、現行の非課税限度枠に、「配偶者分500万円」と「未成年の被扶養法定相続人数×500万円」をプラスする要望を盛り込みました。死亡した人の配偶者と、未成年の子が相続人である相続では、非課税枠が2倍に拡大することになります。

 協会はほかに、所得税と地方税の生命保険料控除制度につき、現行からの拡大も提言しています。生命保険、介護保険、個人年金の各保険料控除の最大限度額は所得税4万円、地方税2.8万円ですが、これをそれぞれ5万円と3.5万円に引き上げるように求めました。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

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■2016年8月22日

インボイス2年半先送り

  

 消費増税と軽減税率導入が平成31年10月まで延期されたことを受け、政府は税率ごとの正確な税額を経理区分するインボイス(適格請求書)制度の導入も合わせて2年半先送りする方針を固めました。当初から4年間の準備期間を設けていたため、増税とは別物として予定通り開始すべきとの声もありましたが、免税事業者など中小企業への影響が大きいことから2年半の延期を決めたようです。その他、住宅ローン減税制度や自動車取得税の廃止も消費増税に合わせて先送りされます。政府は秋の臨時国会に税制改正法案を提出します。

 インボイス制度は、8%と10%の税率ごとに税額票を発行して正確な課税売上高を記録し、それをもとに経理を行うというもの。現行では請求書に記載が求められるのは消費税を含めた税込みの請求額のみですが、インボイスが始まれば課税事業者は「事業者登録番号」と、請求額とは別の「税率ごとの消費税額」を記載せねばならず、すべての取引について正確に記録・提出する義務が生じます。仕入税額控除は発行されたインボイスをもとに行うため、インボイスを発行できない免税事業者が取引から除外されるのではないかとの懸念も指摘されています。
 当初の予定では増税4年目の33年からインボイス制度を開始するとして、それまでの4年間は総売上に占める課税売上割合でみなし税額控除を認める経過措置期間を設ける予定でした。しかし増税が延期されたことで猶予期間は1年半に短縮。それでも準備に十分との声もありましたが、多くの免税事業者が課税事業者に転換することが見込まれることから、政府は十分な準備期間が必要と判断しました。

 新たなスケジュールでは、消費増税と軽減税率導入が行われ、そこから4年間の経過措置期間を経て平成35年10月から正式なインボイス制度が始まります。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

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■2016年8月16日

暦年贈与:父母等からの財産の贈与は、特例税率を適用!

  

 2015年1月1日以降に、暦年課税の場合において、父母や祖父母など直系尊属から財産の贈与を受けた人(贈与を受けた年の1月1日において20歳以上の人に限る)のその財産に係る贈与税の額は、一般税率ではなく、特例税率を適用して計算します。

 また、特例税率の適用を受ける場合で、次の①又は②のいずれかに該当するときは、贈与税の申告書とともに、贈与により財産を取得した人の戸籍の謄本又は抄本その他の書類でその人の氏名、生年月日及びその人が贈与者の直系卑属に該当することを証する書類を提出する必要があります。

①「特例税率の適用を受ける財産」のみの贈与を受けた場合で、その財産の価額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の金額(課税価格)が300万円を超える場合
②「特例税率の適用を受ける財産」と「一般税率の適用を受ける財産」の両方の贈与を受けた場合で、その両方の財産の価額の合計額から基礎控除額(110万円)を差し引いた後の金額(課税価格)が300万円を超える場合

 

該当されます方は、ご注意ください。

(注意)
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■2016年8月16日

相続時精算課税方式って何?

相続時精算課税制度とは60歳以上の親から20歳以上の子へ贈与がされた場合に選択により適用されます。
しかし一度選ぶと一生変更できません。受贈者の条件は、
①その年1月1日において20歳以上
で②又は③
②贈与者の直系卑属である推定相続人
③贈与者の孫であること

◆年齢の数え方

要求は、1月1日において20歳ということなので、贈与時年齢ではありません。ところで、1月2日生まれの人は1月1日では20歳の誕生日の前日になってしまいますが、法律上は1月1日で20歳扱いです。親の60歳以上についても同じです。

◆直系卑属である推定相続人とは

②の直系卑属とは、子・孫・曾孫・玄孫のことを言いますが、推定相続人とは被相続人が死亡すれば、最優先順位者として相続することが予定される法定相続人のことです。実子のみならず、養子、胎児、非嫡出子、代襲相続人も含まれます
ですから通常は贈与者の一代下の子供世代を指します。
 推定相続人についての判定の時期は贈与年の1月1日ではなく、その贈与のあった時です。養子の場合は、養子縁組の解消という事実があった場合にも、解消までの養子としての期間内は要件該当者です。

◆孫はなぜ認められるの?

②の子供世代が健在ですと、孫は推定相続人になれない為、特別に認めております。

◆どんな制度なの?

条件に合っていれば2,500万円までの財産の生前贈与は課税されません。2,500万円を超える贈与が行われた場合は、超える部分に20%の贈与税が課されます。
しかし読んで字の如く「相続時」に「精算」されて「課税」されます。
 要は相続時に改めて相続財産として課税され、払った贈与税があればそれも精算されます。しかし遺産の分割でもめる「争族」は、ある程度は回避できると思われます。

◆で何がお得なの?

 不動産の場合、相続税評価で2,500万円の財産ですから、5,000万円以上のマンションでも評価によっては2,500万円以下となる場合もありますので、預金を不動産に換えて贈与する等利用価値はありそうです。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年8月16日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年8月8日

償却資産税の見直し論が浮上

  

 中小企業等経営強化法(7月1日施行)には、企業が生産性を高めるために必要とする金銭的負担を緩和する施策がいくつか盛り込まれています。目玉は、中小企業が新たに取得する機械装置の固定資産税が3年間50%に減額される措置。経済産業省によると、設備投資の固定資産税減税は「史上初」とのこと。法人税の軽減措置と異なり、赤字企業にも効果があることが大きな特徴です。しかし、今回の固定資産減税を国の大盤振る舞いと喜ぶのは早計にすぎるようです。  全国15税理士会で構成される日本税理士会連合会(神津信一会長)は、事業用の償却資産の固定資産税(償却資産税)に疑問を抱いています。神津会長は会長の諮問機関である税制審議会(金子宏会長)に、会社の償却資産税のあり方に関する諮問をしたのです。  日税連が問題として挙げるのは、会社の設備投資を阻害している点。今回の固定資産税減税の目的は設備投資の促進ですが、固定資産税自体が投資意欲を減退させているとしてさらなる税負担の縮小や廃止の必要性を示唆しています。
  日税連はこのほか、製造業など設備投資型の業種に税負担が偏っていること、その資産で得られる所得への事業税や住民税との重複課税となること、同様の税金を課税している国はほとんどないことを挙げています。実務面では、家屋と償却資産の区分や、会社の決算期に関係なく申告期限が来ることによる煩雑な事務負担も問題であるとしています。  昨年末に公表された平成28年度税制改正大綱では、「市町村財政を支える安定した基幹税であることに鑑み、償却資産に対する固定資産税の制度は堅持する」と明記されています。財政面重視の記述ですが、中小企業に余分な負担を強いることにかんがみれば、さらなる見直しは必要でしょう。 <情報提供:エヌピー通信社>
   

(注意)
上記の記載内容は、平成28年8月8日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年8月8日

固定資産税の過徴収相次ぐ

  

 島根県津和野町が住民85人の固定資産税につき、平成18年から10年にわたって過大に徴収していたことが明らかになりました。税額計算の基礎となる地価の下落が反映されていなかったことが原因で、過徴収の総額は約340万円になるそうです。  
町によれば、今年4月に住民の相続手続きを請け負った税理士が評価額の異常に気付き、「高過ぎるのではないか」と指摘して発覚したとのこと。同町は17年に旧津和野町と日原町が合併していて、その際のシステム移行で、一部の課税項目に地価の変動が反映されないよう設定されてしまったことが原因。町は規定に従い、過徴収した340万円と還付加算金20万円の全額を返却する方針です。
  また佐賀県杵島郡白石町でも町内のアパート2棟の固定資産税を14年間、計約75万円多く徴収していたことが分かりました。アパートの所有者からの指摘で発覚しています。  津和野町のケースでは全額が納税者に返還されますが、多くの自治体では過徴収に対する返還に時効を定めており、行政のミスで多く取られた税金が納税者の元に返ってこないことも多い状況です。また返却にかかる還付加算金の原資も税金であることから、二重の税金のムダ遣いとも言えます。  固定資産税は自治体が計算した税額が納税者に通知され、それを納める「賦課課税方式」を採っています。ともすれば書かれている税額をそのまま信じて納付してしまいがちですが、全国で過徴収が一向に減らないことや、納めてしまった税金は戻ってこない可能性があることを踏まえ、一度は税額の自主確認を行っておきたいところです。
<情報提供:エヌピー通信社>
   

 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年8月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年8月1日

路線価、全国平均8年ぶりの上昇

  

 国税庁が今年分の路線価を公表しました。全国平均は前年分を0.2%上回り、リーマン・ショック以降続いていた下落傾向が8年ぶりに上昇に転じました。海外観光客の増加を受けたインバウンド消費が地方にも波及したことが背景にあるとみられ、北海道や広島など全国14の都道府県が前年を上回っています。  路線価は、国税庁が1年に1度、7月1日に公表している、毎年1月1日を評価時点として一定の範囲内の道路(路線)に面した土地を評価するもの。国土交通省の発表する「公示地価」の8割程度の価額が目安とされ、今年1月1日から12月31日までの間に相続や贈与で受け取った土地に、今回発表された路線価を基にした税額が適用されます。路線価の上昇は、土地所有者の税負担増を意味しているとも言えます。
 16年分で路線価が全国で最も高いのは、31年連続で「東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り(鳩居堂前)」でした。前年から18.7%上昇し、1平方メートル当たり3200万円となります。これに続く第2位は、大阪駅前の阪急うめだ本店。昨年の上昇率10.1%をさらに上回る22.1%の上昇となりました。いずれも過去最高額を記録したバブル末期の平成4年の9割に迫る勢いで、インバウンド需要やマイナス金利などが影響したとみられます。  インバウンド需要の好影響は地方にも波及しています。海外からのスキー観光客ににぎわう北海道のニセコリゾートのある倶知安町では、前年比50%上昇を達成しました。
   

 しかし14都道府県が上昇する一方で、33県では下落幅は徐々に縮小してはいるものの下落が続きます。全国ワーストの秋田では前年比3.9%の下落を見せ、ピークだったバブル末期と比べると最高路線価は10分の1ほど。8年ぶりの全国平均プラスは東京など一部の地価高騰が数字を引き上げた感も否めず、行き詰まりを見せる安倍政権の地方創生戦略は正念場を迎えているといえそうです。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年8月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年8月1日

来年から相続情報を紙1枚にする新制度

  

相続の法的手続きを簡素化する「法定相続情報証明制度」が来年スタートします。現在は相続の際に大量の戸籍書類一式をそろえて各自治体の法務局や金融機関ごとに提出しなければなりませんが、これからは相続人全員分の本籍や続柄、法定相続分などの情報をそろえて一度法務局に提出すれば、発行される証明書の写しを提出することで事足りるようになるのです。
  親や配偶者が死亡した場合、相続人は不動産登記の変更や相続税の申告、銀行口座の解約などの手続きのため、大量の戸籍書類一式を管轄する各法務局や預金のある金融機関ごとに提出する必要があります。また、提出を受けた法務局や金融機関も、申請者が正当な相続人であるかを審査し、さらに遺産が多岐にわたるときは同様の手続きを複数の法務局や金融機関が行なわなければなりません。
 

 新制度ではまず、相続が発生すると相続人の一人が全員分の本籍、住所、生年月日、続き柄、法定相続分などを記した相続人一覧をつくり、相続人全員分の現在の戸籍と、死んだ人の出生から死亡までの戸籍をそろえて法務局に提出します。法務局が正当な相続人であるかを審査した後、提出を受けた相続人一覧を基にして証明書を完成させ、公的な証明書として法務局が保管し、写しを発行。これによって相続人は、相続手続きを行う法務局や金融機関に証明書を提出するだけでよくなり、利便性が向上することを法務省は強調しています。

 従来は煩雑な手続きがハードルとなって点在する不動産の名義人を変えないままにしていることが多かったのですが、手続きを簡素化することで政府は円滑な登記変更を促したい狙いです。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年8月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年7月19日

2016年度税制改正:遊休農地の固定資産税を課税強化へ!

  

2016年度税制改正において、2017年度から遊休農地への課税強化が図られます。
   農地法に基づき、農業委員会による農地中間管理機構(農地バンク)の農地中間管理権の取得に関する協議の勧告を受けた遊休農地について、農地の評価で農地売買の特殊性を考慮して正常売買価格に乗じられている割合を乗じないとする等の評価方法の変更が実施されます。
 農地の評価で農地売買の特殊性を考慮して正常売買価格に乗じられている割合を「限界収益修正率」といい、2015年度の評価替えでは0.55で、農地には売買価格から45%を差し引いて固定資産税の基になる評価額を算出する特例がありますが、2017年度から遊休農地については、固定資産税は約1.8倍(1÷0.55=約1.8)に引き上げられます。
   一方、農地を10年以上農地バンクに貸し出した場合は、固定資産税を軽減します。  所有する全ての農地(10アール未満の自作農地を除く)に農地中間管理事業のための賃貸借権等を新たに設定します
 

 その設定期間が10年以上の農地の固定資産税・都市計画税は、課税標準を最初の3年間、価格の2分の1、15年以上は最初の5年間、価格の2分の1とする措置が2018年3月31日まで2年間講じられます。
   農地バンクを活用した担い手への農地の集積・集約化と、耕作放棄地発生の防止・解消を進め、農地利用の効率化及び高度化の促進を図り、農地所有者が遊休農地を放置した場合の課税強化と農地を農地バンクに貸し付けた場合の税負担軽減を組み合わせた形になりました。

なお、農地法では、農業委員会が毎年1回、農地の利用状況を調査し、遊休農地の所有者に対して、自ら耕作するか、農地中間管理事業を利用するか、誰かに貸し付けるかなどの意向調査を実施することを求めております。
   意向どおりに取組みを行わない場合、農業委員会は農地バンクとの協議を勧告し、最終的には知事の裁定によって、同機構が農地中間管理権を取得できるよう措置される仕組みになっております。  今後の動向に注目です。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年7月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年7月19日

2016年度税制改正:国税もクレジットカード納税が可能に!

