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税務トピックス 記事

■2020年10月1日

浸水被害への備え-中小企業の防災対策と税制・助成金-

 

◆浸水リスクを認識し、被害を想定する

 最近の豪雨災害による被災状況は目を覆うばかりです。令和2年7月豪雨は、特定非常災害の指定が閣議決定されました。

 事業継続のため河川の氾濫などによる浸水被害リスクを認識し、これまでの常識にとらわれることなく備えることが求められています。自治体のHPでは、地域ごとにハザードマップを公開しており、洪水や高潮による自社の浸水リスクを視覚的に把握し、被害を想定することができます。過去の被災記録、被災土地の形状も有用な情報です。

 

◆事前に講じるリスク対策

 浸水が発生する前の現実的な対策として、次のものが検討できます。

①保険の付保(水災保証)

②電源装置、サーバーの階上への移設

③データのクラウド保存

④防災・復旧のための設備投資(発電設備、止水板、排水ポンプなど)など

 

◆防災のための税制・助成金を活用する

 自然災害に備える中小企業者を支援する公的な措置には、次のものがあります。

①中小企業防災・減災投資促進税制(中小企業庁)

  中小企業経営強化法に基づく「事業継続力強化計画」の認定を受けて防災・減災設備を取得した中小企業者には、事業供用年度にて取得価額の20%の特別償却ができる措置が設けられています。

機械・装置(100万円以上)、器具・備品(30万円以上)、建物附属設備(60万円以上)。自家発電設備や排水ポンプ、止水板、防水シャッターなどの取得が対象です。

 

②BCP実践促進助成金(東京都中小企業振興公社)

 東京都が、自然災害や感染症による不測の事態に備えてBCP(事業継続計画)を実践する都内に本社を置く中小企業者に対し助成金を交付する制度です。 BCPの実践に必要な設備・物品の購入・設置費用として上限1,500万円の助成金が交付されます。

◆BCPの実効性を高めるために

 災害発生直前まで、気象庁の発表するリアルタイム情報やタイムラインを活用して被害を最小にとどめる措置を講じます。災害発生前の備えにより、社員の安全確保、設備・データの保全につなげましょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年10月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年10月1日

令和2年秋 雇用保険の最新情報!

 

◆失業保険の給付制限緩和

 失業保険とは、雇用保険制度に基づいた求職者給付の基本手当のことで、会社を退職し転職活動を行う際に受給することができます。この雇用保険の基本手当は、失業手当や失業給付などと呼ばれることもあります。

 これまで、会社を自己都合で退職した場合、基本手当の受給手続日から原則として7日経過した日の翌日から3か月間は、基本手当を受給できない期間がありました。これを「給付制限」といいます。

 

この度、令和2年10月1日以降に離職した労働者は5年間のうち2回まで、給付制限が2か月に短縮されることになりました。 給付制限期間が短すぎると、安易な離職を生み出すという懸念もありますが、本来失業給付は、「失業」または「離職」した労働者に対し、生活の保障と再就職の援助を行うための制度なので、要件緩和により、受給者が早期に生活の安定を図ることができると期待されています。

 

◆新型コロナによる退職の特例

  私たちの生活に多大な影響を及ぼしている新型コロナウイルスですが、この影響により自己都合離職をした場合は、「特定理由離職者」とされ、正当な理由のある自己都合離職として給付制限を適用しないこととなっています。

 令和2年2月25日以降に、以下の理由で離職をした労働者が対象となります。

①同居家族の感染等で看護が必要となった

②本人や同居家族に基礎疾患がある、妊娠中または高齢で、感染拡大防止や重症化防止のため

③保育所、幼稚園、小学校、特別支援学校等に通う子の看護が必要となった

 

◆コロナ退職の失業給付日数延長特例

 新型コロナウイルスの影響で離職した労働者のうち、令和2年6月12日以後に基本手当の所定給付日数を受け終わる者を対象に、最大で60日間、雇用保険の基本手当給付日数が延長されます。

 離職日が緊急事態宣言発令以前と、緊急事態宣言発令期間中、緊急事態宣言全国解除後で対象者の範囲が異なります。緊急事態宣言発令後の離職は、特定受給資格者と特定理由離職者が本件の対象となります。

働き方改革や新型コロナの影響で、失業給付制度は少しずつ変化しています。対象者となる方に伝えてあげたいですね。

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月24日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年9月24日

マイナポイントがスタート

 

 マイナンバーカード保有者を対象として1人最大5千円分を還元する「マイナポイント」が9月にスタートしました。低迷するカード取得率を押し上げるため、新型コロナ対策にもなり得たキャッシュレス還元制度を予定通り終了させて開始した政府肝いりの施策ですが、効果のほどには疑問符が付きます。

 

 マイナポイント制度は、事前にポイント還元を希望するキャッシュレス決済手段を選択した上で、マイナンバーカードを使って専用サイトから申し込み、買い物か入金をするとポイントが付与されるというもの。決済事業者が独自にポイントを上乗せする例もあります。期間は来年3月まで。

 

 政府は4千万人の利用を見込んで予算を確保していますが、現状で申し込みはその1割にも満たないそうです。

 

 マイナンバーカードは、新型コロナ対策の給付金の申請が先行して行えることなどから注目を浴び、今年1月からの約半年で400万枚ほどが新たに取得されましたが、全体の取得率は今年8月1日までで18.2%にとどまります。5千円のポイント還元でどこまで数字を伸ばせるかは未知数です。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月24日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年9月24日

全銀協と総務省のスマホ納税システム

 

 全国銀行協会と総務省は、スマートフォンでQRコードを読み取って納税できるシステムを導入する方針を決めました。すべての自治体の納付書に印刷するコードの規格について、すでに準備に着手。早ければ2022年中にも、スマホ決済各社のサービスで利用できるようにしたい考えです。納税者は銀行やコンビニエンスストアに出向く必要がなくなり、銀行や自治体は事務量を大幅にカットできるメリットがあります。

 

 

 対象になるのは、地方自治体が扱う住民税や固定資産税、自動車税。決済するためのアプリを立ち上げてQRコードをスキャンすれば、納付しなければならない税の項目と金額を確認し、そのまま納税できる仕組みを検討しています。入金データは自治体で即時に処理され、紙による管理やチェックが不要になります。まず銀行界が普及を推進しているスマホ決済「バンクペイ」を使い、21年度中に一部の自治体が試験的に先行して開始。その後で、他の決済サービスに広げていくそうです。

 

 

 スマホを使った一部の納税では現在バーコードが使われています。QRコードは規格化すれば情報を変換する方式を統一できるほか、情報量がバーコードより多いため、さまざまな税金や公金の支払いに使いやすいという特長があります。

 

  個人の自治体への納税は、納付書を銀行やコンビニに持ち込んで済ませることが多い状況です。総務省によると、全国の自動車税の約80%、固定資産税と都市計画税の約55%が店頭で納められています。それぞれの4割が銀行を経由しており、各行は支店でまとめた納付書を事務センターに集めたうえで、入金額と納付書の内容を確認し、自治体別に集計して送っています。

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月24日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年9月15日

提出しないことの多い届出書

 

◆相互に確認し合うための届出書

 消費税の届出書の中には、課税関係に影響のない、納税者と税務署とが相互に確認し合うためだけに提出が要求されているものがあります。

 消費税課税事業者届出書(基準期間用)、消費税課税事業者届出書(特定期間用)、消費税の納税義務者でなくなった旨の届出書、消費税の新設法人に該当する旨の届出書、高額特定資産の取得に係る課税事業者である旨の届出書、などがそれです。

 

 

◆分かりきったものの提出を求める形式論か

 これらの届出書による税務署との相互確認の内容は、消費税の申告書の提出義務者に該当することになった、あるいは、消費税の申告書の提出義務者に該当しないことになった、という事実についてです。

 消費税申告書記載の課税売上高が1000万円以下だったら、課税事業者選択でもない限り、翌々年は免税事業者になり、納税義務者でなくなるはずだ、そんな分かりきった届出など必要ないではないか、との意見も出そうです。

 

 

◆税務署には情報がないため

 消費税の新設法人に該当する旨の届出書については、通達で、法人設立届で所要の事項の記載があれば、それだけでよし、としています。したがって、形式論で要求しているのではなく、事実の正確な把握には、税務署の持つ情報だけでは、必ずしも確定的な結論が得られるとは限らないので、情報を有している納税者に判断を求めている、ということ、と考えられます。

 基準期間課税売上高が1000万円以下でも、高額特定資産の取得をしたとか、前期間の前半で1000万円超の課税売上があったとかで、免税事業者非該当となることもあり、これらは税務署にない情報です。

 

◆免税事業者が還付申告

 

 消費税還付申告をした後、還付保留状態で税務調査があり、当該課税期間は課税事業者に該当しないので還付申告ができない旨の指摘を受けたものの、還付申告は受理されたまま修正申告書の提出を慫慂され、過少申告加算税が賦課された、という事例があります。

 税務署サイドも、納税義務があるかの如く、消費税の納税申告書を送って来ていた、のかもしれません。当局の対応の是非はともかく、形式的な手続きながら、疎かにしていると火傷する、という事例です。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年9月15日

災害を受けた時の損失の取扱い

 

◆今年も多い豪雨災害

 今年も日本各地で豪雨によって被害を受けている地域が多くあります。被害に遭われた方に、お見舞いを申し上げます。  

災害の多い日本には、災害被災時の税の特別措置も数多く用意されています。今回は法人の災害被災時に損金となるものについて、横断的に見ていきたいと思います。

 

◆災害関連の損失・費用はだいたい損金に

 災害が発生したことにより発生した損失や費用は、損金となります。

1. 棚卸資産や固定資産などの資産が災害により滅失・損壊した場合の損失

2. 破損した資産の取り壊し・除去のための費用

3. 土砂等の除去費用・被災資産の原状回復費用

4. 被災前の効用を維持するための補強工事等の費用

5. 従業員等に対する災害見舞金品

6. 災害見舞金に充てるために同業団体等へ拠出する分担金等

7. 取引先に対する災害見舞金等

8. 災害を受けた取引先への売掛債権等の免除・融資の条件変更による利息の低減分

9. 自社製品等の被災者に対する提供

上記はすべて損金算入をしてかまわないとされています。なお、被災資産について支出する費用で、資本的支出か修繕費か明らかでないものがある場合は、その金額の30%相当額を修繕費とし、残額を資本的支出とする経理も認められます。 また、青色申告書を提出できない事業年度であっても災害による損失金の繰越しは可能ですし、災害損失欠損金は繰戻し還付も可能となります(白色は前1年、青色は前2年)。

 

 

◆防災設備投資に助成もあります

 令和元年(平成31年)税制改正において、中小企業が行う災害への事前対策を強化するために、防災・減災設備を取得した場合に、取得価額の20%の特別償却が受けられる制度があります(現行制度の適用期限は令和2年度末まで)。

 災害で受ける被害を少しでも減らすように、日ごろの備えは重要です。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年9月8日

今こそ活用したいストレスチェック制度

 

◆ウィズコロナの働き方がストレスに?

 新型コロナウイルスの感染拡大は、私たちの生活に大きな変化をもたらすこととなりました。予期せぬ事態に、閉塞感や不安感を持ちながらも何とか日々をやり過ごしているという方が多いかもしれません。

 コロナ禍により、日常生活だけでなく、働き方も変化を余儀なくされました。

在宅勤務となったり、仕事量の増減があったり、収入が減るなど、急な事態に知らず知らずのうちに気持ちが疲れているのではないでしょうか。疲れを自ら意識しないまま、頑張っている方もいるでしょう。

社員の心の不調をいち早く発見するためにも、企業は、今一度ストレスチェック検査の積極的な受検を促し、社員の心の状態に目配りをしてみましょう。

 

◆職場のストレスチェックとは

 ストレスチェックとは労働安全衛生法第66条の10に基づき、2015年12月から特定の事業場で実施を義務付けられているストレスに関する検査のことで、50人以上の労働者を抱える事業場では、すべての労働者に対して年1回の実施が義務付けられています。

 ストレスチェックでは、まず労働者が「自分のストレスがどのような状態にあるのか」について質問票で選択回答し、その後、医師等の実施者が本人に結果を通知します。 人事担当者や企業は、本人の同意なしにストレスチェックの回答や結果を閲覧することはできません。

 

 

◆高ストレスと診断されたら

 ストレスチェックの結果の通知を受けた従業員の中に高ストレス者として面接指導が必要と評価された従業員がいる場合、本人から申し出があったときには、医師による面接指導を行うことが事業者の義務となります。医師による面接指導に基づき、医師からの意見を勘案した上で、事業者は必要に応じて従業員に対して就労上の措置を講じる必要があります。

 

◆企業は社員の不調を見逃さないで

 

ストレスチェック実施者は個人のストレスチェック結果を集団ごとに集計・分析し結果は実施者から事業者に通知されます。

心が疲れやすい今こそ、普段では見逃しがちな労働者の心身の変化に気付き、メンタルヘルス不調を未然に防止し、職場環境の改善に取り組んでいきたいものです。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年9月8日

レジ袋の有料化と医療費控除

 

◆令和2年7月1日からレジ袋の有料化義務

 2020年7月1日から、すべての小売業でレジ袋の有料化が義務化されました。医療機関を受診後に交付される、処方箋で薬を購入する際に、調剤薬局が薬を入れる袋も、対象となっています。

 

◆レジ袋は医療費控除の対象となるのか?

 調剤薬局では、薬代とレジ袋代が別々に会計されていますが、レジ袋代も医療費控除の対象となるのでしょうか?

(1)別々に会計されるということは、調剤薬とは別という認識であるから対象外

(2)調剤薬を入手するためのものであるから医療費控除の対象

(3)ケースバイケースで、対象となるものと対象外となるものに分かれる

(4)その他、のいずれでしょうか?

 

◆医療費控除とは

 処方箋による調剤薬の購入は、「治療又は療養に必要な医薬品の購入の対価」として所得税法で医療費控除の対象とされています。薬そのものは対象ですが、薬購入時のレジ袋も控除対象と言えるのでしょうか?

 医療費控除対象の区分基準として、医療を受けるに際して直接必要で医療機関等に支払うものは医療費とされています。また、タクシー代などの医療を受けるのに直接必要なもので第三者に支払う対価も、医療費に含めることができます。 一方で、自己の都合による差額ベッド代や親族などに支払う付添料、さらに入院時の病院食以外の外食や出前は、自己都合による費用として対象外とされています。

以上のことからすると、「医療品としての調剤薬の購入に際して調剤薬局に支払うレジ袋代」は、調剤薬を入手するために第三者である調剤薬局に直接支払う費用として医療費に含めてよいのではないかと考えられます。一方で、買い物袋(いわゆるエコバッグなど)を持参しないのは自己都合だから対象外とすべきという意見もあるかもしれません。しかしながら、買い物に際して、購入者側にまで買い物袋の持参義務が課されてはいない現状では、そこまで否定するには無理があるでしょう。

よって、直接調剤薬のみを入れてもらうレジ袋は医療費控除対象、調剤薬以外の買い物もしていればどちらが主かで決める、調剤薬を入れるためのエコバッグの購入費用は対象外というように分かれるのではないかと考えられます。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年9月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月31日

財務省が予算の説明書見直し

 

 財務省は7月上旬に、国の歳入・歳出状況などを示す「予算フレーム」と呼ばれる文書の表記を見直すことを発表しました。「財政の現状を分かりやすく示すため」(同省)としていて、一見、単なる事務的な変更にしか見えませんが、一部で「増税への地ならしか」と憶測を呼んでいます。

 「予算フレーム」は、毎年度の当初予算や補正予算ごとに作成される1枚紙の資料。歳出と歳入の大まかな内訳を記載し、いわば予算の大枠に関する「説明書」です。

 

 2020年度当初予算の場合、現在は「歳入」欄に税収、その他収入、公債金、および公債金の内訳として建設公債と赤字公債が記載されています。「歳出」欄には、国債費、一般歳出、地方交付税交付金、および一般歳出の内訳として社会保障関係費とそれ以外の記載があります。

 

 21年度当初予算からこれを改め、新規国債発行額を示す「公債金」の内訳として、①債務償還費相当分②利払費相当分③政策的赤字分(基礎的財政収支赤字)を追記。これまでフレームに記載のなかった普通国債残高や、普通国債残高のGDP比なども記します。

 

 この改訂によって、新たに発行する国債のうち、借金の元本返済(債務償還)や利息の支払い(利払費)にどれだけ充てられているかや、基礎的財政収支(プライマリーバランス)を25年度に黒字化させる政府目標の達成状況が明示されることになります。どの数字も財務省ホームページに掲載されていますが、フレームにも明記することで露出が増えます。

 

 ある財務省OBは、今回の見直しが法令の改変も不要で、本来は公表する必要もないものだと指摘した上で、「わざわざ公表したのは、新型コロナ対策で緩みきった財政規律を引き締め、将来の歳出カットと増税に向けた一里塚にする狙いだろう」と解説します。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月31日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月31日

世界の富豪「われわれにコロナ税を」

 

 超富裕層でつくる人道支援団体「ミリオネアズ・フォー・ヒューマニティー」が、新型コロナウイルス対策に充てる財源として自分たちのような富裕層に「コロナ税」を課すよう、公開書簡で各国政府に呼び掛けました。書簡では「私たちは病院の仕事も配達の仕事もしていない。だが現在切実に必要とされているお金をたくさん持っている。世界がこの危機から回復していくなかで、今後何年にもわたり必要になるお金だ」として、富裕層への課税額は「即座に、大幅に、永続的に」引き上げられてしかるべきだと主張しました。

 

 また「新型コロナウイルスによってもたらされた問題は、慈善団体がどれほど寛大であっても、解決できないものだ。各国のリーダーたちは、必要となる資金を調達し、それを公平に使うことに責任を負わなければならない」と各国政府に要求しました。書簡は、「ぜひ私たちに課税してください。それが正しい選択であり、唯一の選択肢です。私たちのお金より大切なのは人間です」と結ばれています。

 

 同団体は起業家や投資家などでつくられ、米ウォルト・ディズニーの創業者一族のアビゲイル・ディズニー氏や投資会社最大手ブラックロックの元マネージングディレクターのモリス・パール氏、米アイスクリームメーカー、ベン&ジェリーズの共同創業者ジェリー・グリーンフィールド氏らが署名に名を連ねています。

 

 今回の書簡に署名した富裕層の国別の内訳は、米国71人、英国9人、ドイツ5人、カナダ3人、デンマーク3人、オランダ2人、ニュージーランド2人、スウェーデン2人、フランス1人。日本人はいませんでした。  

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月31日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月25日

コロナとICTが特徴?令和元年分確定申告状況

 

◆例年の申告状況まとめだが

 国税庁は毎年、所得税等・消費税・贈与税の確定申告状況を報道発表しています。いつもなら3月末の時点でカウントしていましたが、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大防止の観点から、申告期限を令和2年4月16日まで延長したことにより、集計についても4月末までが対象期間となっています。

