税務トピックス 記事

■2021年10月25日

コロナ禍での温泉地の再生

 コロナ禍を受けて、宿泊業者を取り巻く環境はとくに厳しくなっています。こうした中、温泉旅館を有する温泉地においてもコロナ禍での生き残りが求められています。

 

 中小企業庁編「中小企業白書2021年版」に基づき、コロナ禍による宿泊業への影響についてみていきましょう。まず2019年の売上高を「100」とした場合の2020年の年間の売上高を業種別にみると、「75未満」の企業の割合は全業種で19.8%となっているのに対し、宿泊業では71.9%となっています。さらに2020年1月から10月のうち前年同期比で最も売上高が減少した月の売上高を業種別にみると、「50未満」の企業の割合は全業種で33.8%となっているのに対し、宿泊業では86.7%となっています。このことから宿泊業はとくにコロナ禍による売上減少の影響が大きい業種であることがわかります。

 

 こうした中、宿泊業者が多く立地する温泉街においては、車で1~2時間圏内の近隣地域での観光を指す「マイクロツーリズム」の需要を捉えつつ国内需要を掘り起こし、リピーターを確保して稼働率を維持することが求められます。そのためにも地元の食や伝統工芸、観光資源、自然を体験できる機会を用意しつつ、近隣地域の消費者が地元の魅力を再認識する機会につなげていくことがカギになります。

 また、テレワークを活用し観光地等で余暇を楽しみつつ仕事を行う「ワーケーション」などのニーズの高まりに対応するために、インターネット環境の整備や机、椅子、会議用の部屋の整備なども求められます。

 上記のような「マイクロツーリズム」や「ワーケーション」のニーズに応えるためには、行政機関や宿泊業者などをはじめとした地域全体が連携することが求められるのです。

 

では、コロナ禍での温泉地の再生に向けて具体的にどのような取り組みがみられるのでしょうか。そこで官民連携のプロジェクトで温泉街を一つのホテルに見立てて効率化、機能向上を図る有福温泉(島根県江津市)の取り組みについてみていきましょう。

 

 有福温泉は1400年近い歴史を有し、無色透明な単純アルカリ泉による美人の湯として知られています。しかし、団体旅行から個人旅行へのニーズの変化や、2013年の豪雨災害の影響を受け、観光入込客数は減少しています。また、ピーク時には20軒あった旅館は3軒に減少しています。

 

 こうした中、江津市では観光庁の「既存観光拠点の再生・高付加価値化推進事業」における観光拠点再生計画の採択を受けつつ、有福温泉において官民で構想した「温泉地まるごとホテル化」を推進しています。これは、コンパクトにまとまった温泉街を一つのホテルに見立て、宿泊、飲食、娯楽の機能別に施設を使い分け滞在を促す取組みです。

 既存旅館では、コロナ禍での客数変動や経営者の高齢化で食事提供の負担が増していること受け、宿泊を主体としつつも食事はセントラルキッチン機能を兼ねるレストランから提供する仕組みを取り入れています。

 

 空き旅館の一部については、公衆サウナを備えたゲストハウスや、休暇を取りながら働くワーケーションに対応する仕事場、カフェ、展望デッキなどの新たな施設に再生していきます。  また、トレッキングや農作物収穫といった体験メニューの開発や、宿泊予約時に飲食店の予約や各種体験メニューを一括して申し込めるアプリ開発を進めていく方針です。

 

このように温泉地の再生においては官民の連携による取り組みが求められるのです。(了)

 

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

(注意)
上記の記載内容は、2021年10月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年10月25日

遺贈寄附という選択分

 いつか自身に起きる相続。これまでの人生を振り返り、生きた証として財産を社会に貢献する事業に役立てたい、そんな思いを伝える手段の一つが遺贈寄附です。

 

◆遺言による遺贈寄附と相続財産の遺贈寄附

 遺贈寄附とは、国や地方公共団体、公益法人等に、財産を遺言で贈与すること、及び、被相続人の生前の意思を引継いだ相続人が、相続財産を贈与することをいいます。

 

◆遺贈寄附の手続き

 まずは遺贈先の選定です。新聞、雑誌、TVの報道、ネット情報から社会貢献する団体の活動に触れて支援する法人を探します。  紛争地帯で医療や住居などを支援するNPO法人は、寄附先としてお馴染みですが、最近は博物館や地方自治体の動物園など、親しんだ団体に遺贈する人もいるようです。

 寄附は現金のみ受付し、不動産は売却、換金したうえで遺贈を求める団体が多数ですが、不動産を受け入れる団体もあります。

遺贈先が決まったら、遺言執行者を選定して遺言書を作成します。税理士をはじめ、弁護士、司法書士、行政書士など専門家に相談しましょう。遺言は公正証書遺言、または自筆証書遺言を選択できます。

 

◆不動産等の遺贈は譲渡所得課税に注意!

 土地や建物、株式など譲渡所得の基因となる財産を法人に遺贈した人には、その財産の取得から遺贈時までの値上り益に譲渡所得税が課されますが、国税庁長官に申請して承認を受けた場合は非課税となります。

 ただし、遺贈した人の所得税の負担や、遺贈した人の親族のほか特殊関係人の相続税、贈与税の負担を不当に減少させる場合には、非課税承認は取り消され、遺贈した人、又は遺贈先の法人に譲渡所得税が課されることになるので注意を要します。

また、相続人が被相続人の意思を引継ぎ、相続財産を国や地方公共団体、公益法人等に贈与する場合にも相続税を非課税とする制度があります。この場合も不動産等の贈与について譲渡所得税を非課税とするには、国税庁長官の承認が必要です。

 

◆相続人の遺留分にも配慮を忘れない!

 社会の高齢化が進むなかで遺贈寄附の希望者も増えていくのではないでしょうか。ただし、相続財産には遺留分があります。遺贈寄附を決めるときは、相続人の遺留分にも配慮して後でトラブルが生じないよう検討することを忘れないようにしましょう。  

(注意)
上記の記載内容は、2021年10月25日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年10月5日

個人事業主の家賃按分

 

◆家賃は按分して経費になる

 自宅で仕事をしている個人事業主は家賃を経費にできますが、その場合の家賃は事業用だけではなく、個人の生活のために払っている費用も含まれています。

 国税庁のWebサイトを参照してみると、経費にできるのは、

①総収入金額に対応する売上原価その他その総収入金額を得るために直接要した費用の額

②その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額 と説明されています。簡単に言うと経費になるのは「事業を行う上で直接発生した費用だけ」ですから、事業主部分の家賃と生活のための家賃を分けて、事業主部分の家賃は経費となるわけです。

 

◆按分の方法と注意点

 「按分の方法」については、実績が問われますから、利用した時間や使用している面積などを参照します。賃貸の場合は家賃を、持ち家の場合は減価償却費を按分することになります。

 大切なのは按分した金額の根拠を税務署に聞かれた時に、客観性のある根拠に基づいて説明できるか、ということです。例えば賃貸契約書や間取り図、家賃の支払いが分かる通帳記録、自宅での作業時間を記録していたもの等、根拠となり得るものを揃えておく必要があります。

ただし、配偶者や親族に支払う地代家賃は経費になりませんから、注意が必要です。また、家賃按分については白色申告の場合、事業用の割合が5割を超えていなければ認められません。

 

◆住宅ローン控除適用にも注意

 持ち家で居住・事業両方に利用している住宅を建て替える際、住宅ローン控除が適用されるのは事業用部分が50%未満の場合となります。また、居住部分が50%以上であっても、住宅ローン控除が適用されるのは居住用部分のみとなるため、持ち家の事業分の減価償却費を按分した結果、その割合分は住宅ローン控除が受けられなくなります。  

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年10月5日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年10月5日

令和3年度地域別最低賃金

 

◆改定目安は全国平均28円

 令和3年度地域別最低賃金改定額は中央最低賃金審議会で賃上げ額の目安が公表され、各都道府県労働局長の決定により10月1日より順次発令される予定です。

 地域別最低賃金の全国整合性を図るため目安額のランクを設けていますが、改定額を見ていくとAからDの47都道府県すべてが28円以上引き上げられ、東京都は時給1,041円と最高です。

最高額1,014円と最低額820円の金額差は221円です。低水準の地域の上げ幅は高まることになります。

 

◆引き上げ額全国加重平均28円は過去最高

 近年最低賃金は引き上げの流れが続いていましたが、令和2年度は新型コロナウィルス感染症拡大の影響を考慮し目安は示されませんでした。今回の引き上げ率は3.1%と過去最高で、今後所得税や社会保険における扶養の壁を意識してパートタイマー等が労働時間を減らすケースがあるかもしれません。中小企業3団体は最低賃金引き上げに反発を示していますが労働者側団体は評価しています。

 

◆令和3年度の改定額は以下の通りです。

・28円改定

東京1041円 大阪992円 愛知955円 千葉953円 神奈川1040円 埼玉956円 北海道889円 岩手821円 宮城 853円 新潟859円 石川861円 福井858円 福島828円 茨城879円 栃木882円 群馬865円 山梨866円 長野877円 岐阜880円 静岡913円 三重902円 滋賀896円 京都937円 兵庫928円 奈良866円 和歌山859円 岡山862円 広島899円 山口857円 徳島824円 香川848円 愛媛821円 高知820円 福岡870円 佐賀821円 長崎821 熊本821円 宮崎821円 鹿児島821円 沖縄820円

・29円改定 青森822円 山形822円 鳥取821円 佐賀821円

・30円改定 秋田822円 大分822円

・32円改定 島根824円

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年10月5日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年9月28日

副業・兼業における労働時間管理

 

◆副業・兼業をする雇用者が増加

 厚生労働省は2018年1月以降、「モデル就業規則」に「副業・兼業」という章を追加し、副業・兼業を原則容認する内容に変更しています。

 厚生労働省によれば、副業を希望する雇用者数(雇用者に占める割合)は、1992年の235万人(4.5%)から2017年385万人(6.5%)へ右肩上がりで伸びており、副業雇用者数も、1992年の76万人から2017年には129万人へ増えています。

 

◆労働基準法改正による労働時間管理

 中小企業には2020年4月(大企業は2019年4月)から、時間外労働の上限規制(罰則あり)が適用されています。

 36協定による原則の上限時間(月45時間、年360時間)を超える場合は、36協定で特別条項を締結することにより、月100時間未満、2~6月平均80時間以下、年720時間以下までの時間外労働が認められます。

労働基準法38条1項では、「労働時間は、事業場を異にする場合においても、(中略)通算する」としており、事業主(会社)が異なる場合でも通算されます。

なお、労働基準法上の労働者でない場合(フリー、独立・起業、共同経営など)や、労働時間規制が適用されない場合(農業・畜産業・水産業、管理監督者など)は、労働時間を通算する必要はありません。

 

◆副業・兼業での労働時間管理

副業・兼業における原則的な労働時間管理のポイントは雇用契約を結んだ順番です。

 例えば、A社(1日5時間、残業なし)で雇用されている労働者が、新たにB社(1日3時間、残業2時間)で雇用された場合、1日のうちB社で勤務後にA社で勤務したとしても、後で雇用契約を結んだB社の2時間が時間外労働となります。

なお、副業・兼業開始前に両社の合計所定労働時間を法定内で設定する「管理モデル」を導入した場合は、法定労働時間を超えた時間に働いている会社で割増賃金が発生することになります。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年9月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年9月28日

従業員の配偶者に対する健診費用の会社負担

 

◆従業員に対する健康診断は会社の義務

 労働安全衛生法66条により、「事業者は、労働者に対し医師による健康診断を行わなければならず、労働者は、事業者が行う健康診断を受けなければならない」とされています。こうした健康診断の受診費用は、通常必要と認められる範囲を超えるものを除き、会社の福利厚生費として扱われます。