  

 2016年度税制改正において、クレジットカード納付制度が2017年1月4日より国税にも導入されます。
 地方税ではすでに実施されております。
   現行、国税の納付方法には、
  ①税務署、金融機関の窓口で現金に納付書を添えて納付
  ②指定した金融機関の預貯金口座から振替納税
  ③ダイレクト納付またはインターネットバンキング等を利用して電子納税
  ④延納・物納(相続税・贈与税)という複数の方法があります。
  国税の納付手段の多様化を図る観点から、インターネットを利用したクレジットカード決済による納付が導入されます。  納付書で納付できる国税を対象としており、基本的に税目に制限はありません。  クレジットカードによる納税は、パソコンや携帯電話、スマホでインターネットに接続し、専用サイト上でクレジットカードによる支払いをします。  納税者がクレジットカード会社に納付手続きを委託し、クレジットカード会社がそれを受託した日に国税の納付があったものとみなして、延滞税や利子税等に関する規定が適用されます。
 

クレジットカードで税金を納めるメリットとしては、インターネット上でできることから、家や職場にいながら税金が払えることはもちろんですが、現金が引き落とされるタイミングが納期限より遅くなるため、資金繰りの好影響が期待できるともいわれております。  また、インターネットを利用することで現金を持ち歩かなくていいという安心感もあるそうです。

 デメリットとしては、インターネット利用による情報の漏えいリスクがありますので、慎重な検討が必要であることや手数料が発生し、利用者(納税者)の負担となることがあげられております。  現行の地方税の取扱いと同じになるといわれておりますが、東京都の場合、納税額1万円以下で78円、2万円以下で157円の手数料が発生します。  分割払いやリボ払いは、別途クレジット会社が定める手数料が発生する場合もありますので、資金繰りには注意が必要です。  なお、クレジットカード納付制度の適用は、2017年1月4日以後に国税の納付を委託する場合からとなっております。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年7月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年7月11日

銀行の暦年贈与支援サービスにお墨付き

  

 年間110万円までの贈与は課税対象になりませんが、一定期間、定期的に継続してお金を受け渡す契約(定期金給付契約)に同意して贈与すると、無税で財産を引き渡すことができなくなるおそれがあります。例えば贈与初年度に「毎年110万円ずつ10年間移転させる」と同意して贈与した場合は、1100万円を将来的に受け取る権利が発生したとみなされてしまい、課税対象になってしまうことがあるのです。
  都内に本店を置く銀行が、自行の提供するサービスの利用者が定期金給付契約をしたとみなされて思わぬ贈与税が課税されることがないか国税当局に確認したところ、「サービスを利用した贈与は、定期金給付契約の権利の贈与に該当するものではない」との回答をこのほど得ました。
 

 その銀行が提供するサービスは、財産を渡す人と受け取る人との間の贈与の意思を毎年確認し、合意が得られたときに贈与契約書を作成、預金振替による財産移転をサポートするもの。利用者がサービスを申し込んだ時点で複数年分の贈与につき定期金給付契約が結ばれたと国税当局に判断され、贈与税がかけられるおそれを懸念し、国税当局に事前確認していました。

 これに対して国税当局は、定期金給付契約に関する権利がサービスの利用開始時に発生することはないと回答。毎年の贈与契約によって課税関係が生じるとしました。金融機関の暦年贈与サポートサービスを使って毎年110万円を贈与した場合に贈与税がかからないことに、国税当局が〝お墨付き〟を与えたことになります。財産を渡す人と受ける人との間で毎年贈与に関して合意し、贈与契約書を作成することがポイントであるようです。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年7月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年7月11日

結婚育児一括贈与特例の利用が伸び悩み

  

 昨年からスタートした「結婚・子育て資金の一括贈与の非課税特例」の利用が伸び悩んでいるようです。高齢者の個人資産を子や孫に移転させ、経済的事情から結婚や出産に踏み出せない若年層の背中を押す効果を期待されましたが、国の狙いとは裏腹に納税者の視線は冷ややかでした。その理由は、同制度の相続税対策としての実効性にあるようです。
 結婚育児資金の非課税贈与特例は、平成27年度税制改正で創設されました。20歳以上50歳未満の子や孫への結婚・出産・育児にかかる資金目的の一括贈与について、受贈者1人あたり最大1千万円(結婚資金は300万円)まで贈与税が非課税となります。非課税の対象となる用途は結婚式代や出産費用だけでなく、新居の家賃、不妊治療費など、範囲は広く設定されています。
 

 制度は昨年4月にスタートし、12月末までに制度を利用した贈与は3353件余り、贈与金額は約83億円でした。異なる制度のため単純に比較はできませんが、先立つ25年4月に導入された「教育資金の一括贈与の非課税特例」が、類似した制度でありながら開始5カ月で4万162件、贈与金額2607億円に上ったことから考えると、政府にとっては予想外に低調な数字だったと思われます。

 ここまで両者に大きな差が出た理由は、これらの制度を「相続税対策」として見たときに、結婚育児特例が教育資金特例に及ばない重要なポイントがあるからです。

 教育資金特例では、贈与した側が贈与後に死亡したとしても、その時点での残額が相続財産に加算されることはありません。その一方で結婚・育児特例では、受贈者が50歳になるまでに贈与者が死亡すると、その時点での残額が相続財産に加算され、相続税の対象となってしまうのです

 資金の用途が結婚、出産、育児という人生の各段階でのライフイベントの用途に限定されている以上、贈与されてすぐに全額を使い切ることは難しく、祖父母から孫への贈与では多くのケースで使い残しに相続税が課されることになりかねません。導入の目的も制度の概要も似通った2つの贈与税の非課税制度ですが、「相続税対策」という観点から見たとき、その実効性には大きな違いがあるのです。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年7月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年7月4日

生前贈与ニーズが高水準で推移

  

  平成27年の贈与税申告納税額は2402億円で、前年と比べると400億円減少しました。しかし、相続増税決定前の24年と比べると1千億円以上増加しており、依然高水準にあることが分かっています。
  平成25年度税制改正大綱で、27年以降の相続税と贈与税の最高税率引き上げが決定し、増税による税負担増を緩和するために資産を生前贈与する動きが活発化。平成24年の贈与税申告納税額は1311億円でしたが、25年は1718億円と増加しました。そして増税前の26年は、最高税率の対象になる富裕層を中心に生前贈与のピークを迎え、25年から63.1%増の2803億円という激しい伸びを見せています。
 

 国税庁が今回公表した「平成27年分の所得税等、消費税および贈与税の確定申告状況等について」によると、平成27年は贈与税の申告書を提出した人は53万9千人で、そのうち申告税額があるのは38万3千人と、ともに前年から増えています。申告納税額は前年の大幅増の反動減で、2402億円と前年比14.3%のマイナスになりました。しかし、以前と比べると依然高い水準であることは間違いなく、増税決定前の24年(申告納税額1311億円)からは1091億円増となっています。

  なお、生前贈与では、1年間の贈与に課税される「暦年課税制度」の適用が一般的で、48万9千人が利用しています。申告納税額は2161億円。一方、2500万円までの贈与が非課税になり相続発生時にその贈与財産も含めて相続税を計算する「相続時精算課税制度」の適用者は4万9千人、申告納税額は241億円でした。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年7月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年7月4日

ふるさと納税、利用4倍に激増

  

 任意の自治体に寄付することで税優遇を受けられる「ふるさと納税」制度による寄付額が、この1年で4倍に増えたことが総務省の発表で分かりました。自治体から贈られる返礼品が話題となったことに加えて、昨年からサラリーマンなどの確定申告を不要にする「ワンストップ制度」が始まったこと、控除上限額が2倍に引き上げられたことも理由とみられます。
 総務省がまとめたデータによると、平成27年度に制度を利用しての自治体への寄付金額は1652億9102万円で、前年度の389億円から4倍に増えました。また利用件数ベースでも、前年度の191万件から726万93件に増えました。
 

 急激な増加の理由の一つは、昨年4月から始まった「ワンストップ特例」制度にあります。それまでふるさと納税による住民税の控除などを受けるためには確定申告が必要でしたが、特例ではサラリーマンなど、もともと確定申告の必要がない人については、申請をすることで不要となりました。利用のハードルが下がったことで、これまで手を出しかねていた人が制度を利用したとみられます。27年度にワンストップ特例を利用した寄付は約148万件、金額は約287億円でした。 <情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成28年7月4日現在の情報に基づいて記載しております。
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▲税務トッピクス

■2016年6月28日

来日芸能人の消費税課税方式の見直し

  

◆来日芸能人の消費税課税方式の見直し

2016年は往年のロック・レジェンドの来日が目白押しです。
 この4月以降に来日の主な外国人アーチストは次のような方々です。
〔2016年4月以降の来日アーチスト〕
4/4~4/28:BOB DYLAN
4/12~4/15:BRIAN WILSON(The Beach Boys)
4/13~4/19:ERIC CLAPTON
5/9~5/18:DEEP PURPLE
 彼らの来日に合わせて…という訳ではないのですが、日本では4月1日より国外事業者が行う芸能・スポーツ等に係る消費税の課税方式が見直されています。   

   

◆国外芸能人の芸能活動は「特定役務の提供」

 国外事業者が国内において対価を得て行う他の事業者に対して行う次の行為は、「特定役務の提供」と位置付けられました。
①芸能人として行う映画撮影、テレビ出演
②俳優、音楽家として行う演劇、演奏
③スポーツ競技大会等への出場
 これは、国外事業者が他の事業者に対して行うものですので、不特定多数の者に対して行う役務の提供は含まれません。。

◆「特定役務の提供」はリバースチャージ

 国外事業者から「特定役務の提供」を受ける事業者は、「特定課税仕入れ」として、「リバースチャージ方式」により消費税の申告・納税を行うこととなりました。  たとえば、日本のプロモーター(興行主)が日本国内で企画したコンサートに国外事業者に所属するアーチストを出演させる場合には、国外事業者が他の事業者(日本のプロモーター)に役務提供を行っているため、「特定役務の提供」に該当し、リバースチャージ方式により、日本のプロモーターに消費税の納税義務が生じます。

◆海外プロモーターの直接開催は非該当

 一方、日本のプロモーターが一切関与せず、海外のプロモーターが、日本の会場を借りて、直接、観客にチケットを販売して所属するアーチストのコンサートを行う場合には、「不特定多数の者に対して行う役務の提供」にあたるため、「特定役務の提供」には該当しません。この場合、従来通り、海外プロモーターに消費税の納税義務が生ずることになります。

(注意)
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▲税務トッピクス

■2016年6月28日

VR元年、新市場がもたらすビジネスチャンス 

  

  2016年はVR元年といわれています。VRとは仮想現実、VirtualRealityの略で、コンピュータ等で作り出された空間をあたかも現実のように体験する技術のことをいいます。ゴーグルやメガネをつけ、そこに映し出される映像や音響を通して、仮想の世界を現実のものとして味わうことができます。ゲームなどの分野で実用化が進んでおり、2016年10月、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントはVRが体験できるゲームシステムを発売する予定です。ソニー以外の企業では、韓国のサムスン電子や台湾HTC、米WhirlwindVR社などが製品の開発を進め、市場をけん引しています。
  まだ、市場は端緒についたばかりですが、注目度は高く、展示会に出品すれば、試しに遊ぶ台などに1~2時間待ちの行列ができるという人気ぶりです。というのも、VRは、これまでのゲーム機器やパソコン、スマートフォンでは味わえない、独特な体験ができるからです。
 たとえば遊園地のジェットコースターの映像ならば、椅子に仕掛けをしておくことで、急降下のスリルをリアルに感じられ、あたかも自分が遊園地にいるような感覚を楽しむことができます。  

 また、米国企業WhirlwindVR社が開発したシステムには、状況に応じて風の強弱や温度などを自動で調整する送風機「Vortx」というものがあります。映像で、爆風が生じる場面になると、温かくて圧を感じる風が送られてきます。これまでの映像では、爆弾が爆発しても、映像と音だけでしたが、この送風機を用いると、熱風と風圧を感じることができ、これまでよりも格段にリアリティが増します。今後は、映画や旅行など、さまざまな分野での応用が期待されています。

新市場の誕生として注目を集めているVRですが、製品の価格はまだ高く、一般に普及するには、さらに価格の低下が必要だといえます。10月にソニーから発売されるヘッドセットシステム(頭につけて遊ぶ道具)は希望小売価格44,980円(税抜)の予定です。加え、VRを楽しむにはヘッドセット以外に、ゲーム機器本体やゲームソフトなどを用意する必要があります。

  とはいえ、シンクタンクのなかには、VR市場は、2025年にデスクトップPCと並ぶ市場へ成長するといった試算を提示しているところもあります。数兆円規模の成長が期待できる分野といえます。

  VRには、ゲーム機器の開発やゲームソフトだけでなく、関連商品にもビジネスチャンスはあります。リアルな風を体験するための送風機、乗り物の加速を体感するための椅子など、VRの市場が拡大すると同時に、今後は周辺機器の開発にも期待が寄せられるでしょう。

 また、ハードウエアやソフトウエアだけでなく、サービスの分野にも、VRに関するビジネスチャンスはありそうです。ネットカフェのなかには、VRのシステムを置くところも出てきました。一般ユーザーにとって、VRは価格が高く容易に手が出せません。ネットカフェのサービスを利用すれば、多額の出金をしなくても、低価格で体験できます。この点がユーザーのニーズに合致しています。ネットカフェとしても、近年、市場拡大が足踏み状態で売上が横ばいになっています。そんななか、VRの体験を提供することは、顧客を増やすのに役立つことになります。ハード、ソフト、周辺機器、サービスと、VRには限りのない発展の可能性があるといえます。(了)
(記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター)

(注意)
上記の記載内容は、平成28年6月28日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2016年6月20日

マイナポータルに暗雲

  

 マイナンバーに関する個人情報をインターネットで確認できる専用サイト「マイナポータル」の本格的な運用開始時期が、予定より半年遅れの来年7月になること分かりました。日本年金機構から個人情報が漏えいした問題への対応が来年1月には間に合わないことに加え、システム開発にも遅れが出ているそうです。
 マイナポータルは、インターネット上で自分のマイナンバーに関する情報を確認したり、行政手続きを行ったりできるシステム。専用サイトにアクセスすることで、①マイナンバーに紐付けられた自分の個人情報を、いつ、どこの行政機関が、何のために提供したかの確認、②マイナンバーに紐付けられた自分の個人情報の確認、③行政機関から提供される一人ひとりに合ったサービスや通知の確認――をすることができます。
 

 また政府は、将来的にマイナポータルを使ってさまざまな行政手続きの効率化を図る方針で、各種社会保険料の支払金額や確定申告などを行う際に参考になる情報を表示することや、引っ越しや出産育児にかかる行政手続の一本化、電子納税なども視野に入れています。

 政府は、昨年に日本年金機構がサイバー攻撃によって個人情報を漏えいしたことを受け、セキュリティー強化を指示しました。その作業に時間がかかっているそうです。また行政機関の間で情報を連携するシステムの開発にも2~3カ月の遅れが出ています。これを受けて政府は、運用開始そのものを半年遅らせる方法と、1月に間に合う情報提供だけで限定的に運用を開始する方法の両面で検討を進めている模様です。

 マイナンバー制度をめぐっては、運用開始前には番号通知カードの配達に遅れが発生し、開始後にはシステム障害などから個人番号カードの交付がストップするなど、さまざまな面で準備不足を露呈しています。特定個人情報の取扱いに対する不安が大きいなか、マイナポータルにも暗雲が立ち込めている状況と言えそうです。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年6月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年6月20日

消費増税延期がクルマ税制を直撃

  

 自動車関連税制のうち、増税と同時に廃止されることが決定していた自動車取得税は、消費増税の延期によって2度目の〝余命延長〟を余儀なくされる可能性が高いようです。取得税に代わる「環境性能割」税の導入も延期される見込みですが、相次ぐ自動車メーカーの燃費不正発覚によって基準見直しを求める声も上がっています。ただでさえ複雑なクルマの税制が今後さらに難解になる可能性も懸念されるところです。
 自動車にかかる税金のなかでも取得税は購入時にかかるもので、現在は自家用車なら「車の取得価額×3%」、営業車や軽自動車なら「取得価額×2%」の税金が課せられることになっています。政府はこの取得税を消費再増税と同時に廃止し、新しく代わるものとして、車の取得時に燃費性能に応じて課税する「環境性能割」の導入を決定していました。しかし増税の延期によって、取得税の廃止と新税の導入はそろって先延ばしにされると見られています。
 

 取得税の〝余命延長〟は今回が初めてではありません。自動車業界からの「取得税は消費税との二重課税であり即刻なくすべき」との長年の要望を受け、同税の見直しが税制改正大綱に盛り込まれたのは24年度のことです。その後27年10月の消費増税と同時に廃止することが決まりましたが、景気の腰折れを懸念した安倍政権によって増税は延期され、同税は当面存続されることとなっていました。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年6月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年6月6日

企業の配偶者手当の行方

  

◆見直しの時が来そうな配偶者手当

 4月から女性活躍推進法も施行され女性の就業環境も広がりつつあります。今までは税制・社会保障制度に沿い、配偶者の女性がパートタイマー等で就労し労働時間を抑制してきた点はあったと思います。2015年11月26日に出された「一憶総活躍社会の実現に向けて緊急に実施すべき対策」で制度のあり方を検討する事が明記されました。厚労省にも女性の活躍推進に向けた配偶者手当(家族手当、扶養手当等)のあり方に関する検討会が設置されました。   

   

◆検討会報告書の討議

 4月に公表された報告書では「社会実情の大きな変化の中で、税制や社会保障が就業調整の要因になっている」として「企業が支給する配偶者手当(配偶者の収入要件がある配偶者手当)は働き方に中立的な制度となるよう見直しを進める事が望まれる」としています。
 配偶者手当を支給している企業の割合は独立行政法人労働政策研究・研修機構の2014年8月の調査によれば、常用労働者への手当では「通勤手当等」(89.8%)、「役付手当等」(66.2%)に次いで「家族手当・扶養手当」(47.0%)が支給されています。
 配偶者手当支給に収入条件の有無は分かりませんが、少し古い2001年内閣府調査のデータでは、家族手当を支給する企業が83.5%、内61.5%が配偶者の収入を条件としています。78.4%が税制上の配偶者控除が適用される年103万円を基準としていると言う事です。