 また、「新型コロナウイルス関連で、期限内に申告することが困難な場合は、柔軟に確定申告書を受け付ける」といった対応を取っており、「納付期限は提出日」「申告書に新型コロナウイルスによる申告・納付期限延長申請と書けばOK」となっています。その影響か、近年横ばいで少しずつ増えていた所得税及び復興特別所得税の申告人員は2,204万人(前年比▲0.8%)、所得金額は41兆6,140億円(同▲1.2%)、申告納税額は3兆2,176億円(同▲2.0%)と、いずれも前年を下回る結果となりました。

 

◆自宅で申告がさらに増

 国税庁HPの確定申告書等作成コーナーを利用して、e-Taxで所得税等の申告書を提出した人は195万人となり、平成30年分より約1.5倍に増加しました。

 機能を強化したスマホ専用画面での確定申告書作成・申告機能で申告した人は47万人と、平成30年分より約4倍に増加しました。新型コロナウイルス感染症の影響もあってか、平成30年分に確定申告会場でスマホ申告した方のうち、2人に1人が令和元年分の申告を自宅等からe-Taxで提出しているというデータもあり、確定申告についてはICTの普及がさらに進んでいます。

 

◆マイナンバーカード普及には至らず?

 e-Taxの送信方式を見てみると、マイナンバーカード方式が59.7万人に対して、税務署で発行できる後発のID・パスワード方式が148.8万人と、2.5倍近くの開きがあります。確定申告会場でマイナンバーカード申請コーナーを設置したりもしていますが、イマイチ普及には寄与できていない結果となっています。

 2020年9月からのキャッシュレス決済チャージで付与されるマイナポイントにも、マイナンバーカードが必須となりますが、はたしてマイナンバーカードはどこまで普及するのでしょうか。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月25日

私道の調査-相続した土地の売却-

 

 Tさんは一人暮らししていた被相続人(母)の土地・建物を相続しました。

建物は木造で築50年、公道から奥まったところに建築されており、公道から玄関まで通路としている私道を、近隣の地権者と一緒に利用していましたが、不動産会社に土地の売却を相談したところ、思いがけず現状のままでは売却できないことがわかりました。

 

◆接道義務を満たさないと建築不可

建物の敷地は、原則として、建築基準法上の道路に2m以上接道しなければ、新築や増築できず、そのままでは売却できる土地になりません。

 Tさんの敷地は私道部分が路地状敷地で、出口側で公道と2m接していませんでした。

 

敷地が接道義務を満たしているかは、まず法務局で公図、地積測量図を見て、土地の形状、隣地や道路との境界を確認します。

次に、敷地が接する道路について、市区町村の役所で指定道路図を閲覧し、建物を建築できる敷地に該当するか、該当させるための条件を担当者に照会します。

私道が位置指定道路や、セットバックを要する2項道路に該当しているか、私道部分が路地状敷地である場合は、出口側で接する道路の指定状況を確認します。 Tさんは、隣接する土地を地権者と一緒に売却して2mを確保することとしました。

 

◆越境により建築できない場合も

 土地の売却前に、隣地との境界について確定測量を行います。隣地からの越境は、隣地地権者の立ち会いのもと、境界確認と合わせて越境の状況を双方で確認します。

 Tさんは、確定測量の結果、隣地建物の外壁やドア、換気用フードなどが私道部分に越境しており、まだ2mの接道義務を満たせていないことがわかりました。

 

◆地権者間で権利調整が必要

 越境が確認された場合、建物が建築できる土地になるよう、隣地地権者と話し合い越境解消について合意が必要です。  Tさんの場合、買主の不動産会社が役所に出向き、建築できるための条件を相談し、役所が示した要件に合わせて隣地地権者と越境解消の工事手順と負担について話し合い、土地を売却できるようになりました。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月18日

新型コロナウイルス感染症に伴うチケット寄附での優遇税制を創設!

 

 新型コロナウイルス感染症の影響による政府の自粛要請を受けて、文化芸術・スポーツイベントを中止等したことで主催者に大きな損失が生じている状況を踏まえ、中止等されたイベントの入場料等について、観客等がチケット等の払戻しを受けない(放棄する)ことを選択した場合には、放棄金額の20万円を限度に寄附金控除(所得控除又は税額控除)を受けられる優遇税制が創設されました。

 

 寄附金控除の対象となるイベントは、

①文化芸術又はスポーツに関するもの

②2020年2月1日から2021年1月31日までに開催された又は開催する予定だったもの

③不特定かつ多数の者を対象としているもの

④日本国内で開催された又は開催する予定だったもの

⑤新型コロナウイルス感染症及びそのまん延防止のための措置の影響により、現に中止等されたもの

⑥中止等の場合には、入場料金・参加料金等の対価の払戻しを行う規約等があるもの又は現に払戻しを行っているものの要件を全て満たすものとされます。

 

 具体的には、映画館、博物館(美術館・動物園・水族館を含む)、テーマパーク等の観覧チケット等については、新型コロナウイルスの感染拡大防止の措置のために閉館・休園となり、前売りチケットの購入者に払戻請求権が発生した場合は適用の対象とされます。

 

 また、カルチャースクール・スポーツジムなど、繰り返し開催されているイベントや文化芸術に係る催しと共に旅行や食事などとパッケージで提供しているイベントについても、文化芸術・スポーツに関連するイベントであって、その他の要件を満たすものであれば、寄附金控除の対象に該当し、対象となるイベントは、文化庁・スポーツ庁がイベントの主催者の申請を受けて指定を行い次第、同庁のホームページにアップされます。

 

なお、減税額については、寄附の合計額から2,000円を引いた額の40%分に当たる金額が所得税から減税され(税額控除方式の場合)、居住する自治体が指定したイベントについては、さらに最大10%分が住民税から減税されるとしておりますので、該当されます方はご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月18日

消費増税分の転嫁拒否が多発

 

 消費税率の引き上げ分を仕入れ価格などに反映しないまま商品の納入先と取引を続けた業者に対し、公正取引委員会は2019年の1年間で、消費税転嫁対策特別措置法に基づき749件の指導・勧告を実施したことが分かりました。10月に税率が10%へ引き上げられた影響が大きく、特措法が施行された13年度以降で最多でした。

 

 消費税転嫁対策特別措置法は、立場の強い小売業者などが中小業者から商品を仕入れる際、増税分の価格転嫁の拒否を禁止しています。公取委には19年度、増税分の転嫁拒否などに関する相談が、前年度の4倍に上る2102件も寄せられていました。

 

 公取委によると、指導・勧告のうち121件は、10%への引き上げに絡んでいました。411件は引き上げ前の調査で、増税分を織り込まずに取引価格を据え置く「買いたたき」などの恐れがありました。残りの217件は14年4月の8%への引き上げ関連。指導や勧告を受けた業種は、製造業が107件で最も多く、建設業が86件、小売業は85件でした。違反行為では買いたたきが72.0%を占め、税込みの対価から増税分を差し引く減額が23.5%でした。

 

  公取委は具体例も公表しました。フィットネス施設の運営企業は、インストラクター業務の委託先に増税分を上乗せせず委託代金を据え置き。機械製造業の企業は、自社システムの保守運用業務について、旧税率の8%を適用した代金を委託先に支払っていました。カルチャー教室の運営会社は消費税率10%を受け、約8千人の外部講師に支払う委託料を引き下げることを決定したものの、公取委の調査をきっかけに撤回しました。

 

(情報提供:エヌピー通信社)

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年8月12日

新型コロナウィルス感染症の影響により賃料を減額した場合の取扱い

 

 新型コロナウイルス感染症の影響により、店舗用物件やテナントなどを賃借する事業者には、売上が減少しているなか、賃借料の支払いに困っているところも多いと思われます。

 

 そのため、店舗用物件やテナントなどの物件を賃借している事業者より、固定的に支払いが発生する賃料の負担が重いことから、賃貸している店舗用物件やテナントなどの不動産貸付業を営む事業者のなかには、賃料の減額を求められた場合、契約内容の見直しを行い、新型コロナウィルス感染症の流行が終息するまでの期間に限って、賃料の減額に応じるところもあるようです。

 しかし、この不動産貸付業者が取引先等に対して、復旧支援のため、賃料の減額に応じた場合の賃料の減額分については、法人税の取扱上、寄附金として取り扱われることになるのかが疑問が残ります。

 

 この件につきましては、国税庁において「新型コロナウイルス感染拡大に係る税務上の取扱いに関するFAQ」をホームページ上に公表しております。

 

それによりますと、事業者が賃貸借契約を締結している取引先等に対して賃料の減額を行った場合、減額したことに合理的な理由がなければ、差額については、原則として、相手方に対して寄附金を支出したものとして税務上、取り扱われると指摘しております。

 しかし、上記の賃料の減額が、例えば、以下の条件を満たすものであれば、実質的には取引先等との取引条件の変更と考えられるので、その減額した差額は、寄附金として取り扱われることはないと説明しておりますので、該当されます方はご確認ください。

 

①取引先等において、新型コロナウイルス感染症に関連して収入が減少し、事業継続が困難となったこと又は困難となるおそれが明らかであること

②不動産貸付業者が行う賃料の減額が、取引先等の復旧支援(営業継続や雇用確保など)を目的としたものであり、そのことが書面などにより確認できること

③賃料の減額が、取引先等において被害が生じた後、相当の期間(通常の営業活動を再開するための復旧過程にある期間をいう)内に行われたものであること

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年8月12日

チケット払い戻しをしないで、寄附金税額控除を受ける

 

◆「推し」を助ける? 寄附金控除

「推し」という言葉をご存じでしょうか。「一推しのメンバー」の略語「推しメン」をさらに短縮させた言葉です。以前から使われていましたが、趣味の重層化によりそのジャンルの中で「特に好きな」ものを指す言葉として近年使われています。

 昨今のコロナ禍により、スポーツや文化イベントは軒並み中止や縮小の憂き目を見ています。推したちが苦しんでいる中、「少しでも助けてあげたい」というファン心理を察した……かどうかは分かりませんが、コロナ対策税制の1つに「イベントチケットを払い戻さない場合は税の控除が受けられる」というものができました。

 

◆払い戻し放棄で税額控除になる

 申請を行い、文部科学大臣指定を受けた主催者側は、チケットを買ったお客さんの払戻請求権放棄の申し入れを受けたら、「払戻請求権放棄証明書」と「指定行事証明書(写し)」を渡します。お客さん側はその2点をもって確定申告することにより、税額控除が受けられるようになります。

 控除される所得税額は(チケット代金-2,000円)×40%(※所得税率45%の場合は所得控除の方が有利)となります。住民税側についての控除も用意はされていますが、政令によって指定された場合のみの対応となりますので、お住まいの自治体により異なります。また、一個人の控除になるチケット代金は年間20万円が上限です。

チケット代金を全額返金してもらった場合と比べると、この控除を使うと約40%が返金となり、戻りは悪くなります。ただしチケット代全額が主催者側の売上げになるため「推しを助ける」という寸法です。

 

◆対象にならないものもある

 大前提として、イベント主催者側が国に対して申請をしなければ、この寄附金控除は受けられません。

 国内開催も要件に含まれていますから、海外のイベントだとNGになります。「払い戻しがされた、もしくはされる予定があること」も条件ですから、「払い戻しはしません」というアナウンスがされているイベントの場合は、国への申請が通りません。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月12日現在の情報に基づいて記載しておりす。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年8月4日

路線価が全国平均5年連続上昇

 

 2020年の相続税路線価の全国平均は前年を1.6%上回り、16年から5年連続で上昇したことが国税庁の発表で明らかになりました。21の都道府県で前年を上回っています。ただし今回の数字は新型コロナウイルスの影響が少なかった今年1月時点のもので、それ以降に地価が下落したことが明らかな土地は、減額調整の対象とすることが検討されています。

 

 相続税路線価は一定の範囲内の道路(路線)に面した土地を評価したもので、今年1月1日から12月31日までに相続や贈与で受け取った土地に、今回発表された路線価を基にした税額が適用されます。国土交通省が毎年3月に発表する「公示地価」の8割程度の価額が目安とされています。

 

 2020年に相続税路線価が前年を上回った21都道府県のうち、上昇率が最も高かったのは沖縄の10.5%。東京5%、宮城と福岡4.8%、北海道3.7%が続きます。都市部や観光地の土地需要の高まりが見られる状況です。

都道府県庁所在地でみると、上昇した地域は38都市で前年から5都市増えました。最も路線価が上がったのは那覇市で、40.8%の上昇。大阪市35%、横浜市34.5%と続きます。横ばいだったのは8都市で、下落は1都市でした。

 

 路線価が全国で最も高かった地域は、35年連続で「東京都中央区銀座5丁目銀座中央通り(鳩居堂前)」。1平方メートル当たり4592万円と過去最高を記録しました。新型コロナ流行前のインバウンド需要や不動産投資熱の高まりが影響したとみられています。

 今回の数字は新型コロナの感染拡大の影響による地価の下落分は反映されておらず、相続税や贈与税の計算の際にそのまま適用すると、納税者の負担が実態と乖離した重いものとなるおそれがあります。そのため国税庁は、路線価を減額修正できる仕組みを取り入れることを検討しています。

 

情報提供:エヌピー通信社

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年8月4日

配偶者居住権は譲渡性資産か

 

◆配偶者居住権への昨年の税制措置

 平成30年の民法改正で創設され本年4月1日から制度がスタートしている配偶者居住権等については、その権利設定期間中の権利放棄や合意解除は可能と解されるものの、民法では、終身性の一身専属権ゆえ「配偶者居住権は、譲渡することができない」と規定されています。

 昨年の税制改正で相続税法に配偶者居住権等の評価規定が定められ、その上で、配偶者居住権等消滅に当たり対価がなければ、贈与課税の対象となる、と通達で明らかにされているところです。

 

◆配偶者居住権消滅の場合の譲渡所得

 本年改正では、収用や権利消滅で補償金や権利消滅の対価を受け取り、その結果、配偶者居住権等が消滅するときは、譲渡所得の計算をすることになりました。

 収用による配偶者居住権等の権利消滅の直接の相手は収用機関で、権利消滅の対価は譲渡収入とみなすとのみなし譲渡の規定になっています。

また、収用に限らず、配偶者居住権等の権利消滅一般の場合の規定も作られ、自動的に譲渡所得の計算をするとされ、こちらについてはみなし譲渡の文言はありません。

 

◆改正税法と民法規定との関係

 みなし譲渡なら、民法の譲渡不可の規定と矛盾しないかもしれませんが、対価のある配偶者居住権の権利消滅につき無条件に譲渡所得計算をする、ということになると、配偶者居住権を譲渡性資産と認定するに等しく、民法との矛盾は明確です。

 その上、収用では、借地権の場合と同じく、配偶者居住権者と所有者の両方が譲渡当事者となることを前提としていますが、税法は、収用以外の譲渡一般でも、そのようなケースが生じることを想定しているのかもしれません。

 

◆譲渡課税が当然との体制整備は未だ?

 収用による権利消滅が譲渡で、土地建物所有者との合意や放棄による権利消滅も譲渡で、その他収用類似の権利消滅もみな譲渡だとすると、配偶者居住権は自ずと居住用の財産と認識されますので、居住用財産の3000万円控除、軽減税率、買換え特例の適用などについての手当が必要になってくるように思われます。

 これらについて法改正を今年の4月1日以後に向けて何故に用意してないのか、不思議です。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年8月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年7月27日

新しい商流へ挑戦!

 

◆JAPANブランド育成支援等事業とは

 全国展開や海外展開、新たな観光需要の獲得のために、新商品・サービス開発、販路開拓・ブランディング等の取組(クラウドファンディングや電子商取引〈EC〉、オンライン商談会などといった新しい手法を積極的に取り入れた取組を含む)を中小企業者等が行う場合や、複数の中小企業者を対象とした全国展開や海外展開、新たな観光需要の獲得のための支援を、民間支援事業者や地域の支援機関等が行う場合に、その経費の一部を補助することにより、地域中小企業の全国・海外への販路開拓、ブランド確立を図ることを目的としています。

 

◆補助事業内容

 以下の(1)、(2)のいずれかを行う事業を支援します。特に、新しい商流(クラウドファンディングや電子商取引〈EC〉、オンライン商談会など)を活用した取組を重点的に支援します。

(1) 事業型

中小企業者等が、海外展開や全国展開、新たな観光需要の獲得に関する取組(新商品・サービス開発やブランディング等)を行うとき、その経費の一部を補助します。

(補助上限額:500万円※ 補助率:2/3)

※複数者による連携体での共同申請の場合は、1社ごとに500万円上限額を嵩上げし、最大4社で2,000万円までの上限額となります。5社以上の連携の場合であっても上限額2,000万円は変わりません。

(2) 支援型

民間支援事業者や地域の支援機関等が、複数の中小企業者に対して海外展開や全国展開、新たな観光需要の獲得に関する支援(調査研究や新商品・サービス開発の支援、効率的なツールの提供等)を行うとき、その経費の一部を補助します。

(補助上限額:2,000万円 補助率:2/3)

 

 事業終了後は、自立自走を見据えて、持続可能な事業などの優良事例や取組、成果について広く周知PRされます。また、公募期間は第1ターム、第2タームと設定しています。第2タームの締切りは7月22日(水)17時までです。Jグランツによる申請での受付となります。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年7月27日

労働保険の年度更新~64歳以上の社員に注意~

 

◆労働保険料の年度更新とは

 労働保険の年度更新とは、毎年6月1日から7月10日までの間に、労災保険と雇用保険について、前年度の確定保険料と今年度の概算保険料を申告する手続きで、労働保険料の「確定申告」といえます。

 前回の年度更新で申告した前年度の概算保険料と確定保険料の差額について、不足分は納付し、余剰分は還付を受けるか、新年度の保険料への充当を選択することになります。

なお、新型コロナウィルスの影響により、特例として、今回は8月31日まで期限が延長されています。

 

◆労災保険料と雇用保険料の算定

 労働保険料の申告納付は労災保険と雇用保険を1つの申告書でまとめて行いますが、保険料算定の基礎となる賃金総額は、労災保険と雇用保険で異なります。

 労災保険は、パートタイマーやアルバイト等を含むすべての労働者に支払った賃金総額が保険料算定の基礎になります。

一方、雇用保険は雇用保険被保険者のみを対象とするため、週の労働時間が20時間未満のパートタイマーや昼間学生など雇用保険の被保険者とならない労働者へ支払った賃金総額は雇用保険料算定の基礎から除外します。

 

◆64歳以上も雇用保険料の納付対象に

 今回の年度更新では、64歳以上の社員がいる会社は注意が必要です。

 従来、保険年度初日(4月1日)に64歳以上の被保険者(以下、高年齢労働者)は、雇用保険料の納付が免除されていましたが、令和2年度から免除除外となりました。

よって今回の年度更新では、前年度の確定保険料の算定に際して、昨年4月1日時点の高年齢労働者の賃金総額は除外し、今年度の概算保険料の算定には、今年4月1日時点の高年齢労働者の賃金総額を含めることになります。

また、雇用保険料の賃金控除も必要ですので、控除漏れがないか確認しましょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年7月21日

雇用調整助成金の上限2倍に

 