 なお、労働者ではない役員は、厳密に言うと労働安全衛生法の対象者ではありません。しかしながら、健康管理義務がないわけではありませんので、法律上での義務がなくても健康診断を受診してもらうことで、実務上のリスクを下げることができるため、同様に会社の福利厚生費となります。

ただし、受診費用の負担対象者が役員や特定の地位にある者だけとされている場合には、その者に対しての給与として課税されます。この場合には、経済的利益に係る給与として源泉徴収を行う必要が生じます。さらに、役員の場合、定期同額給与に該当しない給与(賞与)として法人税の課税対象として扱われることにもなります。

 

◆役員・使用人の配偶者の健診費用会社負担

 会社が役員または使用人の配偶者分の健診費用を負担している場合には、その役員または使用人の給与(経済的利益の供与)として扱われます。課税扱いとなる理由は、会社は、法律上、配偶者の健康診断の実施義務を負っているわけではないためです。

 また、一部大企業では配偶者分も会社負担となっているところもあるようですが、まだまだ社会一般的に行われているとは認められていないため、経済的利益の供与=給与扱いとなります。給与扱いとなるわけですから、それに係る所得税の源泉徴収を忘れないようにしなければなりません。

 

◆健診費用の消費税での課税仕入れ不課税

 会社の福利厚生費として扱われる健診費用は、自由診療に該当するため、消費税が課税されています。消費税の計算においては課税仕入れとして扱います。

 一方、給与扱いとなる健診負担分(配偶者や特定の地位にある者だけへの負担)にも、消費税は課されています。しかしながら勘定科目上は給与扱いですので、消費税の計算においては給与=不課税となります。領収書に消費税額の記載があるからと言って、課税仕入れとして扱わないように注意が必要です。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年9月28日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年9月16日

相続で所有者不明土地にしないために

 

 高齢化で相続が増加する中、利用されない土地が増えると、所有者が判明しない、又は連絡がつかない所有者不明土地が生じます。今年4月、これらの解消を目的とした民事基本法制の見直しが行われました。

 

1.不動産登記制度の見直し

 相続登記が義務化され、不動産を相続により取得した者は、その取得を知った日から3年以内に相続登記を申請しないと10万円以下の過料が徴収されます。一方、相続登記はこれまで、登記義務者が共同して申請しなければなりませんでしたが、新たに相続人が自らを登記名義人の法定相続人であることを申し出れば、単独で登記申請できる「相続人申告登記」※が新設され、登記申請義務を履行したものとみなされます。また、令和4年の税制改正では、相続人の登録免許税の負担軽減措置が図られる見込みです。(※所有権の移転登記ではなく、報告的な登記とされます)

 

2.相続土地国庫帰属制度の創設

 相続した土地を国が買い取る制度も新設されました。相続人にとっては朗報ですが、国は、安易な買取りを防ぐ観点から様々な条件をつけてハードルを高くしています。建物は相続人が取り壊して更地にすることや、土壌汚染や埋設物のある土地、崖地、担保権の設定された土地、通路に利用される土地、境界に争いのある土地などは、買取りの対象からはずされ、買い取る場合でも10年分の管理費用を国に支払うことが条件となるなど利用し難さが指摘されています。

 

3.土地利用に関連する民法の見直し

 民法も新制度の後押しをします。遺産分割協議の長期未了状態を解消するため、相続開始から10年経過したときは、特別受益者の相続分や寄与分によらず、画一的な法定相続分で遺産分割することとなりました。

 また所有者不明土地の利活用を促進する観点から新たな管理制度が創設され、選任された管理人が当該土地の管理や売却をできるようにしたほか、所有者不明土地を電気・ガス・水道などライフラインの確保に利用できるようになりました。

 

◆相続で所有者不明土地にしないために

 親世帯と同居することが少なくなり、相続が起きると土地や建物の利用目的が失われ、維持コストの負担も重くなります。行き場のない不動産としないためにも親の世代が将来の活用や処分に責任をもって臨むことが必要な時代になったと言えそうです。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年9月16日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年9月16日

採用力を上げる求人票で押さえたいポイント

 

◆採用を成功に導くには

 有効求人倍率はコロナ禍の影響もあり低調でしたが2021年6月が全国平均1.3倍と上昇傾向になってきました。採用を控えていた企業が採用活動に動き出しているのかもしれません。

 採用活動は求職者に振り向いて自社に興味を持ってもらうところから始まります。採用力を上げて望むような人材に応募してもらうには何をすると良いでしょうか?

採用するためには企業力と条件と採用活動が必要です。①企業力とは会社の規模、歴史、認知度、イメージ、商品サービス等で、②条件と言えば労働条件や仕事内容、職場の活性度、勤務地、将来への期待、給与、福利厚生などを言います。③採用活動とは採用のための接触機会、求人媒体、露出度、ターゲット、マーケティング、求人原稿、掲載時期、面接、スタッフ満足度等で、①②というような条件は簡単に変えたり向上させたりは難しいので、採用力を上げるために③の採用活動の見直しをすることですぐに取り組めます。

◆求人票で押さえておきたいところ

①経営視点……事業のイメージや正社員かパートか、仕事内容や給与等について

②法律視点……採用で禁じられている法律上の規制があります。労働基準法、職業安定法、男女雇用均等法、の3つは必ず守らなければなりません。

③人を見る視点……求人する人のイメージを作ります。求職者が求人票を見てモチベーションが上がるように意識的な文章を盛り込んでいく事が大切です。

 

◆「人」の視点が大事

 ほとんどの求人票が経営と法律の視点だけを意識した求人票になりがちです。「人」の視点がないとすぐには向上できない企業力や条件で同業他社や大手企業と勝負しなければならないのです。求人票を「人」を意識した内容にすることで注目度が上がるでしょう。それには「自社の欲しい人材のイメージを明確にすること」が大前提です。欲しい人材が定まらないと自社に合った人材は応募してきてくれません。イメージを明らかにしたらターゲットに応募してもらうメッセージや条件を考えていきます。求職者に企業からの熱い思いを送りましょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年9月16日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2021年8月23日

国税当局がウーバーイーツに照準

 

 食宅配サービスのUber Eats(ウーバーイーツ)を運営するウーバーイーツジャパン(東京)に対し、このほど東京国税局が、配達員の報酬などについての情報提供を求めたことが分かりました。コロナ禍で巣ごもり需要が増すなか同サービスの利用は増加していて、配達員も全国で約10万人に上ります。一方で配達員の収入に見合った税務申告が行われていないとみられ、当局が〝照準〟を合わせている格好です。

 ウーバーイーツの配達員は、契約上は雇用ではなく業務委託を受ける個人事業主に当たり、収入は事業所得として確定申告をする必要があります。しかし一部の配達員は申告を怠っていると当局は見ており、このほど同社に対し、全配達員の住所や氏名、年間の取引額、報酬の振込先口座などの情報を求めたそうです。

 

 同社は配達員に対し、契約時に確定申告が必要となる可能性を説明していますが、今回の要請を受け、改めて契約している配達員らに対し、「近日中に税務署に情報提供を行う」とするメールを送信しました。

当局は近年、ウーバーイーツや民泊といった新しい形の商取引に対する監視を強めていて、今後さらにこうした調査は強化されていくとみられます.

 

 なおウーバーイーツにおける会社と配達員の関係については、業務委託ではなく雇用に当たるのではないかとの指摘も根強くあります。英国では配車サービス大手のUber(ウーバー)について今年2月に「個人事業主ではなく従業員として扱うべき」との最高裁判決が下されています。ウーバー社はその後、対象となる約7万人の運転手には最低賃金を保障するほか、休暇手当や年金への加入機会も提供することを決定しました。日本でも同様の議論が起きるのは時間の問題と言えそうです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年8月23日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2021年8月23日

故人の加入保険を一括照会

 

 死亡した近親者がどの会社のどのような保険に加入していたかを一括して照会できる新たな制度が7月にスタートしました。これまでは親が死んでどのような保険に加入しているか分からないときは、各保険会社に別々に問い合わせなければなりませんでした。生命保険協会に窓口が一本化されたことにより、今後は故人の保険の加入状況の把握が容易になります。また死亡以外に、認知症による判断能力の低下時や、自然災害などによって保険契約の有無が分からなくなった時にも利用が可能です。

 新たな仕組みは、「死亡時」、「認知判断能力が低下した時」、「災害による家屋等の焼失や流出で契約の存在が不明となった時」の3つのケースで、本人や家族の依頼に応じて、生命保険協会が一括して加盟社42社に契約を確認するもの。死亡時であれば、保険金を請求可能かどうかも確認できるとのことです。

 

 照会は生命保険協会のウェブサイトか書類の郵送によって行い、利用料は1回当たり3000円。ただしそれ以外にも、災害時を除いて確認書類として戸籍や所定の診断書などの提出が求められるため、別途の費用がかかることになりそうです。また調査依頼から結果が分かるまではおおよそ2週間とされています。

 

 注意したいのは、照会できるのは契約の有無のみで、契約内容の詳細調査や請求手続きの代行などは行われない点です。もし調査の結果なんらかの契約があり、請求可能な状態となっているのであれば、そこからは自身で手続きを進める必要があります。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年8月23日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2021年8月18日

ワクチン接種に駆り出された歯科医師の報酬の課税区分

 

◆ワクチン接種拡大が最優先→歯科医の支援

 2021年新型コロナの新規感染は止まりません。国はワクチン接種数を拡大させることを最優先とし、通常は口腔内にしか注射を打つことが認められていない歯医者さんをワクチン接種要員として狩り出し始めました。地元の市町村等からの依頼があって地元歯科医師会の了解のもと、普段は自身の医院をもって開業している歯医者さんも、休診日やお昼時間、夜時間など空いている時間にワクチン接種に協力しているとのことです。

◆ワクチン接種業務の報酬の課税

 開業医が個人事業として事業を行っていれば、事業所得として課税されます。ワクチン接種も一種の医業周辺業務なので、事業所得として課税されることになるのでしょうか?

 答えを先に言ってしまうと、開業医だろうが他で勤務している勤務医だろうが、こうした業務(=この場合はコロナワクチンの接種業務)で得た収入は、通常、その業務を主宰する者からの給与所得として課税されます。

 

◆事業vs給与の区分

 業務による対価が事業の収入となるのか給与収入となるのかの違いは、その業務が委任契約に基づくものなのか雇用契約に基づくものなのかによって変わってきます。

 重要な要素としては、その業務の指揮命令は誰が行い、業務に必要な材料や用具は誰の負担で供与されているのか、そして最終的な業務の責任はだれが負うのか、などが総合勘案されて判断されることになります。これは消費税法の基本通達でも示されている考え方であり、外注が委託業務で消費税が発生するのか、もしくは実態は雇用による給与で消費税は発生しないのかなどを検討する時に使われます。

この基準からすると、歯科医師会の依頼のもとに接種業務だけを提供して得た収入は、普段開業して事業所得を得ている歯医者さんでも給与所得となります。これは自治体や会社の依頼の下、公立学校の学校医や産業医として得る収入が給与所得になるのと同じ考え方です。

一方、開業医がかかりつけ医として自分の医院で行うワクチン接種は、事業所得であるということは言うまでもありません。

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年8月18日現在の情報に基づいて記載しております。
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■2021年8月18日

2021年度税制改正:教育資金の一括贈与の非課税制度の改正

 

 

 2021年度税制改正において、祖父母などから教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税制度の適用期限が、2023年3月31日まで2年延長されました。

 また、国税庁では、贈与者が死亡した場合の残高に対する相続税課税について、贈与者の死亡までの年数にかかわらず、管理残額に相続税が課税されることや、相続人ではない孫は相続税の2割加算の対象となり、その周知を図っております。

 具体的には、信託等をした日から教育資金管理契約の終了の日までの間に贈与者が死亡した場合において、受贈者がその贈与者から信託等により取得した信託受益権等についてこの非課税制度の適用を受けたことがあるときは、その死亡の日までの年数にかかわらず、その死亡の日における管理残額をその受贈者がその贈与者から相続等により取得したものとみなすこととされました。

 ただし、贈与者がその死亡の日において、受贈者が、

①23歳未満である場合

②学校等に在学している場合

③教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受けている場合のいずれかに該当する場合には、管理残額への相続税課税からは除かれます。

 

上記②又は③については、その旨を明らかにする書類を贈与者が死亡した旨の届出とあわせて金融機関等の営業所等に提出等をした場合に限られます。

 また、受贈者がその贈与者から相続等により取得したものとみなされる管理残額について、その受贈者が贈与者の子以外(孫など)の者である場合は、その贈与者の管理残額に対応する相続税額について、相続税額の2割加算の対象とされ、これらの見直しの適用時期は、2021年4月1日以後に信託等により取得する信託受益権等に係る相続税及び贈与税について適用されます。

 

 拠出時期による相続税課税及び相続税額の2割加算を比較してみますと、相続税課税については、2019年3月31日までは課税がなく、2019年4月1日から2021年3月31日の間は死亡前3年以内の拠出分に限り課税があり、2021年4月1日以降は課税ありとなります。

 相続税額の2割加算については、2021年3月31日までは適用はなく、2021年4月1日以降は適用がありとなりますので、あわせてご確認ください。

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年8月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年8月5日

いまさら聞きにくい初歩を解説 ふるさと納税のポイント

 

◆ふるさと納税、していますか?