◆自社の賃金制度はどうなっていくのか

 先の検討会報告では従業員構成、家族構成の変化に対応し手当を変更して行くだろうとしています。しかし賃金制度は従業員の生活に関わることです。人材確保、生産性の向上等企業の存続に影響する重要な問題も絡んでいます。若い女性の多い職場、また、これからの若い人に活躍してほしい職場は、手当の付け方、賃金制度の名称もモチベーションの上がる魅力的な制度になるよう考えて行く必要があるでしょう。  

(注意)
上記の記載内容は、平成28年6月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年6月3日

ふるさと納税、豪華返礼品に「待った」

  

 任意の自治体に寄付することで住んでいる土地に納める税金で優遇を受けられる「ふるさと納税」制度をめぐり、寄付者に贈る返礼品を見直す動きが一部自治体で出ています。豪華な返礼品が制度の普及をこれまでけん引してきましたが、過熱する自治体間の「寄付集め競争」に総務省が待ったをかけたためです。
 総務省は全国の自治体に対して豪華な返礼品を自粛するよう要請する通知を出しました。通知では10品目余りを列挙し、寄付金制度にふさわしくないものとして返礼品にすることを控えるよう呼び掛けています。具体的には「金銭に類似するもの」としてプリペイドカード、商品券、電子マネー、ポイントマイル、通信料金など、「資産価値のあるもの」として家電、パソコンなどの電子機器、貴金属、自転車、ゴルフ用品などが挙げられているそうです。
 

 宮崎・都城市では、それまで返礼品としていたゴルフクラブを今年4月以降ラインナップから外しました。市内の工場で生産していることから「特産品」として用意し、人気も高かったそうですが、総務省の通知を受けて取りやめることとなったとのことです。

 同省が返礼品の高額化をとがめる内容の通知を出したのはこれが初めてではありません。制度が周知されるにつれ、土地や買い物に使えるポイントなど換金性の高いものを返礼品にする自治体が登場したことを受け、複数回にわたって自治体に対して自粛を求めてきました。しかし返礼品競争がエスカレートし続けていることから、今回改めて具体的な品目を指定しての要請に至ったのです。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年6月3日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年5月26日

野球場のシーズン予約席料の取扱い ~プロ野球開幕日で課税仕入れ!?~

  

◆3月の開幕が増えたプロ野球

  平成28年のプロ野球ペナントレースも3月25日(金)に開幕しました。昔は開幕日が4月であったことも多かったのですが、最近は試合数が増加したこともあり、3月に開幕することが多くなっています。。
 その割を食っているのが阪神タイガース。同時期に本拠地の甲子園球場で高校野球が開催されていることもあり、開幕の主催試合は京セラドームで行われることが多くなっています。甲子園で開幕戦を行った最後の試合は、平成5年の中日戦(4月10日)。まだ若い頃の新庄選手や亀山選手が活躍していたときの話ですね。

   

◆3月決算法人の「シーズン予約席料」処理

 優良企業様の中には、得意先の接待のため贔屓の球団の本拠とするスタジアムのシーズン予約席(ボックスシート)を確保し、3月中にシーズン予約席料を支払っている会社様もいらっしゃるでしょう。 
 特に3月決算の法人の場合には、決算が絡んできます。このような場合、交際費の計上や消費税の仕入税額控除は試合数の消化に従って行うのかと疑問に思われる方もいらっしゃると思います。
 実務的にはどちらも「開幕日」の属する事業年度(課税期間)に算入・控除して構わないこととなっています。まず、「野球場のシーズン予約席料」は、主催者と予約者の間の契約に基づくシーズン中における野球観覧を目的とした席料であり、中途解約ができません。そのため、法人税の交際費は、「接待等のあった日」として交際費等に直接関連する行為があった「開幕日」の属する事業年度で生じたものとされます。

◆消費税では「入場券」=整理券

 消費税では、「野球場のシーズン予約席料」は、野球を観覧させるという役務の提供の対価と考えられることから、課税仕入れとして取扱われます。試合ごとに入場券が交付されることから、消費税の非課税となる「物品切手等」に当たるのではという考えもありますが、この入場券は、シーズン予約者であることを証する一種の「整理券」と考えるのが妥当とされ、これに該当しないこととされています。
 そのため、課税仕入れの時期は、現実に役務の提供を受ける日(観覧をする日)となりますが、交際費の算入時期とズレてしまうのも面倒ですので、まとめて「開幕日」として差し支えないこととされています。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年5月24日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年5月26日

ついうっかりで解散の危機?!休眠会社とみなし解散

  

◆会社法の施行から10年が経過

 平成18年の会社法の施行により、委員会設置会社を除く非公開会社(=全ての株式に譲渡制限のある会社)では、役員の任期を最大10年まで伸長することができるようになりました。役員の任期は満了すると再任の手続き(=重任)をする必要があり、その都度費用と手間がかかりますので、任期を10年にすることでだいぶ負担が軽減されます。この会社法施行を機に任期を伸長した会社も数多くあったことでしょう。
 それから早10年、今では多くの会社で10年の任期が採用されていますが、期間が空きすぎるとついうっかり忘れてしまいそうですよね。必要な変更登記をせずに放置してしまうと、一体どうなるのでしょうか?
   

   

◆うっかりしていると解散させられる?!

 会社法上、最後に登記をしてから12年以上経過している株式会社は 「休眠会社」 とみなされます(特例有限会社は除く)。「休眠会社」というと、長い間営業活動を行っていない会社をイメージしますが、実態として動いているかどうかではなく、会社法上は、登記の有無で休眠会社かどうかを形式的に判断しています。もし、株式会社が12年間何も登記をせず、休眠会社とみなされると、法務大臣が官報への公告を行い、管轄登記所から会社へその旨通知されます。通知書の送付を受けても、まだ事業を廃止していない場合には、2か月以内に「まだ事業を廃止していない」旨の届出をすればよいのですが、この届出をせず、かつ登記の申請も行わなかった休眠会社については、解散したものとみなされ、登記官が職権で解散の登記をしてしまいます。これを「みなし解散」と言います。

  この規定は、株式会社の役員任期が最大10年であるため、どのような規模の会社であっても、少なくとも10年に1回は役員の登記がされるはずであるとの考えによるものです。なお、役員任期が最大2年である一般社団法人・一般財団法人では5年以上登記がない場合に「一般休眠法人」とみなされ、同様の手続きが取られます。

◆変更登記は適宜行っていますか?

 会社を移転したなど、何らかの理由でこの通知を受け取ることができなかった場合であっても、事業を廃止していない旨の届出をしなければ解散したものとみなされます。変更があったときには適宜登記が行われているかどうか、登記事項証明書等で確認してみましょう。  

(注意)
上記の記載内容は、平成28年5月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年5月2日

能力・成績を理由とした解雇

  

◆問題社員ならまず注意・指導を

 企業においては時々能力不足や勤務成績不良など、労務提供がきちんと行われていない従業員に退職を促したいと考える場合があります。
 しかし能力不足や勤務成績不良と言う事由だけでは、すぐに解雇を正当化できるものではなく、このような時は指導・研修・配置換え等の措置によって能力や勤務成績の向上を図ってもなお、平均より著しく不良であることが明らかであり、向上の見込みもないのであれば、解雇が有効になる可能性もあります。。
 
仮に著しく不良であっても会社の指導や教育・研修等を行わずに、配置転換や改善の為の猶予期間も設けずにいきなり解雇では労使トラブルになるかもしれません。

   

◆改善・対策はどうするか

 能力不足・勤務成績・態度不良等は本人が気づいていない事もあるので、まずそのことを会社から本人に求める最低基準(会社によって尺度は違いますが)を具体的に示す事です。

 例えば営業職ならば、

1. 顧客からのクレームは月に3件以上ない事
2. 売上目標の最低ラインを示しておく等

 また、営業職と言うわけではありませんが、態度不良や社内の他の従業員や顧客からクレームがある場合には具体的に改善対策を示し態度を改めてもらう等、一定の期間を設けて指導、教育してゆく必要があるでしょう。普段から指導記録を取っておいたり、始末書で自覚を促したりすることも必要です。もちろん指導した内容がすぐにクリアできないからと言って直ちに解雇ではなく、回避できるならばその方が良いでしょう。

◆能力見込み違いをした場合の対処

 企業の求める能力を有する者として中途採用した者が能力の見込み違いで「思ったほどの能力が無い」等の場合の解雇は基本的には正当な理由には成りにくいでしょう。
 採用時に特定の知識や能力を有している事を前提に雇用契約し、雇用契約書にも記載されている場合、解雇理由にされる可能性はあります。このような場合はまずは必要なその能力に対して賃金額が決められますから、一定期間後にその能力が見られなければ賃金の改定もありうることを定めておく事も有効でしょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年5月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年5月2日

ふるさと納税の最有効限度額の算出

  

◆ふるさと納税と所得税住民税の寄附金控除

 都道府県及び区市町村に寄附することを「ふるさと納税」といいます。ふるさと納税額の2000円超部分が所得税の所得控除としての寄附金控除の対象になるとともに、住民税の税額控除の対象になります。
 所得税で所得控除とされるふるさと納税額には、所得の多寡に応じた5~45%の税率(その上に復興税率2.1%)が乗じられ、その算出額が寄附金控除税額となります。
 住民税は、税率が一律の10%なので、まず寄附金控除対象ふるさと納税額の10%が税額控除されます。  次に、その税額控除前の住民税額所得割の20%を限度に(残りの税率)を乗じた額が税額控除されます。  

   

◆限度内の控除税率は100%

 寄附金控除対象ふるさと納税額に掛けられる税率は、所得税で(5~45%)×102.1%、住民税でまず(10%)、そしてさらに住民税で(残りの税率)が掛けられ、掛けられる税率は合わせて100%になります。

 これは、本人の納税額の一定限度を、都市と地方の税収の格差是正を目的に、納税者が選択する自治体に回せるようにしようとの制度趣旨を実現する仕組みの意味するところのものです。

◆本人の実質負担なく、得して儲かる

 国と居住地都道府県と市町村が、支出したふるさと納税額を税額軽減として補填してくれることにより、本人負担は2000円に止まることになります。  でも実際は、最高7割という例のある特産品などの返礼品の贈呈があるので、本人の実質負担はゼロで、逆におおいに得してしまう、ことになっています。

◆2000円で止まる最有効限度額の算出方法

 所得税と住民税にはそれぞれ、合計所得金額の40%、30%という寄附金控除対象額の制限があるほか、先に書いた、(残りの税率)に係わる住民税額所得割の20%という限度制限があります。
 (残りの税率)は、低所得者ほど大きく、高所得者ほど小さく、乗ずる住民税額所得割は、低所得者ほど小さく、高所得者ほど大きく、結果として、相対的な限度額は、低所得者ほど大きく、高所得者ほど小さく算出されます。次の算式で計算できます。
 ○住民税所得割額×20%÷(100%-所得税率×1.021-10%)+2,000円

(注意)
上記の記載内容は、平成28年5月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年4月27日

2017年1月から通勤手当の非課税限度額が引上げへ

 2017年1月から、月10万円とされている通期手当又は通勤用定期乗車券の非課税限度額が5万円上乗せされて月15万円となります。い

 

 これは、1998年に月5万円から10万円に引き上げられて以来となります。
この背景には、自民党の税制調査会によりますと、2014年4月の消費税率引上げに伴う通勤定期代の価格の引上げや、新幹線利用の大都市圏への通勤では定期券代が月10万円を超える事例もみられるなど、最近の通勤手当に係る動向の変化を勘案したためとみられております。

 

 ただし、給与支払報告書の場合は、16歳未満の扶養親族の個人番号も記載する必要があります。
源泉徴収票の税務署提出用と受給者交付用、給与支払報告書のそれぞれで記載内容が異なりますので、ご注意ください。

 

 引上げの対象となるのは、交通機関(電車やバス)又は有料道路を利用している人に支給する通勤手当、交通機関を利用している人に支給する通勤用定期乗車券、交通機関又は有料道路を利用するほか交通用具(マイカーや自転車)も使用している人に支給する通勤手当や通勤用定期乗車券の3区分となります。
 通勤手当は支給することが法律で義務付けられてはいませんが、9割以上の企業が導入しているとみられております。
 

(注意)
上記の記載内容は、平成28年4月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年4月19日

マイナンバー 勤務先に副業は知られるか

  

◆よくある質問 就業後のアルバイト

 マイナンバーに関しての質問で多いものの1つに「会社に内緒でアルバイトをしているのがばれる事は無いでしょうか?」というのがあります。
 マイナンバー制度は役所等法律で決められた機関に対しての手続にしか使用できません(カード方式で身分証明書にはなるようですが)。役所等から勤務先に対してアルバイトをしている事を連絡するとはまず考えにくい事です。
 アルバイトが勤務先に知られる可能性としたら勤務先が住民税の特別徴収を行っている場合、副業をしている社員が同じ賃金の社員と比較して住民税がかなり違っていたり、それに気づいた担当者が給与から住民税を算出してみたりして大きな差が出ると言う事でも無ければすぐには分かりにくいものと思われます。
 税金の申告から見ると本人はアルバイト分を確定申告し、その報酬分の住民税は分けて支払う方法もあるようです。

   

◆問題はそれだけでない

 但し、就業規則で「会社の許可なく副業をしてはならない」等の禁止事項が定められている場合には無断の副業に対して会社からのペナルティがある場合も考えられます。

 しかし規定違反だからと言ってそれだけで解雇等、重大な懲戒を課すと言うほどではないでしょう。副業での問題は副業が労災の対象となっていない事も多い(請負契約等)点や、疲労の蓄積による翌日の本業への影響も考えられます。

◆アルバイトやパートにとって不利益に?

 アルバイトやパートタイマーの方々の中には、自分にとってマイナンバーは不利益になると感じている人もいるようです。税金の申告、福祉の給付等で問題が発生しそうだと言う場合でもなければ今までと変わる事はないと思います。
 但し留学生を使っている企業では人のやりくりが大変になる事があるかもしれません。ダブルワークの場合等、週28時間勤務の上限を超えぬよう調整の為、勤務時間を減じる必要が出てくるので、人手が必要な外食産業等で影響が出るかもしれません。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年4月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年4月19日

いよいよ盛んふるさと納税

  

◆額も件数もうなぎ登り

 昨年の確定申告時期には、税金特集をした「東洋経済」が、「2014年に平戸市への寄付金は約13億円(前年度3.9億円)に上り、全国の自治体で初めて10億円を突破した。」と報道していました。
 ところが、2015年になると、10億円突破自治体は22にのぼり、最高は35億に達しています。トップの都城市を筆頭に、焼津市、平戸市、天童市、佐世保市、伊那市、浜田市とつづき、いずれも20億円を超しています。件数は、同じく都城市の23万件超を筆頭に、天童市、焼津市、浜田市、佐世保市とつづき、いずれも10万件を超しています。
   

◆ふるさと納税急増で補正予算

 昨年末、伊那市のふるさと納税の年内見込み額が急増し、22億円となり、補正予算が提出されたという報道がありました。

 伊那市は、市税収入82億円、国庫補助金27億円という規模の歳入予算の自治体なので、22億円の寄附金収入ということになると、予算の組み直しなしには市政事業を執行できないことになるのかもしれません。

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◆返礼品もスマホにまで拡充

  伊那市の場合、総額で6位なのに件数で27,030件と30位までにも入っておらず、寄附額の平均単価が高くなっています。理由は、寄附に対する返礼品の種類を拡充し、地元農産物ほか、地元企業Logitecのモバイル製品、パソコン周辺機器などを追加したところ、前年比131倍にも寄附が急に膨らんだからです。

◆返礼品のデジタル化も進行

 多くの自治体ではその土地の特産品、工芸品、旅館やホテルの宿泊券など、自治体自慢の品々をお礼として寄附者に送っています。そして最近は、返礼品を拡充させ、「ポイント&カタログ制度」を取り入れる傾向にあります。ポイントは、寄附金の3割から5割くらいに相当し、有効期間中は積み立てておけ、再度の寄附で未使用ポイントも合わせて期間延長になります。

◆人口に膾炙するふるさと納税

寄附とは縁のなかった高所得の社長さんで、有効限度いっぱいのふるさと納税をして、貰ったポイントを、従業員に臨時ボーナス的に分配している人がいました。  これからは、ふるさと納税の最有効限度額の予測計算を求められることが多くなりそうです。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年4月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年4月1日