 新型コロナウイルス対策を盛り込んだ2020年度2次補正予算が国会で可決・成立しました。安倍首相は「100兆円規模の予算」とうたいますが、その数字は金融機関や民間による支出も含むもので、実際の予算は一般会計歳出総額31兆9114億円となります。もちろんそれでも異例の規模であることに間違いありません。

 

 中小企業にとって2次補正予算の最大のトピックは、雇用調整助成金の上限額の引き上げでしょう。中小企業支援の柱でありながら、これまで利用が伸び悩んできた同助成金につき、従業員1人1日当たり8330円となっていた上限を、一気に1.8倍の1万5千円まで引き上げました。また企業が助成金を申請しないケースに備え、従業員が直接申請・受給できる新たな給付金を創設することを決定しました。

 

 さらに店舗やオフィスの家賃支払いに苦しむ企業を対象に「家賃支援給付金」もスタートさせました。一定以上の収入減少を要件に、月額最大100万円の家賃を半年間補助します。

 

 先行してスタートした持続化給付金などでは、申請から実際にお金が振り込まれるまでに時間がかかっています。新たな給付金についても、どれだけスピーディーに困窮者の手元に行き渡るかが問われそうです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月21日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年7月21日

マイナンバー、1人1口座の義務化へ

 

 政府は、社会保障と税の共通番号(マイナンバー)と個人の預貯金口座のひも付けを巡り、1人1口座のひも付けを義務化する検討に入りました。給付の迅速化や行政事務の効率化が狙い。当初は全口座のひも付け義務化を目指していましたが、資産状況全体を行政に把握されることに対する国民の根強い懸念に配慮した形です。

 

 来年の通常国会で関連法の改正を目指します。高市早苗総務相は6月の閣議後の記者会見で「一生モノの1口座のみ登録してもらう制度に発展できれば、(利用者の申請によらない)プッシュ型の迅速な給付や行政コストの削減に資する」と強調。さらに、自身が両親を亡くした際の経験や、災害で家財を失った人の例を挙げ「口座の所在が分からないと大変困る」として、口座のある金融機関を確認するため希望者が任意でマイナンバーを活用できる制度の創設も目指す考えを示しました。

 

 固定資産税の納付や水道料金の支払い、児童手当の受給などは、原則それぞれ納付書や申請書に個人が口座情報を記入し、それを自治体が1件ずつ手作業で確認しています。マイナンバーをひも付けた入出金用の口座が1人一つずつあれば、こうした手間は省けます。

 

 ただ、政府としては全口座のひも付けを義務化したかったのが本音です。個人の資産状況の全体像を一元的につかめれば、生活困窮者に絞って給付する際などの「線引き」が容易になるほか、脱税や生活保護の不正受給といった違反行為も見つけやすくなるからです。

 

 しかしこれには、個人情報保護などの観点から警戒する声が根強くあります。全口座のひも付け義務化は当面、時期尚早と言えそうです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月21日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年7月14日

新型コロナによる売上減 地方税の徴収猶予と固定資産税等を軽減へ

 

 新型コロナウイルス感染症における税制上の措置として、地方税関係では、徴収の猶予制度の特例や固定資産税等の軽減措置などが盛り込まれております。

 徴収の猶予制度の特例は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で多くの事業者の収入が急減している状況を踏まえ、地方税においても無担保かつ延滞金なしで1年間、徴収猶予を適用できる特例が設けられます。

 

 同特例は、収入が大幅に減少(前年同期比概ね20%以上の減少)した場合において、無担保かつ延滞金は免除で1年間、地方税が徴収猶予されるものです。

 基本的に全ての税目が対象(証紙徴収による地方税は除く)で、2020年2月1日から2021年1月31日までに納期限が到来する地方税について適用され、施行日前に納期限が到来している地方税についても遡及して適用できるとしております。

中小事業者等が所有する償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税等の軽減措置は、厳しい経営環境にある中小事業者等に対して、2021年度課税の1年分に限り、償却資産及び事業用家屋に係る固定資産税及び都市計画税の課税標準が2分の1又はゼロとなります。

 

2020年2月~10月までの任意の3ヵ月間の売上高が、前年同期比30%以上50%未満減少している事業者は2分の1、50%以上減少している事業者はゼロとし、生産性革命の実現に向けた固定資産税の特例措置が拡充・延長されます。

 また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けながらも新規に設備投資を行う中小事業者等を支援する観点から、適用対象に一定の事業用家屋及び構築物が加えられます。

事業用家屋は取得価額の合計額が300万円以上の先端設備等とともに導入されたものが対象となり、生産性向上特別措置法の改正を前提に適用期限を2022年度までの2年間に限り延長されます。

 

 その他には、

(1) 自動車税・軽自動車税環境性能割の税率を1%分軽減する特例措置の適用期限を6月延長し、2021年3月31日までに取得したものを対象

(2) イベントを中止等した主催者に対する払戻請求権を放棄した者への寄附金控除の適用に係る個人住民税における対応 (3) 住宅ローン控除の適用要件の弾力化に係る個人住民税における対応なども挙がっておりますので、該当されます方はご確認ください。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月14日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年7月14日

副業解禁の時代

 

 従来、日本の会社の大半は従業員に副業を認めていませんでした。従業員は所属する企業に心身ともに忠誠を尽くし、企業はその見返りに退職金や年金などを含めて終身の雇用を保証するというのが日本企業のあるべき姿とされてきました。ですから、副業などもってのほかだったのです。しかし、ここにきて副業を認めようという動きが出てきています。こうした副業解禁は世の中の趨勢になりつつあります。そうした動きの中で、従業員も会社への向き合い方を考えるべき時にきているようです。

 

 企業経営者とすれば、縁あって自社で働くことになった従業員は、できるだけ終身で面倒を見たいという思いはあるでしょう。ただ、現実問題として、先行き不透明なこのご時世に、従業員の一生の面倒を見ることは、とても保証できないというのも正直な気持ちだと思います。従業員から身も心も捧げつくされても、それに応えられないという事態も十分に考えられるからです。不測の事態に陥って、従業員を解雇せざるを得なくなった時に、その会社でしか通用しない従業員ばかりでは、双方にとって不幸です。

 

 また、企業が求めるのは結果です。忠誠心の結果として経営成績が上がればいいのですが、その証として結果の伴わない付き合い残業ばかりが増えてしまう、といったことでは困ります。

 

 だとすれば、他社でも通用するように個人の持つスキルを磨いて、そのスキルで会社に貢献し、空いた時間は自由に使ってもらって構わない、と考えるのは自然の成り行きです。

 

 ただ、闇雲に副業を認めていたのでは職場の規律が保てません。企業は副業を認める従業員に対して、自社に求めるものを具体的に明確にしておかなければなりません。たとえば、以下のようなことになるでしょう。

 

 「あなたにはこの仕事をここまでやってほしい。目標水準に達しさえすれば、あとは自由にしてもらって構わない。あなたのスキルがこの会社以外で求められ、他で働くことでスキルが向上することは会社にもプラスになるのだから、副業を認める。」

 

 会社に特定のスキルで貢献しようという人には副業解禁はありがたいことです。ただ、すべての従業員が副業をするということにはならないと思います。将来、取締役などになり、会社の方向性を決めるような幹部候補生が副業をするようでは、その会社の将来性は危うくなります。

 

 これまで日本の会社は、すべての人に同じように出世の門戸が開かれていているから、従業員全員が幹部を目指して、会社に尽くしてほしいというのが建前でした。しかし、副業解禁が一般的になれば、従業員の働き方にも多様性が出てきます。将来会社の幹部になり、会社の中枢で働きたいから、全身全霊を会社に捧げるという人がいてもいいですし、自分のスキルを磨き、そのスキルで業績に貢献し、会社とはドライな関係でいたいという人がいてもいいわけです。

 

  やや、強引に話をこじつけている感もなくはないのですが、アメリカのメジャーリーグにて、ピッチャーとバッターの両方(俗に言う二刀流)で活躍中のエンゼルス大谷翔平選手を見ていると、皆が同じ方向に向かうのではなく、多様な働き方を認める方が個人だけでなく組織の活性化にも役立つように思います。

<記事提供:(株)日本ビジネスプラン>

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月14日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年7月6日

コロナ融資の不正を初摘発

 

 新型コロナウイルスの影響で経営が苦しくなった企業を対象とする融資制度を悪用し、金をだまし取ったとして、兵庫県警は47歳の容疑者を詐欺容疑で逮捕しました。県警によれば、新型コロナ関連の貸付制度を悪用した詐欺事件の摘発は全国初です。

 

 詐取があったのは、兵庫県社会福祉協議会(社協)が行っている緊急小口融資。容疑者は4月6日に神戸市灘区の社協の窓口を訪れて融資申請を行い10万円の融資を受けましたが、申込書に記載された会社は存在せず、収入が減ったことを示す書類も偽造だったそうです。

 

 新型コロナ対策の貸付制度や補助金制度はスピードを重視するため、審査で経営実態や売上減少の実態などを通常より慎重に調査をしていないのが実情です。そのため、一部週刊誌などでは、今年の帳簿の売上を前後の月などに分散させて、実態以上の売上減を装って補助金を受け取る手口での不正搾取が行われていると指摘しています。

 

 今回のケースでは、容疑者が無銭飲食をしたとして現行犯逮捕された時に、申込書の控えを持っていたため発覚しましたが、今後はスピーディーな支援の実施と同時に不正詐取を防ぐ仕組みづくりも求められていきそうです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

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上記の記載内容は、2020年7月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年7月6日

新たに法人を設立した場合、申請書や届出書の提出を忘れずに!

 

 内国法人である普通法人や協同組合等を新たに設立した場合には、設立の日以後2ヵ月以内に「法人設立届出書」を納税地の所轄税務署長に1部(調査課所管法人は2部)提出する必要があり、この法人設立届出書には、以下の書類を添付します。

①定款、寄附行為、規則又は規約の写し

②株主等の名簿の写し

③設立趣意書

④設立時の貸借対照表

⑤合併等により設立されたときは被合併法人等の名称及び納税地を記載した書類

 

 また必要に応じて、「源泉所得税関係の届出書」や「消費税関係の届出書」を提出する必要があり、これらを怠ると、「源泉所得税の納期の特例」や「消費税の簡易課税制度」などの適用が受けられなくなりますので、該当されます方はご注意ください。

 

 源泉徴収義務者は、源泉徴収した所得税を、原則、翌月10日までに納めなければなりませんが、給与の支給人員が常時9人以下の源泉徴収義務者は、源泉した所得税を半年分まとめて納めることができる特例があります。

 

 また、消費税の仕入税額控除は、原則、実額ですが、課税売上高が5,000万円以下の事業者は、届け出ることによって業種ごとに定められた一定割合を控除できる簡易課税制度が適用できます。

 

 さらに必要に応じて、次の申請書や届出書を納税地の所轄税務署長に提出します。

①「青色申告の承認申請書」は、設立第1期目から青色申告の承認を受けようとする場合の提出期限は、設立の日以後3ヵ月を経過した日と設立第1期の事業年度終了の日とのうちいずれか早い日の前日まで

② 「棚卸資産の評価方法の届出書」は、設立第1期の事業年度の確定申告書の提出期限まで

③「減価償却資産の償却方法の届出書」は、設立第1期の事業年度の確定申告書の提出期限まで

④「有価証券の一単位当たりの帳簿価額の算出方法の届出書」は、有価証券を取得した日の属する事業年度(必ずしも設立第1期とは限らない)の確定申告書の提出期限まで

 

 これらの届出書類の様式は、税務署に用意してありますが、国税庁ホームページからもダウンロードすることができますので、該当されます方はご利用ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年7月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年6月29日

ウイルスに負けない飲食業の新業態とは

 

 新型コロナウイルスの感染症拡大に伴い、スポーツジムや旅行業など、多くの企業が苦境に立たされています。なかでも、大きな打撃を受けているのは飲食業です。休業要請や外出自粛により、売上が大幅に減少している店が多くあります。

 休業要請は解除の方向にあり、営業時間を元に戻す動きもあります。が、「3密」の回避やソーシャルディスタンスの確保により、席数を減らすといった対処が求められ、経営を圧迫しています。

 

 その中、テイクアウトやデリバリーといった新たな販路を開拓し、活路を見出そうとする店もあります。ただ、スナックなどに通う顧客はお酒や料理だけでなく、店に足を運ぶことで店員や他の客との会話を楽しむ点に価値があるという人もいます。つまり、料理のテイクアウトでは代替えできない価値があるのです。

 

 スナックなどの飲食業は、今後も厳しい状況が予想されますが、新たな形で価値を提供しようとする試みがあります。それは、オンラインで接客する「オンラインスナック」です。東京都の新宿ゴールデン街の店では、休業中の店内からネットでのライブ配信機能で中継を行なう店があります。コメント欄にお客からの書き込みが入り、それを見た店主がお客に語りかけるといった形でコミュニケーションをとっています。顧客の中には、ライブ配信の投げ銭機能を用いて、店へ応援のお金を送る人もいます。

 また、銀座のスナックでは、オンライン会議のアプリを用いて、オンラインでの飲み会を有料で行っているところもあります。

 

 サービスの収益化は難しいと考える向きもあります。オンラインスナックは、工夫次第で、収益化できるものもあると示しています。

 

コロナ禍により苦境に立たされている飲食業。このまま潰れてたまるかと言わんばかりに、新たなビジネスモデルを生み出す店もあります。一つには、ライブ配信やオンライン飲み会で顧客に接客し、収益を上げるやり方があります。

 ただ、これまでは個々の店舗で取り組んでおり、顧客からお金をもらうための、収益化の仕組みが構築できていない点がありました。そんな中、確実に収入へつなげるため、新たなビジネスモデルの構築へと動き出した企業もあります。

 

 カフェを展開しているある上場企業は、他社と組んでスナックのバーチャルサービスをはじめました。サービスを利用するには、顧客はまず、スマートフォンでポイントを購入します。金額は500ポイントで500円(2020年5月現在)。500ポイント単位でクレジット決済します。決済サービスを用いることで、顧客は安心してサービスを利用でき、店側も確実に収益が上がるようになります。現在は試運転中なので2店舗だけで運営していますが、今後はフランチャイズ化する予定だといいます。

 

 新たなビジネスモデルを創出する事例が他にもあります。それは、現在の事業に隣接する事業に乗り出すことです。高級居酒屋チェーンを展開するある企業は、除菌・消毒サービス事業に乗り出しました。ウイルス感染予防対策として、自身の店舗で実施している除菌・消毒に関するノウハウを商売につなげたのです。

 

 対象は、飲食店だけでなく、宿泊施設やオフィスなど、不特定多数の人が接触する可能性のある場所を広く設定しています。加えて、手順や使用する薬剤は厚生労働省のガイドラインに準拠したものを用いて、顧客は安心して利用できるようにしています。バーチャルスナックや消毒事業といった分野への参入は、新たなビジネスモデルを構築することで、出口の見えない業種でも光を見出せることを示しています。

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

(注意)
上記の記載内容は、2020年6月29日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年6月29日

固定資産税・都市計画税の減免制度

 

◆固定資産税等の減免制度の創設

 固定資産税は事業用の家屋や設備に対して課税されています。この税金は、所有する家屋や設備の評価額に対して課税されるので、たとえ業績が悪化し赤字となっても課税されることとなり、家屋や設備を多く保有する事業では金額も大きくなってきます。そこで、新型コロナウイルス感染症の影響で事業収入が大幅に減少している中小企業者・小規模事業者の納税負担を軽減するために、固定資産税・都市計画税を減免する制度が創設されました。

 

◆適用対象者

 中小事業者(法人、個人)を対象とし、令和2年2月~10月の任意に継続する3月の期間の事業収入が

①前年同期比30%~50%未満減少の場合:1/2軽減

②前年同期比50%以上減少の場合:全額免除

 

◆軽減対象

①設備等の償却資産及び事業用家屋に対する固定資産税(通常、取得額または評価額の1.4%)

②事業用家屋に対する都市計画税(通常、評価額の0.3%)

※事業用であっても土地は軽減の対象となりません。

 

◆申請方法

 令和3年1月31日までに、『認定経営革新等支援機関等』の確認を受けて固定資産税を納付する市町村に必要書類とともに軽減を申請します。

 なお、市町村による申請受付開始は令和3年1月からを予定しています。今のうちに下記の件を準備してください。

・令和2年2月~10月と前年同期の事業収入を確認し証明できる会計帳簿等

・法人の場合は令和2年度の課税明細書、償却資産税の申告書控え、固定資産明細書、個人事業者の場合は、法人で用意する資料以外に、事業専用割合がわかる資料を用意してください。

申請書式が公表されたら、各種誓約書等を作成する必要もありますので、ご注意ください。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年6月29日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年6月22日

定額給付金申請の注意点

 

「自粛と補償はセットで」という国民の多くの声を受け、政府がようやく10万円の現金給付(特別定額給付金)の支給を開始しました。第2、第3の給付が望まれますが、まずは今回の分を滞りなく受け取りたいところです。

 

 まずは世帯主宛てに給付対象者の氏名と合計金額が記載された申請書が自治体から郵送されてくるので、振込先の口座をなど記載し、本人確認の写しとともに返送します。この際、マイナンバーカードがあればオンラインでの申請も可能です。

 

 対象は2020年4月27日現在、国内居住する日本人と、3カ月以上国内に居住する外国人。給付はあくまでも個人ごとですが、振り込みは世帯主の口座に一括して行われます。受付日は自治体ごとに異なるものの、申請期間は受付開始から3カ月以内なので忘れずにいたいところです。なお、給付金への所得税や個人住民税は非課税となっています。

 

 申請書の記入にあたって気を付けてほしいのが、家族の氏名記載欄の右にある給付辞退のためのチェック欄です。多くの自治体の申請書には給付辞退の欄だけが記載されているので、受け取りたい場合はそこにチェックせずに申請する必要があります。

 

 給付にあたってはDVや虐待などで避難している人への対応が心配されましたが、現在の避難先の自治体で受け取ることが可能となりました。仮に離れて暮らしている世帯主に支払われてしまっても、給付を受けることは可能です。また、生活保護受給者が給付額を減らされることもありません。

(提供:エヌピー通信社)

(注意)
上記の記載内容は、2020年6月22日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年6月22日

Jリーグ、クラブの損失補填は宣伝費

 

 サッカー関係者がJリーグ開幕の1993年以来ひそかに抱き続けてきた疑問に、ついに明確な答えが出されました。国税庁はホームページ上で、Jリーグからの文書照会に回答し、「親会社が補てんしたクラブの欠損金は、親会社の損金に当たる」との見解を示しました。

 

 税法には、スポーツチームにのみ認められた税優遇があります。国税庁が1954年に発遣した通達では、子会社である球団に生じた欠損金を親会社が補てんするために支出した金は、損失額を限度として、「広告宣伝費の性質を有するもの」として取り扱うとあります。例えばプロ野球団が大枚をはたいて積極補強をしたものの成績が振るわず、観客動員数が落ちて赤字決算になってしまったとします。そうした時に親会社である企業がその赤字を埋めると、その分は親会社の「広告宣伝費」として、損金に算入できます。この規定がなければ、親会社による赤字補てんは会社から会社への利益移転や寄付扱いとなり、様々な税負担が生じることとなります。

 