 

 個人の所得・控除によって決まる控除上限金額までの寄附なら、自己負担が2,000円で返礼品が貰えるふるさと納税制度。令和元年度の寄附件数は約2,334万件、寄附総額は約4,875億円となり、多くの方が利用されている制度です。しかしながら「難しそう」という印象で、敬遠されている方もまだまだいらっしゃるのではないでしょうか? 今回はふるさと納税で最低限押さえるべきポイントをご紹介いたします。

◆控除上限金額を把握しましょう

 控除上限金額は、その年の所得や控除によって決まります。控除上限金額までの寄附であれば、基本的に自己負担は2,000円で済むため、「貰える品の価値の合計が2,000円を超えていればお得」ということになります。ふるさと納税を扱っているサイト等にシミュレーションや簡易な目安表が掲載されているので、それを利用して控除上限金額を把握するのが大切です。

 「計算が良くわからない」という方は、目安表を見て、それよりもいくらか少なめに寄附すれば安心です。控除上限金額はあくまでも「これ以下の年間寄附額ならば自己負担は2,000円で済む」という区切りですから、控除上限金額ぎりぎりまで寄附しなくても、自己負担は2,000円で済みます。逆に超えてしまうと自己負担はどんどん増えてゆくので、注意が必要です。

 

◆年末調整ではふるさと納税の処理はしない

 ふるさと納税をした後に、税の軽減を受けるための手続が必要ですが、年末調整では行えません。ワンストップ特例制度(5か所以内の自治体への寄附かつ確定申告をする必要がない場合)の申請をするか、確定申告を行う必要があります。

 この辺が特に敬遠されるポイントになっているのかもしませんが、給与収入や年金収入のみであれば、確定申告書作成はPCやスマホで簡単に行えるようになっています。一度国税庁の確定申告書等作成コーナーを眺めてみると良いかもしれません。

 

 

◆税の軽減は再来年5月までかかる

 当年のふるさと納税は、来年6月~再来年5月の住民税の額を下げる効果があります。特に特別徴収(給与天引き)をされている方は「去年のふるさと納税の結果、毎月住民税が少し安くなる」状態となりますから、税の軽減が実感しにくいのも事実です。どのくらい住民税が軽減されるかは、住民税の決定通知書で確認が可能です。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年8月5日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年8月5日

熱中症対策費を会社の損金に

 

 ウェザーニュースによれば、今年は8月から太平洋高気圧が日本列島を覆い、広範囲で猛暑となる見通しです。コロナ禍ではマスクを常に付けていることもあり、仕事中の暑さがより体にこたえます。会社として業務の質を落とさないために、熱中症対策をしっかり講じたいところです。

 

 法律上、オフィスの暑さ対策については労働安全衛生法で、室内温度を28度以下に保つことが会社には義務付けられています。実際にはそれだけにとどまらず、冷たい飲み物を支給したり追加で扇風機を置いたりという追加の対策をしている会社も多いでしょう。

 それらの費用はどこまで経費にできるのでしょうか。例えば屋外の現場作業員に熱中症対策として配る塩飴や経口補水液は、文句なしに経費となります。それだけでなく、デスクワークの従業員にアイスクリームを用意したとしても、雑費や福利厚生費として経費処理すればよく、税務署に否認されることは基本的にありません。

 

  室内用のエアコンなどを買った時には、設置費用などを含めて30万円未満であれば、中小企業は損金算入の特例が使えます(年間300万円まで)。判断に迷うのがオフィス全体を冷やすような冷房設備を導入した時で、元からある設備の修繕か、設備の更新かなどで取り扱いが変わってきます。顧問税理士に相談した上で間違いないように処理したいところです。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年8月5日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年7月20日

厚生労働省が推奨する「履歴書」の様式を見直しました

 

◆厚生労働省が履歴書様式を見直し

 2021年4月、厚生労働省は「新たな履歴書様式例の作成について」を発表し、推奨する新たな履歴書の様式例を公表しました。

 従来、JIS(一般社団法人日本規格協会)規格の解説の様式例にあった「履歴書」が長年推奨されていましたが、2020年7月にJIS規格の解説の様式例から履歴書が削除されたため、厚生労働省が新たな履歴書の推奨様式例を検討していました。

◆事業再構築補助金の申請では

 今回公表された、厚生労働省が推奨する履歴書の新様式例では、まず性別欄が大きく変更されています。

 従来の性別欄は、〔男・女〕の選択式でしたが、昨今のLGBT等に代表されるように、性自認についての意識の高まりを受け、任意の記載欄となったことが注目されます。 他にも、従来のJIS規格「履歴書」様式の末尾の方にあった、「通勤時間」、「扶養家族数(配偶者を除く)」、「配偶者」、「配偶者の扶養義務」といった項目が削除されています。  通勤時間や家族構成などは、本人の職業能力とは直接関係ない事項であり、採用を決定する際の選考基準とすることは適切でないため、公正な採用選考を確保する観点から削除されたようです。

 

◆旧JIS規格「履歴書」様式からの変更点

 今後、採用選考時に新様式の履歴書が提出されることが増えるでしょう。  性別や家族構成など、これまで当然のように「履歴書」で確認していた項目が削除されましたので、入社時の手続き、特に雇用保険や社会保険の被保険者資格取得手続きなどのために、改めて本人に配偶者や扶養家族に関する情報を確認する必要が出てきます。  入社後に入手が必要な情報については、事前にチェックリストや社内の申請書式を用意するなど、新たな準備が必要になりますので、注意しましょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年7月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年7月20日

正社員中心主義から新規雇用増加策へ

 

◆正社員中心主義だった

 コロナ禍の中での今年の税制改正により、従来の、大企業を対象とする昇給・設備投資促進税制、中小企業を対象とする所得拡大促進税制は、入退職者は少ない方がよいとする雇用維持とベースアップを奨励する正社員中心主義的な制度から新規雇用促進を奨励する税制に、様変わりしました。

◆中小企業を対象とする所得拡大促進税制は

 中小企業向けの所得拡大促進税制では、既存の継続雇用者の給与の上昇という適用要件を放棄し、新規・既存を問わず、雇用者全体の給与等支給額を増やせとの制度になり、その増加率が1.5%以上の場合には雇用者給与等支給増加額の15%(2.5%以上増加で教育訓練費の対前年比も10%以上増加なら25%)の税額控除が出来るとの制度になりました。既存従業員の雇用維持よりも、雇用全体を増やして、失業救済への社会貢献してくれることを奨励しているわけです。雇用保険への加入も条件にしていません。

 

◆新規雇用促進税制へ

 中小企業限定ではない、大企業・中堅企業向けの昇給・設備投資促進税制では、設備投資要件が廃止された上、新規雇用をどの程度増やしているかが適用要件になりました。

 国内事業所で新たに雇用した雇用保険被保険者に該当する者に1年以内に支給する給与の額の対前年比の増加率2%以上の場合には、新規雇用者給与等支給額の15%(教育訓練費の対前年比が20%以上増なら20%)の税額控除が出来るとの制度になりました。

ただし、解雇の多い事業者を排除するために、前期比雇用者給与増加額が新規雇用者給与総額より少ないような場合には、前期比雇用者給与増加額が控除率を乗ずる対象額の限度となります。

 

◆雇用調整助成金の扱い

 雇用調整助成金等及びこれに類するものの額については、適用判定の場面での増加割合の計算における雇用者給与等支給増加額や新規雇用者給与等支給額の算定ではこれを考慮する必要はありませんが、税額控除額を計算する際の控除率を乗ずる場面では、これをそれぞれから控除する必要があります。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年7月20日

日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年7月15日

IT化との違い、わかりますか?「DXって何のこと?」

 

◆デラックスではございません

 去年あたりからインターネットや書籍等で「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉を目にする機会が多くなりました。「なんかデジタル通信とかパソコンとかでアレするやつでしょ」という認識の方も多いのではないでしょうか。

 そもそも広義のDXとはスウェーデンの大学教授、エリック・ストルターマン氏が2004年に提唱した「デジタル技術が人々の生活を、あらゆる面でより良い方向に変化させる」という考え方を起源とする概念です。ビジネスでDXと言う場合は、大まかには「AIやIoT、ビッグデータなどのデジタル技術を活用し、ビジネスモデルや組織体制を抜本的に改革することで、競争優位性の確立や外部環境への適応を目指す」という意味になります。

以前の「IT化」は業務効率化やコスト削減を目的としたIT・デジタル技術の導入のことです。DXはさらに会社運営へ踏み込み、デジタル技術を手段としてビジネスモデルや組織など、より広い範囲の変革を促すものとなります。

 

◆DX投資促進税制が誕生した背景

 国は令和3年度税制改正で「DX投資促進税制」を創設し、民間のDX化の後押しを行っています。  経済産業省の報告によると、今のままでは「IT人材の不足」と「古い基幹系システム」の2つが障害となり、2025年から2030年までの間に、年間で最大12兆円の経済損失が生じる可能性があるとしています。この損失はもとより、世界との競争力を維持するためDXが当たり前となる「ポストデジタル時代」に乗り遅れるのは致命的と考えているようです。

 

◆認定されれば税額控除or特別償却

 DX投資促進税制では、データ連携(共有)・レガシー回避・サイバーセキュリティ・ビジネスモデル変革・全社戦略等の要件を満たす計画が認定されれば、その計画に基づいて行う設備投資のうち、ソフトウェア・繰延資産・機械装置・器具備品について、税額控除や特別償却が受けられる制度です。

 「あまりデジタルに関係のない分野だから」とこの手の話題を避けてきた方もいらっしゃるかと思いますが、この機会に一度検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年7月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年7月15日

認定経営革新等支援機関への税理士の登場と期待

 

◆認定経営革新等支援機関とは

 中小企業を巡る経営課題が多様化・複雑化する中、中小企業支援を行う支援事業の担い手の多様化・活性化を図るため、2012年8月30日に現在の「中小企業等経営強化法」が施行され、中小企業に対して専門性の高い支援事業を行う経営革新等支援機関を認定する制度が創設されました。認定制度は、税務、金融及び企業財務に関する専門的知識や支援に係る実務経験が一定レベル以上の個人、法人、中小企業支援機関等を経営革新等支援機関として認定することにより、中小企業に対して専門性の高い支援を行うための体制を整備するものです。これは、経済産業省のホームページに掲載されている、冒頭の文章です。

◆事業再構築補助金の申請では

 事業再構築補助金の場合では、認定経営革新等支援機関と相談して事業計画を策定し、事業実施段階でのアドバイスやフォローアップを行うこととされています。

 