平成28年度税制改正大綱 個人課税編

  個人課税については、配偶者控除等各種控除の抜本的な改正は見送られました。以下、主な改正項目を概観していきます。

●空き家に係る譲渡所得の特例

 昨今、不動産は、負の遺産となることもあり、空き家が社会問題化してきました。その解消策がこの特例の創設です。特例の内容は、次のとおりです。
 相続時から3年を経過する日に属する年の12月31日までに、被相続人が住んでいた家屋を相続した相続人が、当該家屋(耐震性を具備したものに限り、その敷地を含む)又は除去後の土地を譲渡した場合には、当該家屋又は除去後の土地の譲渡益から3,000万円を控除することができる、というものです。
 但し、幾つかの要件をクリアーしなければなりません。例えば、(1)家屋は、昭和56年5月31日以前に建築された家屋(マンションを除く)であって、相続発生時に、被相続人以外の居住者がいないこと。(2)相続時から譲渡時点まで、居住、貸付け、事業の用に供されていないこと。(3)譲渡価額が1億円を超えないこと、などです。
 適用期間は、平成28年4月1日から平成31年12月31日までの間の譲渡です。

●三世代同居改修工事の特例

 三世代同居のために改修工事を行った場合、次の(1)又は(2)の特例が適用できる規定で、新たに創設されたものです。

(1)改修工事の住宅借入金等(償還期間5年以上)の年末残高1,000万円以下の部分について、一定割合を乗じた金額を5年間の各年において所得税額から控除する。
(2)改修工事の標準的な費用の額の10%相当額をその年分の所得税額から控除する。

 適用対象期間は、平成28年4月1日から平成31年6月30日までの間に居住に供したときです。

 改修工事には要件があり、その対象工事は、(1)キッチン、(2)浴室、(3)トイレ、(4)玄関で、加えて、(1)~(4)のいずれかを増設すること、改修後、(1)~(4)のうち、いずれか2つ以上が複数になること、工事費が50万円超であることなどです。

●その他の改正

 (1)非居住者への相続に係る「国外転出(相続)時課税」に関し遺産分割協議確定による修正申告や更正の請求を認めるもの、(2)市販薬の一定額購入による所得控除の創設(医療費控除との重複適用不可)、(3)通勤手当の非課税枠15万円までの引上げ等です。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年3月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年4月1日

平成28年度税制改正大綱 消費課税編

 消費税については、平成29年4月1日から軽減税率制度を導入、そして、対象品目及び課税方式についての骨格も決まりました。以下、その内容を概観していきます。

●軽減税率対象品目及び税率

(1)対象品目は、①飲食料品の譲渡(飲食店営業等を営む事業者が、一定の飲食設備のある場所等において行う食事の提供を除く)、②定期購読契約が締結された週2回以上発行される新聞の譲渡、とされています。なお、飲食料品からは、酒類を除くとしています。
(2)税率は、8%(国分:6.24%、地方分:1.76%)です。

●適格請求書等保存方式

(1)課税方式は、適格請求書等保存方式、いわゆる「インボイス制度」を導入することに決定しました。この方式は、登録を受けた課税事業者が交付する適格請求書及び帳簿の保存を仕入税額控除の要件とするもので、具体的には次のようなものです。
適格請求書には、①発行者の氏名又は名称及び登録番号、②取引年月日、③取引内容(軽減税率対象である旨の記載を含む)、④税率ごとに合計した対価の額及び適用税率、⑤消費税額等、⑥交付を受ける事業者の氏名及び名称が記載されます。
(2)税額計算の方法は、適格請求書の税額の積上げ計算と、取引総額からの割戻し計算の選択となっています。
なお、この適格請求書等保存方式の正式導入は、平成33年4月からとなっています。

●正式導入までの経過措置

 平成33年3月までの経過措置の内容は、次のとおりです

(1)現行の請求書等保存方式を維持しつつ、区分経理に対応する措置を講じています。具体的には、請求書に①軽減税率の対象品目である旨と、②税率ごとに合計した対価の額を記載する(区分記載請求書等保存方式)。そして、上記、①・②については、区分記載請求書の交付を受けた事業者が、事実に基づき追記することを認める、とするものです。
(2)税額計算の方法は、売上げ又は仕入れを税率ごとに区分することが困難な事業者に対し、売上税額又は仕入税額の計算の特例を設ける、とするものです。

●正式導入後の経過措置

 適格請求書等保存方式の導入後6年間、免税事業者からの仕入れについて、一定割合の仕入税額控除を認めています。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年3月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年3月30日

2016年分以降の源泉徴収票に注意!

 2016年分以降から使用する源泉徴収票は、社会保障・税番号(マイナンバー)制度の導入に伴い、用紙のサイズがこれまでのA6サイズからA5サイズに変わるなど様式等が変更されますので、ご注意ください。

 

 受給者に交付される給与所得の源泉徴収票については、番号法施行後の2016年1月以降も、個人番号の記載は行われませんが、税務署提出用には、16歳以上の扶養親族の個人番号の記載が必要になります。
源泉徴収票の新様式は、控除対象配偶者、控除対象扶養親族の個人番号欄の追加、16歳未満の扶養親族等を記載する欄の追加(個人番号は不要)、非居住者である親族の欄の新設などがあり、2016年分から使用する給与支払報告書(個人別明細書)についても、源泉徴収票の新様式と変更点はほぼ同じ内容です。

 

 ただし、給与支払報告書の場合は、16歳未満の扶養親族の個人番号も記載する必要があります。
源泉徴収票の税務署提出用と受給者交付用、給与支払報告書のそれぞれで記載内容が異なりますので、ご注意ください。

 

 具体的には、税務署提出用の源泉徴収票には個人番号の記載が設けられていますが、受給者に交付される源泉徴収票には個人番号の記載欄が設けられていません。
また、控除対象配偶者、控除対象扶養親族、16歳未満の扶養親族の各欄は、対象者の氏名、フリガナ、個人番号を記載し、対象者が非居住者の場合は区分欄に○を記載し、控除対象配偶者、扶養親族は受給者交付用には個人番号の記載は不要となります。
 ただし、市区町村に提出する給与支払報告書には、16歳未満の扶養親族の個人番号の記載が必要となります。
 そして、支払者の欄には、支払者の個人番号又は法人番号の記載が求められますが、受給者交付用であれば不要とされます。

 

 新様式での最初の提出は、2017年1月31日が提出期限となる2016年分からとなり、個人番号の記載が不要となる税務関係書類(給与などの支払を受ける者に交付するものに限る)には、給与所得の源泉徴収票のほか、退職所得の源泉徴収票、公的年金等の源泉徴収票、上場株式配当等の支払に関する通知書などがあります。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年3月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2016年3月15日

《コラム》仕事と介護の両立には

◆介護休業法の改正の動き

 厚生労働省は1995年の施行以来ほとんど見直しされていない介護休業制度の規定について「介護による離職ゼロ」を目指すため、法整備に動き出しました。労働政策審議会が育児・介護休業法等を改定する法案を近く国会に提出します。介護のために離職する人は年間10万人います。働き盛りの社員が退職すると企業にとっても痛手であり、損失でもあります。
 現行の介護休業法は、介護が必要な家族1人に付き介護休業は原則1回しかとれません。それを93日の範囲で3回まで休めるようにします。短時間勤務等ができる期間の延長、残業の免除制度等も案に上っています。

◆雇用保険の介護休業給付金

 介護休業を取得した時に雇用保険から給付される介護休業給付金は、賃金の40%の支給率でしたが67%に引き上げられる予定です。介護休業が必要になってくるのは75歳以上の高齢者を介護するケースが多く、2025年には2200万人に増えるとされています。子供の世代は兄弟姉妹の数も少なく、未婚の人も多いことから、男女問わず親の介護に直面する人が増えることが予想されます。給付率を上げることで制度を利用しやすくなると言えるでしょう。

◆仕事を続けながら介護するには

 企業は長時間労働で仕事をこなせる人ばかりをそろえるとはいかなくなってくる事が予想されます。短い時間でも成果の上がる働き方を推進することが、より必要になってくるでしょう。時間的制約のある社員を使っても生産性を下げない働き方ができるようにすることが課題となるかもしれません。
 介護休業制度は介護体制を整える期間としての位置付けであり、長期に介護休業を取ることは難しいものです。自治体の介護サービスの拡充も欠かせないでしょう。しかし介護分野は労働力不足が大きい業界であり、働き手確保のための処遇改善は大きな課題となっています。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年3月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年3月9日

総務省:地方税分野におけるマイナンバー取扱いを公表!

 総務省は、地方税分野におけるマイナンバー取扱いについて、HP上などで公表しております。
 それによりますと、番号制度の導入後、地方税の申告書などには、個人番号・法人番号が記載され、地方公共団体では、個人番号・法人番号の利用によって、より公平・公正な課税を行うことができるようになるとPRしております。
 なお、本人から個人番号の提供を受ける際には、本人確認のため、番号確認と身元(実在)確認の2つを行うように注意を促しております。

 また、利用される場面としては、

①納税義務者等が提出する申請・届出等の記載事項に番号を追加
②エルタックスを通じて国税当局から提供される確定申告情報等や税当局間の通知に番号を追加
③課税事務で現在は文書照会している他市町村の所得情報や添付書類提出を求めている障害者手帳の情報などを、ネットワークを通じて取得
④所得情報の提供により、社会保障分野の手続きで求めている所得証明書の添付省略などをあげております。


 マイナンバーの具体的な取扱いについては、

①2016年1月1日以降に提出される地方税の申告書等は個人番号・法人番号の記載を開始しますが、自動車取得税・自動車税・軽自動車の申告書・報告書には、個人番号・法人番号とも当面記載しない
②納税通知書には個人番号・法人番号を当面記載しない
③給与所得に係る特別徴収税額決定通知書(納税義務者用)には個人番号を当面記載せず、法人番号は記載しない
④公的年金に係る特別徴収税額決定通知書(納税義務者用)には個人番号は当面記載せず、法人番号は記載
⑤更正・決定通知書には個人番号・法人番号は記載しない
⑥納付書・納入書には個人番号・法人番号は原則記載しない
⑦個人住民税の給与支払報告書の提出など特別徴収義務者は2016年分の所得に対する手続きから必要な個人番号・法人番号を記載するなどがあります。

 

 各税目別における個人番号・法人番号の記載開始時期については、個人住民税の申告の手続きでは、2016年分以後の所得に係る申告書等から適用となりますので、ご注意ください。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年3月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年2月9日

《コラム》平成27年分の所得税の電子申告 住基カード利用者はご注意を!

◆ご自身で電子申告される方は要注意!

 平成27年分の確定申告については、会計事務所を通じて確定申告をされている方は心配ないのですが、御自身で電子申告(e-Tax)されている方には少し気を付けていただきたい点がいくつかあります。

◆住基カードの電子証明書が有効期限内の方

 e-Taxで申告手続等を行う際には電子証明書が必要です。「住基カード」をお持ちの方については、そのカードに搭載された電子証明書は、有効期間内であれば、引き続きe-Taxでご利用いただけます(昨年のうちに、電子証明書の更新を行った場合には、e-Taxに再登録する必要がありますので、確定申告書等作成コーナーで再登録の方法を確認してください)。
 また、新たにマイナンバー制度の「個人番号カード」の交付を受けた場合は、「個人番号カード」をご利用いただくことになります(「個人番号カード」には、電子証明書は標準的に搭載されます)。この場合、既に「住基カード」の電子証明書をe-Taxに登録している場合であっても、新たに取得した個人番号カードの電子証明書をe-Taxに再登録する必要があります(電子証明書の登録・再登録の方法については、確定申告書等作成コーナーで確認してください)。

◆住基カードの電子証明書が期限切れの方

 その他にもe-Taxを利用されるまでに電子証明書の有効期間が満了してしまう微妙なタイミングの方もいらっしゃると思います。この場合、「住基カード」の電子証明書の更新は、マイナンバー制度の導入に伴い終了していますので、「個人番号カード」の交付申請を行っていただくことになります。
 なお、「個人番号カード」の交付申請が集中した場合、交付に時間がかかる旨のお知らせが総務省ホームページに掲載されていますので、申告等の期限に間に合うよう市区町村窓口にご確認の上、早めに交付申請を行ってください。

◆電子証明書の有効期限の確認方法

 電子証明書の有効期限の確認方法は、公的個人認証ポータルサイト「自分の証明書をみる」でご確認できますので、心当たりのある方は早めにご覧になってください。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年2月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年2月9日

中小企業退職金共済 (中退共)制度改正

◆退職金のポータビリティ範囲の拡大

 中小企業退職金共済法(中退共)の一部が平成28年4月より改正されます。
 今回の改正は勤労者退職金共済機構における資産運用のリスク管理体制を強化し、制度のポータビリティの向上等を通じた事務、事業の見直し、加入者の利便性の向上等を盛り込んでいます。

◆改正の内容は

1. 資産運用のリスクの管理体制の強化のため勤労者退職金共済に厚労省大臣が任命する委員から構成される「資産運用委員会」を設置し資産運用の重要事項にかかる審議等を行う。これについては先んじて平成27年の10月から施行されています。

2. 制度のポータビリティの向上を通じた事務、事業の見直し

(1) 特定退職金共済事業からの資産移換・・・特定退職金共済事業を廃止する団体から事業主単位で中退共制度への資産移換を可能にする。
(2) 確定拠出年金制度(DC)への資産移換・・・中退共に加入している事業主が中小企業者でなくなった場合、事業主単位で中退共制度から確定拠出年金制度(DC)(企業型)へ資産移換する事を可能にする。
(3) 制度間通算における全額移換の実施・・・中退共制度と特定業種退職金共済制度間等の通算について、通算できる金額の上限を廃止する。
(4) 企業間通算の申し出期間の延長・・・中退共に加入している従業員が転職等により中退共制度間等を移動した場合、通算の申し出期間は現行の2年以内から3年以内へ延長する。
(5) 建設業退職金共済制度の退職金の支給方法の見直し・・・退職金が支給されない掛け金納付期間を現行の24月未満から12月未満へ短縮する。
(6) 未請求退職金発生防止対策強化・・・勤労者退職金共済機構から住基ネットを活用して退職金未請求者の住所の把握を行えるようにする。

以上のように加入者にとっても利便性が向上する措置が盛り込まれました。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年2月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2016年2月2日

役員と旧姓の登記

◆夫婦別姓について最高裁が初めての判断

 平成27年12月、夫婦別姓を認めない民法の規定について争った裁判で、最高裁判所が初めて「憲法に違反しない」という判断を示しました。夫婦が同じ名字にするか別々の名字にするかを選べる「選択的夫婦別姓」については、女性の社会進出などに伴い長い間検討されてきましたが、今後も制度の必要性を巡ってまだまだ議論が続きそうです。そうは言っても、職務上旧姓を利用しないと不便が生じる方も多いですよね。民間企業や公務員、弁護士などの国家資格者をはじめ、旧姓利用を可とする団体もだいぶ増えてきました。こうした流れを受け、昨年から、法務局でも役員の旧姓を登記することができるようになっているのをご存知でしょうか。

◆法務局でも婚姻前の氏が登記可能に

 これまで、商業登記簿では戸籍上の氏でのみ登記を認めていたため、普段対外的に旧姓で職務を行っている役員であっても、登記簿上では新姓しか確認することができませんでした。周囲が馴染んでいる氏と登記簿上の氏が違うと、同一人物であることを都度何らかの資料で説明しなくてはならず、不便な思いをされた役員の方々も少なくないでしょう。平成27年2月27日に施行された「商業登記規則等の一部を改正する省令」では、商業登記簿の役員欄に役員の婚姻前の氏を併記することができるようになっており、こうした煩わしさから解消されることにも期待が持てそうです。

◆登記の申出方法

 婚姻前の氏の登記については現在、①設立の登記、②清算人の登記、③役員又は清算人の就任による変更の登記、④役員又は清算人の氏の変更の登記のどれかを申請する際、同時に申し出ることが認められています。これらの登記を行う際、婚姻前の氏を証する書面として戸籍謄本等を添付することで、旧姓が括弧書きで併記されます。尚、旧姓の登記ができるのは婚姻により氏を改めた方に限られており、旧姓のみの登記ではなくあくまで新姓と旧姓との併記になることには注意が必要です。