 この通達では対象となるスポーツが「職業野球団」とはっきり書いてあります。すなわちJリーグは含まれていないとも取れます。この疑問に対する答えは、これまで明確化されてきませんでした。  しかし新型コロナウイルスによってJリーグが長期休止を余儀なくされ、観客収入がない各クラブの財務状況が厳しくなっていることを受け、ついにJリーグが文書照会による明確化を求めることとなりました。新たに国税庁から示された回答によれば、①親会社が子会社であるクラブに対して支出した額のうち、広告宣伝費の性質を有すると認められる部分は、損金の額に算入される、②親会社がクラブの欠損金を補てんするために支出した額は、欠損金額を限度として、特に弊害がない限り、広告宣伝費の性質を有する、③新型コロナウイルス感染に伴い、親会社がクラブに対して行う低利または無利息の融資は、正常な取引条件に従って行われたものとする――という3点が明確化されました。プロ野球と同じ扱いであることが、国税庁によって明文化されたということになります。。

 

(提供:エヌピー通信社)

(注意)
上記の記載内容は、2020年6月22日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年6月15日

持続化給付金の申請受付中

 

 新型コロナウイルスの影響で収入が大きく減った中小企業や、フリーランスを含む個人事業者が受け取れる「持続化給付金」の申請受付が始まりました。法人は最大200万円、個人は100万円受け取れます。申請期限は来年1月15日となっているため、現段階で要件を満たしていなくても、今後利用する可能性を踏まえ、概要を把握しておきたいところです。

 

 給付金を受け取るための条件は、「今年の任意の1カ月で、売上が前年同月比で50%以上減少していること」となっています。創業したばかりの事業者は、別の計算方法も認められます。

 

 給付される額の計算は、「前年の年間事業収入-(売上が半減している任意の月の事業収入×12)」で計算され、例えば昨年の年間事業収入が1200万円、昨年より売上が半減した今年4月の事業収入が50万円であれば、「1200万円-(50万円×12)=600万円」となり、上限の200万円を受け取れます。それなりの規模の事業を営んでいれば、おおよそ上限の200万円を受け取れるといっていいかもしれません。個人事業者、フリーランスも計算式は同じですが、上限は100万円となります。申請は専用ホームページで行っているほか、相談窓口も設置されます。

 

 申請に必要なのは、確定申告書、収入減のあった月の売上台帳など、通帳の写し。スキャンした画像だけでなく、スマートフォンで撮影した写真などでも認められています。

 

(提供:エヌピー通信社)

(注意)
上記の記載内容は、2020年6月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年6月15日

コロナ対策で事業承継支援に100億円

 

 新型コロナウイルスの緊急経済対策としてまとめた2020年度補正予算には、中小企業の事業承継支援策が盛り込まれ、総額100億円が投入されることになっています。第三者承継の負担を軽減する新たな補助金制度の創設、事業引継ぎ支援センターの体制強化、中小企業経営力強化支援ファンド創設の3本で構成されます。

 

 事業承継支援策には、税理士などの専門家の活用にかかる費用を補助する「経営資源引継ぎ補助金」を新設します。第三者承継時に負担となる士業者への仲介定数料やデューデリジェンス(企業の資産価値評価)費用、企業概要書作成費用などのほか、経営資源の一部を引き継ぐ際の譲渡側の廃業費用も対象とすることになっています。補助上限額は売り手が650万円、買い手が200万円で、補助率はいずれも3分の2。この経営資源引継ぎ補助金には経営革新計画の取り組み要件はありません。

 

 また、「プッシュ型の第三者承継支援」と銘打ち、新型コロナウイルスの影響を受け、事業引継ぎ支援センターへ相談に来ることが困難な事業者や、第三者承継に関心のある人のもとに出向きM&Aの相談などを通じた支援を実施し、承継ニーズの掘り起こしを行います。中小企業庁が47都道府県に設置している事業引継ぎ支援センターの人員を増員します。 また人材確保のためには高齢者や女性が継続して長く働ける場所を提供できるかが重要になっているとも強調し、「魅力ある労働環境を提供するためには、売上や利益を確保することも重要」だとして、企業の成長が労使双方にとってメリットを生み出すと分析しています。

 

 そして新型コロナウイルスの影響により業況が悪化した、地域の核となる事業者が倒産・廃業することがないよう、官民連携の新たな全国ファンドを創設し、再生と第三者承継の両面から支援します。

 

 2020年中小企業白書によると、19年には4万3348の事業者が休廃業・解散しているというデータがあります。新型コロナウイルスの感染拡大で休廃業・解散を選択する企業が増えていくことが懸念されています。

 

(提供:エヌピー通信社)

(注意)
上記の記載内容は、2020年6月15日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年6月8日

中小企業白書が指摘 黒字倒産が増加

 

 政府はこのほど、2020年版の中小企業白書を閣議決定しました。中小企業の休廃業が増加傾向にある中で、特に一定の業績を残しながらも事業を停止する「黒字倒産」が増えていることを問題視し、円滑な世代交代を促すとともに、企業の生き残りのためには他社との差別化や新事業展開による付加価値の向上が不可欠と分析しています。白書をまとめた時点では、新型コロナウイルスによる中小企業への影響が顕在化しつつある段階でしたが、特に飲食業者などで「半年で資金繰り難が深刻化する」など危機感をにじませています。

 

 休廃業や解散を選ぶ中小企業の数は、多少の増減をはさみながらも増加傾向にあります。2019年には4万3348の事業者が休廃業・解散を選びました。  白書では、これらの事業者の過半数が、直前の決算期では黒字決算であったことに着目しています。その理由としては経営者の高齢化、人口減少による後継者不足などがありますが、白書ではさらに、残業規制や同一労働同一賃金といった「働き方改革」をはじめとする最低賃金の継続的な引き上げや被用者保険の適用拡大などへの対応が、企業にとっての負担になっている面を指摘しました。

 

 また人材確保のためには高齢者や女性が継続して長く働ける場所を提供できるかが重要になっているとも強調し、「魅力ある労働環境を提供するためには、売上や利益を確保することも重要」だとして、企業の成長が労使双方にとってメリットを生み出すと分析しています。

 

 

(提供:エヌピー通信社)

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上記の記載内容は、2020年6月8日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年6月8日

コロナの損害分は繰戻還付可能

 

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で発生した損失は、2年前までに納めた法人税額の範囲で還付を受けられる「災害損失欠損金の繰戻還付」の対象となります。そのため、休業要請に応じたことで食材の廃棄損が生じた飲食業者や、イベントの中止で商品の廃棄損が生じた事業者は、繰戻還付の適用の検討を忘れないようにしたいところです。

 

 災害損失欠損金の繰戻還付とは、災害時に発生した欠損金について、事業年度開始前の2事業年度(白色申告は1事業年度)分の法人税について還付を受けることができる特例。新型コロナに関する支出で制度の対象となるのは、飲食業者の食材の廃棄損やイベント業者の商品の廃棄損、感染防止のためのマスク・消毒液の購入費用、感染者の発覚で廃棄処分した器具備品等の除却損などとなっています。

 

 なお欠損金の繰戻還付は通常は資本金1億円以下の中小企業しか適用できませんが、今年2月から2022年1月までに終了する事業年度に生じた欠損金に限っては、資本金1億円超10億円以下の法人でも還付対象とすることが認められています。新型コロナの影響で多くの事業者が被害を受けていることを踏まえた特例措置です。

 

 

(提供:エヌピー通信社)

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■2020年6月1日

コロナ税制を徹底活用

 

 新型コロナの流行によって多くの事業者が資金繰りに苦しんでいることを踏まえ、中小企業の税負担を緩和するための〝コロナ対策税制〟が国会で成立し、4月30日に施行されました。中でも注目度が高い施策は国税と地方税の納税を猶予する制度の特例ですが、他にも事業者向けの新たな制度がいくつか盛り込まれているので、徹底活用したいところです。

 

 そのひとつが、中小企業の償却資産と事業用家屋の固定資産税を軽減する措置です。軽減割合は今年2月から10月までの間の任意の3カ月間の売上高の減少幅に応じて変わり、前年同期比で3割以上5割未満減なら2分の1、半分以上の減少ならゼロとなります。

 

 また、消費税の課税事業者となるか免税事業者となるかの選択に関する特例もスタートしました。通常、課税期間の開始前に届け出を提出しなければならず、また課税事業者となった後2年間は継続適用しなければなりません。しかし新型コロナによる被害を受けている事業者に限っては、課税期間開始後の適用変更が認められ、翌課税期間に適用を取りやめることも可能となっています。条件は1カ月以上の一定期間の売上が前年同期比でおおむね5割以上減少していることで、今年2月から来年1月までの期間に売上が減少した期間がある事業者が対象です。

 

 欠損金の繰り戻し還付の対象の拡充も盛り込まれました。通常は資本金1億円以下の法人しか対象になりませんが、今年2月~2022年1月に終了する事業年度については、資本金1億円超10億円以下の法人も対象となります。ただし大規模法人のグループ会社や100%子会社は対象に含まれません。

 

 このほか、在宅勤務に移行する企業が増えていることを受け、テレワークを導入する企業を対象にした優遇税制が講じられました。一定の設備を導入した中小企業が法人税額の20%を限度に即時償却または7%(資本金3千万円以下の法人は10%)の税額控除ができる「中小企業経営強化税制」を拡充するもので、対象に「遠隔化、可視化、自動制御化のいずれかに該当する機械装置、工具、器具備品、建物附属設備、ソフトウエア」が追加されました。

 

(提供:エヌピー通信社)

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■2020年6月1日

プレミアム商品券の申請4割どまり

 

 政府が2019年10月の消費増税対策として導入した「プレミアム付き商品券」の申請率が4割程度にとどまったことが明らかになりました。購入資金を準備しなければならず負担感が大きかったほか、対象になった低所得者が申請に抵抗感を抱いて渋るケースが多かったとみられます。消費喚起を狙って政府が打ち出した施策が空振りに終わった可能性が高く、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた現金給付方法についても入念な検討が求められそうです。

 

 政府は消費税率を10%に引き上げるタイミングに合わせ、プレミアム付き商品券の販売を始めました。子育て世帯のほか、住民税が非課税となる所得の低い人を対象に設定。商品券の使用は税率を上げた10月に始まり、3月末に終了しました。実施期間が半年と短く、もともと効果が危ぶまれていましたが、実際にほとんどの自治体で申請率が3~4割と伸び悩んだということです。

 

 今回は商品券の購入に必要となる引換券について、子育て世代は自動的に届く一方、低所得者は自ら申し込むシステムでした。このため総務省幹部は「所得が低いことを率先してオープンにすることは心理的な抵抗が強かった」と分析します。またプレミアム率が25%で、最低金額の商品券(額面5千円)を受け取るためには4千円を事前に用意する必要がありました。14 年の前回増税時、低所得者を対象に支給された「臨時福祉給付金」は申請率が7割程度と高かったのですが、自治体に申請書を出すだけで済んだことが奏功したとみられます。

 

 

(提供:エヌピー通信社)

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■2020年5月26日

コロナショックで恩恵を受ける事業とは

 

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出を控えることが多くなりました。結果、外食やレジャー施設など、様々な分野で売上が減少しています。ただ、すべての事業が打撃を受けているわけではありません。

 

 なかでも、リモートワークや休校などにより自宅で過ごす人が増えた結果、「巣ごもり消費」が伸びています。「巣ごもり」というのは、鳥が巣にこもるように、人が外出を控え、自宅で過ごすことを指します。巣ごもり消費で好調なサービス・商品には、ネット通販や宅配のほか、映像配信や家庭用ゲーム機器、スマホゲームなどがあります。

 

また、料理関連グッズも好調です。外食の機会が減り主婦が家で調理する負担が増えました。そこで、電子レンジで加熱するだけで簡単に調理ができる容器が人気上昇中です。さらに、外出を自粛するため、買い物の回数を減らさなければなりません。そのため、コメや野菜の鮮度を保つための気密性の高い袋など、巣ごもりをするうえで便利な商品の需要が伸びています。

 

加えて、外出自粛の広がりを背景にインターネットを利用する機会が増えました。結果、ネット広告事業が好調です。また、運動不足の解消やストレス発散として、トレーニング機器のほか、自宅でリラックスするための入浴剤も売れています。

 

コロナ災害で売上が大幅に減少した企業が多くあります。その中でも、好調な分野は存在しています。今、経済面でコロナウイルスに打ち勝つために、もっとも重要なポイントは、ウイルスの影響による世の中の変化をいち早くとらえ、自身の事業を世の中の変化に合わせるように変えていくことだといえます。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、外出自粛が強まっています。中には友人と飲み会ができないことを残念に思う人も少なくありません。そこで、若者を中心に、ビデオ会議サービスを活用した「リモート飲み会」を開く人が増えました。もともと、このサービスはビジネス用途に開発されたものです。本来、遠隔で会議するためのツールですが、飲み会にも応用できます。画面越しに乾杯し、巣ごもりで不足しがちな他者との対話を楽しむことができます。

 

 また、買い物の回数を減らしたいというニーズがあり、食品を長持ちさせるフードテックに注目が集まっています。具体例を挙げますと、エイジングシートといって、食物を美味しく長持ちさせるシートが話題を呼んでいます。これは、肉などの食材を包むことで速く安全に熟成できる布状のものです。シートには人体に無害の毛カビの胞子が付着しており、通常より3倍速く熟成ができます。熟成させることで、食品の日持ちを長くするのはもちろん、うま味も増します。現在は肉だけでなく魚にも応用でき、日持ちのしない魚が数週間、美味しく頂けるようになります。

 

コロナ災害によって、社会は急変しました。日本経済は、少し前まで外国人観光客を対象としたインバウンドやコト消費が賑わいを見せていました。ところが、現在、インバウンド消費は大幅に落ち込んでいます。また、外出自粛の流れでイベントをはじめとするコト消費は影をひそめてしまいました。そして、コロナ禍が落ち着いた後は、今とは違った状況になると予想されています。その中、必要とされる能力は、こうした大きな変化をとらえ、適応する力だといえます。

 

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

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■2020年5月26日

新型コロナウイルス感染症に関連する個人向け助成金等

 

新型コロナウイルス感染症に関連する補助金や助成金のうち、比較的利用しやすい個人向けのものをご紹介します。

 

◆特別定額給付金

 給付対象者は、基準日(令和2年4月27日)において、住民基本台帳に記録されている者で、給付対象者1人につき10万円が給付されます。

 

◆傷病手当金など

 被保険者が業務災害以外の理由により新型コロナウイルス感染症に感染している場合には、他の疾病に罹患している場合と同様に傷病手当金が支給されます。また、業務に起因して感染したものであると認められる場合には、傷病手当金ではなく、労災保険給付の対象となります。

 

◆休業手当など

 使用者の都合による休業の場合、使用者は、休業手当を支払わなければならないところですが、労働基準法上の休業手当の要否にかかわらず、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が休業手当を支払った場合、雇用調整助成金として一部が事業主に助成されます。  また、子供の臨時休校により仕事を休まざるを得なくなった保護者ために、休みの間の給与を助成する制度もできました。フリーランスで働く人のための支援金もあります。

 

◆国民年金・国民健康保険料(税)の減免

 令和2年5月1日から新型コロナウイルスの感染症の影響により国民年金保険料の納付が困難となった場合の臨時特例手続きが開始されています。国民健康保険料についても地方自治体が条例等により減免を行います。

 

◆住居確保給付金

 離職や休業などで収入が減り、家賃を払えない人には、地方自治体が家賃を補助する「住居確保給付金」という制度があります。今回、従来より要件が緩和されました。

 

◆修学支援新制度

 家計が急変した学生には、授業料の減免や、給付型の奨学金が支給される「修学支援新制度」があります。各学校の奨学金窓口に相談してみましょう。

 

(注意)
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■2020年5月19日

選択肢の増えている年金

 

◆公的年金の制度は拡充されていて

 日本の年金制度は、20歳以上の全国民が加入する国民年金(基礎年金)に加え、民間のサラリーマン等が加入する厚生年金保険、そして民間企業が実施する厚生年金基金や確定給付企業年金等の企業年金から構成されています。また、自営業者等向けとして、任意で加入できる国民年金基金があります。これらの年金制度は確定給付年金制度と呼ばれ、国や企業が将来の年金の支払い額を約束しているのが特徴です。

 

◆給付額に保証のない公的年金

 これに加えて、確定拠出年金制度が2001年10月から導入されています。加入者自身が資産を運用するものとし、将来支給される年金額がそれぞれの運用成績次第で変わる年金制度です。確定拠出年金には、個人拠出型と企業拠出型の2種類があります。個人の拠出額は所得税の小規模企業共済等掛金控除の対象となり、企業の拠出額は法定福利費という企業経費になり、運用益は課税留保されます。

 

◆運用能力のある人などいない

 2016年9月、個人拠出型に「iDeCo(イデコ)」という愛称が公的に決定されています。  iDeCoを始める際は、金融機関に申し込むことになります。指定できる運用商品は金融機関によって異なりますが、元本確保型と投資信託型に大きく分かれます。

 元本確保型は定期預金や保険商品などで、所定の利息が上乗せされますが、口座管理手数料が年2000円程度かかるので、実質は元本割れになります。投資信託型は、投資の専門家が株や債券などに運用し、運用結果が投資額に応じて分配されるタイプの商品です。運用結果によっては、元本割れの可能性があります。

 

◆加入可能期間延長と再チェック

 なお、iDeCoと国民年金基金は併用可能で、掛け金の上限は両方合わせて年81万6000円です。確定給付で年金の終身受取りの選択肢のある国民年金基金への加入可能性は是非チェックすべきところです。  2020年の年金改革法で、常用雇用者数5人以上でも被用者保険の強制適用事業所から除外されていた税理士事務所等の士業事務所が、除外されないことになります。同じく、企業年金・個人年金制度等の見直しをする確定拠出年金法の改正もあり、適用可能者の範囲や加入可能期間の拡大がなされ、税制も併せて改正されています。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年5月19日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年5月19日

テレワーク導入と規定整備

 

◆普及に向けた取り組み

 テレワークとはICT(情報通信技術)を利用して時間や場所を有効活用し、事業場外勤務で柔軟な働き方をすることを言います。元は働き方改革や東京オリンピック開催で普及促進が提唱されていましたが、現在は感染症の拡大に伴い、テレワークに関する関心が高まっています。大きく分けると在宅勤務、サテライトオフィス勤務、モバイルワークに区分できます。

 サテライトオフィスは所属するオフィス以外のレンタルオフィス等の遠隔勤務施設での就業を指し、モバイルワークは営業職などが外出中にオフィスに戻らず移動中に日報などの報告を行うもので、今は在宅でPC作業のテレワークが増えています。

 

◆テレワーク導入は増えてはきているが……

 少し前ですが平成30年総務省調査では従業員数100人から299人事業所でのテレワーク導入率は14.5%と大企業の46.6%を大きく下回っています。最近3月の経団連のアンケート(会員1470社のうち398社が回答)では、テレワークや在宅勤務を始めるか予定している企業は回答者のうち7割に上っています。検討中も19%いました。この数字は大企業も含まれているので中小企業などではまだなかなか進んでいない状況があります。また、事務系の仕事では在宅勤務がしやすいものの、工場や現場系の仕事では在宅勤務自体が難しいという面もあります。一方で上司の中にも部下が仕事をしている姿を目の前で確認しないと不安と思う人がいる場合もあるでしょう。