◆最近までの登録状況

 2012年11月5日に2,102件の第1号機関認定があり、2021年4月30日に1,132件の第67号機関認定があり、合計35,221機関が認定されています。登録申請は、初めほどの勢いではないものの、いま再び増えています。

 認定機関のうち、個人税理士は20,670機関認定、税理士法人は4,860機関認定、公認会計士は2,501機関認定、監査法人87期間認定と、税務に関連する事業者の割合が高く、80%を占めています。79,280人の税理士登録者数のうちの26%、税理士法人事務所数6,709のうちの72%が認定を受けています。

 

◆認定機関の介入を要件とするもの

 コロナ関連の助成金申請では、この認定機関の関与の要件が緩和されていましたが、今後の経済産業省関連の産業政策・税制の適用要件では、認定機関の関与を必要不可欠とする傾向が強くなりそうです。

 今年の税制改正で4月1日施行にならずに、産業競争力強化法等の改正法の施行日待ちになったものが、租税特別措置法の単体法人向けの改正条文に絞った中だけでも条文数で32もありました。中小企業経営強化税制、所得拡大促進税制、70%損金算入のM&A促進税制などなど、産業競争力強化法等での事業者の認定や計画の認定が改正税法の適用の要件になっているためです。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年7月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年7月1日

高まるSDGsへの関心と企業の取り組み

 

◆高まるSDGsへの関心と企業の取り組みに

 SDGs(エス・ディー・ジーズ)という言葉を耳にする機会が増えました。SDGsとは「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称で、2016年から2030年の15年間で達成する世界共通の目標(ゴール)を指します。

内容は、持続可能でよりよい社会の実現を目指すものとなっています。目標は全部で17個あり、社会が抱える数ある課題を凝縮したものともいえます。

SDGsは取り組みが義務化されているものではありません。自主的に取り組む点に特徴があります。

 

具体的には、1貧困をなくそう、2飢餓をゼロに、3すべての人に健康と福祉を、といった途上国への支援に関するものから、ジェンダーの平等や働きがい、経済成長、気候変動への対策まで含まれます。人・社会・地球などの望ましい未来像を実現するための具体的なルールを集大成としたものでもあります。

 

もともと、大企業を中心に、CSR「Corporate Social Responsibility(企業の社会的責任)」が浸透している会社は多くあります。

こうした企業は倫理的観点から事業を展開して、社会に貢献しようと考えます。すでに浸透しているCSRとSDGs、両者の違いはどこにあるかというと、CSRは経済・社会・環境のバランスを重視するといった概念的なものが中心になりますが、SDGsは具体的な目標が定められており、より取り組みに直結しているといえます。

 

すでに、政府はSDGs推進本部を立ち上げており、94もの自治体がSDGs未来都市に選定されています。企業では、大手の自動車をはじめとする製造業のほか、流通や建設、金融など、さまざまな分野で取り組みが始まっています。TBSではSDGsプロジェクトを掲げ、2021年4月26日~5月5日をSDGsウィークとして番組を構成しました。今後、さらに多くの企業での取り組みが始まることが予想されます。

 

 

 また、SDGsは気候変動などを配慮するために、経済活動の自粛を要請するものではありません。

気候変動に関する代表的な取り組みには、ごみを減らしCO2を削減するといったことがあります。むしろ、SDGsの目標9番は「強靭なインフラ、工業化・イノベーション」、8番は「包摂的で持続可能な経済成長、雇用」がうたわれています。企業はイノベーションを活用して社会の課題解決に取り組み、結果、新たな市場を開拓することで、経済成長や雇用も拡大するという形が基本になります。

 

具体的な取り組みを挙げると、ハウスメーカーでは、窓をはじめ建物全体の断熱性能を高めることや太陽光発電などによる「創エネ」を活用して、住宅の省エネルギー化に取り組んでいます。そこには、高い断熱性能の窓の開発や、美観を損ねない瓦型太陽光パネルの開発など、新たな技術が生み出されています。

 

結果、目標13番の「気候変動への対処」を実施しながらも、9番のイノベーションにも取り組むことを実現しています。SDGsはメーカー以外にも、様々な分野で取り組みが可能です。銀行の中には、企業を対象にSDGsの事業化に向けたコンサルティングを始めたところもあります。 自社はSDGsを活用して何ができるか。検討することは、経営のヒントを探ることに繋がるといえます。

 

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年7月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年7月1日

日本商工会議所:事業承継税制等の利用・検討状況調査を公表!

 

 日本商工会議所は、「事業承継と事業再編・統合の実態に関するアンケート調査」結果(有効回答数4,140社)を公表しました。

 それによりますと、自社株式の評価額が1億円超の企業は、従業員「100人超」が83.3%、「51~100人」が72%、「21~50人」が56.8%となりました。

 

 事業承継税制は、2018年度税制改正において、10年間の特例措置として、各種要件の緩和を含む抜本的な拡充が行われ、施行日以後5年以内に承継計画を作成して(都道府県に提出し)贈与・相続による事業承継を行う場合とし、猶予対象の株式の制限(発行済議決権株式総数の3分の2)を撤廃し、納税猶予割合80%を100%に引き上げることにより、贈与・相続時の納税負担が生じない制度とされております。

 

 事業承継税制の利用者数が増加するなか、自社株式評価額1億円超の相当程度の税負担が生じる企業では、既に後継者を決めている企業の48.6%が事業承継税制を「利用している(検討・準備中を含む)」と回答しました。

 

 また、「自社株式評価額が1億円超」かつ「既に後継者を決めている」企業では 、事業承継税制(特例措置)のエントリー手続きである特例承継計画の申請について、「申請予定なし」が35.7%、「よく分からない」が22.2%、「申請する意向がある(申請済みを含む)」が42.2%となり、「申請する意向がある」企業は、「後継者候補がいる」企業で19.3%、「後継者未定だが事業継続したい」企業で21.8%となりました。

 

 事業承継税制利用の障壁(複数回答)については、「10年間の時限措置であり今後どうなるか不明」が45.1%で最多、以下、「納税免除にならない可能性」が27.9%、「納税猶予の取消しリスク」が24.8%と続きました。

 

 事業承継にあたっての課題(複数回答)は、「後継者への株式譲渡」が32.7%で最多で、「後継者への株式の譲渡」と回答した企業において、株式譲渡を行う際の障害(同)は、「譲渡の際の相続税・贈与税が高い」が70.7%、「後継者に株式買取資金がない」が60.8%となりました。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年7月1日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月23日

年金繰下げ増額新制度

 

◆年金繰り下げが今より有利に

 あまり知られていませんが、2022年4月から年金繰下げの年齢が現在の70歳までから75歳にまで広がります。高齢でも元気な方や働いている方が増えている時代背景もありますが、政策的に年金の受給開始年齢の延長を望んでいるともいえるでしょう。  年金は原則65歳から受給開始。しかし開始年齢を1か月繰り下げるごとに0.7%増額されます。現在は70歳まで繰り下げられますが、22年4月から75歳まで選択肢が広がります。70歳から受け取れば42%、75歳から受け取れば84%の増額です。

 

◆受給の仕方

 繰下げを事前に決める必要はなく、受給開始の請求をしなければ自動的に繰下げ状態になります。必要な年齢になったら請求します。繰下げ後の受け取り方は通常のフル増額ならば、繰下げ月数の増加率で請求時点より受給開始。一括受給は65歳以降で5年の時効にかからない期間の分を遡り一度に受給。その後は65歳時点の年金額を受給します。健康に自信がなくなったときや多額の資金が必要な場合は使いやすいでしょう。

 

◆新制度の変更点

 それでは新制度の75歳まで選択肢が広がったときはどうなるか、75歳を過ぎて請求すると75歳で請求したとみなします。例えば77歳で請求したら75歳で請求した10年分84%の増額分は、75歳以降の2年分をまとめて受けその後毎月同額受給します。  大きな変更点は一括受給です。23年4月からは70歳の誕生日から80歳の誕生日の前々日までの請求なら5年前に請求があったとみなし、5年前の時点の増額率で5年分を一括受給します。その後は同額を毎月受け取ります。5年超の期間は毎月の受給額に反映してくるので時効消滅がなくなり有利です。ただし80歳の誕生日の前日以降の請求は5年の時効がかかります。  繰下げ受給をすることは各人の事情や考え方の選択です。年金は長生きに備えるものですので「70歳以降は一括受給でも増額される」という変更点は知っておきたいですね。新制度の適用は22年4月に70歳以下の方で、請求は23年4月以降にすると新制度が適用されます。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月23日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月23日

教育資金、結婚・子育て資金の非課税措置を延長!~2021年度税制改正~

 

2021年度税制改正により、教育資金、結婚・子育て資金の一括贈与に係る贈与税の非課税措置が、2023年3月末まで2年間延長されます。

 2013年4月から始まった、子や孫が祖父母など直系尊属から教育資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置は、30歳未満で合計所得金額1,000万円以下の子や孫を対象に、1人あたり1,500万円を上限に非課税での贈与が認められております。

 ただし、今回の税制改正により、贈与した祖父母など贈与者が死亡した場合、これまでは贈与から3年以内に死亡した場合の残高に相続税がかかっていましたが、その死亡の日までの年数にかかわらず、受贈者がその贈与者から相続等により取得したものとみされます。

 

 そして、その死亡の日において、受贈者が23歳未満であることや、学校等に在学中であること、教育訓練給付金の支給対象となる教育訓練を受講している場合は課税対象から除かれますので、該当されます方はあわせてご確認ください。

 

また、上記により相続等により取得したものとみなされる残額については、贈与者の子以外の孫が対象であれば、相続税額の2割加算の対象とされます。

 なお、同特例の対象となる教育資金の範囲に、1日あたり5人以下の乳幼児を保育する認可外保育施設のうち、都道府県知事等から一定の基準を満たす旨の証明書の交付を受けたものに支払われる保育料等が追加され、これらの改正は2022年4月1日以後から適用されます。

 

 一方、直系尊属から結婚・子育て資金の一括贈与を受けた場合の贈与税の非課税措置についても、その適用期限が2年延長されますが、教育資金の場合と同様で、贈与者から相続等により取得したものとみなされる残額について、孫が対象であれば、相続税額の2割加算の対象とされ、この改正も2022年4月1日以後から適用されます。

 なお、2023年4月1日以後は、受贈者の年齢要件の下限が18歳以上(現行:20歳以上)に引き下げられますので、該当されます方はご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月23日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月18日

税制面でも有利に働く~経営力向上計画活用のススメ~

 

◆経営力向上計画の概要

「経営力向上計画」は、人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画で、認定された事業者は、税制や金融の支援等を受けることができます。

 

◆制度利用のポイント

【ポイント1】申請書様式は3枚

①企業の概要、②現状認識、③経営力向上の目標及び経営力向上による経営の向上の程度を示す指標、④経営力向上の内容、⑤事業承継等の時期及び内容など簡単な計画等を策定することにより、認定を受けることができます。

【ポイント2】計画策定をサポート

認定経営革新等支援機関に計画策定の支援を受けることができます。また、ローカルベンチマークなどの経営診断ツールにより、計画策定ができるようにしています。

【ポイント3】計画実行の3種の支援措置

●税制措置…認定計画に基づき取得した設備や不動産について、法人税や不動産取得税等の特例措置が受けられます。

●金融支援…政策金融機関の融資、民間金融機関の融資に対する信用保証、債務保証等の資金調達に関する支援があります。 ●法的支援…業法上の許認可の承継の特例、組合の発起人数に関する特例、事業譲渡の際の免責的債務引受に関する特例措置

 

◆制度活用の流れ(税制措置を受けたい場合

1.制度の利用を検討

 適用対象者の要件や手続等を確認後、設備投資について税制措置を受けるためには、計画申請時に工業会証明書や経産局確認書等を取得します。

2.経営力向上計画の策定

「日本標準産業分類」で、該当する事業分野を確認の上、事業分野別指針を確認し当該指針を踏まえて経営力向上計画を策定します。

3.経営力向上計画の申請・認定

各事業分野の主務大臣に計画申請書を提出します。認定を受けた場合、主務大臣から計画認定書と計画申請書の写しが交付されます。

 

 

※自社のみで策定が不安なら、認定経営革新等支援機関に相談することも出来ます。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月18日

なぜ給与支払者が源泉徴収義務者で納税しなければならないのか?