 旧姓でお仕事をしていらっしゃる役員の皆様は、次の役員変更登記を行う際に、一度検討されてみてはいかがでしょうか。

(注意)
上記の記載内容は、平成28年2月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年12月1日

役員変更登記の改正点

 少し前になりますが、株式会社の登記手続を定めている商業登記規則の改正で2015年2月から登記実務が一部改正されています。今後の手続として知っておきたい点について解説します。

◆改正事項

1.役員が新たに就任する場合、本人確認証明書を添付する。
2.代表取締役の辞任届は個人の実印を押印し印鑑証明書添付か会社実印の押印が必要
3.役員の氏名と共に婚姻前の氏も併せて登記する事ができるようになった

◆役員就任の際の本人確認証明書の添付

 従来は取締役等の役員が就任した際の添付書類は就任承諾書のみの場合がありましたが、登記の真実性向上の為、役員の実在を確認し、株式会社設立登記や就任登記、役員変更登記の際に新たに本人確認証明書の添付をする事になりました。再任の場合は不要ですから現在の役員が任期満了で再任された場合は対象にはなりません。

◆本人確認証明書の必要な役員とは

 取締役会設置会社においては、代表取締役以外の取締役、監査役、指名委員会等の設置会社の執行役に新たに就任する者。取締役会非設置会社は監査役に新たに就任する者。
 本人確認証明書とは住民票の写し、戸籍の附表、運転免許証写し等です。

◆代表取締役が辞任する時の辞任届

 代表取締役が任期途中で辞任して変更登記をする場合に、辞任届の偽造で会社乗っ取りが図られる恐れもあると指摘がされていました。そこで不正防止の為代表取締役の辞任届には個人の実印を押印し印鑑証明書を添付するか、登記所に届出している会社の実印を押印する事が必要になりました。
 但し、任期満了で代表取締役が退任する時は辞任ではありませんし、辞任届は必要ありません。

◆役員欄への婚姻前の氏の記録

 今まで会社の登記簿の役員名は戸籍上の氏名が登記されていましたが、婚姻後も旧姓で活動する場合に支障を来す問題が指摘され婚姻前の氏も記録する方法が選択できるようになりました。登記簿に氏名が登記されている者が対象です。戸籍謄本や住民票を添付して申請します。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年12月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年11月27日

年末調整の留意点

 年末調整の時期となりました。年末調整は、給与の支払を受ける人の一人一人について、原則、毎月の給料や賞与などの支払の際に源泉徴収をした税額と、その年の給与の総額について納めなければならない年税額とを比べて、その過不足を精算する手続きです。

◆昨年と比べて変わったところ

 平成26年度に改正された①給与所得控除額の上限額の引下げ、②給与所得者の特定支出の額の特例、そして、平成27年度に改正された③マイナンバー制度、④非居住者である親族に係る扶養控除等の適用を受ける場合の書類の添付等義務化は、平成28年以後の適用となっています。
 したがって、本年度の年調事務には、原則、改正はありません。以下、誤りやすい事項について幾つか確認したいと思います。

◆控除対象配偶者及び扶養親族等の判定時期

 判定は、年末調整を行う日の現況により判定します。判定の要素となる①合計所得金額は、年末調整を行う日の現況により見積もった本年分の合計所得金額により、②年齢は、本年12月31日(所得者本人やその親族が年の中途で死亡した場合、その死亡時)の現況により判定します。
 また、年末調整を行った後、本年12月31日までに控除対象扶養親族の増加などの異動があった場合には、翌年1月の「給与所得の源泉徴収票」を交付する時まで年末調整の再計算をすることができます。

◆合計所得金額38万円の範囲

 合計所得金額には、所得税法等の規定によって非課税とされる所得は含まれません。    
 したがって、非課税所得である遺族年金等がある場合には、当該金額を含めないところで合計所得金額を算定します。
 また、国外居住親族の控除対象配偶者及び扶養親族等については、判定要素の合計所得金額38万円は、国内源泉所得、つまり我が国で得た所得だけで判定し、国外での所得はカウントしません。

◆親族等が契約者になっている保険契約等

 妻や子に所得がなく、その妻や子が契約者となっている生命保険契約等であっても、所得のある夫がその保険料等を支払っている場合には、その保険料等は夫の生命保険控除の対象になります。
 但し、保険金等の受取人は、夫又はその配偶者その他の親族(個人年金保険契約等である場合はその配偶者)でなければなりません。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年11月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年11月27日

忘年会費用の取り扱い

 寒さが本格的になると忘年会の季節です。仕事がらみの忘年会にもいろいろなパターンがありますが、税務上どのように取り扱われるのでしょうか。

1.全社員を対象として事業所ごとに行われた忘年会
2.一部社員や役員だけで行った忘年会
3.営業部の社員が取引先と行った忘年会

 これらに要した費用を会社が負担した場合を見てみます。

◆全社員を対象として行われた忘年会

 社員や役員を慰労する為に行われる忘年会費用で次に該当する場合には税務上福利厚生費として損金で取り扱われます。

1.「社内の行事」として行われ、従業員等に「おおむね一律」に供与されるものであること
2.「通常飲食に要する費用」であること

 これは必ずしも忘年会が全社員全部集まって行うということでなく、社内行事として部ごと等の単位で行われるものでも福利厚生費となります。
通常に飲食に要する費用とは社会通念上一般に供与される程度、常識範囲内の費用ということです。また普通、二次会は任意参加が多いので交際費として扱われます。

◆一部社員や役員だけで行った忘年会

 特定の者だけが参加する忘年会で参加者の費用を法人が負担した場合はおおむね交際費となります。忘年会に参加しなかった社員に現金の支給をするのであれば給与となります。

◆営業部の社員が取引先と行った忘年会

 普通、取引先を接待する目的で行われる忘年会費用は交際費になります。この場合1人当たりの飲食費用が5千円以下である時は交際費ではありません。
飲食費用の交際費については、平成26年度の改正で資本金1億円以下の法人は1人当たり5千円を超える費用、並びに法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待費用の50%の損金算入、あるいは年800万円までの交際費の損金算入が認められています。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年11月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年11月20日

鉄道を活用した観光振興

記事提供者:(株)税務研究会 税研情報センター

 

 地方経済が厳しい状況に置かれる中、地域に存在する特有の経営資源として、特産品や伝統的に承継された製法、地場産業の集積による技術の蓄積、自然や歴史遺産といった文化財などの地域資源の活用が求められています。

 

 『中小企業白書(2014年版)』によると、都道府県が地域産業資源として指定した件数の内訳では、観光資源の指定件数が49%、農林水産物が約30%、鉱工業品が21%と、観光資源が最も多い割合を占めています。しかしながら同白書より、地域資源活用促進法に基づく事業計画の認定件数(累計)の内訳をみると、観光資源の割合は7%、鉱工業品57%、農林水産物36%と、観光資源の割合が最も低くなっています。

 

 こうした中、体験型・交流型の要素を取り入れた着地型観光であるニューツーリズムの例として、日本の歴史、伝統といった文化的な要素に対する知的欲求を満たすことを目的とする観光形態である文化観光や、歴史的・文化的価値のある工場等やその遺構、機械器具、最先端の技術を備えた工場等を対象とし、学びや体験を伴う観光形態である産業観光への関心が高まっています。

 

 産業観光で活用される観光資源には様々なものがありますが、そのうちの一つとして鉄道があげられます。地方の鉄道では、人口減少による地元乗降客の減少が進む中で、観光利用による乗降客増加が重要な課題となっています。一方で、全国には鉄道ファンが約150~200万人いると言われていることから、旧式の車両や、鉄道の遺構などを観光資源として活用し、全国から観光客を呼び込む取組みが求められているのです。

 

 では、鉄道を活用した観光振興は具体的にどのように行われているのでしょうか。そこで島根県の事例をみていきましょう。

 島根県出雲市に本社を置く一畑電車株式会社は、国内最古級車両の体験運転などといった新しい観光プログラムを展開する事業を推進することで、2012年2月に地域産業資源事業計画の認定を得ました。

 

 この事業は、国内最古級車両である「デハニ50形」の現役引退後の活用策として、駅構内に150メートルの専用線を敷き、運転課の社員が交代で教官をつとめるという本格的な体験運転プログラムを実施することをはじめ、観光資源として「一畑電車」を活用した観光プログラムを開発し、地域経済の活性化を図ることを狙いとするものです。

 

 同事業の差別化のポイントの一つに、活用する車両の古さがあります。「デハニ50形」が製造されたのは1928年(昭和3年)であり、こうした古い車両に乗車ができ、かつ体験運転を事業として定期的に開催している例は少ないのです。

 

 電車の体験運転は全国各地で行われていますが、西日本では同様のプログラムが少なく、出雲大社や2015年7月に国宝に指定された松江城などの沿線の豊富な観光資源と組み合わせたツアーを楽しむことができる点も特徴です。

 

 このように、地方では鉄道を活用した体験・交流型観光を推進し、観光振興を起点とした地域活性化への取組みが行われているのです。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年11月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年11月17日

少額減価償却資産の判定

◆少額減価償却資産とは

 使用可能期間が1年未満のもの、取得価額が10万円未満のもの、が原則的な少額減価償却資産で、取得し事業の用に供した事業年度の損金とすることができます。
 そのほか、次の特例があります。
①取得価額20万円未満の減価償却資産
一括償却資産として、取得し事業の用に供した事業年度を含む3年間での損金経理を認めています。
②取得価額30万円未満の減価償却資産
中小企業者(資本金1億円以下の法人)の特例として年間300万円までについては取得し事業の用に供した事業年度の損金とすることができます。

◆少額減価償却資産の金額と消費税

 取得価額が10万円未満、20万円未満、30万円未満であるかどうかは、免税事業者である場合を除き、法人が採用している消費税等の経理処理方式に応じて算定した価額により判定します。
 つまり、税抜経理方式を採用している場合には、消費税抜きの価額が取得価額となり、税込経理方式を採用している場合には、消費税込みの価額が取得価額となります。

◆少額減価償却資産の金額と圧縮記帳

 資産が法人税での圧縮記帳の適用を受けたものであるときは、取得価額が10万円未満、20万円未満、30万円未満であるかどうかの判定は、その圧縮記帳後の金額に基づいて行います。
 したがって、圧縮後10万円未満なら即時の費用、20万円未満なら一括償却資産の取扱いがあり、30万円未満なら、除外要件に該当しない限り、これも即時全額償却となります。

◆30万円未満即時償却の除外要件

 なお、少額資産に係る10万円と20万円の規定は法人税法の規定ですが、30万円の規定は租税特別措置法の規定なので、ここに異なる取り扱いが存在するので、留意すべきことがあります。
 即ち、租税特別措置法には、租税特別措置法の規定の重複適用を原則排除するような規定が他方にあるので、圧縮記帳が租税特別措置法の規定に拠って行われている場合は、30万円未満即時償却の適用は、重複適用として、除外要件に該当することになり、適用することができません。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年11月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年11月17日

ストレスチェック制度企業の対応

 2015年12月からストレスチェックの実施が企業に義務づけられる事になりましたが何をする事になるのでしょうか。
 ストレスチェックは労働者50人以上の事業場において1年に1度以上、実施をしなければなりません(50人未満事業場は当分の間努力義務)。職業性ストレス簡易調査票等を使い一般健康診断の対象者と同じく常時使用する労働者を対象に行う事になっています。実施に当たっては事業者自ら行う事はできず、産業医、保健師、研修を受けた看護師等に委託する必要があります。

◆ストレスチェックの意義

 ストレスチェックの結果は産業医から直接本人に通知され、一定の要件に該当した労働者から申し出があった場合には医師の面談指導が行われ、必要に応じた就業上の措置を講じる事も事業者の義務になっています。企業の実施義務はあるものの労働者に受検の義務はないとされています。これは既にメンタルヘルス不調で治療をしている者にとっては精神的負担になることもあると考えられたからです。
 労働者側からストレスチェックのその結果による不利益な取り扱いや、精神疾患があると診断されてしまう事への不安の声も聞きます。しかしこれは労働者自身のストレスへの気づきを促し、職場環境改善につなげると言う一次予防的意味合いを持った制度と言われています。もちろん不利益な取り扱いは禁止されています。

◆制度を有効に活用したい

 ストレスチェックが義務だからと言うより労働者には受検する意義や本来の目的を実施の前に説明すべきでしょう。
 企業は面接指導者の意見を聴き必要に応じた就業上の措置を講じる事が求められますが、事業場外の医師が職場の事情までを考えた意見を述べるのは難しい場合もあるでしょう。
 元々50人以上の従業員がいる事業場において産業医の選任が義務づけられているとは言え、形式的に受検させても時間も費用も労力も有効には生きません。実施する以上は産業医との連携を深め就業上の措置を行なったり、又医師以外の専門家等も利用して職場環境改善を促したりしてこそ意義があると言えましょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年11月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年10月20日

改正労働者派遣法 派遣受け入れ期間制限廃止

◆派遣受け入れ期間を事実上撤廃

労働者派遣法は企業の派遣受け入れ期間の制限がありましたが、この度の改正で人を入れ替えれば同じ仕事はずっと派遣労働者に任せる事ができるようになりました。9月30日より施行されています。
今までは派遣期間の上限が無いのは「専門26業務」とされてきましたが、業務範囲の判別が付きにくい等の問題から26業務と言う区分は廃止されました。26業務以外の業務の派遣期間は3年となっていましたが全業務の区分、上限をなくしました。

◆派遣期間は業務ごとから人ごとへ

派遣期間の上限は人材派遣会社との雇用契約によって決まります。今後は派遣会社と無期雇用契約を結べば業務内容にかかわらずいつまでも同じ派遣先、同じ業務で働く事ができます。但し有期の期間雇用者は同じ業務は3年ごとに人の入れ替えが必要です。業務自体の派遣は人を入れ替えれば継続可能であるものの、派遣労働者側から見ると3年ごとに業務を変え、課の異動等を伴わないと同じ企業で働けません。
今までとの違いは派遣期間の上限が業務ごとから人ごとに3年となりましたので同業務を続けられない事もあり、派遣労働者の4割を占める専門26業務であった人等は影響が出てきそうです。

◆派遣会社の雇用安定措置義務

派遣会社には派遣労働者の雇用が不安定にならぬよう同一組織単位に3年間派遣される見込みのある人に
①派遣先企業が直接雇用するように依頼
②新たな派遣先を紹介する
③派遣会社で無期雇用契約をする
等の措置を取らなくてはなりません。
また、派遣会社は派遣労働者に教育訓練や、正社員求人情報の提供等をしなくてはなりません。
受け入れ企業は派遣社員の直接雇用義務まではありませんが、派遣を活用しやすくなる一方で正社員への道を狭める、受け入れ企業では社員の仕事が派遣にとって代わってしまうかもしれない等の懸念もあります。派遣継続を受け入れる場合は労働組合の意見を聴取し協議をする事となっています。また、派遣会社の派遣業の届出制はなくなり、全て許可制となりました。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年10月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年10月19日

早くも実害、マイナンバー詐欺に注意

内閣府、特定個人情報保護委員会、消費者庁、総務省は10月1日に共同で、スタートしたばかりのマイナンバー制度に便乗した詐欺が発生していることへの注意喚起文書を作成・公表しましたが、全国初とみられるマイナンバー詐欺の実害が出たことを受けて、早くも内容の更新を迫られる事態となりました。

文書では、マイナンバーの通知・利用、番号カード交付手続きで、口座番号、口座暗証番号、所得・資産、家族構成、年金・保険などの情報収集や、金銭要求を行政が電話で行うことはないと注意。ATM操作を依頼することもないとしました。また、マイナンバー通知の際に配達員になりすまして代金を請求する詐欺への注意喚起も付記。詐欺の手口として、「あなたの名前やマイナンバーを貸してほしい」といった依頼があり得ることも指摘しています。

内閣府コールセンター、地方公共団体、消費生活センターには、マイナンバーに便乗した不正勧誘や個人情報取得行為に関する情報がすでに寄せられているそうです。文書の最後には主な相談事例がまとめられていて、10月6日に判明したばかりの詐欺の実害が同日に追加掲載されました。関東に住む70代の女性は、まず偽のマイナンバーを教えられ、その後に別の電話を受けてその番号を伝えたところ、後日「マイナンバーを教えたことは犯罪」と脅されたとのこと。そして、教えてしまった記録を改ざんするための費用として要求された金額を支払ってしまったといいます。文書では、不正な提供依頼を受けて自分のマイナンバーを他人に教えてしまっても刑事責任を問われることはないと注意喚起しています。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年10月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2015年10月13日