 

◆導入するために決める必要のあること

 会社がテレワークを導入し従業員に自宅や他のオフィスで働かせる場合に、就業規則の必須事項ではありませんが、実際にさせるには従業員に通信費や情報通信機器、光熱費等の費用負担を就業規則で定めておく必要はあります。今回のような事態で緊急にテレワークを始めて規定整備はできない時でも労使協定書で取り決めはしておきたいものです。規定する事項は、

①対象者と対象者の許可基準、手続

②実施時のセキュリティ等情報通信機器や情報の取り扱いルール

③費用負担のルール

④実施時の労働時間管理は始業・終業・休憩、時間外勤務、メールや電話報告義務、中抜け時間の取り扱い、テレワーク中は常に連絡が取れる態勢など

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年5月19日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年5月11日

持分法の経営的意味合い

 

 企業が他の会社の株式を持つ理由は大きく二つに分けられます。一つは配当や値上がり益を期待する投資目的であり、もう一つは相手の会社の経営に関与してグループ全体としての収益を極大化しようとする事業目的です。ここでは、投資目的の会社を一般会社、事業目的の会社を関係会社と呼ぶこととします。関係会社には関連会社と子会社の2種類があります。会計では、子会社になると親会社と一体と考えますが、本稿でテーマとする関連会社は子会社ほどの経営の同一性はなく、親会社は関連会社の経営に関与するといった関係になります。

 

 関連会社の定義には、いろいろなバリエーションがありますが、原則的には、持株比率をベースにして20%以上あれば関連会社となります(子会社の場合は原則的に50%超が判断基準になります)。関連会社になると、会計上は持分法が適用されます。

 一般会社と関連会社で、連結財務諸表の表示がどのように変わるか見てみます(以下は、業績が悪化して減損会計が適用される場合を除いた、通常状態の場合における表示の説明になります)。

 

 一般会社でも関連会社でも、取得している株式は連結貸借対照表では固定資産の投資有価証券に含まれます。ただ、違うのは株式の評価方法です。一般会社は、上場株式の場合はマーケットプライスで時価評価されます。つまり、期末株価が取得原価を超えている場合は評価益が計上されます。ただ、この評価益は連結損益計算書には反映されずに、連結貸借対照表の純資産に税効果分を除いて加算されます。逆に評価損があれば、税効果分を除いて純資産から減算されます。また、連結損益計算書には、一般会社からの配当金が営業外収益の受取配当金として計上されます。

 

一方、関連会社になると、たとえその会社の株式が上場されていてもマーケットプライスで評価するのではなく、関連会社の事業成績を連結財務諸表に取り込む持分法が適用されます。つまり、関連会社の当期純利益の持分相当額が連結貸借対照表の投資有価証券勘定に加算されると同時に、連結損益計算書の営業外収益における「持分法による投資利益」として計上されます。逆に関連会社が損失になると、当期純損失の持分相当額が投資有価証券から減算され、連結損益計算書の営業外費用における「持分法による投資損失」が計上されます。

 

 一般会社は経営には関与していないのですから、その株式は原則的に相手方の意向に関係なく、こちらの都合でいつでも処分可能と考えられます。ですから、処分価格としてのマーケットプライスを評価方法として採用します。一方、関連会社になれば経営に関与し、事業にある程度責任を持つことになり、株式は長期保有が前提となりますから、その時々のマーケットプライスで評価するのは適当ではありません。経営に参加してグループ全体の事業成績を引き上げようとするのですから、関連会社の事業成績を連結財務諸表に取り込むのが妥当だということになります。

 

 これまで一般会社であった会社の持株比率を引き上げ関連会社にすると、その会社の市場価格の変動が連結財務諸表に与える影響から解放され、自らが関与する事業成績を連結財務諸表に取り込めるようになります。これにより自分の連結財務諸表の管理可能性が高まるといえるでしょう。無論、それはいいことばかりではなく、関連会社の経営が悪化すれば、相応の責任が発生することになります。 (了)

 

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

(注意)
上記の記載内容は、2020年5月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年5月11日

所有者不明土地の問題解決に向けて申告を制度化!~2020年度税制改正~

 

2020年度税制改正において、所有者不明土地等に係る固定資産税の課税上の課題に対応するため、現に所有している者の申告が制度化されます。

 

 上記の所有者不明土地の問題は、人口減少や高齢化等の社会情勢の変化に伴って表面化し、2016年度の地籍調査によりますと、登記簿上の所有者不明土地の割合は約20%とみられ、発生抑制のための取組みを行わなければ、2040年には所有者不明土地は、北海道の面積に迫る約720万ヘクタールまで増加すると推計されております。

 そのため、市町村長は、その市町村内の土地・家屋について、登記簿上の所有者が死亡している場合、その土地・家屋の現所有者に、その市町村の条例で定めるところにより、その現所有者の氏名、住所その他固定資産税の賦課徴収に必要な事項を申告させることができるとしました。

 

 また、使用者を所有者とみなす制度を拡大し、市町村は、一定の調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合には、その使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、その者に固定資産税を課することができるとしました。

 

上記の「一定の調査」とは、住民基本台帳及び戸籍簿等の調査並びに使用者と思料される者その他の関係者への質問その他の所有者の特定のために必要な調査をいい、使用者を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録しようとする場合には、その旨をその使用者に通知するとしております。

 これらの改正は、2021年度以後の年度分の固定資産税について適用し、現に所有している者の申告の制度化では、固定資産税における他の申告制度と同様の罰則を設け、2020年4月1日以後の条例の施行の日以後に現所有者であることを知った者について適用されます。

 

 

 なお、所有者不明土地の発生予防のため、低未利用土地等を譲渡した場合の長期譲渡所得の特別控除も創設し、個人が都市計画区域内にある低未利用土地について市区町村が確認したもので、譲渡価額が500万円以下の土地を、土地基本法等の一部を改正する法律(仮称)の施行日又は2020年7月1日のいずれか遅い日から2022年12月31日までの間に譲渡した場合には、長期譲渡所得から100万円が控除されますので、該当されます方は、あわせてご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年5月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年5月7日

交際費課税の特例の微改正

 

◆交際費特例はマイナーチェンジ

 令和2年度税制改正で、交際費の課税の特例については若干ながら手が加えられました。交際費についての特例は平成26年に現行の形である、

①支出する交際費等の額のうち接待飲食費(1人当たり5,000円を超える分)の額の50%相当額は損金算入

②資本金又は出資金の額が1億円以下の中小企業は支出する交際費の額のうち年800万円までは損金算入

 

※中小企業はどちらかを選択適用

となりましたが、これに加えて「①について、資本金の額等が100億円を超える法人を除外する」とした上で、令和2年3月31日までだった適用期限を2年延長しました。中小企業には関係の無い話ですが……。

 

◆5,000円以下の飲食の取扱いは継続注意

 従来通り、接待飲食費については1人当たり5,000円以下の飲食であれば税務上交際費に含めず、全額が損金にできます。ただし、法人の役員・従業員・親族に対する接待等のために支出するものは、5,000円以下であっても交際費に該当します。

 また、年月日・参加者・人数・金額と場所等について帳簿書類に記載が必要ですのでご注意ください。このあたりは反面調査も含めて厳しくなっております。

 

◆この改正で110億円増収見込み

 財務省発行の令和2年税制改正パンフレットによると、この特例の変更で初年度は110億円の増収(国税関係のみ)を見込んでいます。東証1部の企業だけみても、資本金が100億円を超えている企業は800社超あります。確かにこの企業の分が不算入となれば、それなりの規模にはなりそうではあります。

 ただ、800万円の定額損金算入規定延長は改正に当たり、必要性として「中小企業の交際費支出は飲食業や小売業等の需要喚起に資するものである」とされています。現状コロナウイルスで打撃を受けている飲食業に関しては、自粛が明けた後でもこの改正を受け、大企業の接待が減ることが想像できます。景気回復を目指すのであれば、このあたりに手を入れてもいいのではないでしょうか。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年5月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年5月7日

生産性革命推進事業の特例措置....中小企業向け経産省令和2年度補正予算....

 

◆生産性革命推進事業とは

 令和元年度の補正で予算措置された事業で、いわゆる「ものづくり補助金」「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」を指し、総額3,600億円の予算がついています。今回の新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるため、令和2年度の補正予算として特別枠を設け、新たに700億円が追加される見込みです。

 

◆影響を受けた事業者への特例措置

 特例措置は下記の3点です。

①特別枠で優遇されます

新型コロナウイルス感染症の影響を乗り越えるために前向きな投資を行う事業者への支援内容を拡充します。

②申請要件が緩和されます

ものづくり補助において、付加価値額や給与支給総額、事業場内最低賃金といった事業計画内の目標値の達成時期が1年間猶予されます。

③遡及適用されます

交付決定日前に発注した事業に要する経費についても対象となります。

 

◆各補助事業の拡充の内容

①ものづくり補助金

中小企業等が感染症の影響を乗り切るための、新製品・サービス・生産プロセスの改善に必要な設備投資等の支援について、補助率が1/2から2/3へ引き上げとなる予定です。

②小規模事業者持続化補助金

小規模事業者等が感染症の影響を乗り越えるために、経営計画を策定して取り組む販路拡大等の取り組みについて、補助上限が50万円から100万円へ引き上げとなる予定です。

③IT導入補助金

中小企業等が感染症の影響を乗り越えるための、ハードウェア(PC、タブレット端末等)のレンタルも含めたITツール導入について、補助率が1/2から2/3へ引き上げとなる予定です。

※令和2年度の補正予算の成立を前提としています。事業内容は変更される場合があります。事業の詳細は決定次第、経済産業省のHPで公表されます。

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年5月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年4月27日

民法が改正、敷金は退去時に原則返還

 

 4月1日に施行された改正民法によって不動産賃貸のルールが大きく変わりました。見直しの多くは、あいまいだった法解釈の線引きを明確にするもので、これまでは適法とも解釈できた商慣習が違法行為とみなされるということが起こり得ます。

 

 不動産賃貸の商慣習を大きく変えるとされているのが敷金のルールの見直しです。これまでは敷金そのものの定義や原状回復の範囲を明確に記した規定がなかったため、貸し手と借り手の解釈の違いなどから返還額についてトラブルになることも多くありました。全国の消費生活センターと国民生活センターへの相談内容をまとめた「全国消費生活情報ネットワーク・システム」によると、2019年には敷金や原状回復に関するトラブルについての相談が1万2千件寄せられています。

 

 改正民法では敷金の定義を「家賃など債務の担保を目的で入居者が大家に支払う金銭」と定め、借り手の不注意などによる物件の破損や家賃の滞納がない限り、原則として敷金は借り手に返さなければならないこととなりました。定義が明確になったことによって、家賃の担保を目的に大家が入居時に預かる金銭は、たとえ「礼金」「保証金」「権利金」など別の名目で受け取っていても、返還しなければ違法ということになります。ただし、敷金を返還しないことを事前に約束する「敷引契約」を結んでいる場合は、担保のための金銭ではないとも言えるため、返還が不要となる余地は残されています。

 

 また敷金から差し引くことができない原状回復のための費用の定義については、自然摩耗や経年劣化から回復させるための費用と明文化されました。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年4月27日

イベント自粛、損失を抑える工夫とは

 

感染拡大が懸念される新型コロナウイルス。世界での感染者は累計で23万人を超え、死者は1万人に達しました(3月20日現在)。WHO(世界保健機関)は「パンデミック」、世界的大流行の状況にあると表明。混乱状態が続いています。

 

 健康を害する脅威だけでなく、経済への打撃を懸念する声も上がっています。家に引きこもる人が増えたため、小売業や飲食業は売上げが減り雇用の維持が危ぶまれています。また、2019、20年度のGDPは2年連続のマイナス成長になるとの予想もあります。

 

 サービス業の中でもエンターテインメント業界が受ける打撃は計り知れないものがあります。コンサートなどのイベントが軒並み中止となりました。アーティストの中には、チケットの払い戻し代金などで負債を抱えるケースも生じています。小さい芸能事務所にとって、負担は死活問題です。

 

 先日、ある音楽ユニットが全国ツアーを中断しました。ただ、このユニットは絶望的な状態を抜け出すことができました。何を実施したかというと、無観客でライブ開催、そして、その様子をインターネットで配信しました。実は、YouTubeには、スパチャ(スーパーチャット)といって、路上ライブの投げ銭のような機能があります。ファンはユニットの経済的な損失を心配し、スパチャで送金することにしたのです。結果、このアーティストには1億円を超えるスパチャが集まり、窮地を脱することができました。

 

 日本国内では、イベント中止のほかにも、外国人観光客の減少によるインバウンド需要の減少や部品供給の停滞による生産中止など、様々な困難が降りかかっています。そんな中、諦めずに解決策を見つけることが大切といえます。

 

 新型コロナウイルスは私たちの健康だけでなく、経済に大きな打撃を与えています。中でもエンターテインメント業界が受ける打撃は極めて大きいものがあります。ただ、先日、窮地に陥った音楽ユニットが、ネット配信を通して1億円もの収益をあげました。どのようにして収益を挙げたのでしょうか。

 

 YouTubeにはスパチャ(スーパーチャット)といって、路上ライブの投げ銭のような機能があり、ライブの配信動画を観ている観客はスパチャを通して、配信者を応援することができます。金額は100円から最大5万円まで、自分が選んだ金額を配信者に送ることが可能なシステムです。金額が200円以上ならばメッセージを送ることも可能で、自分が送ったメッセージは投げた金額に応じて一定時間、画面に残ります。また、金額が多いほど目立つ色に装飾表示されます。メッセージを目立たせることで、配信者の目にとまりやすくなります。先の音楽ユニットのライブでは、ファンから、励ましのメッセージがたくさん届きました。ピンチはチャンスといいますが、この音楽ユニットは金銭面だけでなく、ファンとの絆を強めたという側面もあります。

 

 同様に、あるビジュアル系ロックバンドもツアー中止にともない、「エアライブ」が話題になりました。エアライブは文字どおり、実際は開催されていない架空のライブを指します。このロックバンドのファンがツイッター上であたかもライブがあるようなつぶやきをしたのです。一人、二人と数が増え、これにバンドのヴォーカルが自身のツイッターで「リハなう」と投稿。過去のライブの写真をアップし、ファンに応えるという心温まるやり取りがありました。

 

 打撃を完全に回避することは難しいですが、工夫次第で普段は得られない大切なものを得ることができるといえます。

 

<記事提供:㈱日本ビジネスプラン>

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上記の記載内容は、2020年4月27日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年4月20日

国交省が家賃の徴収猶予を要請

 

 国土交通省は3月31日、ビルのテナントの賃貸料などについて、徴収を猶予するなどの配慮をするよう、関係団体を通して不動産オーナーに要請しました。新型コロナウイルスの流行によって、飲食店などの売上が大きく落ち込み、賃料の支払いが困難となっていることを受けての対応です。現時点では事業用テナントのみを対象とした要請で強制力はありませんが、不動産オーナーの収入減につながり、賃貸アパートなどについても同様の要請が今後行われる可能性もあります。

 

 3月30日に小池百合子都知事は記者会見で、夜間に飲食店などへ行くことを自粛するよう広く求めました。都内、また飲食店に限らず、新型コロナウイルスの感染者が増加するなかで外を出歩かない人が増えたことで、多くの店が深刻な客足減にさらされています。

 

 それを受けて31日、赤羽一嘉国土交通相は会見で「賃料が大変負担になっている」という要望があったことから、関連団体に対して、要請を行ったことを明かしました。その内容は、売上が減少している店舗などから相談があった時には、業種にかかわらず、賃料の徴収を猶予するなどの柔軟な対応を求めるというものです。

 

 同日に国交省はホームページ上に「賃料の支払いが困難な事情があるテナントに対しては、賃料の支払いの猶予に応じるなど、柔軟な措置の実施を検討頂くよう、要請をしました」とする声明を発表しました。要請を受けた団体は、不動産協会、全国住宅産業協会、不動産流通経営協会、全国宅地建物取引業協会連合会、全日本不動産協会、日本ビルヂング協会連合会の6団体です。

 

 今回の要請に強制力はなく、どう対応するかは個々のオーナーの判断に委ねられます。しかしスポーツイベントなどと同様に要請に過ぎないものの実質的な強制力を持つことも考えられ、さらにあくまで要請であるため、税金によるオーナーへの補償がないのは確実です。

 

 また今回の要請の対象は事業用テナントに限定されていますが、今後さらに経済の落ち込みが深刻化すれば、より人が生きる上で不可欠な住居については、要請より一層踏み込んだ判断が行われる可能性も否定できないところです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年4月20日

雇用調整助成金が拡充

 

 新型コロナウイルスの流行を受けて要件が緩和されていた「雇用調整助成金」が、4月1日からさらに拡充されました。休業を命じた従業員に支払う休業手当の最大9割を国が負担します。雇用保険の被保険者でない従業員も対象に含めるなど、リーマンショック時を上回る措置で、中小企業の事業存続を支援する構えです。

 

 雇用調整助成金は、景気の変動や産業構造の変化などの経済的な理由によって事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が、一時的に雇用調整を実施して従業員の雇用を維持した時に受け取れる助成金のこと。「休業」、「教育訓練」、「出向」の3つのタイプがあり、新型コロナウイルスの流行を受けて、特に「休業」タイプの利用が増加しています。

 

 同助成金の要件は2月にも緩和されていました。原則は事前提出となっている休業等計画の事後提出が可能となり、前年と売上を比較する期間が3カ月から1カ月に短縮されました。さらに直近3カ月に解雇がないなどの雇用状況を問わず、事業所設置1年未満の事業主も対象になりました。もっとも2月の時点では、対象が「中国(人)関係の売上高や客数、件数が全売上高等の1割以上を占める事業者」に限られていましたが、その後、新型コロナウイルスが国内でも感染拡大したことから、対象となる事業者を「新型コロナウイルス感染症の影響を受ける事業主」とし、実質的に拡大しました。

 

 しかし新型コロナウイルスの流行が長期化しつつあることから、今回のさらなる拡充に踏み切りました。4月からは、中小企業が休業中の従業員に支払う休業手当について、これまでは1人1日8330円を上限として3分の2を助成対象としていたところを、5分の4にまで引き上げました。さらに、派遣などの非正規労働者や外国人技能実習生を含めた全ての従業員の雇用を維持した企業は、助成対象を10分の9まで引き上げています(大企業は4分の3)。休業等計画の事後提出についても、これまで5月末を提出期限としていましたが、6月末まで延長し、年間当たりの支給上限日数も原則の100日に加えて4月1日から6月30日までの期間も追加しました。助成対象となる従業員は、雇用保険被保険者でない人も含まれます。

 

 助成を受けるための要件は、「売上高などが1カ月で5%以上が低下している」こととなります。またこの生産指標の要件を満たせなくても、3カ月で売上高などが10%以上低下していれば、3分の2の助成は受けられる点も覚えておきたいところです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月20日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年4月13日

 未婚のひとり親に対する寡婦(夫)控除を見直しへ!