 

◆源泉徴収は国の仕事の押し付けでないか?

 所得税法では、給与の支払者が給与支払時に源泉所得税を天引きし、翌月10日までに国に納付しなければならないと規定されています。“これって国のやるべき仕事を給与支払者に押し付けているのでは?”と疑問に思ったことはありませんか?

 源泉徴収制度は事前に税収を確保できる国にとって便利な制度です。滞納の未然防止や納税の簡易化、納税者の捕捉などにも資するものです。とはいえ、給与支払者にとっては手間も時間もかかる余計な仕事である上に、申告や納税が遅れるとペナルティ(=不納付加算税など)も大きい嫌な制度です。

 

◆手間の掛かる源泉徴収義務は憲法違反か?

 給与支払者に源泉徴収義務を課すのは憲法違反だとする源泉徴収制度の合憲性が争われた事件がありました。原告側の主張は、源泉徴収制度は憲法14条1項(法の下の平等)、18条(その意に反する苦役に服させられない)、29条1項3項(財産権の侵害)に違反すると訴えたのです。

 しかしながら、昭和37年2月28日の最高裁の判決で、「給与所得者に対する所得税の源泉徴収制度は、これによって国は税収を確保し、徴税手続を簡便にしてその費用と労力とを節約し得るのみならず、担税者の側においても、申告、納付等に関する煩雑な事務から免がれることができる。また徴収義務者にしても、給与の支払いをなす際所得税を天引きしその翌月10日までにこれを国に納付すればよいのであるから、利するところは全くなしとはいえない。」として訴えは退けられました。

 

◆現行の源泉徴収制度は三方よしの手法

 最高裁の棄却理由として、①国の簡便手続での税収確保、②従業員は確定申告不要となる、③給与支払者の資金的利便の3つを理由としました。

 そして、「されば源泉徴収制度は、給与所得者に対する所得税の徴収方法として能率的であり、合理的であって、公共の福祉の要請にこたえるものといわなければならない。」として、合憲としました。

以後に争われた源泉徴収制度の合憲性事件でも、この昭和37年最高裁判決が引用されて今日に至っています。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月10日

国税庁:2019事務年度における法人消費税の調査状況を公表!

 

 国税庁は、2019事務年度(2020年6月までの1年間)における法人消費税の調査状況を公表しました。

 それによりますと、新型コロナウイルスの影響により、調査事務量の減少等もあり、法人税調査件数や追徴税額が軒並み減少傾向にあるなか、消費税還付申告法人への追徴税額が唯一、前年を大きく上回りました。

 

 2019事務年度に実施した法人消費税の実地調査は7万4千件(対前年比22.6%減)あり、このうち4万4千件(対前年比21.4%減)から非違が見つかり、723億円(同9.6%減)を追徴しております。

 消費税還付申告法人についてみてみますと、5,838件(同10.9%減)の実地調査をし、このうち707件の不正を含む3,334件(同9.6%減)から非違が見つかりました。

これによる追徴税額は、前年比21.8%増の213億円(うち不正還付は25億円)と大幅に増加し、調査1件あたりの追徴税額は同36.7%増の3,641万1千円にのぼりました。

 

事業者が国内で商品を仕入れる際には、消費税が課税(課税取引)されますが、国外に商品を販売(輸出)する際には、消費税が免除(免税取引)されるため、事業者は売上に係る消費税から仕入れに係る消費税を控除してマイナスとなった場合、消費税申告を行うことで仕入れに係る消費税の還付を受けることができます。

 

 

 事例では、国外への販売を装うため、他人名義の輸出に関する書類を流用し、架空の輸出売上(免税取引)を計上するとともに、架空の国内仕入(課税取引)を計上して約2億円を不正還付していたケースが挙がっております。

 また、輸出物品販売場で実際に店舗に来ていない外国人のパスポートを流用し、国内事業者に対する売上を外国人旅行者に販売したように装い課税売上を免税売上に計上して約1億円を不正還付していたケースも挙がっております。

 

国税当局では、上記の消費税の不正還付は、悪質性の高い行為であるため、今後も厳正な実地調査を実施していくとしております。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月10日

事業承継の現状とコロナ禍の影響

 

◆日本商工会議所アンケートより

 昨年8月に日本商工会議所が全国会員企業14,221件を対象に行った「事業承継と事業再編・統合の実態に関するアンケート」(回答4,140件)により、事業承継について次のように実態がまとまりました。

 事業承継を軸にコロナ禍の影響がどう出ているのか尋ねる内容となりました。

会員企業の後継者の決定状況は「経営者年齢が60歳以上の企業」で約半数が決定済みの一方、後継者不在の企業が2割を占めています。同族経営が8割と多数を占めるものの中小企業で親族外承継も徐々に増加しており、2000年代は約1割、2010年以降では約2割となりました。

この調査では、事業承継の時期について、コロナ禍の影響で売上げが減少している企業ほど事業承継予定時期を後ろ倒しにする傾向があることがわかりました。また、経営者の在任期間別の利益状況を見ると「社長就任後10年未満の企業」の6割の企業がコロナ禍においても直近期黒字の一方で、「社長就任後30年以上の企業」はコロナ禍を受けて赤字を見込む割合が大きく、事業承継によって経営を活性化している企業がコロナ禍においても業績を上げている傾向があることがわかります。

 

◆事業承継の問題点

 事業承継の問題点は「後継者への株の譲渡」が最も多く3割を占めています。課題・障害は「譲渡側は譲渡の際の相続税、贈与税が高い、後継者側は買取資金がない」と税制面と資金面問題で6割~7割を占めています。

 

◆事業再編・統合(M&A)

 M&Aにおいては「過去に買収を実施・検討した企業」は約15%、それを「売上高10億円超の企業」に絞ると「買収を実施・検討した企業」は約4割を占めています。

 買収先は後継者難が深刻化している小規模企業(従業員20名以下)が約7割を占めており、M&Aが後継者不在企業の事業継続の受け皿となっていることがわかります。買収目的は「売上・市場の拡大」7割、「事業エリアの拡大」4割が多く、目的、期待効果の達成度も約半数が「達した」とする等、中小企業の事業拡大にM&Aが功を奏していることがうかがえます。

 

 

 

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月10日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月4日

マイナンバーカード申請が過去最高

 

 写真付きの本人確認書類として使えるマイナンバーカードの3月の申請件数が、過去最高となったことが分かりました。菅義偉首相が明らかにしたものです。保険証として使える仕組みの試験運用が始まったことなど徐々に利用範囲が広がっていることに加え、取得者に最大5千円分のポイントを還元する「マイナポイント」制度が取得を後押ししているとみられます。

 

 経済財政諮問会議で菅首相は、「基本的なインフラであるマイナンバーカードは、3月に過去最高の約700万人の交付申請があった」と満足気に報告しました。

 

 2016年にスタートしたマイナンバー制度ですが、申請に基づくカードの取得率は長くにわたり低迷し、普及率は2割未満にとどまってきました。そこで行政手続きのデジタル化を主要課題に挙げる菅政権は、カードの2年以内のほぼ全国民への普及を目標に掲げると、未取得者に対する申請書を郵送するなど、普及への手を打ち続けています。

 

 

 そのなかでも効果を奏したとみられるのが、カード所有者がキャッシュレス決済を行うと最大5千円分のポイントが還元される「マイナポイント」事業です。昨年9月にスタートしましたが、申請期限の3月(最終的に期限は1カ月延長)が近づくにつれ、カードの申請数が急増しました。3月の交付枚数は過去最高の254万枚で、普及率は28.3%まで増加。さらに菅首相のいうとおり申請ベースの700万人分がすべて交付されると、普及率は36%まで上がります。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年6月4日

納税猶予、特例適用で例年の22倍

 

 新型コロナウイルス対策の「納税猶予の特例措置」の適用実績が発表され、最終的にのべ45万7363件、金額で1兆5176億4700万円に適用されたことがわかりました。現在では延滞税がかかる通常の猶予制度が認められていますが、再び新規感染者数は増加傾向にあります。コロナ融資の返済も始まったなかで企業の苦境はさらに深刻化しており、税制面からの支援を求める声も多いのが現状です。

 

 特例措置は、コロナ禍により収入が前年同期比で2割以上減少した納税者を対象とし、既存制度と異なり担保不要、延滞税免除で1年間納税猶予ができるというものでした。国税庁によると、猶予された税目別では消費税が最多の9059億4200万円で約6割を占め、次いで法人税が4361億8400万円、所得税が1217億8100万円でした。既存の納税猶予の適用額と比較すると、2018年度は1年間で695億円だったため、コロナ禍での納税猶予特例の利用額は約22倍に達したことになります。

 

 昨年末の税制改正の議論では特例について今年2月に設定された期限の延長を求める意見も少なくありませんでしたが、当初想定より利用件数が少なかったこと、事業者側の「預かり金」である消費税と源泉所得税で利用件数が多かったことなどを理由に、延長されなかった経緯があります。しかし預り金という性質はどうあれ、業績にかかわらず納付を余儀なくされる消費税などが事業者にとって重負担となっていることは確かで、猶予実績の6割を消費税が占めていることからも事業者の苦境はうかがえます。特例を延長しなかった政府には、猶予に代わる実効性ある支援策が求められているところです。

 

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年6月4日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年5月20日

国税庁:2021年版 源泉徴収のあらましを公表!

 

すでに国税庁では、源泉徴収事務に携わる人に2021年における源泉徴収の仕組みやその内容を十分理解してもらうために、「2021年版 源泉徴収のあらまし」を公表しております。

 

 未婚のひとり親に対する税制上の措置は、2020年分以後の所得税について適用され、これまで婚姻を前提としてきた寡婦(寡夫)控除を大きく見直し、家族の形の多様化に対応した改正で、婚姻をしていない又は配偶者の生死の明らかでない人のうち、生計を一にする子がいること、合計所得金額が500万円以下等の要件を満たすものについては、「ひとり親控除」として総所得金額等から35万円を控除します。

 

 その他、非居住者である扶養親族に係る扶養控除の適用や、新NISAの創設、NISA及びジュニアNISAの見直し、特定口座内保管上場株式等の譲渡等に係る所得計算等の特例等の見直し、利子等又は配当等の受領者の告知制度等の見直し、特定譲渡制限付株式等の見直し、源泉徴収における推計課税や、国税の消滅時効についての所要の整備等について詳しく解説されております。

 

 

源泉徴収における推計課税については、源泉徴収義務者が給与等の支払に係る所得税を納付しなかった場合には、その給与等の支払に関する規程並びにその給与等の支払を受けた者の労務に従事した期間、労務の性質及びその提供の程度により、その給与等の支払の日を推定し、又はその給与等の支払を受けた者ごとの給与等の支払金額を推計して、源泉徴収義務者からその給与等に係る所得税を徴収することができるなどの措置が講じられました。

 

 国税の消滅時効については、期限到来間際にされた申告に係る加算税の賦課決定期限を見直すもので、国税の賦課と徴収には原則5年の期間制限があり、この期限を過ぎると国は権利を行使できなくなりますが、改正により、期限前3ヵ月以内にされた納税申告書の提出や源泉所得税等の納付にかかる無申告加算税又は不納付加算税の賦課決定について、その提出または納付された日から3ヵ月を経過する日まで行うことができるようになりましたので、該当されます方はご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年5月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年5月20日

労災保険特別加入の対象拡大

 