交際費課税の整理整頓

◆交際費に該当しない交際費

交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人がその得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為(以下「接待等」といいます)のために支出する費用をいいます。
ですから接待、慰安、懇親を目的とした飲食その他これに類する行為(以下「飲食等」といいます)のために要する費用は交際費ですが、1人当たり5,000円(消費税抜き)以下の場合は交際費に該当いたしません。
但し専らその法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものは、5,000円以下であっても交際費に該当いたします。

◆資本金1億円以下の法人

交際費は原則損金不算入ですが、次の①か②の有利な方を選択して、損金に算入できます。
①飲食等のために要する交際費に該当する費用。要は以下の費用です。
「1人当たり5,000円を超える費用並びに法人の役員若しくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出する費用」の50%の損金算入を認める。
②800万円までの交際費の損金算入を認める。
①は飲食等のために要する交際費に該当する費用の50%が800万円より多い企業が選択しますが、多くの中小企業は②となると思います。

◆その他の企業

資本金1億円超の法人の場合は①の適用ができます。できますと言ったのは、平成26年3月31日以前に開始した事業年度は、交際費は原則通りすべて損金不算入でした。また資本金5億円以上の企業の100%子会社等は資本金が1億円以下であっても①の適用しかありません。

交際費は景気動向も踏まえ政策的に頻繁に変わります。毎年チェックしましょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年10月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年8月31日

65歳以降で退職した時の雇用保険

◆高年齢継続被保険者

雇用保険の加入者(被保険者)の種類には一般、短期特例、日雇労働被保険者の他に65歳以上を対象とする高年齢被保険者があります。被保険者で65歳以上に達する日の前から同一の事業主に雇用されていて65歳に達した日以降も引き続き雇用されている人を言います。65歳前から雇用保険に加入していた人は届出の手続きもなく、自動的に被保険者の区分が切り替わります。

◆一般求職者給付との違い

離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6ヶ月以上ある、高年齢継続被保険者の方が退職した時に支給されるのが「高年齢求職者給付」です。失業状態にあり、ハローワークに求職の申し込みをして確認を受けてから支給されます。
この給付は一般被保険者の受給する求職者給付とは異なる点があります。
一般の被保険者の求職者給付は離職理由や年齢で受給期間が違います。4週間ごとに失業の認定を受ける為、職安に出向く必要があります。また、65歳になるまでの間で老齢厚生年金を受けている場合、求職者給付受給期間は年金が支給停止されます。

◆高年齢求職者給付内容

高年齢求職者給付の給付内容は離職理由にかかわらず、基本手当に代えて一時金が支給されます。
被保険者期間1年以上⇒基本手当50日分
被保険者期間1年未満⇒基本手当30日分
求職の申し込み後、1回限りの失業認定で全額の支給が決定されます。
又、老齢厚生年金とも併給されます。
65歳まで雇用する継続雇用制度を設けている企業でも65歳以降継続して働く人も増えています。65歳以降に退職する場合は雇用保険の被保険者離職票の交付の申し出により、離職証明書を作成し、退職者の住所を管轄するハローワークに提出します。
65歳以上で退職する場合には対象者になる人に区分変更の為、給付内容も変わる事を予め説明をしておきましょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2015年8月26日

教育資金の一括贈与非課税制度の要件に注意!

教育資金の一括贈与非課税制度は、30歳未満の子や孫等が、教育資金に充てるため、父母や祖父母など直系尊属から、金融機関の口座等の開設を通して、最大1,500万円(うち学校等以外への支払いは500万円まで)贈与を受けても贈与税が非課税となる制度ですが、このたび下記の追加がありました。
①教育資金の使途の範囲に、通学定期券代、留学渡航費、入学等の転居の交通費を追加
②金融機関へ提出する領収書等に記載された支払金額が1万円以下で、かつ、その年中の合計支払金額が24万円までのものは、その領収書等に代えて、支払先、支払金額等の明細を記載した書類を提出できる(2016年1月から適用)見直しを行い、その適用期限が2019年3月31日まで延長

通勤定期券代は、通常の通学に使用する定期券代、スクールバス代(通学定期券)が対象で、購入した際の領収書、通学定期券の写しの2点を提出する必要があります。
別の経路の切符代や交通系電子マネーのチャージ代、自転車通学の際の自転車代や駐輪場代などは対象外となります。
スクールバス代は、業者に通学定期代として支払う場合に認められます。

回数券等は対象外ですが、学校に直接支払う場合は1,500万円の非課税枠の対象となります。
留学渡航費については、1留学1往復(合理的経路)しか500万円の非課税枠を利用できず、その証明書類は厳格化されております。
具体的には、
①領収書
②留学先の学校の入学許可証や在籍証明書などの就学証明書
③航空券の写し、e-チケット、搭乗証明、旅程等の渡航経路を確認する書類の全てを提出する必要があり、上記3点が揃っていない渡航費や空港までの交通費は対象外となりますので、ご注意ください。

入学・転入学・編入学に当たっての転居に伴う1往復(合理的経路)の交通費も500万円の非課税枠の対象となります。
証明書類には、
①領収書
②入学する学校等の就学証明書
③乗車券の写しや購入履歴の印刷等移動の経路を証明する書類
④転居元の住所を証明する住民票等の4点全てが必要で、この4点が揃っていない交通費や、親の転勤に伴う転校で転居する場合の交通費は認められませんので、あわせてご注意ください。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年8月25日

マイナンバー制度 安全管理体制作りのポイント

◆会社が行うべき「安全管理措置」

マイナンバーは厳格な管理が求められています。利用制限、提供の制限、収集保管の制限、廃棄削除、安全管理措置を実施する事となっています。個人番号を把握する前にマイナンバーの取り扱いに対する基本的な安全管理措置を決定する事が必要です。
従業員101人以上事業所では、
1. 基本方針の策定
2. 安全管理措置の実施
3. 組織的安全管理措置
4. 人的管理措置
5. 物理的管理措置
6. 技術的安全管理措置
が求められます。それぞれの措置にはガイドラインで具体的な内容が提示されていますので確認しましょう。
また、就業規則作成義務のある事業所は変更事項に織り込む必要もあります。

◆中小規模事業者でも注意しておく点

100人以下事業所でも特定個人情報(マイナンバーを含む情報)漏えいには罰則が適用されますので取り扱いには注意を要します。ガイドラインに基づいて基本的な安全管理措置として取得から廃棄の流れの例を挙げます。(紙で提供を受けた場合) 
取得⇒利用目的を告げ、直接受け取るか、書留で番号の提供を受け、記録しておく。本人確認が必要な場合は確認を行う。
管理・保管⇒取得した個人番号を確実に入力し、漏えいしないようにパソコンにIDを付けたり施錠できるキャビネット等で保管、記録を残す。入力後廃棄する場合はすぐに廃棄する。また、マイナンバー保存中のパソコンをインターネットにつなぐ時はウイルス対策ソフトを入れておく。
利用⇒マイナンバーを扱う社員を決めておき書類に誤りなく記載・入力する。官庁には持参又は書留郵送や電子申請手続をし、一連の流れを記録する。
法定保存期間がある個人番号記載書類⇒作成後は安全な方法で保管しておく。
廃棄⇒保存期間が過ぎたものは再現不可能なシュレッダー、完全なマスキングや切り取り、焼却等を行い廃棄の記録を残す。
基本方針の策定は義務ではありませんが、従業員に対する教育や監督を行い、扱う場所や部屋は外から見えないようにする他、盗難・紛失にも注意が必要です

(注意)
上記の記載内容は、平成27年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2015年8月4日

平成27年5月「空き家対策法」施行 「空き家」に関連する税制

◆平成27年5月「空き家対策法」全面施行

平成27年5月「空き家対策法」(空家等対策の推進に関する特別措置法)が施行されました。日本の空き家の数は820万、空き家率は13.5%に上り、増加傾向にあると言われています。管理が不十分な空き家は、火災の発生や家屋の倒壊、衛生面や景観面の悪化等も懸念されます。このような状況を受けて登場した「空き家対策法」ですが、税金にもいろいろな影響を与えています。

◆固定資産税 特定空家の住宅用地特例除外

「空き家対策法」では「周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切な状態にある空家等」を「特定空家」と定義して、その所有者に対して必要な措置を取るよう市町村長が助言・指導・勧告・命令等をできることとなりました。これを受けて、同法の勧告の対象となった「特定空家」の敷地については、「住宅用地の特例」(価格に1/3~1/6の率を乗ずる特例)の対象から除外する措置が取られました。場合によっては、固定資産税が今までの6倍となる物件も出てくることが予想されます。

◆所得税「空き家補助金」と所得税の関係

また、「空き家対策法」施行前から、既に空き家の有効利用を進める観点から、空き家の取得・リフォーム・解体費用の一部を補助金として給付する自治体がありました。
この補助金を一般個人が取得した場合には、一時所得として課税されます。ただし、空き家の取得・リフォームに伴い取得する補助金には「国庫補助金等の総収入金額不算入」(申告要件あり)、解体費用に伴う補助金には「移転等の支出に充てるための交付金の総収入金額不算入」(申告要件なし)の規定があり、いずれの「空き家補助金」にも課税されない制度が設けられています。
また、金融機関から融資を受けて空き家を取得した場合の住宅ローン控除の適用については、取得対価から「空き家補助金」を控除して計算することとなります。

◆譲渡の場合「3,000万円特別控除」不可

かつて居住していたが、一定の年数、空き家となっている物件を譲渡した場合には、譲渡所得(所得税)の「住宅用財産の3,000万円の特別控除」の特例の適用を受けることはできません。そのため、古い物件であっても「空き家」の処分時に譲渡所得が生ずることが免れないケースも増えてくると思われます。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2015年7月28日

損金になるのか?ならないのか? 「たま駅長」の社葬費用

◆「たま駅長」社葬に3,000人参列

平成27年6月28日、和歌山電鉄・貴志駅の駅長待遇であった三毛猫の「たま」の社葬が、同駅コンコースで行われました。新聞報道では、最後の別れを告げようと3,000人の方が参列なさったそうです。
「たま」は、もともとは同駅の売店の飼い猫。駅の利用者に大変親しまれていましたが、貴志川線が南海電鉄から和歌山電鉄に引き継がれることになり、居場所がなくなりそうになりました。相談を受けた社長の発案で、「たま」は駅長に任命され、引き続き、駅で飼われることとなったそうです。
ところが、これがネットなどで話題となり、集客に大いに貢献。「たま電車」や「たまバス」を走らせる事態になりました。

◆「たま」の社葬費用は損金になるのか?

「たま」の葬儀は、コンコース外に大型モニターを設置、祭壇に遺影が飾られ、駅近くの神社の神事が執り行われたそうです。
そんな話を聞くと職業柄、「この社葬費用は、税務上損金に落ちるかしら…」と野暮な心配をしていまいます。
法人税基本通達には「社葬費用」について、①法人の役員又は使用人が死亡したため社葬を行い、その費用を負担した場合において、②その社葬を行うことが社会通念上相当と認められるときは、その社葬費用のうち通常要すると認められる部分は、その支出日の属する事業年度の損金算入を認めるとしています。これは「社葬費用」を「福利厚生費」として損金を認めるという通達ですので、人間ではない「たま駅長」には、ちょっとハードルが高そうです。
一方、これを「記念式典」の類と見れば、「交際費」とも考えられますが、3,000人も参列されたとすると、もはや、会社の取引先などの事業関係者に限定されたものでなく、「一般の鉄道利用者」を巻き込んだイベントとも言えます。その方向で損金となるよう考えていくしかなさそうですね。

◆ペット葬式を挙げる側は「収益事業」!?

お葬式の神事を行う宗教法人サイドでは、ペットの葬式が収益事業に当たるか否か真面目に裁判で争われた事例があります(平成17年「ペット葬儀料事件」)。この裁判では、パンフレット等の料金表に基づき役務提供の対価として支払われ、宗教法人以外の民間ペット葬儀社が行う事業と変わらないという事情の下では、法人税に規定する収益事業に当たるとされました。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年7月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年7月22日

2015年度税制改正:結婚・子育て資金の贈与特例の注意点!

すでに2015年4月1日より、2015年度税制改正で創設された結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税特例が適用されております。
同特例は、結婚や子育ての支払いに充てるために、父母や祖父母など直系尊属から金融機関に信託等される金銭等について、受贈者1人につき1,000万円(結婚関連は300万円)まで贈与税を非課税にするというものです。
対象は、結婚式や披露宴、新居の家賃、引越費用、出産費用等があげられております。

また、同特例の適用期間は、2015年4月1日から2019年3月31日までの4年間で、20歳以上50歳未満の受贈者が対象となります。
2013年度税制改正で創設された教育資金贈与の特例と同様に、使途を限定して、まとまった金額を非課税で贈与できるようにすることで、富裕層が抱える資産を流動化させる目的とみられておりますが、下記のように贈与者が死亡した場合の取扱いにご注意ください。

結婚・子育て資金の贈与の非課税特例は、適用期間中に贈与者が死亡した場合、金融機関に信託している管理残額を贈与者から相続により取得したものとして相続税の課税対象になります。

例えば、結婚・子育て資金として1,000万円を銀行に信託し、そこから結婚・子育て資金として200万円を使った後に贈与者が亡くなった場合には、残額の800万円は相続財産となります。
これは、契約期間中に贈与者が死亡した場合、贈与者が拠出した(非課税で預け入れた)金額から、受贈者が結婚・子育て費用のために支出した金額を引いた金額については、受贈者が贈与者から相続又は遺贈により取得したものとみなされ、相続税の課税対象になるというものです。

これに対して、教育資金の贈与の非課税特例は、適用期間終了時に残額がある場合は贈与税の課税対象になるものの、適用期間中に贈与者が死亡しても管理残額が相続財産とはなりませんので、上記の贈与の非課税特例制度の適用を検討する場合は、適用要件などを含め、ご注意ください。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年7月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年7月2日

スマートフォン等でも国税の納税証明書の交付請求が可能へ!