 

 2020年度税制改正において、未婚のひとり親に対し、2020年分以後の所得税から既存の寡婦(夫)控除を適用する見直しが行われます。

 

 これまで厚生労働省などから、婚姻によらないで生まれた子を持つ未婚のひとり親を寡婦(寡夫)控除の対象に加えてほしいとの要望が毎年あり、2019年度税制改正では、収入の少ないひとり親が個人住民税の非課税措置の対象に加えられておりました。

 さらに非婚のひとり親の場合は、寡婦(寡夫)控除の要件に該当しないため、同じひとり親世帯で同じ所得であっても婚姻歴の有無で行政サービスの利用に差があるのは不公平との声もあり、地方自治体でも、結婚歴のないひとり親世帯も寡婦(寡夫)控除が適用されるとみなして所得額の計算をする「寡婦(夫)控除のみなし適用」を採用するところが増えておりました。

 

 今回の改正による具体的な要件として、未婚のひとり親に対する税制上の措置は、現に婚姻をしていない者のうち、 ①その者と生計を一にする子(総所得等金額の合計額が48万円以下であるものに限る)を有すること

②合計所得金額が500万円(年収678万円)以下であること

③下記の要件のいずれかを満たすことの要件を満たすもの(寡婦又は寡夫である者を除く)である場合には、その者の総所得金額等から35万円が控除されます。

 

 さらに上記③において、

イ.その者が住民票に世帯主と記載されている場合には、その者と同一の世帯に属する者に係る住民票に世帯主との続柄として未届の妻又は未届の夫その他これらと同一の内容である旨の記載がされた者がいないこと

ロ.その者が住民票に世帯主と記載されていない場合には、その者の住民票に世帯主との続柄として未届の妻又は未届の夫その他これらと同一の内容である旨の記載がされていないことのいずれかを満たす必要がありますので、該当されます方は、ご確認ください。

 

 また、個人住民税においても、未婚のひとり親に対し、国税と同様の要件を満たす場合には、その者の前年の総所得金額等から30万円が控除されます。

 なお、上記の適用は、2020年分以後の所得税、2021年度分以後の個人住民税からとなります。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年4月13日

2020年度税制改正:NISA制度を見直しへ!

 

 2014年から開始したNISA(少額投資非課税)は、現在、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAに区分されます。

 

 金融庁によりますと、現行のNISAの利用数は2019年9月末時点で、一般NISAが約1,170万口座、つみたてNISAが約171万口座、ジュニアNISAが約34万口座となっており、ジュニアNISAは未成年者を対象とした制度ですが、18歳まで払出しができない点など使い勝手の悪さなどもあって、一般NISAやつみたてNISAに比べて口座数は低水準にとどまっており、利用実績が乏しいこともあってか、延長せずに新規の口座開設を2023年までとし、その終了に合わせて2024年1月以後は、口座内の上場株式等や金銭の全額を源泉徴収せずに払い出すことができることになります。

 

 また、一般NISAは、年間120万円を投資限度額として5年間、金融商品に投資した売却益や受け取った配当などの運用益が非課税となりますが、投資期限である2023年末に近づいております。

 

 そのため、2024年からは、低リスクの投資信託などに対象を絞った年20万円の積立枠(1階)と上場株式などにも投資できる年102万円の枠(2階)の2階建てに見直した上で、口座開設可能期間が2028年まで5年延長されます。

 

 なお、新しく創設されるNISAの1階部分の積立枠は、安定資産への中長期的な投資・運用を重視し、つみたてNISAと同様に、低リスクの投資信託に限定されます。

 2階部分は、整理銘柄などのリスクの高い商品は除外されるものの、従来通り上場株式等に投資できる設計になります。

この結果、新NISAの年間の投資限度額は、1階が20万円、2階が102万円の総額122万円となり、5年で最大610万円が非課税で運用できるようになります。

 

 また、年間40万円を上限に非課税期間20年の現行のつみたてNISAは、2037年までとなっている投資期限を2042年まで5年延長し、2023年までに投資を始めた人が20年間は積み立てられるようになりますので、該当されます方は、ご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月13日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年4月6日

コロナ対策で無利子・無担保融資スタート

 

 政府は3月上旬、新型コロナウイルス感染症対策本部の会合を首相官邸で開き、2月13日公表の緊急対応策に続く「第2弾」の対策を発表しました。あくまでも急場をしのぐためのものですが、苦境を乗り切るためには利用を検討しておく必要がありそうです。

 

 第2弾の柱は事業継続と雇用維持のための施策。日本政策金融公庫などの政府系金融機関は、売上高が減少している中小事業者を対象に、5千億円規模の「新型コロナウイルス感染症特別貸付制度」を創設しました。売上が大幅に減っている事業者は実質無利子で借りることができ、特にフリーランスを含む小規模な個人事業主は、売上が減少していなくても無利子・無担保で融資を受け取れます。さらに、通常の融資と比べて0.9%引き下げた低利での融資も受けられる可能性があります。

 

 金融機関を通じたこれらの措置に加え、学校の一斉休校に伴って仕事を休まざるを得ない保護者の収入を保障する制度も導入されました。休業した正規・非正規の労働者に通常の有給と同額の賃金を支払う顧問先は、日額8330円を上限に国から助成金を受け取れます。また業務委託で働くフリーランスは日額4100円を上限に受け取ることが可能です。

 

 このほか、今回の休校要請に伴って在宅勤務を導入する企業に対し、既存の「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」を拡充して助成金を支給。さらにコロナの影響で事業活動を縮小しても雇用が維持できるように、「雇用調整助成金」の適用要件も緩和されます。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年4月6日

確定申告期間が異例の延長

 

 国税庁が所得税の確定申告期限を4月16日まで延長しました。新型コロナウイルスが流行していることを受けての措置です。所得税に加えて個人事業者の消費税、贈与税についてもそれぞれ期限の延長が発表されました。届出や申請書関係の期限についても、3月16日が期限となっているものについては、基本的に延長されています。

 

 国税庁はこれまで、コロナウイルスの流行を受け、職員のマスク着用や消毒液の設置といった対策に加え、納税者に対しては来署の必要のない電子申告の利用や、来署の際のマスク着用などを呼び掛けてきました。しかし政府の要請を受けて民間の商業イベントでは中止などが相次ぎ、「税務署では確定申告で大勢の人が並ぶ。こういうところで感染が起きないよう、配慮が必要だ」(公明党・山口那津男代表)との声もあったことから、申告期限の全国一斉延長という過去にない異例の決定となりました。

 

 この期限延長により、申告所得税については、申告期限と納期限が3月16日(月)から4月16日(木)なっています。また贈与税についても申告・納期限が3月16日から4月16日となりました。

注意したいのは、個人事業者の消費税および地方消費税については、3月31日(火)となっていた申告・納期限が4月16日と、約2週間の延長となる点です。

これらの措置に伴い、所得税や消費税で振替納税を選択している人は、振替日も延びています。

 

 この期限延長により、申告所得税については、申告期限と納期限が3月16日(月)から4月16日(木)なっています。また贈与税についても申告・納期限が3月16日から4月16日となりました。注意したいのは、個人事業者の消費税および地方消費税については、3月31日(火)となっていた申告・納期限が4月16日と、約2週間の延長となる点です。これらの措置に伴い、所得税や消費税で振替納税を選択している人は、振替日も延びています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年4月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年3月30日

助成金補助金ニュース(コロナウイルス対策関連)

 

●平成31年度予備費予算 「【労働者を雇用する事業主向け】新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金(募集期間も延長)」

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者である労働者の休職に伴う所得の減少に対応するため、正規雇用・非正規雇用を問わず、労働基準法の年次有給休暇とは別に有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた企業を支援する目的で助成金を支給します。

 

【 受給額 】 有給休暇を取得した対象労働者に支払った賃金相当額×10/10

※ 1日1人あたり8330円を助成上限とします。(大企業、中小企業とも同様)

 

【 募集期間 】 2020年6月30日まで

 

●平成31年度予備費予算 「【委託を受けて個人で仕事をする方向け】新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、小学校等が臨時休業した場合等に、その小学校等に通う子の保護者が、子どもの世話を行うため、契約した仕事ができなくなっているフリーランス(個人事業主)を支援する目的で助成金を支給します。

 

【 受給額 】 就業できなくなった日について、1日1人あたり4100円を助成上限とします。

 

【 募集期間 】 2020年6月30日まで

 

●平成31年度予備費予算 「【更新】雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた特例措置追加)」  新型コロナウイルスに関連した感染症の発生に伴い、経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主を支援する目的で助成金を支給します。

 

【 受給額 】

(1)緊急事態宣言を発出して活動の自粛を要請している地域に該当する場合

補助率: 休業手当等の4/5以内( 中小企業の場合 )、休業手当等の2/3以内( 大企業の場合 ) 教育訓練を行った場合の加算額: 1人1日当たり1200円加算

(2)緊急事態宣言を発出して活動の自粛を要請している地域に該当しない場合

補助率: 休業手当等の2/3以内( 中小企業の場合 )、休業手当等の1/2以内( 大企業の場合 )

教育訓練を行った場合の加算額: 1人1日当たり1200円加算

 

【 募集期間 】 2020年7月23日まで

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年3月30日

中小企業におけるBCP策定

 

 中小企業が自然災害への備えを図るうえでカギとなるのが事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)の策定です。中小企業庁編『中小企業白書2019年版』では中小企業におけるBCP策定の現状と課題について調査しています。

 

 同白書に基づき、BCPの策定状況についてみると、BCPを策定している割合は全体の16.9%となっています。また、従業員規模が小さくなるほど策定割合が低くなり、「名称を知らず、策定もしていない」と回答した企業の割合が高くなっています。

 

 BCPを策定している企業のきっかけとなったことについて回答割合の高い順にみると、「販売先からの勧め(23.1%)」、「行政機関からの勧め(17.8%)」、「自身の被災経験(17.8%)」となっており、BCPの策定を進めるには、販売先や行政機関などといった周囲からの働きかけが効果的であることがわかります。次に、BCPを策定した企業が感じている平時のメリットについてみると、「重要業務とは何か見直す機会になった」と回答した企業の割合が59.2%と最も高くなっており、BCPの策定を契機に自社の事業を見直し生産性向上につなげるような策を講じていることが見て取れます。一方で「効果は感じていない」と回答した企業の割合は13.6%にとどまっており、大半の企業がBCP策定により何らかの平時のメリットを感じていることがわかります。一方で、BCPを策定していない企業の理由について回答割合の高い順にみると、「人手不足(29.1%)」、「複雑で、取り組むハードルが高い(27.2%)」、「策定の重要性や効果が不明(21.1%)」となっています。

 

 このように、人手不足や取り組むハードルの高さを理由として、中小企業においてBCPの策定は現状では難しい取り組みと考えられているのです。

 

では、中小企業のBCP策定において具体的にどのような取り組みが行われているのでしょうか。以下で、中小企業庁編『中小企業白書2019年版』においてBCP策定を社内の人材育成としても活用し、組織力向上につなげている企業の事例として取り上げられた天草池田電機株式会社(所在地:熊本県上天草市、従業員数212人)の取り組みについてみていきましょう。

 同社は、産業用機械等の部品生産を主な業務として2002年に設立した企業です。同社が立地する熊本県では、2014年11月に、県と損害保険会社、商工会議所連合会などの商工4団体が「熊本県事業継続計画策定支援に関する協定」を締結し、BCP策定支援セミナーの開催や事業者の個別支援などを実施していました。そのような中、熊本県からBCP策定について声が掛かり、東日本大震災以降、事業継続への危機意識を高めていた同社は、BCP策定に取り組むこととしました。

 

 同社ではBCP策定を人材育成にもつなげるため、若手、中堅、管理職のバランスを考慮して選抜した約30名からなるチームを編成しました。県の協定に基づいて損害保険会社から招聘されたコンサルタントの指導を受けつつ、約8か月を経て2016年にBCPが完成しました。ボトムアップでBCPを策定したことから、BCPへの理解は従業員に素早く浸透しました。その結果BCP策定直後に発生した2016年の熊本地震では、各従業員が確認作業などを的確に行うことができ早期の業務再開につながりました。また、防災に限らず、幅広い業務で従業員から自発的な改善提案が行われるようになるなどの効果が出るとともに、社会や地域からの評価も高まっています。

 このようにBCPの策定によって組織力向上などの効果も期待できるのです。(了)

 

記事提供者:(株)日本ビジネスプラン

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月30日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年3月23日

新型コロナウイルス感染症 中小事業者への支援策

 

◆中小企業・小規模事業者対策として

 新型コロナウイルスは中華人民共和国での感染が拡大し、中国国内の生産活動の停滞や機械部品等の輸入による製造業者へのサプライチェーンに悪影響を及ぼしています。日本国内でもイベントの自粛など、経済活動に悪影響を及ぼすことが予想されます。それにより中小事業者の事業継続にも懸念が生じています。

 

◆関係事業者団体への要請

 過去の自然災害によるサプライチェーン毀損時には、下請事業者から、コストが大幅に増加する発注にもかかわらず親事業者は十分に話し合うことなく、一方的に通常発注と同一の単価に据え置く「買いたたき」などの行為があったとの相談が寄せられました。そこで経済産業省は経営基盤の弱い下請の中小企業に対する影響を考慮して、

 ①通常支払われる対価より低い対価による下請代金の設定や適正なコスト負担を伴わない単納期発注や部品の調達業務の委託などを押し付けないようにする。

 ②今回の新型コロナウイルス感染症により影響を受けた下請事業者が、事業活動を維持再開できるように取引関係を継続するように配慮することを関係事業者団体に要請しています。

 

◆セーフティネット貸付の要件緩和

 日本政策金融公庫等政府系金融機関や信用保証協会に対して、セーフティネット保証により、資金繰り支援を実施しています。特に、公庫等においては、特別相談窓口を開設し、資金繰りに不安がある場合は売上高の減少の程度に関わらず、セーフティネット貸付の対象とするように要件を緩和しています。信用保証協会に対しても、特に重大な影響が生じている業種について通常とは別枠での借入債務の80%を保証する5号の実施とともに、自治体の要請があった場合にはこちらも別枠で借入債務の100%を保証する4号を実施します。さらに、一時的な業況悪化等の支障をきたしている旅館業者に対し、経営を安定させるために必要な資金繰りの支援を実施するために、緊急貸付・保証枠として5000億円を確保しました。

 この先もどのような情勢になるか予測できません。取引先との関係や資金繰りに不安があれば、早めに支援機関の窓口に相談して下さい。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月23日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年3月23日

経営の羅針盤

 

 経営環境は、日々、目まぐるしく変化しています。荒波の中で経営判断を行い、かじ取りする経営者に必要なもの、それは自身の羅針盤をもつことではないでしょうか。

 

◆経営理念を鍛える

 初めて社会に出て仕事に就いた時、失敗して自身の至らなさを思い知らされたこと、反対に顧客のことを思い一生懸命に動いて感謝され、喜びと自信を深めたこと。上司や恩師の助言、部下のサポートなど、これまで様々な経験を蓄積して自身の経営理念を創りあげてきたのではないでしょうか。

 経営理念は、言語化して社内で共有することで現実の経営に反映させることができます。成功体験にだけ頼ると進路を見誤るかもしれません。先人の知恵や経験にも学び、経営理念を常に鍛えていくことが大切です。

 

◆アンテナを張る

 経営判断が常に正しくできる保証はありません。自身の経営姿勢を映し出し、振り返ることのできる合わせ鏡を持つことも大切です。自分の右腕となる参謀を幹部として配置することも必要でしょう。また外から経営リスクに気付く仕組みを作ることも大切です。社外取締役、社外監査役を活用するなど、人生経験を積み、異なる環境で経営に従事してきた人を自社の経営アドバイザーとして招き入れ、自社が直面する事象を把握し、客観的に評価できるアンテナとしての人材をもつことも有用となります。

 

◆経営監査を活用する

 大手電機メーカーが、経営トップ主導のもと不適切な会計処理を続けていたところ、海外の大型投資のリスクを把握できず、経営危機に直面したことは、記憶に新しいと思います。実態の報告が尊重されない社風のもとでは、現場から悪い情報が経営者に伝わりにくくなるのではないでしょうか。

 このようなとき、経営監査を活用することもできます。社内の内部統制機能を点検し、リスクに気付き、改善につなげる手法です。経営判断に終始問われるのは、他人の言葉に冷静に耳を傾け、自身の中に落とし込む勇気を持つこと。いつも自身の羅針盤に照らし、感情でなく理性で判断できるよう謙虚な姿勢を持ちたいものです。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月23日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年3月16日

私学にも手厚い支援 高校授業料補助の制度改正

 

◆実質無償の高校授業料

  国や地方自治体は、すべての意志ある高校生が安心して勉学に打ち込める社会をつくるため、高等学校等における教育に係る経済的負担の軽減を図っています。  国の高等学校等就学支援金制度もその1つですが、今年4月から私立高校等に通う生徒への支援上限や、補助される金額を決める基準値の変更が行われています。

 

◆私立学校に通う生徒への支援額引き上げ

 私立高校に通う場合の国からの支給上限額が引き上げられました。世帯年収がおおよそ590万円未満の場合、従来の支援金の最大額は29万7,000円でしたが、最大39万6,000円となり、また住民税の所得割額に応じた3段階の支援金額の差もなくなりました。地方自治体の授業料補助を組み合わせると、所得制限にかからない場合、授業料は実質ゼロになる仕組みです。

 

◆国の支援金の支給基準の改定

 今までは両親2人分の「都道府県民税所得割額と市町村民税所得割額の合算」で、支給の有無や支給額の大小が決まっていましたが、今年7月分からは、両親2人分の「市町村民税の課税標準額×6%から市町村民税の調整控除の額を引いたもの」が判定の基準となります。  簡単に言うと、従来は住宅ローン控除の住民税分の控除や、ふるさと納税等の住民税分の控除をした後の、税額を基準としていましたが、改正により住民税の課税所得額が基準となりますので、意図的に税額を減らすふるさと納税等の行為は意味がなくなります。

 

◆地域や状況により負担の増減はさまざま

 国による支援の改正の他に、都道府県によって私立高校の授業料の補助にも改正が予定されている所や、地域によって世帯の課税所得や所得割額がいくらまでなら所得制限にかからずに無償化の範囲になるか、または自己負担になる授業料がいくらになるのかが異なります。実質的な支援額がどのくらいになるのかを知りたい場合は、国と都道府県両方の支援金の基準を調べる必要があります。  例えば東京都の場合、今年から無償化になる世帯年収をおおよそ910万円未満とする方針で、子供を3人以上育てる世帯については、世帯年収に関係なく授業料の支援を行う等の方策を立てています。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月16日現在の情報に基づいて記載しております。
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▲税務トッピクス

■2020年3月16日

国民負担率が過去最高の見通し

 

 所得に占める税金と社会保障費の負担割合を示す「国民負担率」が、2020年度に過去最高の44.6%となる見通しであることが財務省の報告で分かりました。昨年10月の消費増税で負担が増しているためで、18年度から下降した19年度と比べて0.8ポイントの上昇となります。

 

 財務省の推計によると、20年度の租税負担率は26.5%、社会保障負担率は18.1%となります。合計した負担率44.6%は、18年度の44.1%を抜いて過去最高となります。10年度前と比べると7.4ポイントも増加する見通しで、国民の負担はますます重くなるばかりです。

 

 この国民負担率44.6%は、将来世代へ先送りしている財政赤字の負担を考慮したものではありません。国の借金を国民が肩代わりする分をも含めた「潜在的国民負担率」は20年度には49.9%となる見通しです。財務省の推計通りとなれば過去3番目の負担率になります。

 

 なお国民負担率を先進諸国と比較すると、約70%のフランスや60%のスウェーデンなど「高福祉国家」よりも低く、アメリカの30%台よりは高い水準となっています。

 

提供:エヌピー通信社

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月16日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年3月9日

会計検査院:住宅ローン控除の特例等の適用ミスを指摘!