◆新たに3業種が追加

 労災保険は事業に雇用されている労働者の業務上のけがや傷病を補償するものですが、災害発生状況の多い個人事業主に対しても加入が認められている特別加入制度があります。現在は中小企業事業主、建設業の一人親方、農林漁業の従事者、海外派遣者、個人タクシー業者、個人貨物運送業者等が特別加入の対象者ですが、4月1日より対象範囲が拡大されることになりました。

 

◆新たに対象となる業種

①芸能従事者……テレビや映画、舞台の俳優・監督・演出家・スタッフ・音楽家等。芸能従事者は業務上のけがや事故が多いことから特別加入の対象になることを強く希望していました。長年の議論によって認められることとなりました。

②アニメ―ション制作従事者(アニメーター)……時代とともにアニメーション制作も増え、雇用されていない制作者が多くいることから対象となりました。

③柔道整復師 厚労省ではこれら3業種の就労者は約29万人いるとみて、約1万5000人の加入を想定しているとのことです。

 

◆創業支援等措置の高齢者も加入可能に

 労災保険の特別加入の対象拡大は4月1日施行の高年齢雇用安定法改正(70歳までの雇用努力義務)によって新設された創業支援等措置の対象者にも適用されることになりました。

 創業支援等措置は65歳から70歳までの労働者の就業機会を確保するための高齢者就業確保措置の1つで、雇用にはよらないため業務委託契約を締結する必要があります。企業側も措置の実施に関する計画書の作成、労働者代表者との同意が必要になります。

 

◆特別加入をするには

労災保険の特別加入はそれぞれの業種の特別加入団体(中小企業は事務処理を委託する労働保険事務組合)を通じて所轄の労働基準監督署に手続きを行うことで補償を受けることができます。新しい業種の加入希望者は既存の団体に加入するか、新たに特別加入団体を設立することになります。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年5月20日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年5月11日

Uber運転手は業務委託か、雇用かは

 

 配車サービス大手のUber(ウーバー)は、これまで業務委託先の個人事業主として扱ってきた運転手について、今後は英国では従業員として扱うことを発表しました。同国最高裁が2月に下した「個人事業主ではなく従業員として扱うべき」との判決を受けたもの。対象となる約7万人の運転手には最低賃金を保障するほか、休暇手当や年金への加入機会も提供します。社員を〝外注化〟する動きは日本国内でも起きつつありますが、雇用と外注の境界線を明確にしておかないと否認され、雇用側として責任を問われかねない状況です。

 

 これまでウーバーは、同社のプラットフォームを利用して運転を行うドライバーたちは従業員ではなく個人事業主だと主張してきました。しかし英最高裁は、①運賃をウーバーが設定し、運転手が稼げる金額を規制していること、②ウーバーが労働条件を決定し、運転手に発言権がないこと、③運転手が乗車拒否をしたときにウーバーがペナルティーを科せるなど業務内容を制約できること――などを理由に、運転手とウーバーは実質的に雇用関係にあると認定しました。

 

 今回の条件見直しにより、ウーバー運転手は英国の最低賃金を保障されるほか、一定の条件を見直せば年金制度に自動的に加入することとなります。運転手の待遇を巡る訴訟は他の複数の国でも起きていて、英国での判断がどのように波及するかが注目されるところです。

 

日本では配車サービスのウーバーは展開されていませんが、同様の仕組みを用いた「ウーバーイーツ」が都市部を中心に普及しつつあります。同サービスの配達人は現在ではウーバーイーツから事業委託を受ける個人事業主として扱われています。しかし今後英国と同様に法的闘争に発展する可能性は十分に考えられます。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2021年5月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年5月11日

控除可能期間が13年に延長 令和3年度住宅ローン控除の改正

 

◆対コロナの限定延長が全体に適用へ

 令和3年税制改正で、住宅ローン控除が通常10年間適用のところ、13年間適用になりました。この適用を受けるには注文住宅の場合、令和2年10月~3年9月に契約したもの、分譲住宅等の場合、令和2年12月~3年11月に契約したもので、4年12月までに入居した住宅が対象です。

 今回の改正では令和2年度には要件としてあった「新型コロナウイルス感染症の影響」は含まれていないので、契約・入居の期間と住宅ローン控除の要件を満たしていれば、消費税率上昇に対する経済対策として設けられた特例と同様、13年間の控除が受けられます。

 

◆新設された40平方メートルのルール

 さらに従来「50平方メートル以上」だった床面積の要件が、「40平方メートル以上」に拡充されました。ただし、40平方メートル以上50平方メートル未満の住宅については、合計所得金額が1,000万円以下の方のみ適用となります。

 この新ルールでちょっと注意しなければならないのが、「床面積」の扱いです。床面積の算出方法には壁芯面積(壁の中心線から測定)と内法面積(壁の内側から測定)の2種類があります。分譲マンション等の場合、インターネットや販売チラシには壁芯面積の表示がされていることが多いため、広告では40平方メートルを超えているのに、住宅ローン控除適用要件である床面積を登記簿上記載の内法面積で見ると40平方メートルを下回る可能性もあります。内法面積が40平方メートルを超えないと住宅ローン控除が適用とはなりませんのでご注意ください。

 

◆控除率1%が問題視されている?

 今回の改正では、控除割合1%は従来と変わりませんでしたが、令和元年に出された会計検査院の指摘事項の中に「借入残高の1%を税額控除するのははたして妥当なのか。金利と比較すると恩恵を受けすぎている人が多いのではないか」といった指摘もあり、今後も低金利が続くようであれば控除割合の低下による制限が出てくる可能性もあります。今後の動きに注目です。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年5月11日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年4月27日

リモートワークで気を付けたい リモハラとは

 

◆リモートハラスメントとは

 新型コロナウィルス禍で定着してきたリモートワーク。仕事のやり取りがチャットやメール、Zoom等のビデオ会議になり相手への伝わり方が、対面より厳しくなったり冷たくなったりと感じる傾向があります。  リモートワークが進むにつれ、「リモートハラスメント」(リモハラ)が社会問題になりつつあります。リモハラとはリモートワーク中に起こるハラスメントを指し、業務中に起きるパワハラとセクハラのいずれかに当てはまる発言等をいいます。  例えば上司からオンライン会議に映った部屋の中のこと、服装や化粧のこと(程度の問題はあるが)、子供の声のこと等プライベートに関わる質問等、また、常に仕事をしているかの連絡や確認、やたらWeb会議をしたがる等があり、全てが法的なハラスメントに該当するわけではありませんが、リモートワークに付随する上司の過剰な干渉がリモハラと感じさせているようです。

 

◆リモート業務に上司も悩んでいる

 リモート業務にストレスを感じているのは部下ばかりではなく、アンケートでは5割の管理職がリモート下で部下とのコミュニケーションで悩んでいるそうです。部下との距離感や指示出しのタイミング等、対面では気を使わなくてもよい場面でも悩んでいます。会社から部下とのコミュニケ―ション強化を言われても、ハラスメントと言われるのが怖く指示を出しにくいということがあります。上司にとってはリモートに伴う業務管理の不安やITツールに不慣れな人もいる中でストレスを引き起こしています。若手達からWeb会議から締め出しをされたケースも耳にします。録画機能があるツールの場合、事前に周知して言葉に気を付ける等注意する必要もあります。

 

◆生産性とハラスメント対策の両立

 リモートワークの急速な導入は便利でもありますがストレスを感じる面も多くあります。そのことがハラスメントにつながる場合があると言えます。同じ行動・対応でも世代間ギャップがあることを認識しておき、上司の許可や報告が必要な事項はリモートワークルールで取り決めましょう。  ルールは監視強化等厳しくしすぎないこと、プライベートには立ち入りすぎないこと、不満の声には耳を傾ける等、ストレスを減らしコミュニケーションを円滑に進める環境を目指すのがいいでしょう。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年4月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年4月27日

押印不要の書類が増えていますし

 

◆税務署窓口における押印の取扱い

 令和2年12月21日に「令和3年度税制改正の大綱」が閣議決定され、この中で、税務関係書類(国税に関する法律に基づき税務署長等に提出される申告書等)の押印の見直しが行われました。提出者等の押印をしなければならないこととされている税務関係書類について、一部の税務関係書類を除き、押印を要しないこととする方針が示されました。そして、この取扱いは原則として令和3年4月1日以後に提出する税務関係書類について適用する予定となっていましたが、一方で「改正の趣旨を踏まえ、押印を要しないこととする税務関係書類については、施行日前においても、運用上、押印がなくとも改めて求めない」ともされていました。  この閣議決定に基づき、全国の税務署窓口においては、本件見直しの対象となる税務関係書類について押印がなくとも改めて求めないこととしています。

 

◆振替納税やダイレクト納付の手続も

 従来、振替納税やダイレクト納付をしようとする場合には、それぞれ「振替依頼書」や「ダイレクト納付利用届出書」に金融機関の届出印を押印する必要がありました。これらの手続も令和3年1月から、個人の方の振替依頼書及びダイレクト納付利用届出書をe-Taxで提出することが可能となりました。  さらに、振替依頼書等のオンライン提出においては、金融機関の外部サイトにより利用者認証を行うので、電子送信時に電子署名及び電子証明書の添付も不要となります。

 

◆押印が必要な書類も

 とはいえ、担保提供関係書類・物納手続関係書類の一部や遺産分割協議書、特定個人情報の開示請求、閲覧申請手続など、押印が必要な書類もまだまだありますので注意しましょう。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年4月27日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年4月12日

国民負担率、過去最大の見通し

 

 財務省が最新の国民負担率をまとめまいた。2020年度は46.1%で、前年度比1.7ポイント上昇し、過去最大となる見通しです。新型コロナウイルス感染拡大によって戦後最悪規模の経済停滞が生じ、国民所得が減少したことが響きました。21年度は44.3%に下がる見通しですが、感染症の動向に左右されそうです。

 

 国民負担率は、国民所得に占める税金(租税負担率)と社会保険料(社会保障負担率)の負担割合の合算で、国民が担う公的負担の重さを測る国際的な指標の一つ。

 財務省は、国民負担率に財政赤字分を加えた「潜在的な国民負担率」も示していて、20年度は過去最大の66.5%になる見通し。前年度比16.8ポイント増の大幅な上昇となりました。これは新型コロナ対応で、3次にわたる補正予算を編成する大規模な財政出動を行い、財源を赤字国債に依存したため。21年度は56.5%に下がる見通しですが、これまで過去最大だった12年度(50.3%)と比べても6ポイント以上高い水準となり、新型コロナの影響の大きさが浮き彫りとなりました。

 

 一方、国民負担率を諸外国と比べると、OECD加盟35カ国中、日本は低い方から10カ国目で、決して高負担とは言えません。財務省が増税余地があるとみる根拠の一つです。国民負担率が同程度の他国と比較した際の日本の特徴は、18%ある社会保障負担率が高いことです。

 

 平成の31年間の推移を見ると、租税負担率は1.9ポイント減少したのに対し、社会保障負担率は8.4ポイントも上昇。増税への抵抗が強い日本では、社会保障費の増加を保険料の増額でしのいできた経緯があります。財源問題にどう向き合うか、国民的議論が求められています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2021年4月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年4月12日

中小企業にこそ求められるトップの倫理観

 

 やや旧聞に属しますが、日産自動車のゴーン元会長の逮捕は、大企業にとどまらず中小企業においても会社のガバナンスを考え直すいい機会だと思います。

 

 近年、主として上場企業においてガバナンス体制の構築が急ピッチで進められてきました。その柱は取締役会の活性化です。従来、ともすれば形式的になりがちであった取締役会を実質的に機能させ、社会的公正さを維持しながら経営効率の向上を図ろうとするものです。その際、取締役会が社内出身者だけで構成されていたのでは、議論が内向きになるだけではなく、人事権を握るトップに反論することは難しいだろうということもあり、社外役員の参加を義務付けました。日産自動車でも当然、複数の社外取締役や社外監査役が存在しています。