これまでe-Tax(国税電子申告・納税システム)において、国税の納税証明書の交付請求を行う場合には、e-Taxソフト(WEB版)で電子署名を付与し、電子証明書を添付して書面の納税証明書を郵送・来署で受け取る方法と電子納税証明書(電子ファイル)で受け取る方法がありました。

それが2015年3月23日より、スマートフォンやタブレット端末から、国税の納税証明書の交付請求ができるようになりましたので、ご確認ください。

そもそも国税の納税証明書は、官公庁等での指定業者の登録時の調査資料や金融機関での融資資料や全国の自治体での建設工事等の公共入札参加の資格審査の提出書類など、納税者の資力、信用力等を直接又は間接に表示する重要な資料となっております。
それがこのたび、スマートフォンやタブレット端末で国税の納税証明書の交付請求を行う場合は、電子署名や電子証明書の送信が不要となり、必要事項を入力するだけでe-Taxソフト(SP版)から交付請求ができます。

利用方法は、スマートフォン等専用のe-Taxソフト(SP版)から「納税証明書の交付請求(署名省略分)」を選択して必要事項と税務署への来署予定日(申請日から10日以内の日)を入力して送信します。
そして、交付請求書の送信を受けた税務署からの受信通知を確認後、本人確認書類(運転免許証など)を持参の上、予定日に税務署へ来署して納税証明書を受け取ることができます。

スマートフォン等での納税証明書の交付請求のメリットとして、
①書類申請の手数料が400円のところ、1税目1年度370円と30円安い
②窓口で書面により請求する場合と比べ、短い時間で受け取ることが可能などです。

また、e-Taxソフト(SP版)では、納税証明書の交付請求のほか、
① 申告・申請等データの基本情報となる氏名や住所、「税務署からのお知らせ」等を受信するメールアドレスの登録・確認・変更
②納付情報登録依頼(税目、納付金額等の納付情報データの作成・送信)、ダイレクト納付、インターネットバンキング(金融機関等サイト)へのリンク
③メッセージボックスの確認
④還付金処理状況の確認なども行えますので、ご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、平成27年7月2日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2015年6月30日

マイナンバー漏洩リスク対策

◆マイナンバーへの国家総動員態勢

10月からのマイナンバー配布に向けて、マイナンバーの周知化情報が溢れ出しました。ネット世界には「マイナンバーの受け取りを拒否しよう」などという書き込みもありますが、マスコミや実業社会、マイナンバーに直接関わる税理士・社労士などの世界では、素直に受け容れることを前提にした情報しか存在しません。疑問を呈することを排除する同質化社会がここにも現れている印象を受けます。

◆マイナンバー漏洩対策は可能か

税理士とその顧客の大半にとっては、独自にマイナンバー漏洩対策を行うことは出来ないと思われます。
ベネッセの顧客情報漏洩事件2070万件というような大量の情報を抱えていないので、情報窃盗の対象にならないだろう、と判断されるものの、クラウドサービスとして給与計算情報をバックアップしているところからの流出は十分考えられます。
流出ルートが不明なまま、流出の事実だけが発覚した場合、漏洩対策不全は、刑事罰や損害賠償のリスクを生み出します。

◆税と社会保険料徴収事務をやめる

漏洩リスクから解放されるようにするには、漏洩リスク対策を完全に実施でき、損害賠償にも備えられる、超大手企業に、給与計算事務等や社会保険事務を全面委託してしまうのが、最善の策です。そして、そのような超大手企業が出現してくるかもしれません。
本当は、民間企業に無償で押し付けている源泉徴収事務や社会保険料徴収事務を廃止して、国家や自治体が直接行ってくれるのがベストです。

◆ベターな策としての情報不取得

マイナンバー情報を得て、使用した後に直ちにその情報を削除して不保持にする、のは煩雑で、ほとんど実行不可能です。
そもそも、マイナンバー情報を得なかったら、何か困るのでしょうか。給与支払や年末調整に差し障りがあるのでしょうか、税理士個人のマイナンバーを知らないまま顧問料の支払が出来ないなんてことになるのでしょうか、マイナンバーを書かなかったら、健康保険証を発行してくれないのでしょうか、多分何も困ることにはならないと思われます。
マイナンバーが本人確認手続を簡略にする利便性を提供するだけだとしたら、その利便性の享受の放棄で済むことです。

(注意)
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■2015年6月2日

マイナンバー導入の光と影

◆社会保障と税の共通番号開始は16年1月

マイナンバー制度は既に2010年当時の民主党政権時代に税制改正大綱に明記されていました。自民党政権の13年5月に法案が通り来年開始の予定になっています。
住民票を有する全ての人(日本国民と日本に住所を有する外国人)に対して12ケタの番号を割り当て、社会保障、税、災害対策の分野で氏名、住所、生年月日、所得、税金、年金等の複数の行政機関に存在する個人情報を紐付け各機関で情報連携を可能にする、番号一元管理を目指しています。

◆具体的な使われ方

1.社会保障(年金・労働・医療・福祉) 年金の保険料徴収、資格取得、確認、給付、雇用保険の資格取得、確認、給付、職安の事務、医療分野の保険料徴収、給付、福祉分野の給付、生活保護、介護保険、児童手当等
2.税 確定申告書の提出、届出書、納付書への記載、税務署の税務事務、勤務先での源泉徴収票(従業員、扶養家族)
3.災害対策 被災者台帳作成事務と支援金

◆マイナンバー導入の理由 政府発表

1.所得と行政サービスの受給状況を把握しやすくなるため不当に負担を免れたり、給付を不正に受け取る事等は減り、本当に必要な人に支援を回す。
2.国民の行政手続きが簡素化され負担が減る。行政機関のつながりができるので証明書の交付、確認が簡単になる。また、自分の個人情報の確認や行政からのお知らせも受け取り易くなる。
3.行政機関側で様々な情報の照合、転記、入力等作業に要する時間が減り、コスト削減と事務効率が向上する。

◆漠然とした不安

メリットだけでなく懸念材料も認識しておく事は大事でしょう。
・個人情報を集約した情報の外部流出
・個人番号の不正利用、なりすまし等
・一元管理が進むことで人権やプライバシーの面等
国はセキュリティーに関し手立て案を発表していますが、他国でも漏えい、なりすまし等問題となっているケースもあるようです。今後利用範囲を民間にまで広げる方向性を示していますので国民にとっての利便性とは何かを考える必要はあるでしょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年6月2日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2015年5月26日

年金事務所等の事業所調査

◆社会保険の算定基礎届に関する調査

毎年、年金事務所で7月に算定基礎届提出の際に行われている調査は、今年も例年通り多くの企業が対象として選ばれます。4年(場所によっては6年)の間に全国の年金事務所は管轄の企業を一通り調査しますので一昨年、昨年と選ばれなかった企業も今年か来年に選ばれる可能性があります。

◆行政機関にも横のつながりが

近年の行政の調査においては年金事務所の算定基礎届に限らず、労働基準監督署でも頻繁に行われています。
今まで縦割りと言われていた行政の機関ですが、これまでのものとは若干異なり年金事務所と労働基準監督署による合同調査が行われるケースも見受けられるようになりました。合同とまではいかなくとも、例えば外国人労働者に関してハローワークと入国管理局、年金記録については年金事務所と市区町村が連携を見せており、社会保険未加入事業者は年金事務所と法務局を通して登記情報の提供を受け始めている等、共有化が進められています。年金事務所はハローワークや地方運輸局の社会保険加入状況を受ける事ができるので以前より社保未加入事業者の把握は早くなっています。

◆自主的加入と強制加入の違い

国土交通省は建設業者の社保加入率の低さが大きな問題となっている事から、平成29年までに100%の事業者が社保加入するよう指導を始めています。建設業許可や更新時、現場立入検査、経営事項審査の際に社保加入状況を確認し未加入であれば加入の指導をし、自主的な加入を促しています。指導にもかかわらず未加入のままでいると不適切な事業者とみなされ、職権により加入させられる場合があります。建設業に限らず、会社が自主的に加入する時は受付の日からの加入となりますが、強制加入させられた時は最長2年の遡及加入となるので社会保険料も遡り払いで、その負担は非常に大きいものとなってしまいます。
調査があるから加入すると言うものではありませんが、マイナンバー制度導入で法人番号が行政の横のつながりで分かり易くなると調査の範囲も広げられてくるかもしれません。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年5月26日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年5月26日

H27.4よりスタート!結婚・子育て資金の一括贈与の非課税

◆結婚・子育て資金の一括贈与の非課税創設

平成27年4月より「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税」制度がスタートしています。
こちらは「教育資金の一括贈与」の「結婚・子育て」版です。信託協会によれば平成26年12月現在の教育資金贈与信託の契約数は101,866件、信託財産設定額合計は6,973億円だそうです。「高齢者資金を若年世代に移転する」という政策意図に見事にはまったものといえるでしょう。このような「成功例」もあり、今回の税制改正で「結婚・子育て資金」の非課税制度の創設をみた訳です。

◆「通常額」を「その都度」支出する場合

もともと、扶養義務者から「生活費」又は「教育費」として贈与を受けた場合には、①金額が通常必要と認められるものであり、②必要な都度、「生活費」「教育費」に充てられるものについては、贈与税の非課税とされています。子・孫が父母・祖父母から婚姻後の生活を営むために通常必要とされる家具什器等の購入資金とするために贈与した場合もこれにあたります。
また、結婚式や披露宴の費用を親などが負担した場合も、式・披露宴の内容や招待客との関係、地域の慣習の事情に応じて、本来負担すべき者に分担されている場合には、贈与に当たらないこととされています。

◆「一括贈与」のニーズの高まり

ただし、「将来の結婚のために渡しておきたい…」という場合には、「通常額」を「その都度」という要件にあたらないため、贈与税の課税対象となってしまいます。
このような「一括贈与」を対象として設けられたのが今回の非課税制度です。
20歳以上50歳未満の方が「結婚・子育て資金」に充てるため、金融機関等との一定の契約に基づき、直系尊属(父母や祖父母)から①信託受益権を付与された場合、②書面による贈与により取得した金銭を銀行等に預け入れた場合、又は③書面による贈与により取得した金銭等により証券会社で有価証券を購入した場合には、それらの価額のうち1,000万円までの金額については、金融機関等の営業所等を経由して「結婚・子育て資金非課税申告書」を提出することにより贈与税が非課税となります。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年5月26日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年5月12日

社会保険・資格取得・喪失の証明書申請と交付

◆社員が新たに健保に加入する際の手続き

新入社員には早く健康保険証が本人の手元に届くように手続きしたいところですが、全国健康保険協会(協会けんぽ)では、被保険者の資格取得手続、並びに被保険者の加入手続きをしてから健康保険証が交付されるまで日数を要します。
このため新たに被保険者や被扶養者となる人が早急に病院を受診する必要がある時等は健康保険証交付までの間、申請により、「健康保険被保険者資格証明書」が交付されます。急ぐ場合は「被保険者資格取得届」や「被扶養者(異動)届」提出時に「健康保険被保険者資格証明書交付申請書」を管轄の年金事務所の窓口に提出すると「健康保険被保険者資格証明書」が交付される事になっています。この証明書の有効期限は20日以内ですので健保証が交付されたらすぐに返納しなければなりません。

◆資格取得・喪失などの確認請求

協会けんぽの健康保険の被保険者や被扶養者であった人が退職や被扶養者でなくなった後に国民健康保険の加入手続きの為に、資格喪失年月日や扶養から除かれた日に関する証明を必要とする時は「健康保険・厚生年金保険資格取得・資格喪失等確認請求書」を年金事務所に提出すると、喪失年月日等が記載された確認通知書が交付されます。これは後日送付されてくる「健康保険・厚生年金保険資格喪失確認通知書」とは別のものです。急ぐ場合は資格喪失届と一緒に請求書を提出するとすぐに確認通知書が交付される事になっています。この通知書を国民健康保険加入の市区町村の窓口に提出する事で遅滞なく国民健康保険証の交付を受ける事ができます。 
このように資格取得や資格喪失時に資格証明書が必要かどうかを早めに本人に確認しておく事がよいでしょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年5月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年5月12日

専業主婦の年金に新しい手続きが開始

◆特例期間該当届・特例追納制度

今までサラリーマンの配偶者に扶養されている専業主婦(主夫)で国民年金の3号被保険者であった人が1号被保険者への切替の事由が発生した際に手続きを忘れていて、気がつかないうちに保険料未納期間になってしまっていたようなケースが多々ありました。後から気がついても保険料納付遡り期間は2年間とされていたためそれより前の期間は納める事ができませんでした。
このような場合の救済措置として4月から遡り追納期間が10年になりました。

◆このような場合に手続き漏れが多い

ケース1 サラリーマンの夫が
・退職した
・脱サラして自営業を始めた
・65歳を超えた
・亡くなった
・サラリーマンの夫と離婚した
ケース2
・妻自身の年収が増えて夫の健康保険の被扶養者からはずれた(妻が会社員、夫が専業主夫の場合も同様)

このような時は本来国民年金の切替の手続きを行わなければならないのですが、手続きを忘れ未納期間が発生してしまった方も追納の手続きができるようにしたのです。

◆手続きの必要のある方は

夫が退職した時や妻の年収が増えた時等は第3号被保険者から第1号被保険者への切り替え手続きが必要ですが、手続きが遅れて、2年以上たってしまい保険料納付ができずに未納期間扱いとなってしまった方です。

◆手続きのメリットは

①未納期間があるため年金加入期間が足らず年金を受け取れないと言う事態を回避できる場合があります。たとえ保険料を納めなくとも「特定期間該当届」の手続きをすれば年金額は変わりませんが受給資格期間には算入できます。
②保険料の追納で年金額を増やす事ができます。届出を忘れていた特定期間について「後納・特定保険料納付申込書」の手続きで最大10年分保険料を納める事ができるので年金額に反映されます。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年5月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年5月7日

最近話題のふるさと納税

◆ふるさと納税をしている人が増えている

ふるさと納税制度は納税者が、住んでいる場所以外の自治体に寄付し、寄附金控除として後に税金を軽減する、つまり住んでいる場所の他に納税できるという制度です。
各自治体が「寄附のお礼」として、地元の特産品を提供し、「寄附したお金は税金を払った扱いになる上、物が貰える」という事で、あまり節税対策等に縁が無かったサラリーマンを中心に、お得な制度として近年脚光を浴びています。
平成20年に寄附した人(確定申告者ベースで換算)が約3万人だったのに対し、平成25年に寄附した人は4倍強の約13万人となりました。寄附の総額を比較してみると、2倍止まりとなっている事から、控除可能額は個人の税額に比例するため、裾野が広がり、寄附している所得層が拡大しているように感じられます。

◆税制改正でさらに利用増加か

寄附者の増加は、今年の税制改正でさらに勢いがつきそうです。住民税寄附金税額控除の特例分が、旧来は住民税所得割額の1割が上限でしたが、2割へと引き上げられました。
今まで少額しか控除されなかった方、たとえば年金暮らしのお年寄りの方でも、控除上限までの寄附をして、お礼の品が貰えるようになりました。

◆自治体も工夫をしている

魅力ある「お礼の品」もさることながら、目的別の寄附を募る自治体も増えています。
美術館の新設や、桜の保護、犬の殺処分をゼロにする、商店街のにぎわいを取り戻す、ハンドボール中学選手権の存続、難病治療研究等、ふるさと納税の寄附によって、地元NPO法人や各団体とタッグを組み、魅力ある街づくり、社会的意義の高い寄附を目指しています。
もちろん、地場産業を支えるお礼の品の提供も、立派な地域振興ですが、自治体が国民に取り組みをアピールするという、総務省が掲げるふるさと納税の意義を鑑みると、自治体にはクラウドファンディング型の寄附プロジェクトを、もっと考えて、増やして欲しいところです。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年5月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年3月31日

採用時の誓約書と身元保証書

4月は新年度の始まり、新入社員が入ってくる企業も多い事でしょう。採用時に提出させる書類として誓約書や身元保証書を求める会社もありますが、注意をする点について見てみましょう。

◆誓約書

誓約書は就業規則やその他の規則を守り上司の指示命令に従い真面目に働く事を誓って約束をする文書です。署名や捺印をするので新入社員の精神的な会社への帰属意識を持たせ拘束を強める役割を果たします。
誓約書の中身は一般的に次のような事柄が取り上げられます。
1、就業規則や社内規則を遵守する。
2、同僚や上司との協力、職場秩序の遵守
3、配転や人事異動の命令は従う
4、会社の体面を汚すような行為はしない
5、業務上知り得た秘密の漏えい禁止
上記のようなものが多いのですが会社独自の内容があってもかまいません。
但し法的効力は強くありません。ただ約束事ですので書面を提出させ、守らせることが目的であり必要書類と言えるでしょう。

◆身元保証書

身元保証書は使用者と保証人の間で取り交わす契約書です。身元保証書には入社する人が社員としてふさわしい人物であることを保証する側面と、その社員が会社に対し損害を発生させた場合には損害を補てんすると言う金銭面があります。社員の行為で会社が損害を受けて本人には返済できない時に保証人が代わって賠償するものです。

◆保証期間はどうか

身元保証契約の期間は最長5年です。期間の定めが無い時は3年とされています。更新する場合は最長5年ですが普通、高額な金品を扱う仕事でもなければ真面目に働いてきた人に更新はしないでしょう。
万一本人の業務上不適切で損害が発生したりして保証人責任が生ずる恐れがある時は、使用者はすぐに事実を保証人に報告しておかなければなりません。保証人に責任を追及する場合でも使用者の監督責任が問われます。また、その場合保証人は身元保証契約を解除する権利もあります。100%保証は難しいと言えるかもしれません。書面は本人が保証人に迷惑をかけてはならないと言う抑止力が働く意味では提出させる意義があると言えるでしょう。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年3月31日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年3月31日

親の家屋に子が増築した場合

◆親の家屋に子が増築した場合

親が所有する家屋を子の資金で増築するということがよくあります。この場合、増築後の登記状況等により贈与税が課税される恐れがあります。例えば、父が所有する木造平屋の家屋(時価1,000万円)に、子が家屋の時価と同額の1,000万円をかけて2階部分を増築したとしましょう。

◆民法における『付合』の考え方

この場合、民法における『付合』の考え方を理解する必要があります。『付合』とは、別個のものがくっついて一つになるイメージになります。不動産の場合、『不動産の所有者は不動産に従として付合した物の所有権を取得する』(民242)とされています。
この例では、父所有の家屋(主)に対して、増築部分が『付合』した物(従)とされれば、増築部分も父が所有権を有することになります。
一般には増築部分が①事実上、分離復旧させることが不可能で、②2階部分だけ独立して取引できるような状態でなければ、『付合』したものと見られます(なお、増築部分が区分所有権の対象となるものについては、『付合』は生じません)。