 

 会計検査院は、2018年度決算検査報告のなかで、住宅ローン控除の特例等3つの特例の適用ミスを税務当局が見過ごしていため、455税務署で3,140人、計5億5千万円余りの税金の徴収不足があったと公表しております。

 検査対象となったのは2013年分から2017年分までの申告で、住宅ローン控除の特例、居住用財産の譲渡特例、直系尊属からの住宅取得資金の贈与特例の適用が適正に行われたのかを検査しました。

 

 住宅ローン控除の特例は、居住用家屋を新築、取得、増改築した場合に、その住宅の取得等に係る住宅借入金等があり、適用要件を満たしているときに適用できます。

 また、譲渡の特例は、居住用の家屋やその敷地を譲渡した場合、譲渡所得から3,000万円を上限に控除できる一方で、住宅ローン控除の適用要件の一つには、居住した年とその前後の2年間の計5年間に譲渡特例等の適用を受けていないことがあります。

会計検査院が調査した結果、

①贈与特例の適用を受けていたのに、適用を受けた住宅取得資金の額を住宅の取得価額から控除せずに住宅ローン控除の特例の適用を受けていた

②居住日の属する年とその前後2年間の計5年間に譲渡特例の適用を受けていたのに、重複して住宅ローン控除の特例の適用を受けていた

③受贈者の年間所得2千万円以下との適用要件を満たさずに贈与特例の適用を受けていた

 

 上記の3特例の適用状況を検査したところ、全524税務署のうち455署において、納税者3,398人から租税を徴収するに当たり、適用額の計算の誤りや適用要件を満たしていなかったりしたのに、これを見過ごしていたため、申告所得税又は贈与税等の徴収額が納税者3,140人について5億5,843万円不足していたり、納税者258人については2,065万円過大になっていた事態が見受けられました。

 

 会計検査院は、これらの特例の適用誤りを2018年6月に国税庁に対して指摘しており、国税庁は、特例適用者の申告内容の見直しをするとともに、納税者向けの手引きで特例の適用要件の周知や税務署内での特例審査マニュアルの見直しなどの改善策を実施し、2018年12月には「住宅借入金等特別控除等の適用誤りに関するお知らせ」を同庁ホームページ上に掲載しておりました。

今後の動向に注目です。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年3月9日

預金とマイナンバーのひもづけ義務化へ

 

 マイナンバーの預金口座へのひも付けについて、高市早苗総務相が義務化に前向きな姿勢を示しています。1月中旬の閣議後の会見で「財務省、金融庁において義務化の実現に向けた検討をいただけるようお願いした」と明かし、災害対策などに活かせる意義を強調しました。

 

 高市氏は今年を「マイナンバーカードの普及・利活用にとって極めて重要な年になる」と位置付け、「来年3月に、マイナンバーを健康保険証として使えるようにするという大きな目標がある」と述べ、カードと番号制度の普及に強い意欲を示しています。

 

 その一つが、現在は任意となっている預金口座へのマイナンバーのひも付けの義務化です。高市氏は「財務省、金融庁において実現に向けた検討をいただけるよう、お願いいたしました」と述べ、「相続や災害発生時に預金の引き出しをすることについて国民の皆様の負担軽減ができる」と意義を説明しました。さらに「私自身、親が他界した時に、一体どこに預金口座があるのかさっぱり分からず、通帳を探し出すのにも一苦労した」と自身の経験を語り、「津波の被害を受けられた方々が通帳も何も流されてしまって、口座の所在が分からないといったお声もうかがっていた」として、義務化によって口座の所在が明確になるメリットを挙げました。

 

 マイナンバーカードについて政府は、「カードの普及に向けて政府システムを構築したこともある。国民のカード利用が進まないと、国民の利便性向上や経済の生産性向上が進まない」と菅義偉官房長官が述べるなど、普及拡大に並々ならぬ意欲を見せていますが、現実は昨年11月時点で交付率14.3%と伸び悩んでいる状況です。

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月9日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年3月2日

東京オリンピック 税法の特例措置

 

◆いよいよやってくる東京五輪

 今年はオリンピックイヤーです。自国開催とあって日本は設備の改修やボランティア、民泊にビザ発給の簡易化等、様々な施策を講じています。税金に関しても「オリンピックだから特別ね」という特例措置がいくつか講じられています。

 

◆国際二重課税を防ぐための措置

 平成31年度税制改正では、非居住者であるオリンピック・パラリンピックの選手・スタッフ・審判・計測や集計を行う外国法人・外国メディア関係等に対して所得税や法人税等を課さないという特例を創設しています。

 これは、日本と租税条約を結んでいない大会参加国と結んでいる大会参加国との不均衡が生じることや、大会が開催される各国で所得を得ることになる大会関係者が居住地で課税されたいという希望に沿うための措置です。

 

◆インバウンドを獲得しやすくする措置

 東京オリンピックの旗振り役である東京都は、観光振興を図る施設に要する費用に充てられる法定外目的税の「宿泊税」を、2020年7月1日から9月30日の3か月間、都内の旅館・ホテルの全ての宿泊者について課税停止の措置を講じることになっています。

 1人1泊1万円以上1万5千円未満の宿泊料なら100円、1万5千円以上ならば200円かかる東京都の宿泊税が期間中はかからなくなります。この措置は「オリンピック・パラリンピック観光客の負担軽減のほか、ホテル・旅館の窓口対応等における事務負担の軽減」が狙いのようです。

 

◆報奨金非課税のオリ・パラ差是正

 今年の税制改正大綱には、オリンピックでメダリストになった選手に対する報奨金の非課税枠について300万円を500万円に引き上げ、なおかつ今まで非課税枠がなかったパラリンピックの選手への報奨金についても、オリンピックと同水準にすることが記載されています。  開催決定から6年半、関係各所が奔走した東京オリンピックは、いよいよ本番が目前に迫っています。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年3月2日

礼儀正しさが企業に良い効果をもたらす その差は2倍!

 

◆人を叱るときどんな叱り方をしていますか

 2019年末「人を叱るときは人前で」という記事が話題を呼びました。時代の流れや環境の変化とともにそれぞれに対応したやり方があるのでどれが正解のやり方と断言はできませんが、礼儀正しく接する、ほめることが企業のパフォーマンスを上げる研究結果をご紹介します。

 

◆叱るときも礼儀が大事との結果があります

 2007年の米フロリダの研究で、被験者らが自分たちに敬意が払われていないと感じると、彼らのパフォーマンスは低下するというものです。2つのグループに分け片方のグループをけなした後、単語のつづりを入れ替えるパズルをさせると、けなされたグループの成績はけなされなかったグループより33%低下します。また、片方のグループを叱責したのちブレーンストーミングをさせる実験では叱責されたチームはされなかったチームより58%もアイディアの出が悪くなりました。

 これだけではありません。けなされたり、叱責されているところを目撃するだけでもパズルの成績は25%悪化し、ブレーンストーミングでも45%成績が悪くなりました。これが実際の企業内で起こったら生産性が下がり大変なことです。逆に「礼儀正しく」接するとよい効果が生まれます。部下に礼儀正しく接したリーダーは2倍もリーダーとして認められる確率が高くなります、また礼儀正しいと評価される人物はそうでないと評価される人物より13%パフォーマンスが高いとの結果が出ています。礼儀正しさが心理的安心感につながりこれだけの差が出るとされています。

 

◆外国人は捉え方が違う場合もあるので注意

 外国の方も多く働くようになっている現代、日本人では人前で叱責したり無礼な態度に対し我慢で終わらせることも、外国の方では考え方が違うので注意が必要です。アジア、中東では「人前で怒るとその人の尊厳を侮辱することになる」と人前で叱責することはご法度とされているようです。

 日本人でもパワハラといわれてしまうことがあります。仕事をしているとカッと来ることもありますが、指導を行うとしても礼儀を忘れないで対応することが重要です。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年3月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年2月25日

令和2年税制改正大綱 納税環境編

 

◆振替納税の通知依頼等がe-Taxで可能に!

 令和2年の税制改正により、今まで電子申請・申告ができず、紙の書類で提出していたものが、e-Taxの利用により手続できるようになりそうです。

 

(1)振替納税・ダイレクト納付の申請

 次の書類の提出は、令和3年1月以後、e-Taxによる電子申請が可能となります。

①振替納税の通知依頼

②ダイレクト納付の利用届出

なお、これらの申請手続では、申請者の電子署名や電子証明書の送信は不要とされました。

(振替納税については、納税地の異動があった場合の手続も簡素化されます)。

(2)準確定申告の電子手続の簡素化

今まで電子申告ができなかった所得税の準確定申告について、その途が開かれそうです。e-Taxにより所得税の準確定申告書を提出する場合、相続人の電子署名・電子証明書の送信は次のようになります。

・申請等相続人:電子署名・証明書送信が必要

・それ以外の者:確認証を送信(署名等は不要)

大綱では、税理士の代理送信等については、明らかとされていませんが、令和2年分以後の準確定申告より適用されます。

 

◆電子帳簿等保存制度の見直し

 電磁的記録の保存方法の範囲に、次の方法が令和2年10月より追加されます。

①発行者のタイムスタンプが付された電磁的記録の受領・保存

②電磁的記録の訂正・削除等が確認できるシステムによる記録の授受・保存 この改正によりカードや電子マネーの履歴をクラウド上で電子データ保存する方法が認められます(改変不可が条件)。

 

◆円滑な申告・納税のための環境整備

納税証明書の電子的請求について、電子委任状を添付して行うことができるようになります。

(委任者の電子署名等は不要)

 

◆利子税・還付加算金等の割合の引下げ

令和3年以後は、①利子税特例基準割合、②猶予特例基準割合、③還付加算金特例基準割合が年7.3%未満の場合には、次のようになります。

・平均貸付割合+年0.5%(現行年1%)

また、相続税・贈与税に係る利子税は、次のようになります。

・利子税の割合×利子税特例基準割合/年7.3%

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年2月25日

パソコン新調に使える税優遇忘れずに

 

 マイクロソフト社が提供するOS「Windows7」のサポートが1月中旬に終了しました。今後、セキュリティー上の大きな問題などが発覚しても同社による対応はされず、使い続けるとウイルス感染や不正アクセスなどのリスクを抱えることになります。

 

 見逃せないのが、国内法人だけで753万台のパソコンでいまだWindows7が利用されているというデータです。新たなOSの性能に応えられるだけのパソコンを新調する資金的な余裕がない中小企業が多くあることが理由とみられますが、業務データの安全などを考えれば、将来的にOSのアップデートやパソコンの新調を避けて通ることはできません。

 

 もしパソコンを新調するなら、必ず使いたいのが「少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例」です。取得価額が30万円未満の資産であれば、年間300万円を上限に全額を損金算入して即時償却を認めるというもので、30万円まで一気に償却ができるのは中小企業だけに認められた特権です。

 

 注意したいのは、最新の税制改正で特例を適用できる条件が見直されたことです。これまでは常時使用する従業員が1000人以下の企業であれば使えたところが、4月以降は500人以下に引き下げられる予定となっています。

 

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年2月17日

4カ月連続で景気指数が悪化

 

 第2次安倍政権の発足から始まった景気拡大は終わったのか――。昨年から市場関係者のなかで言われていたことが、現実味を増しています。

 

 内閣府が先日発表した2019年11月の景気動向指数(2015年=100、速報値)は、景気の現状を示す一致指数が前月から0.2ポイント下落して95.1でした。消費税率の引き上げがあった10月に続いて下落しています。基調判断は4カ月連続で景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」となりました。4カ月連続の「悪化」は12年10月から13年1月以来のことです。

 

 スーパーやデパートなどの商業販売額は前月よりプラスになりましたが、世界経済の低迷から、半導体やリチウムイオン電池の製造装置などの出荷が低迷したことが響きました。さらに台風19号による工場被災で、建設現場などで使う掘削機械の生産が落ち込んだ一時的な要因も影響しています。

 

 一致指数の速報値は、生産の統計を中心に、商業販売額、有効求人倍率など7つの経済指標から機械的に算出しています。このうち鉱工業生産指数など4つが指数を押し下げる方向に作用しました。

 

 市場からは、「11月の一致指数は想定よりも水準が低かった」との指摘も出ています。中東の政情も不安定さが増すなか、「今後の国内経済は、より一層見通しにくくなっている」(市場関係者)との意見が大勢を占めています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年2月17日

「スマホで確定申告」の拡充

 

◆スマートフォンで申告書作成ができる

 国税庁では去年から、スマートフォン専用画面を所得税の確定申告書作成サイトで展開しています。去年は「給与は1か所からで年末調整してなければダメ」「医療費控除と寄附金控除しか所得控除が入れられない」などと、制約が多すぎて、サラリーマンの方でも「これじゃ申告書が作れない」と感じた方が多かったかもしれません。

 今年はそんな声を意識してか、給与所得については年末調整していないものにも、複数箇所からの支給にも対応、さらに年金や雑所得・一時所得にも対応してきました。また、所得控除に関してはすべての控除に対応しています。これで、年末調整でうっかり出すのを忘れてしまった生命保険料の控除もスマホ申告可能です。

 

◆e-Tax利用方法は去年と同じ2パターン

 スマホから作成した確定申告書はPDFで出力されるので、印刷して郵送・税務署に持ち込みで申告もできますが、そのまま電子的に申告できるe-Taxの利用も可能です。スマホにカードリーダライタ機能がついていれば、マイナンバーカードを読み込むことによって申告が可能です。

 また、リーダライタ機能がない場合は、税務署で発行してもらえる、IDとパスワードがあればe-Taxが可能になります。このあたりの方式は去年と変更はありません。

 

◆残念ながらできないこともある

 事業所得や不動産所得があったり、住宅借入金等特別控除の初年度の申告や分離課税の申告がある場合は、スマホ専用画面で作成作業が行えません。質問に答えてゆくと、スマホ専用画面でなく、PCの申告書作成画面が出てきますが、スマホでの操作ではものすごく使いにくいので、あまりお勧めできません。

 スマホ専用画面が出ないものに関しては、どうしても入力は多岐にわたり複雑ですし、参照すべき資料も多くなってきます。素直にPCで作成するか、税理士に依頼することも視野に入れたほうがいいでしょう。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月17日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年2月10日

令和2年税制改正大綱 資産課税編

 

◆所有者不明土地等に係る措置(固定資産税)

 土地・家屋の固定資産税は、原則として土地の「所有者」(登記簿上の所有者)に課税されますが、昨今の「所有者不明土地等」の増加に伴い、次の措置が設けられます。

(1)「現に所有している者」の申告制度化

市町村長は、その市町村内の土地・家屋について、登記簿に「所有者」として登記がされている個人が死亡している場合には、その土地・家屋を「現に所有している者」(現所有者)に、条例で定めるところにより、賦課徴収に必要な事項を申告させることができることとなりました。

(2)所有者不明土地等の「使用者」に課税

市町村は、調査を尽くしてもなお固定資産の所有者が一人も明らかとならない場合には、その「使用者」を所有者とみなして固定資産課税台帳に登録し、固定資産税を課することができることとされました。

 

◆国外財産調書制度等の見直し(相続税等)

(1)相続直後の調書等への記載の柔軟化

 相続開始年の年末に有する国外財産に係る国外財産調書については、相続・遺贈により取得した国外財産(相続国外財産)は記載しないで提出できるようになりました。

(2)提出がない場合等の加算税等の見直し

国外財産調書の提出がない場合の過少申告加算税の加重措置の適用対象に、相続国外財産に対する相続税の修正申告等があった場合等が追加されました。

また、国外財産調書に記載すべき国外財産に関する書類の提示・提出がない場合の加算税の軽減措置・加重措置の特例が創設されました。

 

◆その他の改正(相続税・贈与税)

(1)農地等の納税猶予制度の対象拡大

 特例適用農地等の範囲に、三大都市圏の特定市の市街化区域内に所在する農地で、地区計画農地保全条例(仮称)により制限を受ける一定の地区計画の区域内に所在するものが追加されます。

(2)医業継続に係る納税猶予制度の延長 適用期限が3年延長されます。

(3)相続税の物納の特例の対象拡大 適用対象となる登録美術品の範囲に制作者が生存中である美術品のうち一定のものが追加されます。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年2月10日

「2020年版 源泉徴収のあらまし」を公表!