 

  報道によれば、ゴーン前会長の公私混同の事実は社長以下の幹部はつかんでいたようです。会社のガバナンスという見地からいえば、そうした事実があれば取締役会で議論し、前会長の反論を聞いた上で、その解任を取締役会で決め、その後に法律に違反する行為があれば、法的機関に告発するというのが筋です。

 

 ところが、華々しい事業実績を有し、強力な人事権を持ち、20年近くにわたり君臨するゴーン前会長を前にすると、社内の取締役は言うに及ばず社外取締役も自由に発言できなかったというのです。そこで、会社側は検察と司法取引を行い、ゴーン前会長の逮捕を先にしてもらい、ゴーン氏不在の取締役会で前会長の解任を決めました。これでは、会社のガバナンスが有効に機能したとはいえません。

 

 このことからわかることは、日産自動車のような日本を代表するグローバル企業においてさえ、トップの暴走を抑止するガバナンス体制の構築は容易ではないということです。では、ひるがえって非上場の中小企業の場合はどうでしょう。

 

 非上場の中小企業では、トップの在任期間は長期にわたるのが普通ですし、人事権も大企業より恣意的に行使できるでしょう。その上に株式も実質的に支配しているとすれば、非上場企業のトップの存在感は圧倒的です。そうしたトップの倫理感に問題が生じたときに、取締役会等の会社組織で抑止力を働かせることができるでしょうか。

 

 非上場企業でも社会的公正さが求められることは変わりません。トップの暴走に歯止めを効かすガバナンス体制が社内で構築できれば、それに越したことはありません。しかし、日産自動車の事例を見れば、非上場企業でそれを実現することはかなり難しいことだと思われます。社内で抑止体制が構築できないとすれば、トップ自身が歯止めにならなければなりません。

 

 そのように考えると、非上場企業のトップの倫理観は大企業以上に重要になってきます。倫理観のない人間をトップに据えることは避けるべきですし、現在トップにある人間はそのことを十分自覚しなければなりません。(了)

 

(記事提供者:(株)日本ビジネスプラン)

(注意)
上記の記載内容は、2021年4月12日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年3月15日

新事業転換への応援施策~事業再構築補助金の勧め~

 

◆ポストコロナ時代の社会への対応支援

 新分野展開や業態転換、事業・業種転換等の取組、事業再編又はこれらの取組を通じた規模の拡大等を目指す、以下の要件をすべて満たす企業・団体等の新たな挑戦を支援します。

 

◆要 件

①申請前の直近6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している中小企業等。

②事業計画を認定経営革新等支援機関や金融機関と策定し、一体となって事業再構築に取り組む中小企業等。

③補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加の達成。

 

 

◆補助金額(中小企業の場合)

〇 通常枠 補助額 100万円~6,000万円 補助率 2/3

〇 卒業枠※ 補助額 6,000万円超~1億円 補助率 2/3

※卒業枠については、400社限定。事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠。

※中小企業の範囲については、中小企業基本法と同様。

 

◆どんな取組が対象となるのか

 航空機部品製造がロボット関連部品・医療機器部品製造の事業を新規に立ち上げ、あるいは伝統工芸品製造がECサイトでの販売に転換。喫茶店経営が飲食スペースを縮小し、新たにコーヒー豆や焼き菓子のテイクアウト販売を実施。衣料販売業が衣料品のネット販売やサブスクリプション形式のサービスに転換…などが考えられます。

 

 ※公募開始は3月となる見込みです。

※jGrants(電子申請システム)での申請受付を予定しています。GビズIDプライムの発行に2~3週間要する場合がありますので、補助金の申請をお考えの方は事前のID取得をお勧めします。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年3月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年3月15日

マイナンバーカードが健康保険証として利用可能に:令和3年3月~

 

◆マイナンバーカードが健康保険証に?

 令和3年3月から、医療機関・薬局においてマイナンバーカードの健康保険証利用が開始されます。

 既に、マイナンバーカードの健康保険証利用申込みが、令和2年8月から始まっていることをご存じでしょうか?

 

◆健康保険証として利用するためには

 マイナンバーカードを健康保険証として利用するためには、事前に利用の申込みが必要です。具体的には、マイナンバーカードを準備した上で、下記①~③のいずれかの手続が必要となります。

①スマートフォンでの申込み マイナンバーカード読み取り可能な機種で「マイナポータルAP」をインストールして「健康保険証利用申込」から申し込みます。

②パソコンでの申込み パソコンとマイナンバーカード読み込みカードリーダーを用意して、「マイナポータル」トップページの「健康保険証利用の申込」から申し込みます。

③マイナポータル端末での申込み 自治体に設置されたマイナポータル端末から「マイナポータル」サイトにアクセスして申し込みます。

 

 

◆マイナンバーカードで何が変わる?

 医療機関・薬局の受付に設置された顔認証付きカードリーダーで、本人確認と保険資格の確認が行われます。

 高額医療費制度を利用する場合、「限度額適用認定証」の申請が不要となり、窓口での限度額を超える医療費の一時払いも不要となります。また、転職や結婚による新しい健康保険証の発行前でも受診可能になります。

さらに、確定申告の医療費控除もe-Taxとの連携で簡便になります。

 

◆令和5年3月までには全ての医療機関で

 マイナンバーカードを健康保険証として使うには、医療機関・薬局での顔認証付きカードリーダーの設置が前提ですが、令和5年3月までには概ね全ての医療機関・薬局で利用できるようになる見通しです。

 健康保険証は将来的には廃止が検討されていますが、当面発行されます。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年3月15日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年2月9日

民泊用建物の仕入税額控除

 

◆専門誌の気になる記事

 税理士業界の専門誌に、国税庁消費税課課長補佐、税務大学校研究部教授等々を歴任した人が、民泊事業に係る消費税について、次のように書いていました。

 民泊用建物は「居住用賃貸建物」に該当し、民泊事業は「住宅宿泊事業」なので、住宅の貸付けに該当しないから消費税の課税対象になるものの、令和2年10月1日以後取得するものは仕入税額控除の対象にならず、さらに、第3年度の末日までその建物を消費税の課税対象である民泊用に供していたとしても、課税賃貸割合に基づく調整控除の対象にはならない、と。

 

◆令和2年10月以後取得の仕入税額控除

 居住用賃貸建物に係る仕入税額について、購入後に課税売上割合が著しく変動する場合、購入時の仕入税額控除の後、第3年度に調整計算を行うという制度から、物件購入期での仕入税額控除を不可とし、第3年度の課税期間の末日において課税賃貸割合に応ずる消費税額を算定し、その期の仕入消費税額とするという制度になりました。

 

 

◆物件を買い民泊に供して3年

① 民泊事業を、他人に有料で住宅を貸す行為と解すると、民泊専用住宅を購入後、課税事業者として継続して民泊用に供した3年経過後の課税賃貸割合は100%です。

② 民泊事業とは、個人で言えば事業所得になる行為で、不動産所得となる行為ではないので、不動産賃貸事業に該当しないことになり、従って3年経過後の課税賃貸割合は0%です。

冒頭の専門誌の筆者は ② に該当するとして、3年経過後の仕入税額控除を否定しているわけです。

 

◆3年後ではなく物件購入年で控除では

 冒頭の筆者は、また、民泊用建物は「居住用賃貸建物」だから物件購入年でも仕入税額控除不可としています。

 しかし、法令では、建物の構造・設備で居住用賃貸住宅非該当が明示出来れば、仕入税額控除は可としています。

  もし、税理士がマンションを購入して、様々な必要な設備を整えて税理士事務所として利用する場合、物件購入の仕入税額控除がそれで可であるのならば、民泊利用でも固有な設備の設置が必要なので、同じく仕入税額控除可となりそうに思われます。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年2月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年2月9日

特例措置は2021年2月末まで雇用調整助成金

 

◆雇用調整助成金特例措置終了予定

 新型コロナウイルス感染症に係る雇用調整助成金の特例措置として、令和3年2月末まで日額上限額の引き上げ等が行われていますが、3月以降段階的に縮小し、5~6月にリーマンショック時並みの特例とする方針が12月8日に総合経済対策で表明されています。そして令和3年1月末及び3月末時点の感染状況や雇用情勢が大きく悪化している場合、感染が拡大している地域、特に業況が厳しい企業について特例を設ける等、柔軟に対応するとされています。

 

◆3月以降はどのようになる?

 雇用調整助成金の特例措置がなくなるとどのようになるでしょうか? リーマンショック時の主な特例措置を参考に出しますと次のようになっていました。

①助成率:中小企業4/5、大企業2/3(コロナ特例措置では雇用を維持している場合、中小企業10/10、大企業3/4)

②生産指標要件:最近3か月の生産量等が直前3か月又は前年同期と比べて原則5%以上減少(コロナ特例措置では1か月5%以上減少)

③対象被保険者:雇用保険被保険者6か月未満の者も助成(コロナ特例では緊急雇用安定助成金により被保険者でない労働者も助成)

④支給限度日数:3年300日(コロナ特例措置では令和2年4月1日から令和3年2月末までの期間+1年100日、3年150日)

 

◆在籍型出向による雇用維持支援にシフト

今後は産業雇用安定助成金(仮称)を創設し出向元と出向先の双方を支援、出向元には雇用調整助成金、出向先には労働移動支援助成金による受け入れ企業への支援の方向になるでしょう。

 また、人手不足企業にはコロナ禍による離職者等で就業経験のない職業に就くことを希望する求職者を一定期間試行雇用する事業主に対する賃金助成制度(トライアル雇用助成金)を創設、紹介予定派遣を通じた正社員化(キャリアアップ助成金)の促進なども予定されています。

雇用調整助成金の特例措置を使っている企業は期間延長が終了したときの変更の対応を検討する必要があるでしょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年2月9日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年2月2日

奨学金の代理返済で節税効果

 

 学生時代に借りた奨学金を本人に代わって勤務先企業が返済できる新制度を、日本学生支援機構が4月にスタートさせます。代理返済をした企業にとっては、援助した金額を損金に算入して節税できるほか、同機構のウェブサイトで社名を公表することで社会貢献のPRにもつながります。

 

 多額の返済負担が社会人となってからの生活を圧迫するケースは珍しくありません。機構の調査によれば、奨学金を返済している社会人は現在450万人いて、そのうち5人に1人が返済を滞納したことがあるそうです。延滞した理由は「家計の収入が減った」が67.1%で最も多く、その後も延滞を継続してしまう理由は「本人の低所得」が64%と群を抜いていました。返したくても返す余裕がないという若者は多い状況です。

 

 

 奨学金の返済苦が社会問題化していることを受け給与に上乗せする形で返済を支援する企業も増えつつあります。しかしこのやり方では、会社側は支援分を給与として損金に算入できますが、支援を受けた本人は所得税の負担が増えてしまいます。

 

 今回、機構が打ち出した制度では、企業が機構に直接返済をできるようにするというものです。従来のやり方に比べて、本人の給与とならないため所得税が非課税となる点が特徴。また会社にとっては代理返済した分が損金となるため、法人税の節税になることに加え、制度に登録した企業は機構のホームページで公表されるため、社会貢献のPRになり、優秀な人材確保につながるなどのメリットがあります。そして何より、社員本人の返済不安を解消することで業務に与えるポジティブな影響が一番の恩恵かもしれません。

 

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2021年2月2日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年1月26日

今年の確定申告は入場整理券が必須

 

 国税庁は2020年分の確定申告について、入場整理券がなければ会場に入れない仕組みとすることを発表しました。会場内の混雑緩和によって新型コロナの感染リスクを抑止するための措置です。整理券は会場で当日受け取れるほか、無料通信アプリ「LINE」を通じてオンライン発行を受けることも可能となっています。

 

 

 整理券は並んだ順番に渡され、時間を希望することは認められていません。券には入場可能な時間帯が記載されています。配布状況に応じて後日の来場を促されることもあるため、会場で整理券を受け取る場合は国税庁のホームページで閲覧可能な「配布状況」を確認しておきたいところです。