◆『持分変更』で高率の贈与税課税を避ける

今回の増築部分が区分建物として独立性がない場合、一般的には『付合』が成立し、増築部分の金銭負担者(子)と取得財産の名義(父)が異なることになります。そのため、子から父に対して1,000万円の贈与があったものして、父に高率の贈与税が課されます。もっとも、負担分=持分とする形(本事例では1/2)で登記することで、利益の移行がなかったものとして、贈与税課税を回避することができます。
国税庁HPの質疑応答事例では、①旧家屋の持分2分の1を父から子に時価で譲渡し(本事例では1,000万円×1/2=500万円)、②その譲渡代金は、子が支出した増築費用のうち父の負担すべき部分の金額 (本事例では1,000万円×1/2=500万円)と相殺することで、贈与税の課税関係は生じないとする例を示しています。このように高率の贈与税課税を避けることはできますが、①の持分異動分については、父の譲渡所得を認識しなければなりません(この譲渡は親子間譲渡のため、居住用財産譲渡の特例等は適用できません)。同様のケースならば、登記及び譲渡の税負担を事前にシミュレーションしておくことをお勧め致し

(注意)
上記の記載内容は、平成27年3月31日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年3月26日

相続税の申告期限までに遺産が未分割の場合には

相続税の申告期限は相続の開始を知った日の翌日から10ヵ月以内です。

しかし、相続税の申告期限までに遺産の全部または一部が共同相続人等によって分割されていない場合には、その分割されていない財産は、民法の規定による相続分等の割合に従って、その財産を取得したものとして課税価額を計算した申告をする必要があります。
ただし、申告時に遺産分割がまとまらないと、その未分割の財産については、配偶者の相続税の軽減や一定要件のもとに被相続人の自宅の評価額を80%軽減できる小規模宅地等の特例の適用を受けることができません。
そのため、特例を受ける前の多い相続税を納めることになります。

ただし、相続税の申告書に「申告期限後3年以内の分割見込書」を添付して提出しておくことで、相続税の申告期限から3年以内に分割された場合には、特例の適用を受けることができます。
分割が決まった日の翌日から4ヵ月以内に「更正の請求」を行うことができますので、余分に納めた相続税を一定の手続きにより還付することができます。

しかし、相続税の申告期限の翌日から3年を経過しても分割が決まらなかった場合、調停が成立していないなど一定のやむを得ない事情により上記の3年以内に分割が決まらなかったときには、申告期限後3年を経過する日の翌日から2ヵ月を経過する日までに「遺産が未分割であることについてやむを得ない事由がある旨の承認申請書」を所轄の税務署長に提出する必要があり、承認を受けなければ、配偶者の相続税の軽減や小規模宅地等の特例の適用が受けられなくなります。

承認を受けていれば、判決の確定の日など一定の日の翌日から4ヵ月以内に分割されたときは、上記特例の適用が受けられます。
なお、適用を受ける場合は、分割の行われた日の翌日から4ヵ月以内までに「更正の請求」を行うことになります。
このように、遺産分割がまとまらないと、当初の申告の際に納める相続税の負担が大きくなるだけでなく、納税資金の調達が難しくなる相続人も出てくるなど、注意が必要です。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年3月26日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年3月17日

退職後の傷病手当金と失業給付

◆傷病が再発した時、傷病手当金は?

傷病で休職していた人が職場復帰した後に再発し、その後退職する事となった場合、休業中に傷病手当金を受給していた時は再発したのが支給期間内であれば手当金を受給出来ます。傷病手当金の支給期間は支給開始日から1年6ヶ月です。その間で残りの期間の分が支給対象期間となります。

◆退職後の傷病手当金は?

退職する時に傷病手当金を受けていた人は資格喪失日までに継続して1年以上被保険者期間があれば、支給対象期間までは引き続き傷病手当金を受給できます。但し、継続給付となりますので、継続して受給しない時は対象から外れます。資格喪失時に傷病手当金を受給中で退職後も継続して受給していた人が途中で傷病が回復して、就労可能状態になり、一旦傷病手当金受給を中止するとそこで終了となります。再び傷病が悪化しても資格喪失後の傷病手当金は受給できません。

◆傷病による退職後の失業給付は?

雇用保険の失業等給付は、就職しようとする積極的な意思があり、いつでも就職できる能力がある人が失業状態であれば受給できます。ですから傷病状態ですぐには就業できない時は失業状態とは言えません。本人に働く意思があり、医師が働ける状態と診断している場合には失業等給付が受給できるでしょう。

◆傷病手当金と失業給付の併給は無い

傷病手当金は労務不能状態であるから受給できる手当であり、失業等給付は働く事が出来る状態で失業中に支給されるものであるので両者の手当の目的は相反するものです。
もし、傷病が治り、求職活動をしている時、失業等給付を受給中に傷病が再発して働けない状態となった場合には、失業等給付の受給期間は就職した日の翌日から起算して原則1年ですから、そこで給付が終了してしまいます。しかし傷病等の理由の場合、引き続き30日以上働けない状態となった時には受給期間の延長を申し込む事が出来ます。1年の期間にプラス最大3年まで延長可能です。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年3月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年3月10日

小規模企業共済・中退共の利用も 青色事業専従者に対する退職金

◆青色事業専従者に対する退職金

個人事業者の所得の金額の計算上、青色事業専従者に対する退職金の必要経費算入は認められておりません。
所得税法では、専従者が受ける給与は給与所得の収入金額とするものとされています。したがって、退職所得の収入金額とされるものは、専従者給与とすることを予定されていないと解されています。

◆専従者が利用できる共済制度

ただし、直接退職金を支払うことができなくとも、小規模企業共済や中小企業退職金共済(中退共)を利用することが考えられます。
実はどちらの共済制度も、従来は個人事業者の専従者の加入が認められていなかったものですが、平成23年より加入ができることとなりました。
この場合、小規模企業共済では専従者を「共同経営者」として、中小企業退職金共済では、専従者を「従業員」として加入することになります。
そのため、青色専従者の場合は、「共同経営者」か「従業員」かのステイタスを選択せざるを得ないため、重複して加入することはできないこととなります。

◆小規模企業共済制度を利用する場合

小規模企業共済に加入する場合、青色事業専従者は「共同経営者」として自己が契約する形になります。したがって、その掛金は青色事業専従者の所得控除(小規模企業共済等掛金控除)を適用して、専従者の所得税額などを減らす形となります。

◆中小企業退職金共済制度を利用する場合

一方、「従業員」の立場で加入する中小企業退職金共済の掛金は、専従者給与を支払う個人事業者の事業所得などの所得の金額の計算上、必要経費に算入することになります。
退職金を直接支払う場合には、必要経費算入が認められていないのに、中退共の掛金が必要経費となることに疑問がないわけではないですが、他の従業員がいる場合に、すべての「従業員」が加入(普遍加入)して平等に取り扱われ、「従業員」性が担保されていることが前提となります。
どちらの制度も受取時には、一時金の場合には、退職所得(任意解約の場合は一時所得)、年金の場合には、雑所得とされます。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年3月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年3月3日

平成27年前半 労働法関連改正情報

◆平成27年前半に施行される労働関連法

①パートタイム労働法 4月1日施行
ア、勤務内容が正社員と同一
イ、人材活用の仕組みが正社員と同一
この2つの条件を満たした時は正社員との差別的取り扱いが禁止されます。
又、雇い入れ時に労働条件や雇用契約更新についての説明義務が課されます。

②労働安全衛生法 6月1日施行
ア、受動喫煙防止対策努力義務
禁煙、分煙、喫煙室設置等
イ、重大な労災を繰り返す企業に対する特別安全衛生改善計画作成指示、勧告、公表制度

③労災保険料率の改定 4月1日施行
全54種平均1000分の4.8から1000分の4.7へ1000分の0.1引き下げられます。
又、1人親方の特別加入、海外勤務者の特別加入の改定もされます。建設業の労務費率や請負金額の取り扱いの改正も決まっています。
尚、雇用保険料率は据え置きの方針です。一般1000分の13.5、農林水産清酒製造1000分の15.5、建設1000分の16.5で変更無しの予定です。

④助成金・奨励金
「中小企業両立支援助成金」 2月1日施行
育児休業の復帰支援プランが新設、プランナーによる支援の下、復帰プランを策定、導入によって育休取得、職場復帰した場合に支給されます。
次の助成金も新年度に改正予定です。
「キャリアアップ助成金」
「トライアル雇用奨励金」
「労働環境向上助成金」
「キャリア形成促進助成金」
「建設労働者確保育成助成金」

⑤社会保険関連
ア、高額療養費制度 1月1日施行
70歳未満の所得区分の細分化
イ、年金 4月分より
昨年4月から実施されている年金額の特例水準の解消で、残る0.5%分の解消が行われて年金額が調整されます。年金額は1月の全国消費者物価指数動向で決められます。

●非上場株式に係る納税猶予の一部見直し
非上場株式の相続税・贈与税の納税猶予について、事業承継の円滑化の観点から贈与税の納税義務が生じないよう一部改正がなされています。
具体的には、1代目が存命中に、2代目が3代目に株式を贈与した場合(3代目が納税猶予制度を活用して再贈与を受けること)には、猶予されていた贈与税の納税義務が免除される等の改正です。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年3月3日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年2月3日

平成27年度税制改正大綱 資産課税編

資産課税については、改正項目の多くは拡充、期限の延長です。以下、その内容を概観していきます。

●住宅取得等資金贈与の非課税枠の見直し
直系尊属から贈与された住宅取得等資金の非課税措置については、その適用期限を平成31年6月30日まで延長しています。
また、非課税限度額についても、住宅取得等に消費税10%が適用される場合とそれ以外の場合に分け、その上で、良質な住宅とそれ以外に区分し、消費税10%適用の場合、住宅取得に係る契約の締結期間が平成28年10月~平成29年9月までは、良質な住宅取得には非課税枠は最大3,000万円、それ以外の住宅取得には最大2,500万円とする等の改正が行われています。
さらに、良質な住宅家屋の範囲に、一次エネルギー消費量等級4以上に該当する住宅家屋等が加えられています。
なお、東日本大震災の被災者に関しても一部非課税限度額が異なるものの同様な改正がなされています。

●結婚・子育て資金の贈与税の非課税措置
具体的な内容は、(1)親・祖父母(贈与者)は金融機関に子・孫(受贈者20歳以上50歳未満)名義の口座を開設し、(2)当該口座に結婚・子育て資金を一括して拠出、(3)子・孫ごとに1,000万円を非課税とする、(4)贈与者死亡時の残高を相続財産に加算するが2割加算はない、(5)受贈者が50歳に達する日に口座は終了し残高があれば贈与税を課税、(6)適用期限は、平成27年4月1日~平成31年3月31日まで、とするものです。
なお、結婚・子育て資金の払出し可能な使途ですが、結婚費用(限度額300万円)、不妊治療、子の保育費、出産費用等が挙げられています。

●教育資金贈与の一部見直しと期限延長
適用期限は、平成31年3月31日まで延長、そして、特例適用対象となる教育資金の使途の範囲に、通学定期代、留学渡航費等が加えられています。

●非上場株式に係る納税猶予の一部見直し
非上場株式の相続税・贈与税の納税猶予について、事業承継の円滑化の観点から贈与税の納税義務が生じないよう一部改正がなされています。
具体的には、1代目が存命中に、2代目が3代目に株式を贈与した場合(3代目が納税猶予制度を活用して再贈与を受けること)には、猶予されていた贈与税の納税義務が免除される等の改正です。

(注意)
上記の記載内容は、平成27年2月3日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2015年1月30日

子や孫への結婚資金一括贈与が非課税に

子や孫などの直系卑属への贈与を非課税にする特例が、大幅に拡充される見通しです。
平成27年度税制改正大綱によると、マイホーム購入資金や教育資金に関する贈与を一定まで非課税とする特例はそれぞれ期限が延長されます。

また、新たに、結婚・出産・育児に使う資金の贈与についても非課税特例が設けられます。税制改正大綱では、「結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置」として記されています。信託などの機能を使って結婚や妊娠、出産、育児の費用を一括で子や孫に贈与した場合に1千万円までを非課税にするもので、対象になる受贈者は、平成27年4月1日~31年3月31日に贈与を受けた20歳以上50歳未満の人。50歳になったときに使い残しがある場合はその部分に贈与税が掛かります。非課税額1千万円のうち、結婚に関するものについては300万円が上限です。

政府には、高齢者が抱える資産を若年層に移動させて、経済的な理由から結婚・出産をためらう若年層を支援したい狙いがあるそうです。また、消費を後押しすることも狙いのひとつです。1650兆円に及ぶ個人金融資産の6割は、65歳以上の高齢者世帯が保有しているといわれますが、なかなか市場に出回らない〝眠っている個人資産〟を若年層に移転させ、お金を使ってもらうこと自体が制度創設の目的でもあるわけです。
<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成27年1月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2015年1月16日

相続申告20万人時代に突入?

平成25年の被相続人数(死亡者数)は126万8436人で、このうち相続税の課税対象となったのは5万4421人でした。課税割合は4.3%。前年から0.1ポイント上がっています。相続税の納税者である相続人の数は13万545人でした。国税庁が公表した資料で明らかになったものです。

相続税の課税価格は全体で11兆6253億円。この課税価格とは、相続財産価額から被相続人の債務・葬式費用を控除し、相続開始前3年以内の被相続人から相続人への生前贈与財産価額と、相続時精算課税適用財産価額を加えた額を指します。そして税額は、全体で1兆5367億円でした。被相続人1人あたりでは、課税価格の平均は2億1362万円、税額は2824万円でした。

相続税は平成27年に最高税率が引き上げられ、一方で基礎控除額が引き下げられました。基礎控除額は定額部分が3千万円、比例部分が600万円×相続人の数であるため、課税ラインは「財産3600万円」です。このことで課税対象者が増えるのは間違いなく、その数は5割増しになるとも言われています。

今回のデータを単純計算で1.5倍にすれば、課税対象となる被相続人数(納税額が発生する相続税の申告書に掛かる人数)は8万2千人、納税が求められる相続人は19万6千人に増えることになります。「相続申告20万人時代」が目前に迫っているといえるかもしれません。
<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成26年1月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2015年1月13日

相続以外の承継 事業承継した資産の償却方法

相続により減価償却資産を取得した場合の取扱いについては、被相続人の取得価額、帳簿価額及び当該資産の耐用年数は引き継ぎ、被相続人が選択した償却方法は引き継がない、と定められています。
このため、相続人が定率法を選択する場合には、新たに償却方法の届出が必要となります。

◆廃業した場合の償却資産の取扱い

例えば、父が事業を廃業し、その生計を
一にする長男が父の事業を承継、父が事業の用に供していた店舗(当該店舗は父が旧定率法で償却していた)を無償で父から借り受けて事業の用に供した場合、長男の所得計算における上記店舗の減価償却費の計算はどの償却方法によるべきか、疑問が生じるところです。

◆課税当局の回答

課税当局の回答は、「旧定率法」により計算する、です。
その根拠は所得税法56条です。この規定からは、次のような解釈になります。
親族(父)がその有する資産(店舗)を無償で当該事業(承継した長男)の用に供している場合、居住者(長男)の事業所得の額の計算上、必要経費に算入する減価償却費は、居住者(長男)と生計を一にする親族(父)が所得金額の計算上、必要経費に算入する減価償却費である、ということです。
また、居住者の有する減価償却資産が年の中途において不動産所得、事業所得等を生ずべき業務の用に供された場合には、そのよるべき償却方法として旧定額法、旧定率法を選択している減価償却資産は、旧定額法、旧定率法等により償却費の額を計算することになっています。

◆回答に対する補足説明

相続により減価償却資産を取得した場合の取扱いとは異なり、父の廃業後、その事業を承継した長男が父の所有する店舗を無償で事業に供しています。
この場合、長男の当該事業に係る所得金額の計算上、必要経費に算入する減価償却費は、父が店舗使用の対価を受け取ったならば不動産所得の金額の計算上、必要経費に算入する減価償却費になります。
したがって、この減価償却費の額は、父が選択していた方法、旧定率法により計算した減価償却費の額となります。結論は、償却方法は旧定率法、ということです。

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、平成27年1月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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