 

  国税庁は、「2020年版 源泉徴収のあらまし」を公表しました。

 同「源泉徴収のあらまし」は、2019年8月1日現在の所得税法等関係法令の規定に基づいて、源泉徴収の事務に携わる人に向けて、2020年における源泉徴収の仕組みやその内容を十分理解してもらうために作成しております。

 

 冒頭では「税制改正等の内容」が説明されており、例えば、個人が消費税率10%の住宅取得等をした場合に、住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の特例が創設され、この改正に伴い、二つ以上の住宅の取得等をした場合の控除額の計算の調整措置、年末調整に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除等について所要の措置が講じられました。

 具体的には、適用年の11年目から13年目までの各年の住宅借入金等特別税額控除額について、一般住宅、認定長期優良住宅及び認定低炭素住宅、東日本大震災の被災者等に係る住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除の控除額に係る特例の対象となる再建住宅の場合の区分に応じ、それぞれに定める金額のいずれか少ない金額を住宅借入金等を有する場合の所得税額の特別控除が適用できます。

 

  この改正は、住宅の取得等をして2019年10月1日から2020年12月31日までの間にその者の居住の用に供した場合に適用されます。

 また、少額投資非課税制度(NISA)では、非課税口座を開設している居住者等が一時的な出国により居住者等に該当しないこととなる場合の特例措置や、さらに、上場株式等の配当等に係る源泉徴収義務等の特例の見直し、公的年金等の源泉徴収の見直し、源泉徴収及び確定申告における配偶者に係る控除の適用の見直しや、ストックオプション税制について適用対象者の範囲に特定従事者が加えられるなどしている。

 

 その他では、2018年度税制改正により2020年1月1日以後適用とされている主な改正項目には、給与所得控除の見直し(一律10万円引下げ等)、基礎控除の見直し(10万円引上げ等)、所得金額調整控除の創設などがあります。  

これらの改正に伴い、各種所得控除を受けるための扶養親族等の合計所得金額要件等も見直されますので、あわせてご確認ください。

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年2月3日

マラソン大会の賞金と褒賞金の税務処理

 

国税庁はHP上の「質疑応答事例」を更新し、マラソン大会に参加して受け取る賞金は雑所得、褒賞金は一時所得とする事例を追加しました。

 

 事例では、会社員が一般財団法人A主催のマラソン大会に出場し、大会記録を更新して1位となったケースを例示。A財団から1位となった賞金と記録更新賞金を受け取った他、主催者ではないB財団から、記録を更新した選手に支払われる褒賞金を受け取った場合、A財団からの入賞賞金と記録更新賞金は雑所得として計上し、B財団からの褒賞金は一時所得とすると回答しています。

 

  その理由は、一時所得は「労務その他の役務または資産の譲渡の対価としての性質を有しないもの」とされているのに対し、A財団からの1位入賞賞金と記録更新賞金は、A財団主催のマラソン大会で入賞したことに伴って受け取るもので、「A財団に対する役務の対価またはその役務に付随して取得するもの」であるため、一時所得ではなく、また給与など他の所得にも該当しないことから、雑所得に当たるというもの。一方、B社団からの褒賞金は、記録を更新した選手が褒賞として受け取るもので、社団に対する役務の対価とは言えず、また継続して支給されるものでもないことから、一時所得に該当するとしました。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月3日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年2月3日

中小企業の防災・減災に向けた支援

 

 近年の自然災害の増加に伴い、中小企業においても防災・減災に向けて取り組むことが求められています。こうした状況を受け、中小企業庁編「中小企業白書2019年版」では中小企業における自然災害への備えについて取りまとめています。以下で、同白書において実施された「中小企業の災害対応に関する調査」にもとづき、被災による中小企業への影響についてみていきましょう。

 

 災害時における過去の被災によって受けた被害内容について回答割合が高い順にみると、「役員・従業員の出勤不可(44.5%)」、「販売先・顧客の被災による、売上の減少(39.1%)」となっており、自社の被災だけでなく販売先・顧客の被災を要因とした事業上の損害も多く発生していることがわかります。被災によって被った物的損失額についてみると、従業員の規模に関わらず100万円以上の損害を受けた企業の割合が7割を超え、1,000万円以上の損害を受けた企業の割合も3割を超えていることがわかります。

 

 中小企業の被災時における営業停止期間についてみると、従業員規模に関わらず、約半数が「営業は停止せず」と回答する一方で、4日以上営業を停止した企業の割合が3割を超えていることがわかります。

 被災による営業停止期間別に、被災3か月後における被災前と比較した取引先数の推移についてみると、営業停止期間が長いほど、取引先数が減少する傾向にあることがわかります。

 

 このように、自然災害が中小企業に与える影響として、大きな物的損害の発生に加えて、営業停止に陥る可能性もあり、営業停止が長引くにつれて取引先が減少することが懸念されることから、自然災害への事前対策がより一層重要になってくるのです。

 

では、中小企業の防災・減災に向けてどのような支援が行われているのでしょうか。以下で、2019年7月に創設された事業継続力強化計画認定制度についてみていきましょう。

 

 大規模な自然災害が全国各地で相次いで発生し、中小企業の事業継続にとって大きな脅威となる中、国は2019年1月に中小企業の災害対応力の強化に向けて「中小企業強靭化パッケージ」をとりまとめました。

同パッケージにおいて、公的認定制度の創設と認定事業者への支援が掲げられたことを受け、2019年7月に「中小企業の事業活動の継続に資するための中小企業等経営強化法等の一部を改正する法律(中小企業強靱化法)」が施行され、同法において、防災・減災に取り組む中小企業がその取り組みを「事業継続力強化計画」としてとりまとめ、国が認定する制度が創設されました。

 

 事業継続力強化計画の記載項目としては、事業継続力強化に取り組む目的の明確化、ハザードマップ等を活用した自社拠点の自然災害リスク認識と被害想定の策定、発災時の初動対応手順の策定、ヒト・モノ・カネ・情報を災害から守るための具体的な対策、計画の推進体制(経営層のコミットメント)、訓練実施や計画の見直し等実効性を確保する取り組みなどがあげられます。

 

 認定を受けた企業に対する支援策としては、低利融資や信用保証枠の拡大等の金融支援、防災・減災設備に対する税制措置、補助金(ものづくり補助金等)の優先採択などがあげられます。

 また、認定を受けた企業は、認定に関するロゴマークの使用が可能となり、会社案内や名刺などで認定のPRが可能となります。

このように中小企業の災害に対する事前対策を促進する取り組みが行われているのです。(了)

 

(記事提供者:㈱日本ビジネスプラン)

(注意)
上記の記載内容は、2020年2月3日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年1月27日

令和2年度税制改正大綱 個人所得課税(一般)編

 

◆個人課税は「人生100年時代」を意識

 令和2年度の税制改正大綱が公表されました。個人課税は、人口減少・少子高齢化が進む中での「人生100年時代」に相応しい税制づくりを意識したものとなっています。

 

◆低未利用地等を譲渡した場合の特別控除

 高齢化の進展に伴い、所有者自身が利用する意向のない土地の増加が予想されることから、特別控除制度が創設されました。

 個人が都市計画区域内にある低未利用土地等を譲渡した場合において、一定の要件を満たすときは、長期譲渡所得金額から100万円を控除することができます(建物譲渡部分については適用されません)。

 

◆配偶者居住権等に係る譲渡所得の取扱い

 令和2年4月より施行される民法の「配偶者居住権」「配偶者敷地利用権」について、取得費の取扱いが明記されました

・配偶者居住権等の消滅時(対価受領)

居住建物等の取得費×配偶者居住権等割合-減価の額(居住権の設定日~消滅日)

・配偶者居住権等の消滅前

居住建物等の取得費-配偶者居住権等の取得費

 

◆未婚のひとり親に対する税制上の措置

昨年の改正で持ち越しとなっていた「未婚のひとり親」の寡婦(夫)控除は、令和2年分より控除できることとなりました。

適用要件は死別・離別の場合と同様です。寡婦に寡夫と同じ所得制限(500万円)が設けられます。

 

◆国外中古建物の不動産所得の損益通算特例

 富裕層を中心に広まっていた国外不動産を利用した租税回避の防止策として、個人が国外中古建物を有する場合には、不動産所得の計算上、その損失額のうち国外中古建物の償却費相当額(簡便法適用)は、生じなかったものとみなすこととなりました。

 

◆住宅ローン控除の適用要件の見直し

 新規住宅に居住した3年目に従前住宅等を譲渡した場合に、一定の措置法特例の適用を受けているときは、住宅ローン控除の適用はできないこととなりました。

 

◆その他の改正項目

国外居住扶養親族の扶養控除、医療費控除の添付書類の見直し等が図られています。

(注意)
上記の記載内容は、2020年1月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

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■2020年1月27日

人材確保と流出防止のため仕事と介護の両立支援を

 

◆あなたの会社にサンドイッチ世代は何人?

 サンドイッチ世代とは、子育てと親の世話を同時に行っている世代のことです。40代、50代という企業の中核を担う世代でありながら、育児と介護の負担によって仕事と両立できず離職してしまう……そんなリスクをもった世代ともいえます。近年では女性だけではなく男性の介護離職の割合が高まっており、この離職防止のための両立支援を重要視する企業が増えています。

 

◆育児と介護の支援は同じ??

 仕事との両立支援として、育児と介護は同様に重要な観点ですが、その内容は大きく異なります。例えば、育児は準備期間があり子供が成長すれば一定の区切りがつきますが、介護はある日突然で、どのぐらいの期間続くのか見通しがつかない場合がほとんどでしょう。一方で、介護は育児よりも日々の時間的な制約が緩やかともいわれています。介護の現状は多様であり、育児と同じ施策のラインナップでは十分とはいえず、従業員の状況を把握したうえでの施策の検討が必要です。  では、どのような支援策があるのでしょうか。  

◆中小企業に特化した助成金の活用

 従業員には、93日間の介護休業があります。この休業期間は、介護のためだけではなく、働きながら介護できる体制作りのための期間でもあり、必要なタイミングで取得できるよう3回まで分割が可能です。介護休暇制度や介護休業中に受けられる介護休業給付金(休業開始前賃金の67%相当)もあります。  企業に対しては、「介護離職防止支援助成金」の制度があり、今年度は中小企業に特化し、支給上限を拡大する改正が行われました。具体的には、「介護支援プラン」を策定したうえで、例えば、従業員が介護休業を取得する、あるいは新たに介護のための制度(フレックスタイム制度や労働時間短縮制度など)を導入、活用するなどの要件を満たすと、36万円(1年度5人以内)までの助成金が受けられます。

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上記の記載内容は、2020年1月27日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年1月20日

富裕層の申告漏れ平均1436万円

 

 平成30年7月からの1年間で「富裕層」に対して5313件の所得税調査が実施され、1件当たり1436万円の申告漏れ所得が発覚したことが、国税庁がこのほど公表した報告書で分かりました。富裕層以外への調査も含めた1件当たりの平均申告漏れ所得と比べると約400万円多い金額です。特に海外投資や海外取引をしていた者への調査で発覚した申告漏れは高額となっています。

 

 国税当局は、有価証券・不動産などの資産の大口所有者や、経常的に所得が高額な個人を「富裕層」と位置づけて重点的に調査。平成30年度の所得税の実地調査(特別・一般)5万130件の1割以上が富裕層をターゲットとしたものでした。  

 富裕層への調査で発覚した申告漏れ総額は763億円で過去最多。1件当たりの申告漏れ所得は1436万円、追徴税額は383万円で、全体平均の申告漏れ1045万円、追徴180万円と大きな差が出ています。

 

 富裕層の中でも海外投資や海外取引をした者に限れば、1件当たりの申告漏れ所得は3819万円、追徴税額は914万円にまで跳ね上がります。資産運用の国際化が進んでいることから、国税当局では富裕層の海外投資への監視を強化しているそうです。

 

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上記の記載内容は、2020年1月20日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2020年1月20日

国税庁:災害により帳簿等を消失した場合の対応を公表!

 

国税庁は、同庁HPのタックスアンサーにおいて、災害を受けたときの納税の猶予その他の税制上の取扱いとして「災害により帳簿等を消失した場合」を公表しております。

 

 それによりますと、令和元年台風第19号などの災害により納税者や関与税理士が帳簿書類や前年までの申告書の控えなどを消失してしまった場合には、その後の申告を行うことが困難なケースがありますが、この場合、可能な範囲で取引の相手先や金融機関へ取引内容を照会するなどして、帳簿書類を復元するなど合理的な方法により申告書等を作成することになるとしております。

 また、納税者が申告書等作成に当たり、過去に提出した申告書等の内容を確認するには、税務署に提出されている申告書等を閲覧する「申告書等閲覧サービス」が利用できます。

 この閲覧サービスは、原則、申告書等のコピーの交付は行っていませんが、災害により申告書等や帳簿書類等が消失している場合には、り災証明書等により災害を受けた事実を確認した上で、申告書等の作成に必要な部分について、コピーの交付を行っておりますので、該当されます方はご確認ください。

 

申告書等閲覧サービスは、申告書等をなくしてしまった場合や被相続人(亡くなった人)が生前に提出した申告書等を閲覧したい場合などに利用できますが、すでに2019年9月1日から、それまで認めていなかった閲覧時の写真撮影をできるようになっております。

 

 これまで閲覧申請者はあくまで申告書等を見ることができるだけで、写真撮影は一切認められておらず、コピーなどの交付も認められていませんでした。

そのため、申告書の内容等を記録するには、その場でメモを取って書き写す必要があり、メモをとる場合でも、カメラでの撮影やスキャナーでの読み取りはできませんでした。

しかし、今後は閲覧者が写真撮影を希望する場合には、デジタルカメラ、スマートフォン、タブレット、携帯電話など、その場で写真が確認できる機器に限って認められました。

 

ただし、このサービスの利用料金は無料ですが、税務署の窓口で申し込むことが必要で、郵送による請求はできませんので、該当されます方は、あわせてご注意ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年1月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年1月14日

2020年度の採用活動に向けて

 

◆新卒の採用活動は3月スタート

 文部科学省の『2019年度の採用活動に関する調査(速報版)』によると、中小企業の採用の広報活動開始時期は3月が最も多く、選考開始についても3月が最多、次に4月、6月と分散しているという結果が出ました。6月以降に選考を開始しているのは、大企業も含めて企業全体のおよそ3割、つまり7割の企業は5月以前に選考を開始し、その数は昨年よりも増加しています。経団連の指針廃止にともない、スケジュールについては政府主導となっていますが、今年も3月スタートに向けて準備を進めている企業が多いのではないでしょうか。

 

◆採用活動準備のポイント

 準備段階では、これまでの採用における課題を振り返り、採用したい人数や予算などを確認して採用計画を策定、そして求める人材像を明確化したうえで、面接官との認識の共有や面接トレーニングなども必要に応じて行っていきます。  広報活動としては、民間の求人サイトや自社HPからの採用告知、SNSを使った募集などがありますが、打ち手を増やすために、ハローワークも活用していきましょう。

◆ハローワークのサービスが変わります

 2020年1月6日からハローワークのシステムが刷新されます。変更点は大きく2つ、これまで課題であった利便性が向上し、詳細な情報の提供が可能となります。

 具体的には、企業側からの情報を掲載する「求人者マイページ」を開設できるようになります。これによって、ハローワークに赴くことなく社内のパソコンから随時情報の掲載や変更ができ、また求人者とやり取りできるメッセージ機能もあります。そして、事業所や働いている様子など画像情報の公開や、企業側からのメッセージをPR情報として掲載できるようになります。

より効果的に採用活動を進めるためには、企業の魅力を伝える採用コミュニケーションが重要です。丁寧に情報を伝えることで、就職後に「聞いていたのと違った」と感じて離職してしまうことの防止にもなります。自社の魅力を見つめなおして伝えることが、人材獲得の第一歩です。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年1月14日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年1月14日

自販機・老人ホームと軽減税率

 

◆業界誌の案内する自販機課税

 財務省主税局と意見交換をしたとする全国清涼飲料連合会の機関誌によると、自動販売機を設置する場所提供と電気代の負担だけ行い、飲料メーカー等が自動販売機を用意して商品の管理・補充も行って、販売数量に応じた金額を販売手数料として支払うようなケースでは、その販売手数料は飲食料品の譲渡にはならず、役務の提供の対価と考えられるので、軽減税率は適用されない、としています。

 

◆自販機では役務の提供はしていない

 逆に、消費税軽減通達では、自動販売機により行われるジュース、パン、お菓子等の販売は、飲食料品を飲食させる役務の提供を行っているものではなく、単にこれらの飲食料品を販売するものであるから、軽減税率の適用対象となる飲食料品の譲渡に該当することに留意する、と記しています。自販機品の大量仕入れに係る奨励金等であっても扱いは同じで、さらに、自動販売機の設置場所が酒屋や飲食店やガソリンスタンドなどの併設休憩所、福利厚生目的のオフィス内等であっても扱いは同じようです。

◆役務の提供のない飲食料品の販売とは

 役務の提供がない、ということがポイントで、持ち帰りのための容器、包装を施しての飲食料品の譲渡、さらには、いわゆる出前も、飲食料品の譲渡に該当し、軽減税率の適用対象となります。そうすると、ケータリング(相手側が指定した場所において調理等の役務を伴う飲食料品の提供)や出張料理などは、役務提供を伴うので、軽減税率対象外になります。

 

◆役務提供があっても軽減税率

 でも、役務提供があっても、政策的配慮を要する一定の基準を満たす有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅での食事提供は、軽減税率の対象とされます。一定の基準は、財務省告示で示されており、「施設の設置者等が同一の日に同一の者に対して行う飲食料品の提供の税抜対価の額が一食につき640円以下であり、その累計額が1920円に達するまで」とされ、これを超える部分についてのみ軽減税率適用外となります。

 学校給食、特養、老健、介護医療院、ケアハウス、デイサービス、認知症グループホーム等は、もともと非課税です。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年1月14日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年1月6日

所有者不明の土地は使用者に課税

 

 登記簿情報からは誰のものか分からない「所有者不明土地」について、その土地で居住や商売をしている「使用者」に固定資産税を課税するという制度が2020年度税制改正大綱に盛り込まれました。

 

 土地には固定資産税がかかります。しかし所有者が分からなければ課税できないのが現行制度で、「税制が歪んでいる」(国税庁幹部)などと批判する声が出ていました。

このため、固定資産税を課す対象を、登記簿上の土地や家屋の所有者から使用者へと切り替えることを認めることとなったわけです。新制度では調査を尽くしても所有者が特定できない土地に限定して、使用者に課税できるようになります。自然災害などで所有者が行方不明になると市町村がその土地を使っている人を所有者とみなして課税できる制度があり、この制度を適用拡大します。

 

 国土交通省の土地基本調査(13年)によると、利用されていないか利用が少ない土地は全国で1413平方キロメートルも存在します。東京23区の面積の2倍以上に達していて、このうち空き地や原野が7割を占めている状態です。

となっています。

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年1月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス

■2020年1月6日

2019年分の所得税確定申告:スマートフォンでの利用範囲が拡大へ!

 

 2019年分の確定申告の時期になりました。

 「国税庁ホームページ」の確定申告書等作成コーナーにおいて、画面の案内に従い、金額など正しく入力すれば、自動計算されますので所得税、消費税及び贈与税の申告書や青色申告決算書・収支内訳書等を作成できます。

 

 2019年分の確定申告書等作成コーナーでは、スマートフォンやMicrosoft Edgeからマイナンバーカードを利用したe-Tax送信の「マイナンバーカード方式」が2020年1月31日から開始予定です。

 マイナンバーカード方式とは、マイナンバーカードとICカードリーダライタを利用してe-Taxを行う方法です。

 

 e-Taxにログインする際に、マイナンバーカードを利用することで、e-Taxの利用者識別番号と暗証番号の入力やe-Tax利用の際の事前準備に必要でした電子証明書の登録も不要になります。

 ICカードリーダライタはマイナンバーカードの電子証明書の読込みに必要となるもので、家電量販店などで購入できます。

 

 ただし、マイナンバーカード方式はパソコン使用者のみが利用できるもので、スマートフォンを利用してマイナンバーカード方式でe-Taxを行うには「マイナンバーカード対応のスマートフォン」が必要となります。

 なお、マイナンバーカード対応のスマートフォンを持っていなくても、「ID・パスワード方式の届出完了通知」に記載されたID・パスワードがあればe-Taxで送信できます。

 

 また2019年分から、所得税の確定申告書作成コーナーのスマートフォン専用画面を利用できる範囲が広がり、これまでは給与所得者(年末調整1ヵ所)だけでしたが、2019年分からは2ヵ所以上の給与所得がある人、年金収入や副業等の雑所得がある人、一時所得がある人なども対象になります。  対応可能な所得控除も、これまで医療費控除と寄附金控除だけでしたが、すべての所得控除が対象になります。  なお、スマートフォン専用画面が利用できるのは2019年分のみで、マイナンバー制度以外のサービスは2020年1月6日から開始予定ですので、該当されます方はご注意ください

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2020年1月6日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

▲税務トッピクス