 

 

 会場の混雑具合によっては、指定時間に入場できないということもあるそうです。また感染者の来場の発覚などで会場が一時封鎖された場合には、入場整理券は無効となり、再度取得する必要があります。

 

 なお税務署は、整理券の配布以外にも感染拡大防止策として、納税者入場時の検温やこまめな換気・消毒、ソーシャルディスタンスを確保できる会場レイアウトの実施、自宅からのイータックスの利用推進などの措置をとるとしています。

 

<情報提供:エヌピー通信社>

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年1月26日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年1月26日

教育資金特例、要件が厳格化

 

 子や孫への教育資金の一括贈与を非課税にする特例について、政府・与党は3月末となっている期限を2年延長します。一方で孫への贈与については適用要件を厳格化し、節税目的での利用を防ぐ内容も追加します。与党税制改正大綱に見直しを盛り込んだものです。

 

 教育資金の一括贈与の特例は、もともと子どもの学費負担などにかかる経済的不安から若年層が結婚や出産に尻込みして少子化が進んでいるとして、若年層への資産移転を促す目的で2013年に導入されました。30歳未満の子や孫を対象として、教育資金として使うのであれば受贈者一人当たり1500万円までの一括贈与について贈与税を非課税にする特例です。

 

 

 現行制度では、祖父母が孫に贈与するケースで贈与から3年が経てば、一部の例外を除き相続発生時に使い残しがあっても相続税は課されませんが、この点につき甘利明税調会長は、孫が23歳未満や在学中である場合以外は「2割加算した相続税を課すことも検討に値するという意見が多かった」と12月1日の会合で述べていました。見直しのポイントは「3年縛り」が撤廃されるという点です。

 

 同特例は、創設当初は3年縛りのルールは設けられていませんでした。しかし、子や孫の数だけ1500万円ずつを非課税で財産移転できることや、教育を受け終わった社会人でも贈与を受けられてしまうことなどから、「世代を超えた格差固定につながる」との反発の声があり、19年度税制改正で見直しが行われました。その結果、例外として、①贈与を受ける年の所得合計金額が1千万円を超えるときは非課税の対象外となる、②教育資金の用途を縮小し、贈与を受けた側が23歳以上であれば、学費や限定された教育訓練費以外の費用は非課税の対象外となる、③贈与を受けた側が23歳以上で、学校等に在学せず何ら教育訓練も受講していない時には、贈与して3年以内に父母や祖父母など贈与側が死亡すれば贈与財産は相続税の対象となる――という制限がかけられていました。

 

 

<情報提供:エヌピー通信社>

(注意)
上記の記載内容は、2021年1月26日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年1月18日

サラリーマンの副業・兼業促進ガイドラインのチェックポイント

 

◆副業解禁の波はまだ緩やか

 総務省の調査によると副業・兼業を希望する者は年々増加傾向にあります。その理由は、収入を増やしたい、1つの仕事だけでは生活できない等の経済的なことから、自分が活躍できる場や様々な分野の人脈を広げたい、スキルアップのため等、多様です。

 しかし、2014年の調査では、国内の80パーセント以上の企業が、社員の副業・兼業を認めていなかったようです。

企業にとっては、自社での業務が疎かになること、情報漏洩のリスクがあること、競業・利益相反になること等の懸念や、副業・兼業に係る就業時間や健康管理の取扱いのルールが分かりにくい等の様々なハードルがあるために、制度の導入には慎重にならざるを得ない様子が伺えます。

 

◆「働き方改革」で副業・兼業を推進の動き

 政府は現在、起業の手段として有効で、地方創生に資する面があり、社会全体としての利益に繋がることが期待できる副業・兼業を、普及促進する方針をとっています。

 そこで、企業にとっての課題を踏まえ、現行の法令のもとでどのような事項に留意すべきかをまとめた「副業・兼業の促進に関するガイドライン」を示しています。 

 

 

◆ガイドライン改定でルールがより詳しく

 令和2年9月、本ガイドラインが改定され、労働時間の通算安全配慮義務、秘密保持義務、競業避止義務、誠実義務等についての記述が新設されています。

 注目すべきは、労働時間の通算管理に関する事項です。長時間労働や健康被害を防ぐため、企業は労働者からの自己申告により副業で働いた時間を把握し、本業と副業労働時間を通算して労務管理を行うとしています。

また労働時間管理については、簡便な方法として「管理モデル」が示されており、このモデルに従えば、使用者は副業・兼業をしている社員をあらかじめ設定した労働時間の範囲内で労働させる限り、副業先の使用者の下での労働時間を把握しなくても、労基法を遵守することが可能となります。

国の指針や裁判例からみても、時代の流れは、副業・兼業を企業が認める方向に向かいそうです。ニューノーマルが求められる時代です。ガイドラインを見てみるのもよいでしょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年1月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年1月18日

清算事業年度の消費税申告

 

◆会社が解散した場合の法人税の申告

 コロナ禍での売上減少から回復できず、この際思い切って会社を畳むことを経営者(株主)が決断すると、会社清算となります。

 まずは臨時株主総会で解散決議がなされます。解散後、解散の日までの期間を1事業年度として、解散の日から2か月以内に解散事業年度確定申告書の提出です。残余財産が確定するまでは、清算事業年度確定申告書を同様に事業年度末から2か月以内に提出します。残余財産が確定すると、残余財産確定申告書を残余財産確定の日から1か月以内の申告となります。

 

◆会社解散の消費税の申告(解散事業年度)

 消費税の申告は、課税期間ごとに、その課税期間の末日から2か月以内の提出です。課税期間は、法人税の事業年度に従うため、解散すると法人税のみなし事業年度に合わせ申告期間もそれに応じることとなります。

 事業年度開始の日から売上ゼロということはないでしょうから、解散の日までは従来通り消費税計算をして申告・納付します。

 

◆会社解散の消費税の申告(清算事業年度)

 会社解散後には営業活動はできません。そのため、通常の売上にかかる課税売上は発生しません。しかしながら、会社の資産売却などにより、課税売上が発生する場合もあります。消費税申告は、課税売上の有無により、申告書の内容と提出の要否が変わってきます。

(1)課税売上が発生しない場合

消費税法の申告規定で、「課税売上がなく」かつ「納付税額がない」場合は、申告書の提出義務はないとされています。一方、仕入税額控除が過大の場合、還付申告書を提出できるとも規定されています。

清算期間中も、事務所家賃や清算手続きのための司法書士・税理士費用が発生し、これらにも消費税が付加されています。

こうした費用は、課税資産の譲渡等のみに要する費用とその他の資産の譲渡等のみに要する費用の両方に共通して要するものとなり、課税売上割合で按分して仕入税額控除金額が計算されることになります。 課税売上割合がゼロ%のため、仕入税額控除できる金額もゼロとなり還付金額は発生しません。また一方で、「課税売上がなく」かつ「納付税額がない」ため、申告書の提出義務はないものとなります。

(2) 課税売上が発生する場合

課税売上が発生していた場合には、課税売上割合に応じ、還付申告書の提出ができるか申告納税が発生することになります。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年1月18日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年1月7日

持続化給付金の給付対象と申請期限に注意!

 

 持続化給付金とは、新型コロナウイルス感染症拡大により、営業自粛等で特に大きな影響を受けている中小企業者等に対して、事業全般に広く使える給付金をいい、申請期間は2020年5月1日から2021年1月15日となりますので、給付を受けようと検討される方は期限にもご注意ください。

 

 個人事業者等(フリーランスを含む)で、主たる収入を雑所得又は給与所得で確定申告をしている場合でも、持続化給付金の給付対象になり、一定の条件を満たすことにより、中小法人や事業所得のある個人事業者等のように、雑所得や給与所得の場合でも給付を受けることができますので、該当されます方はご確認ください。

 

 具体的には、2019年以前から、雇用契約によらず、業務委託契約等に基づく事業活動から収入を得ている事業者で、これらの収入を確定申告における主たる収入とし、雑所得又は給与所得で収入計上していて、今後も事業を継続する意思のある事業者が対象になります。  例えば、学習塾の講師、プログラマーなどが該当し、「主たる収入」にあたるかは、2019年分の確定申告書において、以下2つの要件を満たす必要があります。

 

①確定申告書・第一表における「収入金額等」欄(「総合譲渡」、「一時」を除く)のうち、「雑・その他(ク)」又は「給与(カ)」欄に含まれる「業務委託契約等に基づく事業活動からの収入」が、他の収入区分を含めた中で最も大きいこと

 

②確定申告書・第三表の「収入金額」欄(譲渡所得、退職所得の収入を除く)に、事業活動からの収入が含まれる「雑・その他(ク)」又は「給与(カ)」より大きい収入がないこと

 

 そして、中小法人や事業所得のある個人事業者等と同様に、売上の減少要件があり、2020年1月から12月までの任意のひと月(対象月)における業務委託契約等の収入(売上)が、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、2019年の月平均の同収入と比較して50%以上減少していることが要件になります。

 

 なお、会社等に雇用されている人(サラリーマン、パート・アルバイト・派遣・日雇い労働等を含む)や、被扶養者は給付対象になりませんが、2019年中に独立・開業した場合は対象になる可能性がありますので、該当されます方はあわせてご確認ください。

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年1月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。

■2021年1月7日

保険料控除証明書を電子データで取得する方法

 

◆政府の旗振りで年末調整もオール電子化?

 平成30年度税制改正により、令和2年分の年末調整から、生命保険料控除、地震保険料控除及び住宅借入金等特別控除に係る控除証明書等について、勤務先へ電子データにより提供できるよう手当されたことなどを受けて、年末調整手続の電子化に向けた施策が実施されています。

 たしかに、電子化されれば、従業員は控除証明書等をデータで取得し、保険料控除等申告書もデータで作成して自動計算され間違いがなくなる、勤務先においてもデータをもとに年税額を自動計算し、データの紙保管も不要となる等、良いことずくめです。はたして、現状はどうでしょうか?

 

◆保険会社側の電子データ提供の状況(8社)

 11月末日の時点で、保険会社からの保険料控除証明書の電子提供は、8社から行われています。9月23日現在42社ある保険会社のうちの8社ですから、大手で提供があるとはいえ、まだまだカバーできていません。加入する保険会社が未対応ですと、後述する他の準備は万全でも、電子データでの資料準備はかなわないことになります。

 

◆従業員側の電子データ取得の環境準備

 保険会社から控除証明書を電子データで受け取るには、政府が運営するオンラインサービスであるマイナポータルを使わなければなりません。手順は下記の通りです。

 

(1)マイナンバーカードの取得

マイナポータル利用のためには、マイナンバーカードの取得が必須です。顔写真を撮影し、交付申請をして、市区町村が交付通知書を発送するまで、概ね1か月程度かかっており、ここが一番のハードルかもしれません。特別定額給付金(10万円)申請等ですでにマイナンバーカードを取得済みの方は、すぐに(2)に着手できます。

 

(2)マイナポータルの利用

他のサイトをマイナポータルと一体的に使えるようになる「もっとつながる」から、「e-私書箱(野村総合研究所)」とつながり、「つながる」サービスで、保険会社から保険料控除証明書の電子データを入手できるようになります。自身が加入している保険会社の対応が終わっていれば、いままでのはがき等の紙の証明書から電子データに移行できます(勤務先での電子対応が大前提)。 少し前まで、国が、キャッシュレス化推進やマイナンバーカード取得とマイナポータル利用促進のキャンペーンを行っていましたので、環境が整っている方は意外と多いかもしれません。踏み出してみましょう。

 

 

(注意)
上記の記載内容は、2021年1月7日現在の情報に基づいて記載しております。
今後の動向によっては、税制、関係法令等、税務の取扱い等が変わる可能性が十分ありますので、記載の内容・数値等は将来にわたって保証されるものではありません。